村山龍平記念館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
Japanese Map symbol (Museum) w.svg 村山龍平記念館
Murayama Ryohei Memorial.jpg
正面から(2013年4月)
村山龍平記念館の位置(三重県内)
村山龍平記念館
村山龍平記念館
三重県内の位置
施設情報
正式名称 村山龍平記念館
専門分野 村山龍平、玉城町の歴史
収蔵作品数 943点(開館時)[1]
事業主体 玉城町
管理運営 玉城町教育委員会[1]
建物設計 第一設計株式会社[2]
延床面積 678.00m2[1]
開館 1983年(昭和58年)4月3日[1]
所在地 519-0415
三重県度会郡玉城町田丸114番地1
位置 北緯34度29分28.6秒 東経136度37分51.1秒 / 北緯34.491278度 東経136.630861度 / 34.491278; 136.630861
アクセス 三重交通バス玉城町役場前下車、すぐ[3]
外部リンク 公式サイト
プロジェクト:GLAM
テンプレートを表示

村山龍平記念館(むらやまりょうへいきねんかん)は、三重県度会郡玉城町田丸にある文化施設[3]朝日新聞の創刊に携わった村山龍平を顕彰する記念館であり、玉城町郷土資料館や玉城町図書館などを併設する[4]

村山龍平は嘉永3年(1850年)に伊勢国田丸(現・玉城町田丸)[5]紀州藩田丸城代に仕える家系に生まれ、後大阪へ移住、1879年(明治12年)に朝日新聞を創刊し、後に朝日新聞社社主となった[6]。村山は財界人・言論人として社会を先導し続けたのみならず、美術品収集(香雪美術館参照)でも知られた文化人でもあった[5]。また郷土愛にあふれた人物でもあり、故郷に多くの寄付を行い、田丸城の町有化などの原資を提供した[2]。玉城町ではこうした村山の功績を讃える施設の建設が没後50周年を迎えるにあたって計画され、村山の子孫からの多額の寄付を受け、1983年(昭和58年)に開館した[2]

概要[編集]

田丸城大手門跡前にある[6][7][8]。法的には博物館法の適用を受けない「博物館類似施設」である[1][9]。村山の遺品の展示を行うのみならず[7]玉城町郷土資料館玉城町図書館なども併設し、広く玉城町の社会教育の振興と地方文化の発展に寄与している[3]。1階に玉城町図書館・研修室・事務室[3]および玉城町教育委員会事務局[10]、2階に玉城町郷土資料館・資料収蔵庫を設置する[3]。また玄関には朝倉文夫作の村山龍平翁像がある[11]

施設の設計・監理は第一設計株式会社、施工は株式会社北岡組で、いずれも伊勢市の企業である[12]。鉄筋造2階建てで、延床面積は678.00m2である[1]

歴史[編集]

村山龍平の没後50年を翌年に控えた1982年(昭和57年)、村山を顕彰する施設を建設しようという動きが現れた[2]。そして村山の子孫からの多額の援助を得て、1982年(昭和57年)10月1日に着工し、展示設備費を含む総工費134,500,000円をかけて1983年(昭和58年)3月10日に完工した[12]。施設周辺の植樹などの環境整備費用11,600,000円は朝日新聞社からの寄付で賄われた[1]。竣工および開館は、村山の誕生日に合わせて同年の4月3日となった[1]

1993年(平成5年)には開館10周年記念として4月4日から4月11日まで「香雪美術館名宝展」と題し、村山が集めた美術品を収蔵・展示する香雪美術館から45点を厳選して展示した[11]。同様の企画は2000年(平成12年)4月3日に玉城町が開いた生誕百五十年記念式に合わせて開かれ、48点が展示された[13]2003年(平成15年)4月9日には開館20周年記念式典を挙行し、玉城町長だけでなく朝日新聞社社主で村山の孫である村山美知子ら朝日新聞関係者らも含めて約100人が出席した[14]

2006年(平成18年)2月23日には朝日新聞の創刊第1号の複製が鳥羽市の個人宅で発見され、玉城町教育委員会に寄贈され、後に村山龍平記念館の展示品となった[15]2008年(平成20年)4月には開館25周年記念特別展を[16]、2010年(平成22年)4月には生誕160年特別展を[17]2011年(平成23年)4月にはオブラートを発明した玉城町出身の小林政太郎が所蔵していた三重県指定文化財の千手観音の特別展示を開催した[18]2013年(平成25年)には開館30周年を迎え4月4日に記念式典を開催、「朝日新聞のルーツと朝日新聞社所蔵美術品展」と題した特別展を朝日新聞社と玉城町が共催、横山大観作「富士山」などの絵画第70回全国高等学校野球選手権大会手塚治虫が寄せたパネルなど、朝日新聞社所有の品々を展示した[19]2015年(平成27年)8月には、村山が野球殿堂入りしたことを記念して、表彰レリーフのレプリカと野球殿堂博物館からの殿堂入り通知書の特別展示を行った[20]

玉城町郷土資料館[編集]

玉城町の考古遺物や田丸城に関する資料、村山龍平の遺品などを収蔵する[7][8]。開館時点の所蔵資料は考古学資料424点、歴史資料400点をはじめとする計943点である[1]。特に旧石器時代から平安時代にかけての遺跡が多い玉城町では石器土器須恵器土師器鉄器が出土し、これらを展示している[8]。村山龍平関係資料としては、自筆の書、愛用品や写真を納める[11]

開館時間は9時から17時(ただし土日祝日は16時30分)までで、入館料は無料である[3]。朝日新聞の報道によると、2000年(平成12年)時点の入館料は大人500円、高校・大学生300円、小中学生150円で[13]、2010年(平成22年)時点では大人のみ500円で18歳以下は無料[17]、2011年(平成23年)以降は無料である[18]

玉城町図書館[編集]

玉城町図書館(たまきちょうとしょかん)は三重県度会郡玉城町田丸114番地1の村山龍平記念館の1階に設置されている[3]ISILはJP-1007263[22]2014年(平成26年)度の蔵書数は11,883冊、利用登録者数は1,780人、貸出冊数は15,667冊である[23]。朝日新聞社から1983年(昭和58年)の開館時に約300冊、1998年(平成10年)に575冊の寄贈を受けている[10]

  • 開館時間:8時30分から19時まで(ただし土日祝日は17時まで)
  • 休館日:館内整理日、館内清掃日、年末年始
  • 貸出制限:玉城町に在住・通勤・通学している者[24]
  • 貸出可能冊数:5冊
  • 貸出可能期間:2週間(ただし新着図書は1週間[24]

交通[編集]

玉城町役場の北側に位置する[8]

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e f g h i 塩田(2011):142ページ
  2. ^ a b c d 塩田(2011):141ページ
  3. ^ a b c d e f g h i j 三重県内の博物館・資料館/村山龍平記念館”. 三重の文化. 三重県環境生活部文化振興課. 2016年11月16日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年11月16日閲覧。
  4. ^ 塩田(2011):140 - 141ページ
  5. ^ a b 塩田(2011):140ページ
  6. ^ a b c ワークス 編(1997):63ページ
  7. ^ a b c 三重県高等学校日本史研究会 編(2007):172ページ
  8. ^ a b c d 村山龍平記念館”. 伊勢志摩きらり千選. 2016年11月16日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年11月16日閲覧。
  9. ^ 三重県(2008):4ページ
  10. ^ a b 「朝日新聞社寄贈の図書、整理進む 玉城町の村山龍平記念館」朝日新聞1998年3月21日付朝刊、三重版
  11. ^ a b c d 井上隆生「村山龍平記念館10周年を記念 4日から香雪美術館名宝展」朝日新聞1993年4月2日付朝刊、東海総合面21ページ
  12. ^ a b 塩田(2011):141 - 142ページ
  13. ^ a b 「村山龍平生誕150年展 三重・玉城町」朝日新聞2000年3月30日付朝刊、名古屋本社版社会面、33ページ
  14. ^ 「開館20周年の記念式典 三重・村山龍平記念館」朝日新聞2003年4月11日付朝刊、名古屋本社版社会面29ページ
  15. ^ 「朝日新聞創刊号の複製見つかる 三重・鳥羽」朝日新聞2006年2月24日付朝刊、名古屋本社版社会面34ページ
  16. ^ 「25周年特別展始まる 三重・村山龍平記念館」朝日新聞2008年4月4日付朝刊、名古屋本社版社会面26ページ
  17. ^ a b 「村山龍平翁生誕160年 記念祭70人参列 数々の名品展示」朝日新聞2010年4月4日付朝刊、三重版23ページ
  18. ^ a b 松永佳伸「村山龍平翁 生誕161年 記念祭に50人参加」朝日新聞2011年4月4日付朝刊、三重版19ページ
  19. ^ 「横山大観・手塚治虫も 30周年特別展始まる 玉城・村山龍平記念館」朝日新聞2013年4月5日付朝刊、三重版30ページ
  20. ^ 荻野好弘「野球殿堂入り 村山龍平翁特別展 玉城の記念館できょうから」朝日新聞2015年8月13日付朝刊、三重版23ページ
  21. ^ 利用案内”. 玉城町役場. 2016年11月17日閲覧。
  22. ^ isil_public_20161003(J)v2”. 国立国会図書館 (2016年10月3日). 2016年11月6日閲覧。
  23. ^ 県内市町立図書館・図書室の統計”. 三重県立図書館. 2016年11月6日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年11月17日閲覧。
  24. ^ a b c 県内の市町立図書館・図書室紹介/玉城町図書館”. 三重県立図書館. 2016年11月16日時点のオリジナル[リンク切れ]よりアーカイブ。2016年11月17日閲覧。

参考文献[編集]

  • 塩田昌弘「村山龍平記念館についての一考察」『大手前大学論集』第12巻、2011年、 139-174頁。NAID 110009396083
  • 三重県『(附属)新県立博物館基本計画関連データ集』三重県、2008年12月26日、16p.
  • 三重県高等学校日本史研究会 編『三重県の歴史散歩』歴史散歩24、山川出版社、2007年7月25日、318p. ISBN 978-4-634-24624-9
  • ワークス 編『ふるさとの文化遺産 郷土資料事典 24 三重県』人文社、1997年10月1日、235p. 全国書誌番号:99023741

関連項目[編集]