昭和56年台風第15号

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台風第15号(Thad・サッド)
カテゴリー2の タイフーンSSHWS
台風15号
台風15号
発生期間 1981年8月16日6時(UTC)- 8月23日12時(UTC)
寿命 174時間
最低気圧 955 hPa
最大風速
(日気象庁解析)
70 knots
被害総額 2,272億円
平均速度 19.2 km/h
移動距離 3,334 km
上陸地点 千葉県館山市付近
死傷者数 死者42人・行方不明者1人・負傷者173人
被害地域 日本の旗 日本 (近畿以北)
プロジェクト : 気象と気候災害
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昭和56年台風第15号(しょうわ56ねんたいふうだい15ごう、国際名:Thad / サッド)は、1981年8月関東地方に上陸し、被害をもたらした台風である。

概要[編集]

進路図

1981年8月15日に、フィリピンルソン島の東海上(北緯18度・東経130度)で発生した熱帯低気圧は、16日に沖ノ鳥島の南西約500kmの地点で台風15号となった[1]。15号は勢力を強めながら北東ないし北北東に進み、20日のピーク時には中心気圧955mbhPaと同等)、最大風速35m/sとなった[1]。その後は暴風域200kmの大型の台風となって、23日4時過ぎに、中心気圧965mb、最大風速35m/sで、千葉県館山市付近に上陸した[1][2]。関東地方に台風が上陸したのは、1965年8月の台風17号以来16年ぶりのことであった[2]。15号は上陸後も勢力がほとんど衰えず、速度を速めながら関東地方東部を北上した後、千葉県・茨城県から東北地方を縦断して、23日には北海道の西海上へと抜けた[2][1]

被害・影響[編集]

この台風は主に東日本北日本に影響を与え、関東地方では22から23日にかけての約30時間という比較的短い時間に強い雨が降り、特に利根川鬼怒川の上流山間部では、総雨量が300~500mmに達した。利根川水系では随所で、河岸護岸崩壊や漏水、根固めの流出などの被害が発生した[2]。24日未明には利根川の水位上昇に伴い、支川小貝川の左岸、利根川合流点からおよそ5 kmの地点で破堤し、茨城県龍ケ崎市利根町河内村などにおいて浸水被害が発生した[1]長野県須坂市千曲川支川宇原川では土石流が起き、10人が死亡したほか、秋田県八郎潟では漁船の転覆により10人の死者が出るなど、全国で43人の死者・行方不明者を出した[1][3]。さらに民間航空ではダイヤが乱れ、国鉄線は各所で寸断。東北本線は24時間も不通になったという[1]。また、秋田県や青森県では強風により送電線が故障し、大規模な停電が起きた。

この台風によって全半壊した家屋は177棟、住家損壊4,401棟、負傷者173人、被害総額2,273億円、船舶被害264隻、耕地被害65,821 ha、公共土木施設や農作物などの被害額2,973億円となった[1][3]


被害額が多い台風(日本)
順位 名称 国際名 被害額
1 昭和57年台風第10号 Bess 1982年 5,916億円
2 平成3年台風第19号 Mireille 1991年 5,735億円
3 昭和56年台風第15号 Thad 1981年 2,272億円
4 昭和51年台風第17号 Fran 1976年 2,080億円
5 平成5年台風第13号 Yancy 1993年 1,755億円
6 平成11年台風第18号 Bart 1999年 1,631億円
7 平成2年台風第19号 Flo 1990年 1,322億円
8 昭和60年台風第6号 Irma 1985年 1,303億円
9 平成16年台風第18号 Songda 2004年 1,262億円
10 昭和57年台風第18号 Judy 1982年 1,258億円

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e f g h 1981年8月24日台風15号による小貝川破堤水害調査報告”. 科学技術庁・国立防災科学技術センター. 2020年4月19日閲覧。
  2. ^ a b c d 昭和56年(1981)台風15号 | 利根川水系砂防事務所 | 国土交通省 関東地方整備局”. www.ktr.mlit.go.jp. 2020年4月19日閲覧。
  3. ^ a b デジタル台風:台風198115号 (THAD) - 災害情報”. agora.ex.nii.ac.jp. 2020年4月19日閲覧。