朧 (雷型駆逐艦)

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艦歴
計画 1897年度[1]
起工 1899年1月[1]
進水 1899年10月15日[1]
就役 1899年11月1日[1]
その後 1921年4月30日特務艇編入・二等掃海艇類別[1]
1921年6月21日雑役船編入・標的船指定[1]
除籍 1925年5月2日廃船[1]
性能諸元
排水量 305t(公試)
全長 68.4m
全幅 6.26m
吃水 1.58m
機関 レシプロエンジン2軸、6,000馬力
最大速 31.0ノット
兵員 55名
兵装 8cm砲×2、6cm砲×4
45cm魚雷発射管×2

(おぼろ)は、大日本帝国海軍駆逐艦で、雷型駆逐艦の5番艦である。同名艦に吹雪型駆逐艦(「特II型、綾波型」)の「」がある為、こちらは「朧 (初代)」や「朧I」などと表記される。

艦歴[編集]

発注時の艦名は第十一号水雷艇駆逐艇[2]。1899年11月1日、竣工。1900年4月28日、神戸に到着。

1904年(明治37年)に日露戦争が勃発した際には第1艦隊第2駆逐隊に所属していた。同年2月8日旅順港奇襲攻撃にも参加している。同作戦中、同じ第2駆逐隊のと衝突、戦線から落伍[3]

日本海海戦にも参加。この時、戦闘中に突如爆発を起こして沈没したロシア戦艦ボロジノ」の唯一の生存者を救出している。この救助者は、「朧」をロシア艦艇と勘違いし、自らの乗艦「ボロジノ」の名を叫んで救助を求めたが、「朧」乗組員は、これを「朧」に呼びかけているものと勘違いしたという[4]

1921年4月30日、特務艇(二等掃海艇)に編入。同年6月21日、雑役船(標的船)に編入。1925年5月2日に廃船[1][5]

艦長[編集]

※艦長等は『日本海軍史』第9巻・第10巻の「将官履歴」及び『官報』に基づく。

艦長
回航委員長
  • 山田猶之助 少佐:1899年6月17日 -
艦長
  • 松永光敬 少佐:1900年6月22日 - 10月22日
  • 田中格次郎 少佐:1900年10月22日 - 1901年4月10日
  • 森義臣 少佐:1901年4月10日 - 1902年2月15日
  • 高木東太郎 大尉:1902年2月15日 -
  • 竹村伴吾 大尉:不詳 - 不詳
  • 藤原英三郎 大尉:1905年1月12日 - 11月21日
  • 大瀧新蔵 大尉:1905年11月21日 - 12月12日
駆逐艦長
  • 大瀧新蔵 大尉:1905年12月12日 - 1906年10月25日
  • (兼)富永寅次郎 大尉:1906年10月25日 - 12月20日
  • 豊島二郎 大尉:1906年12月20日 - 1907年4月5日
  • 井上鉄治 大尉:1907年4月5日 - 1908年11月20日
  • 堀当 大尉:1908年11月20日 - 1909年12月1日
  • 荷村信夫 大尉:1909年12月1日 - 1910年1月15日
  • 堀田文雄 大尉:1910年1月15日 - 2月16日
  • 園田繁喜 大尉:1910年2月16日 - 12月1日
  • 奥井茂 大尉:1910年12月1日 - 1912年12月20日
  • 河野捨熊 大尉:1912年12月20日 - 不詳
  • 坂本須賀男 少佐:不詳 - 1915年12月13日
  • 蒲田静三 大尉:1915年12月13日 - 1917年7月2日
  • 力石敏三郎 大尉:1917年7月2日 - 1919年12月1日[6]
  • 藤永三郎 大尉:1919年12月2日[7] - 1921年1月20日[8]
  • (兼)横山茂 大尉:1921年1月20日[8] - 1921年4月1日[9]
  • (兼)久保九次 大尉:1921年4月1日 - 1921年6月1日

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g h 『日本海軍史』第7巻、285頁。
  2. ^ 『官報』第4550号、明治31年8月29日。
  3. ^ 『物語日本史』第10巻、学習研究社、47-48頁。
  4. ^ 『戦袍余薫懐旧録』第2輯「第二駆逐隊の敵艦襲撃」内藤省一
  5. ^ 『写真日本海軍全艦艇史』資料編、艦歴表10頁では、1921年末に廃船。
  6. ^ 『官報』第2199号、大正8年12月2日。
  7. ^ 『官報』第2200号、大正8年12月3日。
  8. ^ a b 『官報』第2539号、大正10年1月21日。
  9. ^ 『官報』第2598号、大正10年4月2日。

参考文献[編集]

  • 高村暢児『物語日本史』第10巻「日清日露戦争・太平洋戦争」 、学習研究社、1967年。
  • 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』資料編、KKベストセラーズ、1994年。
  • 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第9巻、第10巻、第一法規出版、1995年。

関連項目[編集]