息子がかわいくて仕方がない魔族の母親

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息子がかわいくて仕方がない魔族の母親
ジャンル ファンタジーホームドラマ育児
漫画
作者 十五夜
出版社 集英社
掲載サイト となりのヤングジャンプ
レーベル ヤングジャンプ・コミックス
発表期間 2016年5月25日 - 連載中
巻数 既刊5巻(2019年1月18日現在)
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プロジェクト 漫画
ポータル 漫画

息子がかわいくて仕方がない魔族の母親』(むすこがかわいくてしかたがないまぞくのははおや)は、十五夜による日本漫画作品。もともとはTwitter上で作者の十五夜によって掲載されていたが、2016年5月25日からウェブコミック配信サイトの 『となりのヤングジャンプ』(集英社)に連載され、2017年2月17日に単行本第1巻が発売。その後重版が決定し、ニコニコ漫画で配信開始されてから約2か月で上半期7位にランクインする人気作品となっている。[要出典]

ストーリー[編集]

その女性の名はローレム。彼女は絶滅寸前の魔族に生まれ、人間や他の魔族から食料を奪いながら生きていたが、息子のゴスペルを産んだことをきっかけに平穏な生活を送るようになる。
彼女は、妹のメリーや人間の友達の西村千春に助けてもらいながら子育てに奮闘していたが、ある日、昔人間から強奪した対魔族爆弾を取り出した時に誤ってゴスペルが起動させてしまったため、ゴスペルを危険な目に遭わせてしまう。この一件のせいで息子に嫌われるのではないかと思ったローレムは、ゴスペルに対し、ちゃんとゴスペルを育てられるような立派な母親になることを涙を流しながら誓う。
風邪で寝込んでいたローレムに呼び出された千春は、そのまま彼女の看病をするが、ローレムが寝込んでいた理由は風邪ではなく魔族特有の病・鬼病であることが判明。そのウイルスに感染した千春は生死を彷徨うが、駆け付けたメリーが千春の中のウイルスを除去したことで事なきを得る。鬼病の件で千春の命を脅かしたことに責任を感じたローレム達は千春を突き放そうとするが、これにより千春は、ローレム達の力になるために人魔共生学科がある大学を受験することを決心し、彼女の覚悟を感じたローレム達もまた、何があっても千春を守ることを決めた。

登場人物[編集]

主要人物[編集]

ローレム
本作の主人公。赤い角が生えた長い白髪と腰に生えた白い尻尾と翼が特徴的な魔族の女性。熱を操る能力を持つ。昔は妹のメリー以外は信用せず、人間や魔族から食料や水を奪ったり自分を危険視して襲ってくる魔族を圧倒しているうちに「殲滅の狂炎(きょうえん)」とあだ名が付くほど恐れられていたが、息子のゴスペルを産み、魔族に偏見を持たない千春やメリーとの日常生活を過ごしているうちに性格はだいぶ丸くなった。息子のゴスペルを溺愛している。
ゴスペル
ローレムの息子で、竜のような翼と尻尾を生やした魔族の赤ちゃん。メリーからは「ごー君」と呼ばれている。まだ自由に扱えていないが、ローレムと同じように熱を操る能力を持っている。
メリー
ローレムの妹。赤い角が生えた黒い長髪と、腰に生えた黒い尻尾と翼が特徴的な魔族で、伊達眼鏡をかけている。万能細胞を作る触手を操る能力を持つ。その触手はいつも、普段着に擬態させている。親しい人物にあだ名をつける癖がある。「〜だねぇ」のように、会話中に小さい語尾が入ることがある。穏やかで包容力があり、よほどのことがない限り怒らない。明るい言動が多いが、千春以外の人間に対して不信感を抱いている。初めて自分の友達となった千春を大切に思っている。
西村千春[注釈 1]
アルバイトで生計を立てている19歳の少女で、ローレムの友達。ゴスペルは彼女の家で取り上げた。メリーからは「ちーちゃん」と呼ばれている。魔族に対して偏見を持たずローレム達のことを大切に思っており、その気持ちは鬼病の一件でさらに強まっている。現在は、人魔共生学科がある大学に入るために勉強している。

アリスショップ[編集]

テレサ
魔族の生活必需品を販売している『アリスショップ』の看板娘。右目を隠した白髪と、青い肌が特徴的な18歳の魔族。メリーに「育ちが良さそう」と言われるほど礼儀正しい。メリーから「てれさん」と呼ばれるたびに訂正している。特性を持たず「劣等種」「役立たず」と実の家族からも卑下された上に人間に捕まるが、12歳の時に密輸野郎(アリス談)からアリスが買い取る。
アリス
『アリスショップ』の店長。前方向に伸びた角と、ピンクの長髪が特徴的な魔族。元々人間が使っていた道具を魔族用品に作り替えて販売している。商売上手で金勘定に厳しい。超音波を利用して周囲を探索したり、物を破壊したりできるが、超音波の使用中に目を使うと酔ってしまうので、常にアイマスクを付けている。まだアリスショップを開店する前の下請け時代のころにテレサを買い取る。最初は自分でもテレサを買ったことに困惑していたが、テレサの人柄がよく才色兼備な長所が店員に向いていると気に入る。なお特性である超音波は物体の感知に優れているものの映像や文字など実体の無いものは感知できない。「ペンキ塗りたて」と書かれた貼り紙が張られたベンチに座ってしまう等、万能とは言えない。素顔は魔族であれば目を奪われる程の美人。
マルコ
アリスショップに雇われ、そこでテレサの後輩として働いている魔族の男の子で、眼鏡をかけている。テレサからは、マー君と呼ばれている[注釈 2]
ドローレス
ボサボサの髪が特徴的な魔族で、テレサの妹。テレサの身内の中では唯一、彼女を慕っていた。特性は判明していないが回想シーンで展開した両翼から地形を貫通する光線を放射したとおぼしき描写がある。
ケンプ
蚕のような能力を持つ女性魔族。デパートの隅で服を作って販売していた時にローレムと出会い、後にアリスに雇われる。尻尾のような器官から耐火・防御性能に優れた糸を出し、副腕と縫い針のような人差し指だけに生えている鋭利な爪を使い、あらゆる服飾品を一瞬で生産してしまう。糸の放出には大量のタンパク質を必要とするため大量生産後はアリスが頭を抱える量のステーキを平らげた。

魔族管理局[編集]

小荒井美波/ミナミ
魔族管理局審査指導官の女性。人間と魔族の共生を目指している。ローレムが子育てをしやすくするために、彼女に特殊保護観察区域で暮らすことを勧める。
ガロン
老人のような姿をした魔族の男性。「人間と魔族は共生できる」と本気で信じているミナミのような人間を守るために、魔族管理局で警備指導官として働いている。半径約100m以内の範囲で瞬間移動する能力を持つ。

特観エリア[編集]

フーガ
氷を操る能力を持つ魚人型魔族の少年。メリーからは「ふが君」と呼ばれている。小さいころ、能力を制御できずに死にかけていたところをローレムに助けてもらったことがあるため、彼女に恩返しをしたいと思い、彼女の家に訪れる。ローレムと再会するまで一人で魚を捕って生活していたこともあり、人間世界のルールにあまり詳しくないため、メリーに生活の仕方などを教えてもらっている。
ベロニカ
特殊保護観察区域の病院で働く魔族の看護師。腕が4本生えており眼鏡をかけている。触れたものを操作する能力を持っているが、質量が大きいものを操作するのは苦手。
リゼット
ローレムの隣の部屋に住んでいる魔族の女の子で、頭から小さな羽が生えている。メリーからは「ぜったん」と呼ばれている。日光が苦手で、夜にならないと外に出られない。食料は人間のB型の血液。誤ってゴスペルを起こして泣かせてしまっただけで泣いてしまうほど繊細。歯の構造が他の魔族とは異なり、噛みついた際に効率よく捕食対象から吸血するために数種類の鋭利な歯が並んでいる。胃袋が無いため固形物は食べれないが、液体を飲むことはできる。満腹度に反比例して魔獣化・深度が上がる特殊なタイプ。正確な特性は判明していないが保護された時点では遠距離から無数の衝撃弾・鉄格子を容易に捻じ曲げる怪力が確認されている。
セーラ
魚人型魔族の少女。フーガと出会うまで、電気を操る能力を使って洞窟の中で暮らしていた。頭に髪のような鰭が生えている。ゴスペルを抱いている時に、フーガと家庭を築いている自分を想像するほどフーガのことが好き。
エリザ
特殊保護観察区域のE棟に住んでいる魔族の女性。関西弁で話す。常に小声で話していたり、笑っている時にいきなり無表情に戻るため、ローレムからは変なヤツだと思われている。公園の砂場でローレムに話しかけられたことをきっかけに、彼女と友達になった。特性を使えないために、他の魔族に「劣等種」と馬鹿にされたり食料を取られたりしていた過去があり、そのころに一度だけローレムと会っている。
ヘルガ
魔族の赤ちゃんで、エリザの娘。歩行はまだ掴まり立ちの段階で、言葉は自己紹介ができる段階。

CATT[編集]

ジーク
CATTのα班に所属している魔族の男。人間の部下を使ってローレムを監視している。翼の爪からは、一時的に魔族の特性や魔獣化を封じることができる毒が分泌される。110話で、ゴスペルの父親であることが判明した。子供のころ、自分が出す毒のせいで仲間外れにされた過去を持ち、居場所が欲しくてADガスの開発に協力したが、それが原因で他の魔族から更に疎外されるようになってしまった。
ドレイクやナイトメアと共にローレムを討伐するよう命令され、激闘の末ローレムを倒したが、トドメを刺さずに彼女に対して応急処置を施す。そのお礼としてローレムがジークの家まで鹿の肉を持ってきたことをきっかけに彼女と友達になり、ローレムと結ばれて彼女がゴスペルを身篭ったことでようやく生きる理由を見出すことができた。表向きにはローレムに対し因縁じみた憎悪を抱いているかのような素振を見せるが上層部を欺くための演技であり彼女への愛情は変わらない。いつか家族全員で平穏に暮らせる日のために策を進めている様子で、ローレムと千春はその事実を知っている。
ドレイク
CATTに所属しているワイルドな風貌の男性魔族。超深度の魔獣化が得意で、魔獣化すると大蛇のような姿になる。ローレムとの交戦後、植物状態になったナイトメアのために治療費を貯め、メリーに治療を依頼する。そして、ナイトメアが目を覚ました後は彼女とともに外国で傭兵としてテロリスト狩りを行っている。
ナイトメア
CATTに所属している女性魔族で、ゴスロリ系の服を着ている。一人称は「ワタクシ」。特性は洗脳で、彼女に頭を触られた者は彼女の操り人形になる。子供の頃、その能力を持っていたせいで自分が所属していた女魔族の集団から迫害された挙句、囮として人間に差し出されたため、女を心の底から憎んでいる。ドレイクからのあだ名は「メア」。ローレムとの戦いで重傷を負って植物状態になるが、メリーに治療をされて目を覚ます。その後、ドレイクとともに外国に渡り、傭兵としてテロリスト狩りを行っている。

自治区の関係者[編集]

バレンタイン
アイドル活動をしている少女で、声を使って変身する能力を持つ魔族。保守的な自治区での生活に嫌気がさし、人間の世界でエンターテイナーとして生きる夢を実現させた。歌声には魔族の魔獣化を活性化させる特性があり、彼女自身も無自覚であった。ライブにてアクシデントを引き起こすがローレム達の活躍で騒ぎは沈静化し事無きを得る。後にメリーの治療により魔獣化を活性化させる器官を取り除かれアイドル活動を継続することができるようになった。なお特性である変身能力は感知能力の高い魔族には通用しない(自治区族長は見破っていた)。
ベルトルト
故人。人間と共に暮らしたい「融和派」。治区の次期族長だった魔族で、ヘルガの父親。生前の彼はエリザによると、「おちゃらけてたけど優しくて先進的な人」だったという。自治区には大きく分けて3つの派閥があり、今まで通り魔族だけで暮らしたい「現状維持派」、未だ人間に対し敵意を持つ「強硬派」が存在。ベルトルトも含め自治区族長は「融和派」に属する。
イザベラ
眼帯をしている女性の魔族。人間に対し敵意を抱き続ける「強硬派」。眼帯で隠した片目は過去に人間との戦いで失った。特性は判明していないが剣技に秀でている。本気になったローレムの実力を身をもって知り、強硬派に身を置く自身に戸惑いを感じ始める。なお失った片目はメリーの特性による治療で再生可能だが、イザベラ自身は人間に対する敵対心を忘れないために治療を拒否した。ローレム一行との交戦を経て性格は少しづつ丸くなり、族長命令とはいえ人間の街に使いに出るようになる。自治区での生活が長いせいか極度の方向音痴。

クラウン一派[編集]

クラウン
三つ目が特徴的な男性魔族で、夜明島にある魔導塊の原石を盗みに来た一派のリーダー。魔導塊を集めて魔族だけの国を作ることを企んでいる。設定した座標にあるものを空間ごと握り潰すことができる。
ビャクレン
ケモ耳とアオザイが特徴的な魔族の女の子。
キューピー
悪魔のような外見とヘソ出しファッションが特徴的な女性魔族。魔獣化すると、全身が白い毛で覆われて肌の色が変わり、肌に白い模様が浮かび上がる。矢のようなエネルギーを放つことができる。
モクギョ
動物の骸骨みたいな頭が特徴的な魔族。炎を操ることができる。
コクレン
ビャクレンの双子の弟で、黒いアオザイを着ている。ビャクレン同様ワープホールを作る能力を持っている。

用語[編集]

魔族
姿は人間とよく似ているが、角や羽を生やしているものが多い。また、どの魔族も歯が全て人間の犬歯のように尖っている。人間と敵対していた時期もあったため、数もかなり減少しているが、現在はほとんどの魔族が人間と共存している。ほとんどの魔族は、熱を操ったり万能細胞を作り出す、といったような特別な能力を持っており、そういった能力は特性と呼ばれている。子供のころに特性を発現してからうまく扱えるようになるまでに時間が掛かるため、自分の特性が原因で死んでしまう魔族もいる。全身魔獣化している間は着用していた衣類は消える[注釈 3]。なお「魔族」という種族名は遥か昔に神話に登場する悪魔に姿が似ていたことから命名され魔族側もそれを名乗るようになったと劇中にて解説されている。
鬼病(きびょう)
魔族の体内で変異したウイルスにより引き起こされる病。この病気にかかった生物の血管が浮き出る。魔族にとっては風邪のような症状しか起きないが、人間の体はこのウイルスの攻撃性に耐えることができないので、感染すると体が壊死し、最悪の場合死に至る。千春は、ローレムが鬼病になった時に看病したのが原因でウイルスに感染し、死にかけたことがある。最近は研究が進んで鬼病予防の薬が開発されている。
特殊保護観察区域
魔族管理局に管理対象として定められた魔族である『特殊保護観察対象魔族』が暮らす区域。元々宿泊棟の数はAからDの4つだったが、多くの魔族を受け入れて満員になったために旧隔離棟を改装してE棟を作った。ローレムは現在この区域のB棟の302号室に住んでいる。
公安機動捜査隊対魔班(Counter Asumodian Tactical Team)
魔族のテロ行為に対抗して作られた対魔族班のチームで、通称CATT(キャット)。かつて魔獣化無効ガスを開発し人間と魔族の抗争に終止符を打った。
Anti Demonize(対魔獣化)兵器
「人間と魔族の対話」という名目のもと作られた兵器で、通称ADガス。ジークの毒で作られた兵器なので、このガスをくらった魔族は一時的に魔獣化及び特性の使用ができなくなる。

書誌情報[編集]

  • 十五夜 『息子がかわいくて仕方がない魔族の母親』 集英社ヤングジャンプ・コミックス〉、既刊5巻(2019年1月18日現在)
    1. 2017年2月17日発売[2]、ISBN 978-4-08-890656-0
    2. 2017年6月19日発売[3]、ISBN 978-4-08-890698-0
    3. 2017年12月19日発売[4]、ISBN 978-4-08-890828-1
    4. 2018年6月19日発売[5]、ISBN 978-4-08-891040-6
    5. 2019年1月18日発売[6]、ISBN 978-4-08-891189-2

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 87話にて名字判明。
  2. ^ あだ名はメリーが考えた(88.5話参照)。
  3. ^ 魔獣化解除後に衣類が元に戻るかどうかは個体差がある[1]

出典[編集]

  1. ^ 十五夜のツイート
  2. ^ 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親 1”. 集英社マンガネット S-MANGA.net. 集英社. 2017年7月13日閲覧。
  3. ^ 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親 2”. 集英社マンガネット S-MANGA.net. 集英社. 2017年7月13日閲覧。
  4. ^ 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親 3”. 集英社マンガネット S-MANGA.net. 集英社. 2017年12月19日閲覧。
  5. ^ 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親 4”. 集英社マンガネット S-MANGA.net. 集英社. 2018年6月19日閲覧。
  6. ^ 息子がかわいくて仕方がない魔族の母親 5”. 集英社マンガネット S-MANGA.net. 集英社. 2019年1月18日閲覧。