建築図面

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18世紀の不等角投影図、 ポール・ロワイヤル修道院(Port-Royal-des-Champs)

建築図面または建築ドローイング(Architectural drawing)あるいは建築家のドローイング(Architect's drawing)とは、建築物のうち建物(または建築プロジェクト)に関する技術的な図面である。

日本では建築確認申請が制度化され、その提出書類には当該に建てられる建築図面添付も求められる。建築物、もしくは工作物ともに案内図、付近見取り図配置図敷地求積図、平面図立面図断面図等、確認申請に必要な書類・図面について、建築基準法施行規則に基づく必要図面が正副各1部必要となる。 また合併浄化槽を設置する場合排水処理関係書類として図面の添付が必要となる。

内容等は例えば[1][2]などを参照。

各図面の記載事項も、例えば配置図ならば敷地の一辺の長さから外壁ライン、敷地内と敷地外の高さ関係、最高高と軒先高、前面道路の名称からその道路の中心線や中心レベルと道路幅、KBMと設計GLとの関係、排水の経路と放流先から枡の位置、竪樋の位置とその直径など、必要要素事項を網羅する必要がある。これは道路ならば、当該敷地は道路に2メートル以上の長さで接してないといけない(狭隘道路2項道路参照)、などの多数に及ぶ各種法令の確認が必要とされるためである。

ただし、現在では簡素化も図られている。[3]

そして[4]のように、建築基準法第6条第1項第4号に掲げる建築物について(4号特例/4号確認、施行令10条4号に規定される特例)、建築士の設計に係るものについては、規則第1条の3第5項第2号により一部の図書(建築図面)及び明示すべき事項についての省略規定が設けられている。但し4号確認には立面図および断面図、床面積求積図、地盤面算定表、各伏図を添付する必要はなくまた、配置図に下水管などや、各階平面図に筋交の位置及び種類、通し柱及び防火設備の位置並びに延焼の恐れのある部分の外壁構造を明示する必要が生じていないが、例えば木造2階建ての一戸建て住宅で、防火、準防火地域の外にあれば施行令10条3号のいわゆる3号特例、防火、準防火地域の内側にあれば4号特例となる結果で受ける制限が大幅に異なってくるため、4号では法第22条、23条は審査対象であり、延焼ラインの表現は必要になるなど3号特例では各必要のなかった建築図面や資料が4号特例で必要になる場合も生じる。

建築図面の作成には特定の視点(間取り図断面図など)、用紙サイズ、測定単位と縮尺アノテーション、相互参照などいくつかの決まり事がある。従来の図面はインクあるいは似たような材料を使って作成されており、コピーが必要であればすべて手作業で行う必要があった。20世紀になると、トレーシングペーパーが使われるようになったことで、大量のコピーも機械を使って効率的に処理することができるようになった。

建築図面は建築家などが多岐にわたる目的で使用するものである。設計思想をわかりやすいプロポーザルに落とし込むため、アイデアやコンセプトを伝えるため、設計のメリットを顧客に納得させるため、建設請負業者が実際に建築できるように、完成した作品記録するため、既存の建物の記録を残すためなどである。

事前プロジェクト/個人邸スタディ

「スケッチコミュニケーション」のススメなどのように建築設計行為はスケッチを重視し、スケッチや試行図面の描画によって行われる。このため、スケッチを正式な設計図面の前段階の図面として扱うほか、建築の記録のための活用や、[5] 建築図面をスケッチのような表現で作成する場合もある。[6] また手描きスケッチを利用したインタフェースシステムについての研究も行われている。[7]フリーハンドでの描画は精度に依存せず作成でき、特定の要素を厳密に定義できる場合でも、必要に応じた解釈によって設計者のビジョンを部分的に反映し、特定の解釈の余地を残している。そしてその制御自体が建築プロジェクトを進化させるべくすべての段階で役立つグラフィカルなコミュニケーションツールでもあり、下記の事項に対応ができる。

  • 予備調査段階では、既存の状況の観察と理解を完了するために不可欠なツール
  • スタディ段階で、空間の構成に対するさまざまな操作の影響をすばやく確認ができる。
  • 顧客とのコミュニケーションをとる際、2次元媒体(計画図とカット)と従来の文書資料では素人が把握するのが難しい情報をスケッチをもって再現することができる。
  • ビジネス文書(仕様書、設計図書など)を作成する場合も、起業家が必ずしも二次元媒体(計画とカット)や従来の文書類を解読することなく、プロジェクト作成者の意図をすばやく理解できるようにする効果的な方法。
  • 現場で作品を構築するとき、既存の状況を具体化し、サイトレポートのコンテキストで行われた決定をすばやく表すためのグラフィック手段。

日本で近世の建築図面を列挙すると配置図、平面図、立面図、断面図、屋根伏図·小屋伏図·床伏図などの各種伏図、絵様などの詳細図、起こし絵図、施工計画図などがある。配置図·平面図は指図と呼ばれ、立面図と断面図は両方を兼ねて作成されることが多く、建地割図あるいは地割図と呼ばれた。指図の現存最古のものに、奈良時代の「東大寺殿堂図」、建地割図の現存最古のものに、享禄4年(1531)の「善光寺造営図」16棟分8図がある。

当時仕様書は、正確には仕様も記された積算資料というベきであるが、延宝8年(1680)から貞享3年(1686)にまとめられた『愚子見記』の第九冊「諸積」や、 甲良家に伝わった幕府の積算資料『本途帳』がよく知られている。

実例としては寛永17年(1640)に幕府の工事として実施された南宮神社造営文書や、宝暦2年(1752)から同城大天守修理の『御天守御修復取5年に行われた名古屋掛りより惣出来迄仕様之大法』がある。

日本でも江戸期の図面が多く残されており、こうした図面は正確な縮尺を伴うが絵図の範疇であり、第三者への説明用つまりプレゼンテーション用とみられている。それは近世以前の日本では大工の棟梁が設計しかつ施工することで、詳細な設計図面を不要としていたことが知られているからである。[8]

したがい日本で建築図面は、初期は幕末に外来からの文明とともに外国人技師の出現で、技師自身の設計意図を伝えるため作成した設計図面や製図という概念を日本に伝えることでその後明治初期に活躍した擬洋風建築を次々と手掛ける日本人の大工や技師達が、西洋の設計製図をみまねで学習し、製図道具を使用して図面の表現に取り組んでいったものからはじまる。

しっかりとした線で描画を鉛筆次いで必要な精度をもってインク付けを行う。中国のインク入りチューブラーペンやカラス口から代わりとなっていったラインプラーなど変遷する製図用ペンのラインの太さは、支持体にインクを分配するチューブラーペンの直径によって規定され、線の太さごとにペンが必要となる(市販でさまざまな太さが基準の太さに対応している)。

建築家の図面テーブル

コンピュータの進歩は、設計と製図に使われる手法に大きな影響を与えた[1]1990年代以降、コンピューター支援設計(CAD)が使用されていく。図面を手書きすることは一時期に比べれば廃れたに等しく、有機的だったり複雑な形状を採用した新しい構造の可能性を切り開いた。CADソフトウェアを使用して作成されていない図面はほとんどない[2]。 基本的なオブジェクトとプロセスを無限に適応させることで、特殊なソフトウェアがグラフィック制作チェーン全体を管理し、場合によってはマテリアルの実現プロセスまで活用が可能。これらのプログラムは、 3Dモデリングを大いに活用が可能となった。このタイプの表現ツール(DAO)は、多くの場合、設計ツール(CAD)として使用されている。割り当ての自動化から回路図表現または透視図表現の空間を提供することにより、建築設計が容易に行うこととなる。この定式化は、プランのスタックから知覚可能なボリュームにまで達し、商品化されたツールの容易さはアクセス可能性といったフィールドを離れることなく、偶然性を活用して「デジタル化されたタイプ」の色付けまで建物に与えることが可能。 21世紀になると、既存の建物調査を促進するソフトウェアが登場し始めている。

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ Gary R. Bertoline他。(2002) テクニカルグラフィックコミュニケーション p.12
  2. ^ Wisegeek、CAD図面の範囲の基本的な定義