普門館

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普門館
Fumon Hall
普門館
地図
情報
正式名称 普門館
完成 1970年
開館 1970年4月28日
閉館 2018年11月12日
収容人員 約4,900(消防法上は5,082)人
客席数 大ホール 4,702席
(1階 3,150席、2階 1,552席)
設備 大ホール、地下ホール、リハーサル室、会議室 等
用途 各種式典、音楽コンクール
運営 立正佼成会
所在地 東京都杉並区和田2-6-1
位置 北緯35度41分14秒 東経139度39分32秒 / 北緯35.68722度 東経139.65889度 / 35.68722; 139.65889座標: 北緯35度41分14秒 東経139度39分32秒 / 北緯35.68722度 東経139.65889度 / 35.68722; 139.65889
最寄駅 東京メトロ丸ノ内線方南町駅」から徒歩7分
最寄バス停 京王バス「佼成会聖堂前」バス停から徒歩1分
外部リンク 普門館

普門館(ふもんかん、Fumon Hall)は、仏教の在家団体「立正佼成会」が所有するホールである。1970年4月28日東京都杉並区和田二丁目の立正佼成会本部内に落成した。

立正佼成会の方針と5000人級ホール、大型バス駐車場設備を備えていることから、立正佼成会の活動に限らず各種催しに幅広く使用されていた。耐震強度不足により、2018年冬より解体。

沿革[編集]

1967年9月に着工し、約2年8ヶ月の工期を経て1970年4月28日に落成した。こけら落とし日本フィルハーモニー交響楽団による特別公演。東京佼成ウインドオーケストラの本拠地でもあった。

1977年に指揮者のヘルベルト・フォン・カラヤンベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を率い、同館で来日公演を行った。しかしホールがあまりに巨大で、コンサート専用のホールとして設計されたホールでないため響きが悪く、聴衆の失望を招き、1979年の再来日時にはカラヤンが反響板を新たに作るよう要求した。

この1979年の普門館公演でライブ収録された『交響曲第9番』は、カラヤン没後にCD化され[注 1] 、カラヤンのライブ録音で第九が稀少であることから「普門館の第九」として話題を呼んだ。

立正佼成会所有ホールではあるが、「文化学術芸術活動の普及と発展に貢献する」という佼成会方針の下、同会の活動拠点としてのみならず音楽コンサートで多くの人々に幅広く利用されていた。これまでに、チェコスロヴァキア交響楽団、ウィーン交響楽団ボストン交響楽団ニューヨーク・フィルハーモニッククリーヴランド管弦楽団パリ国立オペラバレエ団ボリジョイ・バレエらが来日公演を行っている。1981年にはマザー・テレサの講演会が開かれた。

ロビーに聖観世音菩薩が置かれるなど、仏教教団が運営する施設らしい特色もあった。

2011年に起きた東日本大震災後の2012年に耐震調査を行ったところ、震度6強以上で天井が崩落する可能性があると判明。現在の用途地域ではホールとしての建て替えができないため、2018年12月より解体されることとなった。先立つ同年11月には、公演などの関係者でない一般人がステージから客席を見られるなどする一般公開が行われた[1]

施設[編集]

普門館と大聖堂
ステージから客席を望む

全館禁煙である。また、携帯電話の電波遮断装置は備わっていないため、館内であっても電波は入る。

  • 1F〜3F
    • 大ホール
    定員4,702名(1階席3,150席、2階席1,552席)。ただし消防法上の定員は5,082名。東京都千代田区丸の内東京国際フォーラムホールA(5,012席)と並び国内最大級のキャパシティを擁する。ホールの建築設計は『法華経』を基調としたものとなっている。
  • 5F
    • (財)世界宗教者平和会議(WCRP) 日本委員会
    • 立正佼成会 国際伝道本部
    • 立正佼成会 国際仏教教会
    • 立正佼成会 南アジア教会
    • 立正佼成会 教学委員会
    • 立正佼成会 教典編纂委員会
    • 501会議室
  • 4F
    プロ吹奏楽団「東京佼成ウインドオーケストラ」の事務局である。
    • 佼成合唱団
  • 3F
    • 出演控室
  • M3F
    • あったか広場
  • 2F
    • 赤ちゃん休憩室
    • リハーサル室
  • M2F
    • ふれあい広場
    • 自動販売機コーナー
  • 1F
    • 総合案内所
    • 救護室
    • トイレ
  • B1
    • 普門地下ホール
    • 普門地下会議室
    • 喫煙室

吹奏楽の甲子園[編集]

詳細は「全日本吹奏楽コンクール#会場」の項を参照のこと。

全日本吹奏楽連盟朝日新聞社主催の全日本吹奏楽コンクール(日本の吹奏楽界では、高校野球でいう「夏の甲子園」に匹敵する最も大きな大会である)中学高校の部の全国大会が普門館で開催されていたことから、同館は「吹奏楽の甲子園」または「吹奏楽の聖地[1]と呼ばれていた。1972年に普門館で初開催され、翌年からの4年間は別会場で開催された後、1977年以降は毎年連続して同館で開催された[注 2]

日本テレビ系列で放送中のバラエティ番組1億人の大質問!?笑ってコラえて!』で、2004年 - 2005年に「日本列島 吹奏楽の旅」および2010年の「日本列島 吹奏楽の旅 2010」というコーナーで中高生の吹奏楽部の特集が組まれたことにより、吹奏楽に詳しくない一般に対しても普門館の意味を知らしめる事となった。

また全日本吹奏楽連盟東京支部では東京都中学校吹奏楽コンクール(東京都大会の予選)と東京都吹奏楽コンクール中学校の部・高等学校の部でも同館が使用されていた(以前は一般の部等でも使用されていたが現在は府中の森芸術劇場等で行われている)。

舞台で顔が映えるようにすることから舞台床には黒色が採用されており、吹奏楽関係者の間では有名である[2]

耐震強度不足から終焉・解体へ[編集]

2012年5月18日、耐震強度不足により震度6以上で天井崩落の恐れがあることが専門家の調査で明らかとなった。2012年10月20日~21日に予定されていた第60回全日本吹奏楽コンクールで使用できないことが急遽発表され[3]、2005年同様、名古屋国際会議場センチュリーホールで開催された。又、天井改修工事が間に合わないため、2013年の全日本吹奏楽コンクールも同会場で開催された。教団側は建て替えも検討していたが、ホールのある地区が建設当時の準工業地域から第一種中高層住居専用地域へと変更されたため、建築基準法の規制で同規模のホールが建てられないことが分かり[4]、2013年11月13日、このホールの改修工事を断念する発表があり[5]、同館での開催の歴史に幕を閉じた。

それから4年以上経った2018年3月に同年末での解体が決定し、48年間の幕を下ろすことになった。このため2018年11月5日から11月11日まで特別イベント「普門館からありがとう~吹奏楽の響きたちへ」が開催され[6]、延べ12,000人が来場して別れを惜しんだ[7]

所在地とアクセス[編集]

東京都杉並区和田2-6-1

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 『カラヤン 普門館ライヴ1979 / ベートーヴェン : 交響曲第9番』2003年9月26日発売、Grammophon / UNIVERSAL MUSIC CD:UCCG-9396
  2. ^ 但し、2005年は、立正佼成会大聖堂(教団施設)の改修事業により大聖堂の代替施設として普門館が使用され、全日本吹奏楽コンクールの会場として使用できなかったため、愛知県名古屋市にある名古屋国際会議場センチュリーホールで開催された。

出典[編集]