東京都立新宿山吹高等学校
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東京都立新宿山吹高等学校 Shinjuku Yamabuki High School | |
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国公私立の別 | 公立学校 |
設置者 |
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設立年月日 | 1991年 |
共学・別学 | 男女共学 |
課程 |
定時制課程 通信制課程 |
二部以上の授業 |
(定時制課程) 1部(普通科) 2部(普通科・情報科) 3部(普通科) 4部(普通科・情報科) |
単位制・学年制 | 単位制 |
設置学科 |
定時制 - 普通科、情報科 通信制 - 普通科 |
高校コード | 13334F |
所在地 | 〒162-8612 |
東京都新宿区山吹町81番地 ![]() 北緯35度42分24.8秒 東経139度43分41.4秒 / 北緯35.706889度 東経139.728167度座標: 北緯35度42分24.8秒 東経139度43分41.4秒 / 北緯35.706889度 東経139.728167度 | |
外部リンク | 公式サイト |
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東京都立新宿山吹高等学校(とうきょうとりつしんじゅくやまぶきこうとうがっこう)は、東京都新宿区山吹町にある都立高等学校。
概要[編集]
平成に入って東京都が創設したいくつかの新しいタイプの実験高校のうち、無学年制の定時制、単位制高校として旧赤城台高校跡地に開校した。学校の組織や教員からの消極的自由を重視し、自由主義的かつ個人主義的な校風で、校則などはなく、私服校である。特に、たとえ未成年であっても保護者からの干渉を排除した生徒個人の自己責任による独立した自己決定を尊重する。
新しいタイプの実験高校としては、無学年制や定時単位制だけでなく、それまで受け入れ先がなかった他高校中退者向けの救済機関としての学校としても設立された経緯があり、そのことによる幅広い年齢層の在学者は、現在まで学校の伝統として続いている。
普通科と情報科の2学科の定時制は月曜から金曜までの平日、通信制のスクーリングは土曜日に行われ、これらの授業とは別に、一般向けの生涯学習講座も土曜と日曜に開講されている。月曜日から日曜日まで、朝から夜までと校舎の稼働効率が非常に高い学校である。情報科に関しては、卒業に必要な単位中、情報科専門科目の必須単位数が定められている。
定時制は「全日の定時制」であるため、標準では4年間、カリキュラムの組み方では3年で卒業が可能であり、2学年相当枠での転・編入学者の場合、最短2年での卒業が可能である。生徒の年齢層は幅広く、以前は託児所や喫煙所もあった(2005年度に東京都の条例のため喫煙所は廃止された)。
授業の時間割は、条件を満たす中で、生徒各々が自由に科目を選択する。また、学校行事などは殆ど自由参加が基本である。また、修学旅行などは参加希望者が少ない場合行われない年度も存在する。
なお、不登校者や学習困難者を対象としたチャレンジスクールではない。また、一般の高校にみられる、担任の強制的な面談や、保護者への定期的な連絡・面談、チャイムによる時間の管理などは、一切行っていない。よって、生徒の自己管理能力や遵法意識及び未成年であっても保護者からの自立意識が一般の高校以上に要求される。チャレンジスクールが過干渉なのに対し、不干渉及び徹底した自己管理及び自己責任を売りにする高校でもある。定時制の一般入試においては東京都の共通問題が使用されている。合格難易度は各部によってかなり差があり、普通科の1部・2部などは比較的高い学力が要求される。
情報科のみ定時制では珍しく推薦入学試験が行われている(推薦入学のみ中三の現役入学者のみ対象)。
都教委などからの指定を受けた進学校に該当しない都立高校の中では比較的、大学進学を選択する生徒が多い学校であり、これまで国公立大学や近隣の早稲田大学など難関私立大学にも多くの合格者を出している。なお、他の多くの都立高校同様、進学に特化した授業が行われている学校ではない(多くの進学を希望する生徒は予備校や通信教育を利用している)。定時制課程では、既に仕事をしている生徒の他、専門学校に進学する生徒も多い。
通信制は高等学校の通信制課程として日本最難関とされるが、実際には入試選考が機能している通信制高校が少ないため、全日制高校の最難関と同レベルではない。とはいえ、通信制高校の中では倍率が高く、毎年不合格者が出る。2018年3月の段階では、通信制課程の倍率は1.5~2倍程度[1]。倍率だけで考えると、都立高校の平均実質入試倍率(2018年までの数年間の平均)である1.4前後より高く、東京都立高校の偏差値ランキングで上位(偏差値70超)にあたる国立、日比谷、青山高校などと同レベルに倍率が高い[2]。また、通信制高校は全日制高校と比べ中退する生徒が多く、一般に卒業率が低いが、新宿山吹高校の通信制は、その中でトップレベルの卒業率である。通信制では、様々な理由で通学している生徒がいるため、生徒の偏差値レベルは全日制高校と比べてばらつきがあり、全員の学力レベルが高い訳ではないが、一部には東大・早稲田などトップレベルの大学に進学する生徒が存在する。
沿革[編集]
定時制諸活動[編集]
一部を除き、部活動は盛んではなく、部活動以外で個人活動する生徒も多い。 全国高校化学グランプリ2009や第33回全国高校囲碁選手権大会、2012年数学オリンピックなどに参加し、入賞するなど様々な方面で盛んに活躍する生徒も増えて来ている。
部活動[編集]
運動部[編集]
- 自転車競技部
- ハイキング部
- 水泳部
- 軟式野球部
- バレーボール部
- バスケットボール部
- バドミントン部
- VA部
- サッカー部
- 剣道部
- 硬式テニス部
- 卓球部
文化部[編集]
- 茶道部
- 家庭科部
- 数学研究部
- 伝統文化研究部
- 文芸部
- 美術部
- 漫画イラスト研究部
- 写真部
- 映画部
- 洋楽研究会
- 演劇部
- 将棋部
- 科学研究部
- IT研究部
- 放送部
- 合唱部
- 音楽部
- ジャズ部
- 軽音楽部
- 囲碁部
- 新宿山吹猫クラブ
- ボランティア研究部
- 洋楽研究会
- (生物部)
同好会[編集]
- ピアノ同好会
- ディベート同好会
生徒会活動[編集]
- 定時制生徒会
- 文化祭実行委員会
設備[編集]
校地面積は都立校の中でもトップクラスの狭さだが、その狭さの中に様々な設備が凝縮されている。
地下1階・地上7階建ての校舎はエレベーターが3基あるバリアフリー設計である。なお、障害者専用の駐車スペースも確保されている。教室などには全て生徒カード端末が設置してある(教室のカード端末は、現在は使用されておらず、2018年夏に撤去された)
校庭はテニスコートおよび体育館を利用し、体育館も大小の2つ、全天候型室内温水プールや食堂[3]、ラウンジ[4]もあり、創立当時から現在まで、その充実ぶりもあって人気が高い。
一部の特殊な場所を除き、全室冷暖房完備である。操作には権限を必要としないため、空き教室が使われることがある。 自習室が常時開放されている。定時制、通信制、生涯学習などの生徒も利用可能。
図書室には司書が常駐しており、高校図書館としては珍しい、バーコードリーダーとコンピューターによる管理がなされている。
テニスコート・体育館・プールは新宿区生涯学習財団(03-3232-7701)で登録をすれば、使用も可能となる(5月 - 翌年3月)。
文化祭[編集]
「山吹祭」と呼ばれ、高校の文化祭としては遅い12月下旬頃に行われる。
校章[編集]
建築デザイナー渡辺哲生によるもので、学校名の頭文字であるSとYをもとにしたデザイン。
交通[編集]
- 東京メトロ有楽町線江戸川橋駅、東西線早稲田駅・神楽坂駅から各徒歩10分
- 都営地下鉄大江戸線牛込柳町駅から徒歩15分
- 都電荒川線早稲田停留場から徒歩15分
- 都営バス白61系統都立新宿山吹高校前停留所からすぐ
著名な卒業生[編集]
- 浅川稚広 - 女優
- 井上晴美 - タレント、女優
- 金田爽 - 女優
- DJ GEORGIA - ミュージシャン、DJ(CLIFF EDGE)
- 島本理生 - 小説家
- ソニン - 歌手、女優、タレント
- 中江さき - アイドル(天晴れ!原宿)
- 中江有里 - タレント、脚本家、女優
- 根鈴雄次 - 元野球選手
- はしのえみ - タレント
- 本田翼 - モデル、女優
- 松岡日菜 - 元子役
- 万波佳奈 - 女流棋士
脚注[編集]
- ^ author (2014年3月25日). “通信制 新宿山吹高校 偏差値 倍率 学校案内 | NPO法人 高卒支援会 - コラム” (日本語). kousotsu.jp. 2019年3月21日閲覧。
- ^ “2018年度 都立高校入試概況(倍率・入試問題) - 首都圏の塾・進学塾は【ena】” (日本語). 2019年3月24日閲覧。
- ^ 現在は夜間のみ提供。昼休みは各生徒が昼食を持参する場所だけの提供となっている。
- ^ 飲食も可能