改造マリオ

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改造マリオ(かいぞうマリオ)とは、スーパーマリオシリーズの作品を『スーパーマリオブラザーズ[1]や『スーパーマリオワールド[2]などを個人が不正に編集して製作したアクションゲームの通称である。著作権に抵触しないよう、制作者はパッチのみを配布しているため、プレイに当たってはオリジナルのROMの入手方法とゲームエミュレータに関する相当な知識が必要であるため、プレイ環境を整えるだけでも困難が伴う。

概要[編集]

ゲームソフト改造ツールによって非公式に制作されるアンダーグラウンドなゲーム作品で、所謂『スーパーマリオシリーズ』の世界観を破壊するような異様なゲーム設計となっている。ゲーム中に登場するオブジェクトやシステムなどが徹底的に使い倒され、ステージが複雑怪奇に構成されているのが普通である。

主な設計として、ステージや敵などの配置を好きなだけ編集することができ、勿論キャラクターやストーリーの文章まで編集することができる。

しかし、依然として好きなだけ編集ができるので大抵の編集者は悪意を持って改造したケースが多く、その中にはプレイヤーを陥れるための巧妙かつ悪質な罠(例えば、ジャンプが必要な場所の上に透明ブロックが置かれているので通れない、コースの途中に偽の扉が置かれており、入ろうとすると消滅するか、入ると逃げ道がない場所に閉じ込められ、強制スクロールや棘などの仕掛けによってマリオが壁に押し付けられて圧死する,ステージの途中に偽のゴールがあり、ゴールしたマリオを穴や溶岩に落とすなど)が随所に設置されている他、ステージの構成やクリア条件などが複雑怪奇(例えば、この先に進むには、それぞれ分かれた場所に1つずつ置かれている指定された数の鍵を集める必要がある,ステージ中にちりばめられた○○枚のコインを集めればクリアなど)といった設計なので難易度が異常に高い、ナンセンスやギャップさがかなり強調された限りなくもバカゲーそのものだといえる作品が多い。

その一方で悪気のない改造マリオの一種として、ジャンプ台、ベルトコンベヤー、リフトなどの仕掛けによってマリオが自動的に動かされ、プレイヤーが操作を一切行わずにゴールまで行き着きクリアとなるようなものもある。このようなものを「全自動マリオ」と呼ばれ、難易度や罠などの概念が一切なく、裕にゲーム中の仕掛けを活用した『からくり』のようなものである。[3]
また、ゲームにおける不正な改造はマリオシリーズだけに限らず、幅広い範囲でゲームの内容が改造されている。その範囲はスーパーマリオ64のような3Dアクションや『WiiU』などの比較的最新型のゲームにも及んでいる。

歴史[編集]

2006年12月にサービスを開始したニコニコ動画では初期から人気のジャンルとなっているが[4]2008年には著作権侵害を理由として多数の動画が削除されている[5]2007年6月9日に第1作が投稿された動画『自作の改造マリオ(『スーパーマリオワールド』)を友人にプレイさせる』[2]は「鬼畜かつ巧みなステージ設計、友人の異様なプレイ技術の高さなどが相まって大きな注目を集め」た動画とされ[4]、この「友人マリオ」シリーズ[4]日本国外では"Asshole Mario"として知られている[6][7]。またYouTubeにおいて最も多く再生されたスーパーマリオシリーズの映像は2007年8月10日に投稿された「超難度に改造されたマリオのプレイ映像集」であり、8年間で2900万回もの再生を記録している[8]

評価[編集]

  • SF・文芸評論家の藤田直哉2015年9月10日に発売されたWii U用ソフト『スーパーマリオメーカー』について、流行している改造マリオを「公式に作れるようにしたゲーム」であることから「非常に巧みなネットの使い方」であり、「任天堂はニコニコの使い方がうまいという話なんだと思う」と述べている[9]
  • インサイドではマリオメーカーによって「問題はありながらもかつて盛り上がった文化」である全自動マリオが再び活気づいたとしている[3]
  • エンタミクス2016年4月号では「今旬ワード」の一つに全自動マリオが選ばれている[10]

脚注[編集]

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関連項目[編集]