日本ハンドボール選手権大会

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
日本ハンドボール選手権大会
開始年 1937
主催 日本ハンドボール協会
参加チーム数 男子16チーム
女子12チーム
加盟国 日本の旗 日本
前回優勝 男子:豊田合成 (初)
女子:ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング (2回目)
最多優勝 男子:大同特殊鋼, 湧永製薬, 大崎電気 (14回)
女子:オムロン (19回)
備考 第66回までは全日本総合ハンドボール選手権大会
テンプレートを表示

日本ハンドボール選手権大会(にほんハンドボールせんしゅけんたいかい)は、日本ハンドボール協会が主催するハンドボールの全国大会である。

概要[編集]

日本ハンドボールリーグを始めとする実業団・学生などが集い、男子16チーム、女子12チームが参加。F1レースのノックアウト方式を取り入れた選抜方法により日本一が決定される。大会名が変更された第67回大会からは男子24チーム、女子20チームに拡張される。

開催地は持ち回りで、男女合同開催となるが、年度によっては別日程・別会場となる場合もある。

開催方式はサッカーバレーボールバスケットボールなどで行われる全日本選手権大会に相当するオープントーナメントである。

出場枠[編集]

  • 2018年実績
区分 男子 女子
日本ハンドボールリーグ 全9チーム 全9チーム
全日本学生ハンドボール選手権大会 2チーム 2チーム
北海道ブロック 1チーム 1チーム
東北ブロック 1チーム 1チーム
関東ブロック 3チーム 1チーム
北信越ブロック 1チーム 1チーム
東海ブロック 1チーム 1チーム
近畿ブロック 2チーム 1チーム
中国ブロック 1チーム 1チーム
四国ブロック 1チーム 1チーム
九州ブロック 2チーム 1チーム
24チーム 20チーム

歴史[編集]

1937年に「全日本選手権兼明治神宮体育大会」として第1回が東京体育研究所球技場で開催され[1]、第4回(1942年)まで行われたが、戦争によって中断。戦後の1946年から日本ハンドボール協会が全国大会の開催を希望していたが、国内情勢・地方協会の復興状況に問題があったことや、ハンドボールが国民体育大会(国体)の種目に採用されたこともあり、開催は見送られていた[1]

1950年2月に「第1回全日本総合選手権」が愛知県一宮市で開催。同年10月に一宮市で国体が行われることや、東京に専用グラウンドがないこと、大阪府は同年8月に全国高校選手権の開催地だったことから、一宮市が開催地に選ばれた[1]

1950年12月に行われた第2回大会から国際ハンドボール連盟(IHF)が規定した新ルール(1947年改正)を適用し、オフサイド・ラインが全廃された[2]。同大会の女子は全山梨と東京オールド・ガールズクラブ(東京OG)の2チームのみの参加となった[2]。当時の女子ハンドボールは高校・高等女学校卒業後にクラブチームへ加入する選手は少なく、日本ハンドボール協会も「男子部門の充実」を議題としていたため、1952年の第4回大会では参加チームがおらず、男子のみ開催された[2]

1953年の第5回大会から女子が復活し、7チームが参加。1954年の第6回大会から翌年の国体開催地で行うことが決まった[3]。第6回女子で優勝した半田高校の主力5人が高校卒業後に愛知紡績へ入社し、女子6連覇を達成することとなる[4]

1957年の第9回大会からゴールエリアやフリースローラインなどの長さが変更され、35メートルラインを設定。女子は11人制を廃止し、7人制一本化となった[4]

1958年の第10回大会では、男子に初の実業団(住友化学菊本、宇部曹達)が参加[4]

1971年の第23回大会から国体開催地での実施が廃止され、東京体育館で実施することが決まり、開催時期も冬季開催へ変更。またトーナメント方式から、予選トーナメント・決勝リーグによって優勝を決める方式となった[5]

1976年の第28回大会からトーナメント方式(ノックアウト方式)が復活[6]

2015年の第67回より現大会名の「日本ハンドボール選手権大会」に改名[7]

歴代決勝記録[編集]

戦前[編集]

男子 女子
開催地 優勝 決勝 準優勝 開催地 優勝 決勝 準優勝
1 1937 東京 大塚倶楽部 6-4 日体 -
2 1938 東京 日体 17-9 明治大学 -
3 1940 東京 日体 13-5 慶應義塾大学 東京 倉敷高等女学校 3-2 梅花高等女学校
4 1942 東京 日体倶楽部 7-1 慶應義塾大学 東京 倉敷高等女学校 3-2 津山高等女学校

戦後[編集]

男子 女子
開催地 優勝 決勝 準優勝 開催地 優勝 決勝 準優勝
1 1950 一宮市 日体桜 6-5 全文理大学 一宮市 愛知クラブ 4-2 山梨師範クラブ
2 1950 東京 スワロー松 6-2 全教育大学 東京 全山梨 2-2
3-2
(再試合)
東京オールド・ガールズクラブ
3 1951 小松市 スワロークラブ 10-5 全教育大学 小松市 東京芙蓉クラブ 3-2 全山梨
4 1952 東京 セントポールA 14-11 スワロークラブ (休会)
5 1953 富士吉田市 全日本体育大学 9-6 大阪クラブ 富士吉田市 全静岡城北高校 7-3 全山梨
6 1954 平塚市 全日本体育大学 9-6 全早稲田大学 平塚市 全静岡城北高校 9-2 水海道二高校
7 1955 明石市 西日本日体OB 11-7 教大A 明石市 水海道二高校 8-7 半田高校
8 1956 清水市 全日本体育大学 14-7 西日本日体OB 清水市 半田高校 9-6 全静岡城北高校
9 1957 氷見市 全日本体育大学 11-10 西日本日体OB 氷見市 愛知紡績 10-3 日本体育大学
10 1958 下関市 全日本体育大学 19-17 桜丘会 下関市 愛知紡績 11-3 明善クラブ
11 1959 水俣市 芝浦工業大学 18-15 全日本体育大学 水俣市 愛知紡績 8-7 熊本クラブ
12 1960 大仙市 芝浦工業大学 13-10 大崎電気 湯沢市 愛知紡績 10-5 日本体育大学
13 1961 倉敷市 芝浦工業大学 17-14 大崎電気 倉敷市 愛知紡績 8-6 大洋デパート
14 1962 下松市 大崎電気 17-11 全日本体育大学 徳山市 愛知紡績 6-4 大洋デパート
15 1963 柏崎市 立教大学 18-17
(延長)
全日本体育大学 柏崎市 大洋デパート 9-8 大崎電気
16 1964 高山市 大崎電気 15-13 全立教大学 高山市 大崎電気 11-4 愛知紡績
17 1965 大分市 大崎電気 23-11 芝浦工業大学 大分市 大洋デパート 13-6 愛知紡績
18 1966 浦和市 全立教大学 21-14 芝浦工業大学 浦和市 大崎電気 12-4 大洋デパート
19 1967 福井市 大崎電気 20-13 全立教大学 福井市 田村紡績 7-5 大崎電気
20 1968 長崎市 全立教大学 23-14 大崎電気 長崎市 大洋デパート 12-10 三菱鉛筆
21 1969 盛岡市 全立教大学 18-14 大崎電気 盛岡市 大洋デパート 13-3 大崎電気
22 1970 打田町 大崎電気 14-12 湧永薬品 打田町 大洋デパート 11-4 大崎電気
23 1971 東京 大崎電気 湧永薬品 東京 日本ビクター ブラザー工業
24 1972 東京 湧永薬品 大崎電気 東京 東京重機工業 大洋デパート
25 1973 東京 大同製鋼 湧永薬品 東京 日本ビクター 田村紡績
26 1974 東京 大同製鋼 三景 東京 東京重機工業 日本ビクター
27 1975 東京 大同製鋼 湧永薬品 東京 日本ビクター 立石電機
28 1976 東京 湧永薬品 17-13 大同特殊鋼 東京 立石電機 11-10 日本ビクター
29 1977 東京 大同特殊鋼 15-10 湧永薬品 東京 日本ビクター 8-7 立石電機
30 1978 東京 大同特殊鋼 21-19 湧永薬品 東京 ブラザー工業 10-9 日本ビクター
31 1979 東京 湧永薬品 19-14 大同特殊鋼 東京 日本ビクター 16-13 ジャスコ
32 1980 東京 湧永薬品 20-14 大同特殊鋼 東京 ジャスコ 20-15 日本ビクター
33 1981 東京 湧永薬品 19-14 大同特殊鋼 東京 ジャスコ 27-24 大崎電気
34 1982 東京 湧永薬品 16-13 大同特殊鋼 東京 立石電機 16-12 大崎電気
35 1983 東京 湧永薬品 18-14 大同特殊鋼 東京 大崎電気 23-21 立石電機
36 1984 東京 湧永薬品 30-19 大崎電気 東京 日立栃木 21-20 立石電機
37 1985 東京 湧永薬品 26-19 大崎電気 東京 立石電機山鹿 22-18 ジャスコ
38 1986 東京 本田技研鈴鹿 24-21 湧永製薬 東京 東京女子体育大学 29-22 シャトレーゼ
39 1987 東京 湧永製薬 18-17 本田技研鈴鹿 東京 大崎電気 27-25 日立栃木
40 1988 東京 大崎電気 21-18 湧永製薬 東京 大崎電気 21-20 立石電機山鹿
41 1989 東京 大崎電気 22-20 湧永製薬 東京 大崎電気 35-24 大和銀行
42 1990 東京 湧永製薬 33-31
(延長)
大崎電気 東京 大崎電気 18-17 シャトレーゼ
43 1991 東京 日新製鋼 28-26 大同特殊鋼 東京 北國銀行 35-26 大崎電気
44 1992 東京 日新製鋼 28-24 大同特殊鋼 東京 オムロン 26-17 大和銀行
45 1993 名古屋市 大同特殊鋼 20-19 本田技研 名古屋市 北國銀行 27-26
(延長)
シャトレーゼ
46 1994 東京 大同特殊鋼 26-25 中村荷役 東京 オムロン 21-19 北國銀行
47 1995 東京 中村荷役 26-19 大同特殊鋼 神戸市 オムロン 34-28 大崎電気
48 1996 東京 中村荷役 25-22 大同特殊鋼 東京 オムロン 17-16 日立栃木
49 1997 東京 中村荷役 23-20 湧永製薬 神戸市 イズミ 37-31 大崎電気
50 1998 神戸市 本田技研 28-24 湧永製薬 神戸市 オムロン 27-11 日立栃木
51 1999 名古屋市 大同特殊鋼 26-24 本田技研 横浜市 イズミ 34-28 立山アルミ
52 2000 広島市 大同特殊鋼 24-23
(延長)
本田技研 広島市 イズミ 25-24 オムロン
53 2001 東京 大同特殊鋼 22-21 ホンダ 千葉市 広島メイプルレッズ 29-23 オムロン
54 2002 名古屋市 ホンダ 34-29 湧永製薬 名古屋市 広島メイプルレッズ 35-28 オムロン
55 2003 広島市 湧永製薬 29-24 ホンダ 広島市 広島メイプルレッズ 27-16 シャトレーゼ
56 2004 大阪市 湧永製薬 28-26
(延長)
大崎電気 大阪市 広島メイプルレッズ 25-23 オムロン
57 2005 福井市 大崎電気 38-32 大同特殊鋼 福井市 オムロン 35-23 広島メイプルレッズ
58 2006 名古屋市 大同特殊鋼 39-34 大崎電気 名古屋市 オムロン 33-23 ソニーセミコンダクタ九州
59 2007 東京 大同特殊鋼 35-28 大崎電気 東京 オムロン 35-27 広島メイプルレッズ
60 2008 金沢市 大同特殊鋼 38-26 大崎電気 金沢市 オムロン 25-24 北國銀行
61 2009 東京 大同特殊鋼 26-25 湧永製薬 高松市 オムロン 20-19 北國銀行
62 2010 広島市 大崎電気 36-29 トヨタ車体 広島市 ソニーセミコンダクタ九州 27-25
(延長)
オムロン
63 2011 横浜市 トヨタ車体 32-29 大同特殊鋼 横浜市 オムロン 29-20 ソニーセミコンダクタ九州
64 2012 大阪市 湧永製薬 28-23 トヨタ車体 大阪市 オムロン 20-19 北國銀行
65 2013 名古屋市 大崎電気 32-24 大同特殊鋼 名古屋市 オムロン 29-25 北國銀行
66 2014 名古屋市 大崎電気 36-21 大同特殊鋼 名古屋市 オムロン 25-23
(延長)
北國銀行
67 2015 名古屋市 トヨタ車体 26-25 大同特殊鋼 名古屋市 北國銀行 24-21 オムロン
68 2016 東京 大崎電気 31-30
(延長)
トヨタ車体 東京 オムロン 28-25
(延長)
北國銀行
69 2017 大阪市 大崎電気 31-30
(延長)
トヨタ車体 大阪市 オムロン 20-19 北國銀行
70 2018 山鹿市 豊田合成 30-26 トヨタ車体 大阪市
守口市
ソニーセミコンダクタマニュファクチャリング 23-21 北國銀行
  • Note 1: 決勝は4チームによるリーグ戦。
  • Note 2: 決勝は3チームによるリーグ戦。

個人賞[編集]

年度 男子 女子
最優秀選手賞 最優秀監督賞 優秀選手賞 最優秀選手賞 最優秀監督賞 優秀選手賞
48 1996年 趙範衍
(中村荷役)
朴英大
(中村荷役)
- 王涛
(オムロン)
西窪勝広
(オムロン)
-
49 1997年 井上耕一
(中村荷役)
朴英大
(中村荷役)
- 洪廷昊
(イズミ)
林五卿
(イズミ)
-
50 1998年 ヴォル
(本田技研)
田口隆
(本田技研)
- 山口文子
(オムロン)
西窪勝広
(オムロン)
-
51 1999年 朴性立
(大同特殊鋼)
末岡政広
(大同特殊鋼)
- 呉成玉
(イズミ)
林五卿
(イズミ)
-
52 2000年 白元喆
(大同特殊鋼)
末岡政広
(大同特殊鋼)
ストックラン
(本田技研)
青戸あかね
(イズミ)
林五卿
(イズミ)
宮本奈芳美
(オムロン)
53 2001年 高木尚
(大同特殊鋼)
冨本栄次
(大同特殊鋼)
- 高森妙子
(広島)
林五卿
(広島)
-
54 2002年 谷口了
(ホンダ)
橋本行弘
(ホンダ)
- 浅井友可里
(広島)
林五卿
(広島)
-
55 2003年 坪根敏宏
(湧永製薬)
酒巻清治
(湧永製薬)
谷口了
(ホンダ)
杉本絵美
(広島)
林五卿
(広島)
稲吉希穂
(シャトレーゼ)
56 2004年 坪根敏宏
(湧永製薬)
中山剛
(湧永製薬)
- 呉成玉
(広島)
林五卿
(広島)
-
57 2005年 宮﨑大輔
(大崎電気)
首藤信一
(大崎電気)
- 佐久川ひとみ
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
58 2006年 高木尚
(大同特殊鋼)
姜在源
(大同特殊鋼)
- 佐久川ひとみ
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
59 2007年 末松誠
(大同特殊鋼)
清水博之
(大同特殊鋼)
- 勝田祥子
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
60 2008年 武田享
(大同特殊鋼)
清水博之
(大同特殊鋼)
- 藤井紫緒
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
61 2009年 武田享
(大同特殊鋼)
清水博之
(大同特殊鋼)
- 藤間かおり
(オムロン)
洪廷昊
(オムロン)
-
62 2010年 小澤広太
(大崎電気)
岩本真典
(大崎電気)
- 張素姫
(ソニー)
郭恵靜
(ソニー)
-
63 2011年 富田恭介
(トヨタ車体)
野村広明
(トヨタ車体)
- 藤井紫緒
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
64 2012年 谷村遼太
(湧永製薬)
玉村健次
(湧永製薬)
- 藤井紫緒
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
65 2013年 豊田賢治
(大崎電気)
岩本真典
(大崎電気)
- 藤井紫緒
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
66 2014年 信太弘樹
(大崎電気)
岩本真典
(大崎電気)
- 東濱裕子
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
67 2015年 木切倉真一
(トヨタ車体)
酒巻清治
(トヨタ車体)
- 横嶋かおる
(北國銀行)
荷川取義浩
(北國銀行)
-
68 2016年 信太弘樹
(大崎電気)
岩本真典
(大崎電気)
- 永田しおり
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
69 2017年 元木博紀
(大崎電気)
岩本真典
(大崎電気)
- 宮川裕美
(オムロン)
黄慶泳
(オムロン)
-
70 2018年 水町孝太郎
(豊田合成)
田中茂
(豊田合成)
- 飛田季実子
(ソニー)
大城章
(ソニー)
-

放送について[編集]

  • 男子決勝はNHK Eテレで生中継される。女子決勝は同中継のハーフタイム中にハイライトが放送される。ただし2018年度は男子が世界選手権出場のため、翌年2月開催に変更され、女子決勝をEテレで放送した。

脚注[編集]

  1. ^ a b c 機関誌 - No.036 1966年9月号 日本ハンドボール協会
  2. ^ a b c 機関誌 - No.037 1966年10月号 日本ハンドボール協会
  3. ^ 機関誌 - No.038 1966年11月号 日本ハンドボール協会
  4. ^ a b c 機関誌 - No.039 1967年1・2月号 日本ハンドボール協会
  5. ^ 機関誌 - No.093 1971年12月号 日本ハンドボール協会
  6. ^ 機関誌 - No.149 1977年1月号 日本ハンドボール協会
  7. ^ 平成27年度 第67回日本ハンドボール選手権大会”. 2017年2月15日閲覧。

関連項目[編集]