星知弥
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東京ヤクルトスワローズ #24 | |
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基本情報 | |
国籍 |
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出身地 | 栃木県那須郡那珂川町 |
生年月日 | 1994年4月15日(26歳) |
身長 体重 |
183 cm 78 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2016年 ドラフト2位 |
初出場 | 2017年4月1日 |
年俸 | 1,700万円(2021年)[1] |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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星 知弥(ほし ともや、1994年4月15日 - )は、栃木県那須郡那珂川町出身[2]のプロ野球選手(投手)。右投右打。東京ヤクルトスワローズ所属[3]。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
小学校4年生から馬頭ラッキーで野球を始める[4]。馬頭中学校に進学し[5]、中学3年生のときには県大会ベスト8まで進んだ[4]。
宇都宮工業高校に進学し[5]、高校から硬式野球を始め、2年秋からエース[4]。3年夏に宇都宮清原球場で行われた矢板高等学校との高校野球栃木大会3回戦では、9回表の1イニングを投げた[4]。自己最速だった146キロを1キロずつ更新していき、2死から投じた15球目は自己最速を4キロ上回る150キロをたたき出し、この試合で投じた20球のうち8球が、自己最速だった146キロを超えた[4]。しかし栃木大会決勝で作新学院高等学校に敗れ、甲子園出場はない[6]。
高校時代からプロスカウトから注目されたが、プロ志望をせずに明治大学へと進み、硬式野球部に入部した[7]。1年春のリーグ戦で154キロを計測した[8]。3年生までは抑えの登板が多く、4年生から先発した[9]。4年春には初勝利を挙げ[6]、また4年秋には3勝を挙げてチームの東京六大学野球リーグの優勝に貢献した[10]。さらに、第47回明治神宮野球大会決勝では、佐々木千隼擁する桜美林大学と戦い、先発の柳裕也が4回2失点で降板した後、5回から救援して5回2安打無失点の好救援を見せ、さらに8回にはソロ本塁打を放った。この本塁打は、星が「人生初」という本塁打だった[10]。チームは勝利し、大会通算5年ぶり6度目の優勝に大きく貢献、母を「感動しました」と言わせた[10]。大学通算成績は、46試合に登板し、4勝5敗、防御率2.59だった[10]。
その後2016年11月5日に神宮球場で[9]行われた明治神宮外苑創建90年記念奉納試合の東京六大学野球選抜チームのメンバーに選ばれて先発登板し、山田哲人に全球直球で勝負し[11]、148キロ直球で[6]空振り三振を奪うなど2回を投げてヤクルト打線を1安打無失点に抑える好投を見せた[12]。山田は星を高く評価し、この試合の始球式を務めた青木宣親も絶賛した[9]。また、真中満も「相手のMVPは星君」と持ち上げた[9]。
2016年10月20日に行われたドラフト会議で東京ヤクルトスワローズからドラフト2位指名を受けた[13]。そして2016年12月1日、契約金7000万円、年俸1200万円で仮契約した[14]。背番号は24[14]。
ヤクルト時代[編集]
2017年は開幕を一軍で迎え、4月1日の横浜DeNAベイスターズ戦でプロ初登板。5月7日のDeNA戦では5回3失点でプロ初勝利を挙げた[15]。その後も一軍に帯同したが、9月15日に右肘を疲労骨折し、10月2日に右肘の手術を受けた[16]。
2018年は前年の右肘の疲労骨折の影響で、一軍昇格が7月4日まで延びた。昇格後はリリーフとして結果を残し、9月13日の巨人戦(東京ドーム)で377日ぶりの先発を務め、6回1失点で393日ぶりの先発勝利を手にした。18試合の登板で2勝0敗、防御率4.02だった。
2019年は7月30日に一軍昇格し[17]、主に中継ぎで10試合に登板したものの防御率8.53と振るわなかった。
選手としての特徴・人物[編集]
大学時代で直球の最速は156km/h[4]。ストレートにツーシームの組み立てが投球の軸である選手[18]。大学4年の夏にはカーブを習得し、投球の幅が広がった[8]。ほかに、スライダー、フォークといった変化球をもつ[18]。
ヤクルト入団時の監督であった真中満とは同じ栃木県出身であるため、「尊敬する人の下で野球ができるのはうれしいことです」と語っている[19]。
160km/hをマークすることが目標の一つで、大谷翔平と追いつき追い越せの気持ちでやっていきたいという[18]。
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2017 | ヤクルト | 24 | 18 | 0 | 0 | 0 | 4 | 7 | 0 | 2 | .364 | 494 | 110.1 | 116 | 14 | 49 | 1 | 5 | 71 | 3 | 0 | 64 | 58 | 4.73 | 1.50 |
2018 | 18 | 3 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | 136 | 31.1 | 24 | 5 | 21 | 0 | 0 | 23 | 0 | 0 | 14 | 14 | 4.02 | 1.44 | |
2019 | 10 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | .250 | 67 | 12.2 | 15 | 1 | 15 | 1 | 0 | 10 | 1 | 0 | 12 | 12 | 8.53 | 2.37 | |
2020 | 36 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | .000 | 216 | 48.0 | 57 | 7 | 24 | 0 | 1 | 40 | 2 | 0 | 28 | 28 | 5.25 | 1.69 | |
NPB:4年 | 88 | 22 | 0 | 0 | 0 | 7 | 11 | 0 | 5 | .389 | 913 | 202.1 | 212 | 27 | 109 | 2 | 6 | 144 | 6 | 0 | 118 | 112 | 4.98 | 1.59 |
- 2020年度シーズン終了時
年度別守備成績[編集]
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2017 | ヤクルト | 24 | 5 | 19 | 1 | 1 | .960 |
2018 | 18 | 2 | 4 | 0 | 1 | 1.000 | |
2019 | 10 | 2 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2020 | 36 | 3 | 8 | 1 | 1 | .917 | |
通算 | 88 | 12 | 32 | 2 | 3 | .957 |
- 2020年度シーズン終了時
記録[編集]
- 投手記録
- 初登板:2017年4月1日、対横浜DeNAベイスターズ2回戦(明治神宮野球場)、7回表に4番手で救援登板、1回無失点
- 初奪三振:同上、7回表にアウディ・シリアコから空振り三振
- 初先発登板:2017年4月30日、対読売ジャイアンツ5回戦(明治神宮野球場)、6回2失点(自責点1)で勝敗つかず
- 初勝利・初先発勝利:2017年5月7日、対横浜DeNAベイスターズ9回戦(横浜スタジアム)、5回3失点
- 打撃記録
背番号[編集]
- 24 (2017年 - )
登板曲[編集]
代表歴[編集]
脚注[編集]
- ^ “ヤクルト - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2021年1月14日閲覧。
- ^ “那珂川警察署 栃木県警察”. 那珂川警察署. 2017年1月12日閲覧。
- ^ “星 知弥 東京ヤクルトスワローズ”. 東京ヤクルトスワローズ公式サイト. 2017年1月12日閲覧。
- ^ a b c d e f “宇都宮工・星150キロ/栃木大会”. 日刊スポーツ (2012年7月22日). 2017年1月12日閲覧。
- ^ a b “那珂川町からプロ野球ドラフト2人 平成28年度 那珂川町”. 那珂川町サイト. 2017年1月12日閲覧。
- ^ a b c “ヤクルトドラ2星が山田K斬り「絶対活躍できる」先輩太鼓判”. スポニチアネックス (2016年11月6日). 2017年1月12日閲覧。
- ^ “ヤクルトドラフト2位・星知弥投手、高山俊選手に打たれた記憶ない”. ドラフト会議ホームページ (2016年10月27日). 2017年1月12日閲覧。
- ^ a b “柳だけじゃない!明大・星、最速154キロスピードスター”. サンケイスポーツ (2016年10月3日). 2017年1月15日閲覧。
- ^ a b c d “燕D2の明大・星、山田をK斬り!先輩を2回0封で絶賛の嵐”. サンケイスポーツ (2016年11月6日). 2017年1月15日閲覧。
- ^ a b c d “燕も導く!ドラ2・星の好救援&人生1号で明大V”. サンケイスポーツ (2016年11月17日). 2017年1月15日閲覧。
- ^ “明大・星、ヤクルト山田先輩斬り「プロでも通用」”. 日刊スポーツ (2016年11月6日). 2017年1月14日閲覧。
- ^ “ヤクルトがプロの意地 東京六大学選抜に大勝”. 日刊スポーツ (2016年11月5日). 2017年1月12日閲覧。
- ^ “プロ野球ドラフト会議 東京ヤクルトスワローズ”. 東京ヤクルトスワローズ公式サイト. 2017年1月12日閲覧。
- ^ a b “ヤクルト、ドラ2星知弥と合意「まずは開幕1軍」”. 日刊スポーツ (2016年12月1日). 2017年1月12日閲覧。
- ^ “ヤクルトの星だ!プロ1勝“飛雄馬以来2人目の星””. 日刊スポーツ (2017年5月8日). 2017年12月5日閲覧。
- ^ “ヤクルト小川、星が手術 ともに右肘を疲労骨折”. 日刊スポーツ (2017年9月26日). 2017年12月5日閲覧。
- ^ “ヤクルト・寺島&星が今季初の1軍昇格!救援で起用へ - SANSPO.COM(サンスポ)”. www.sanspo.com. 2020年5月10日閲覧。
- ^ a b c “ヤクルトドラフト2位・星知弥 無限の可能性を秘める本格派右腕”. デイリースポーツ (2016年10月28日). 2017年1月12日閲覧。
- ^ “ヤクルトのドラ2、明大・星 同郷真中監督は「栃木のヒーロー」”. デイリースポーツ (2016年10月26日). 2017年1月12日閲覧。
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 個人年度別成績 星知弥 - NPB.jp 日本野球機構
- 選手の各国通算成績 Baseball-Reference (Japan)、 The Baseball Cube
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