本栖湖

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本栖湖
Lake Motosu03.jpg
本栖湖の逆さ富士
所在地 日本の旗 日本
山梨県南都留郡富士河口湖町
南巨摩郡身延町
位置 北緯35度27分50秒 東経138度35分8秒 / 北緯35.46389度 東経138.58556度 / 35.46389; 138.58556座標: 北緯35度27分50秒 東経138度35分8秒 / 北緯35.46389度 東経138.58556度 / 35.46389; 138.58556
面積 4.70[1] km2
周囲長 11.6[2] km
最大水深 121.6[2] m
平均水深 67.3 m
貯水量 0.316 km3
水面の標高 900[2] m
成因 堰き止湖
淡水・汽水 淡水
湖沼型 極貧栄養湖
透明度 12.7[3] m
Project.svg プロジェクト 地形
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本栖湖の空中写真。(1975年撮影)国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成

地理院地図 Googleマップ 本栖湖の位置

本栖湖(もとすこ)は、山梨県南都留郡富士河口湖町及び南巨摩郡身延町に跨いで存在する富士山の北西山麓にあり、富士五湖の一つで、最西端に位置する。最大水深121.6mは、富士五湖の中で最も深い。

千円紙幣E号券、五千円紙幣D号券の裏面に描かれる逆さ富士のモデルとして有名である。

地理[編集]

湖岸は山梨県南都留郡富士河口湖町(旧西八代郡上九一色村)及び南巨摩郡身延町(旧西八代郡下部町)に属するが、湖面は境界未定である[1]。旧上九一色村(現・甲府市および富士河口湖町)では、湖面全てが村に属すると主張していた。最大水深は富士五湖で最も深く、面積は3番目の大きさである。富士箱根伊豆国立公園の特別地域内にある[4]

流入・流出河川はないが、同じ富士五湖の西湖精進湖とは透水性が高いスコリア層などを通して地下水が行き来しているとみられる。湖面の高さは海抜約900mで、降雨などがあっても水位がほぼ連動して変化する。これは、3湖が平安時代初期まで剗の海と呼ばれた一つの湖で、富士山の延暦2年(800年)噴火による溶岩流で本栖湖が分かれ、さらに貞観大噴火864年)で残った部分が西湖と精進湖に分断されたためである[5]

こうした地理的条件や歴史から、火山灰などの湖底堆積物から富士山の噴火史を推測する研究・分析の対象となっている[6]

本栖湖と西湖の間で、溶岩流の上に形成された森林が今日の青木が原樹海である。なお、この三湖及び流入河川は海に面していない内陸県では唯一の二級水系となっている。

湖岸のうち、富士河口湖町側は「本栖」地区、身延町側は「中ノ倉」および「釜額」地区に属するが、身延町側には人家はほとんどない。本栖地区の人口は134人(2017年9月1日時点)[7]

透明度[編集]

湖水の透明度は、『理科年表』平成24年 85冊では 11.2m が採用されている。季節変動があり、最小値はプランクトンの増加する7月、最大値は9月[8][9]、従って調査を行った時期と組織により異なった値が示されている。しかし、好条件であれば、20mを超える透明度を観測することもあり、本州では実質的に最高透明度の湖である[8]が、栄養塩類の増加に伴い透明度が低下しているとされている。

近年では水の透明度が低下していたが、2001年から毎年6月の第一土曜日に本栖湖クリーンアップを開催。2006年3月から水上オートバイモーターボート等の動力船の使用を禁止するなど水質が綺麗になってきている。

観光[編集]

2013年(平成25年)6月22日、「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」の構成資産(富士山域)の一つとして、世界文化遺産(日本の文化遺産としては13箇所目)に登録された。

ウィンドサーフィンのメッカであり、夏季には多くのウィンドサーファーが訪れる。風光明媚なため湖畔周辺にはホテルや企業の研修所が並ぶほか、レジャーの場として活用されている。観光船による遊覧や、ブラウントラウトニジマスなどを狙うフィッシングも盛ん。ヒメマスの釣り場としても知られる。静岡大学教育学部附属静岡中学校の生徒・教員が毎年7月に、湖畔でキャンプを行う。

1966年から2001年まで、全国モーターボート競走会連合会(現・日本モーターボート競走会)が運営する本栖研修所や競艇の育成センターがあり、湖面を使って練習が行われていた(2001年以降は福岡県柳川市に「やまと競艇学校(現:ボートレーサー養成所)」として移転)。競艇界では「本栖」という言葉が、やまと移転前の競艇研修所のことを指す隠語として使われていた。

1973年の東宝怪獣映画ゴジラ対メガロ』で、冒頭のイルカの乗り物のシーンが撮影された。渦巻く湖と怪しい光と干上がる湖は特撮である。

魚類と外来魚問題[編集]

前述のヒメマス、ニジマス、ブラウントラウトのほかオイカワウナギワカサギなどが棲息している[10]

外来生物法特定外来生物であるコクチバスオオクチバスが1990年代に密放流され、在来生態系への影響が懸念されていたが、1997年から地元漁協や山梨県による駆除活動の結果 2004年以降 2012年まで確認情報が無いことからコクチバスに関しては根絶されたと考えられる[11](オオクチバスに関しては2014年時点も生息している)。

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ a b 国土地理院 (2015年3月6日). “平成26年全国都道府県市区町村別面積調 湖沼面積 (PDF)”. 2015年3月24日閲覧。
  2. ^ a b c 湖沼湿原調査 国土地理院
  3. ^ 環境庁 1989年調査
  4. ^ 富士箱根伊豆国立公園の区域図 (PDF)”. 環境省. 2012年2月1日閲覧。
  5. ^ 竹内邦良、切石史子、今村英之、[https://doi.org/10.2208/prohe.39.31 「富士五湖の水位変動機構」『水工学論文集』1995年 39巻 p.31-36, doi:10.2208/prohe.39.31
  6. ^ 「富士山、未知の噴火2度?秋田大など 本栖湖の固定調査」『日本経済新聞』朝刊2018年10月11日(社会面)2018年10月19日閲覧。
  7. ^ 富士河口湖町ホームページ
  8. ^ a b 大八木英夫、濱田浩美、富士山周辺の湖沼における透明度の長期的変動 日本地理学会発表要旨集 発表要旨資料集 2013年度日本地理学会春季学術大会 セッションID:201 , doi:10.14866/ajg.2013s.0_1
  9. ^ 濱田浩美、勝又大樹、大八木英夫、本栖湖の水温・水質の季節変化と水収支 千葉大学教育学部研究紀要 第60巻 p.459-468 (2012)
  10. ^ 本栖湖の釣り(2017年4月2日)FTUJIYAMA NAVI、2018年10月19日閲覧。
  11. ^ 大浜秀規:本栖湖に密放流されたコクチバス Micropterus dolomieu の根絶 『日本水産学会誌』 Vol.79 (2013) No.4 p.617, doi:10.2331/suisan.79.617

関連項目[編集]