東映まんがまつり

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東映まんがまつり(とうえいまんがまつり)は、東映による子供向け映画興行のタイトル[1]。子供向け映画を数本まとめて春休み、夏休み、冬休みの時期にあわせて劇場公開した。

同業の東宝ではゴジラ映画をメインに据えた「東宝チャンピオンまつり」を展開していた。

概要[編集]

1963年昭和38年)12月に「わんわん忠臣蔵」の併映(東京地区のみ)として、テレビアニメ『狼少年ケン』を上映、さらに1964年昭和39年)3月から6月にかけて、再映版長編アニメや一般映画の併映として『狼少年ケン』を上映したところ、いずれも好評だったことから、1964年昭和39年)7月に「まんが大行進」として子供向けテレビアニメを数本まとめて上映。その後、1967年(昭和42年)3月興行で「東映こどもまつり」の名称を使用、続く7月興行で初めて「東映まんがまつり」の名を初使用。その後、「東映こどもまつり」→「東映まんがパレード」→「東映ちびっ子まつり」と名称変更し、1969年(昭和44年)3月以降は再び「東映まんがまつり」となった。予告・CMなどで流れる「東映~ まんがまつり~」という子供のかけ声が強い印象を残した。[要出典]テレビマガジン』などの子供向け雑誌では、記事や割引き特典などでタイアップが行われた。

興行は春休み・夏休み・冬休みの計3回ではあるが、冬興行は1969年以降はしばらく途絶え、1975年1976年に再び行うも、一部地域のみの限定公開となり[注釈 1]、その後は1984年から1986年まで「全国公開」で行った程度である。

1980年代初期までは、メインとなる1〜3本程度の劇場版オリジナル作品に、テレビシリーズの放送済みの1エピソードを数本加えた編成をとっており、『マグマ大使』『スペクトルマン(宇宙猿人ゴリ)』『キャプテン翼』など東映以外の製作会社の作品を入れることもあった[注釈 2]。こうしたテレビ作品の上映は、映像ソフトの存在しなかった1970年代以前には貴重な再視聴の機会となっており、ジャンルを多岐に広げることでより多くの児童層の集客を図っていた[1]

しかし家庭用ビデオの普及によりテレビ作品の上映は需要が減ったことから、新作率の向上や、話題性のある作品が投入されるようになった[1]。1979年には『宇宙戦艦ヤマト』の劇場版2本(『宇宙戦艦ヤマト(1977年公開版)』、『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』)と1972年に放映された『海のトリトン』を前半の部分を編集した「海のトリトン 劇場版 前編」の計3本を上映したアニメファン向きの「宇宙戦艦ヤマト・フェスティバル」を開催している。1980年と1981年の夏休みには初めてディズニー作品を公開した(白雪姫 (1937年の映画)#東映まんがまつり)。1982年1983年は夏休みには単体のアニメ映画[注釈 3]を公開したため、夏興行が休止[注釈 4]、続く1984年には春興行も休止され、1年以上も「まんがまつり」が公開されないことがあった。

1990年平成2年)に興行名を「東映アニメまつり」に改め、実写作品を外し東映動画制作によるテレビアニメの劇場新作のみの興行形態へ移行した[1]。さらに同年7月からは「東映アニメフェア」となり、2002年平成14年)まで継続した。実写特撮作品は、「東映スーパーヒーローフェア」として1993年平成5年) - 1995年平成7年)に劇場公開された[1]

2009年平成21年)10月3日には、新作1本+旧作3本の立体映画を集めた「とびだす!3D東映アニメまつり[2]が公開[注釈 5]

2018年(平成30年)12月1日、29年ぶりにこの名称を復活させて、2019年(平成31年)4月26日より『おしりたんてい』『爆釣バーハンター』『うちの3姉妹』『りさいくるずー』の4作品を上映することが発表された[3]。「東映アニメフェア」から換算しても17年ぶりとなる。

公開日・上映作品[編集]

量が多いため、伸縮型のメニューとして掲載する。右にある[表示]をクリックすると一覧表示される。

シンボルマーク[編集]

1970年代に入ってからは、「東映まんがまつり」でもシンボルマークを採用したが、そのマークは「東宝チャンピオンまつり」のように一定しておらず、主にメイン作品をイメージしたマークが多かったが、時によっては興行季節をイメージした物もあった。そのいくつかを紹介する[4]

放送・映像ソフト[編集]

放送[編集]

東映チャンネルでは、1970年(昭和45年)夏の公開枠と1974年(昭和49年)春の公開枠と1975年(昭和50年)春の公開枠が、「完全復刻!東映まんがまつり」のタイトルで公開当時と同じ内容で放送された[注釈 16]。「スーパーヒーローMAX」では、ファミリー劇場テレ朝チャンネルと共に、編成・放送されている。

また2013年(平成25年)8月11日にはWOWOWプライムで、「東映まんがまつり! 8時間スペシャル」と題し、「東映まんがパレード」時代の1968年(昭和43年)夏の公開枠や、1970年(昭和45年)夏の公開枠と1985年(昭和60年)春の公開枠が放送された。

この後2014年(平成26年)から再び東映チャンネルで、毎年11月に「復活! 東映まんがまつり」を放送。2014年は「1973年夏」、2015年(平成27年)は「1975年春」を、2016年(平成28年)には「1974年春」を放送、また2017年(平成29年)には特別に1月にも放送、「1976年春」を放送している[注釈 16]。これらは前回が一貫して上映作品をまとめて放送したのに対し、今回はまとめ放送は月1回[注釈 17]のみとし、あとは構成作品をバラバラに放送している。

2018年12月と2019年1月には日本映画専門チャンネルで「東映まんがまつりセレクション」を放送。前者は「1984年夏」、後者は「1985年正月」を放送する。

映像ソフト[編集]

初上映後から今日に至るまで、「まんがまつり」という興行形式を再現した複数作品収録ソフトの要望はあったが[要出典]、権利関係の調整などクリアしなければいけない諸問題が多く、全ての興行ソフト化は今のところ実現していない[注釈 18][注釈 19]。一部の個別作品(主に名作系コンテンツ)はDVD化されている。

復刻! 東映まんがまつり[編集]

2011年平成23年)、東映60周年を記念し、初めて興行をまとめた形式のDVD『復刻! 東映まんがまつり』の第1期分が発売された。

  • 1973年夏公開分 - 2011年(平成23年。以下同様)10月21日発売
  • 1974年夏公開分 - 2011年 10月21日発売
  • 1975年春公開分 - 2011年 11月21日発売
  • 1976年春公開分 - 2011年 11月21日発売

このうち、『フィンガー5の大冒険』と『アンデルセン童話 にんぎょ姫』は初DVD化である。

2012年には『復刻! 東映まんがまつり』第2期が下記の通り順次発売されている[5]

  • 1968年夏公開分 - 2012年(平成24年。以下同様)7月21日発売
    • 本来は「東映まんがパレード」名称での興行だが注釈を付け「復刻!東映まんがまつり」のラインナップとしてリリース。
    • 収録作品の内『ゲゲゲの鬼太郎』は、テレビアニメ第1期の第5・6話をブローアップした物だったが、公開当時のフイルムが紛失したため、TV版マスターを流用して収録した。
  • 1969年春公開分 - 2012年 8月10日発売
  • 1970年夏公開分 - 2012年 9月21日発売
  • 1984年夏公開分 - 2012年 11月21日発売
  • 1985年春公開分 - 2012年 12月7日発売

初DVD化は『ひとりぼっち』と『THE かぼちゃワイン 二夕の愛情物語』、劇場アニメ版『Gu-Guガンモ』(ほか、ブローアップ版としては初DVD化される作品が数点あり)。

関連イベント
2011年9月2日に「復刻! 東映まんがまつり」DVD発売を記念し、一ツ橋ホールで「復刻! 東映まんがまつりDVD発売記念スペシャルナイト」を開催。イベントには水木一郎ももいろクローバーZや、仮面ライダーX・イナズマン(「F」時)・ロボコン・ペロが出演、そして1974年夏興行を全作上映し、観客には特典として、同興行キャラを掲載した特製サンバイザーがプレゼントされた[注釈 20]
2012年9月に開催される第5回したまちコメディ映画祭in台東前夜祭オールナイト・イベントとして、東映まんがまつりと東宝チャンピオンまつりの1970年夏公開分の対決が行われた。

MAZINGER THE MOVIE Blu-ray 1973〜1976[編集]

マジンガーZ』生誕40周年記念として、同シリーズ関連の劇場用作品がまとめてBlu-ray化される(2012年10月21日発売)[6]

収録作品

その他、『マジンガーZ』『ゲッターロボ』『UFOロボ グレンダイザー』のブローアップ版(合計5作品)と『これがUFOだ!空飛ぶ円盤』がボーナスとして収録されている[6]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「地域限定公開」はこの2回の他、1979年夏興行が存在した。
  2. ^ 『チャンピオンまつり』が開始される前には、TCJ(現:エイケン)東京ムービー(現:トムス・エンタテインメント)・円谷プロダクション国際放映といった、東宝系製作会社によるテレビ作品も上映していた。その逆に『チャンピオンまつり』が終了すると、同じく東宝系のタツノコプロ作品『タイムボカンシリーズ』劇場新作を公開した事がある(1980年春・1981年春)。
  3. ^ 1982年には『わが青春のアルカディア』と『Dr.スランプ アラレちゃん』の劇場版『Dr.SLUMP ほよよ! 宇宙大冒険』、1983年には『パタリロ!』の劇場版『パタリロ!スターダスト計画』を公開した。
  4. ^ なお1979年夏興行も、当初は『ヤマトフェスティバル』のため休止する予定であったが、土壇場になって一部地域のみでの興行となった。
  5. ^ 東映まんがまつりとは異なり、前売り券の販売は行われなかった。
  6. ^ 1週間で上映終了。
  7. ^ 『風のフジ丸』に代わって上映。
  8. ^ 1959年製作・上映作のリバイバル。
  9. ^ 第5話のブローアップ版だが、「ご挨拶」は第8話以降の物を使用。
  10. ^ ローカル局バージョンで上映。
  11. ^ 1970年公開作品の短縮リバイバル版。
  12. ^ 一部地域での公開。
  13. ^ ソビエト連邦動画スタジオ製作作品。
  14. ^ 一部地域のみの公開。
  15. ^ 1973年のリバイバル上映。
  16. ^ a b ただし1974年春興行作品の内、『飛び出す立体映画イナズマン』は、立体映像部分をモノクロ処理し、冒頭に断り書きを添えて放送した。
  17. ^ 「1974年春」と「1976年春」は2回
  18. ^ なお、「とびだす!3D東映アニメまつり」については、「CG東映アニメまつり」のタイトルで2010年平成22年)2月21日に発売されている。
  19. ^ 東映制作の特撮作品は「東映特撮ヒーロー THE MOVIE BOX(2007年平成19年)12月7日発売、単品の全6巻は2009年平成21年)10月21日11月21日発売)」に後述の「東映スーパーヒーローフェア」の作品とともにDVD化されている。なお、すでに商品化されていた仮面ライダーシリーズ戦隊シリーズの劇場版と『劇場版 スパイダーマン』は収録されていない。ただし、ライダーシリーズや戦隊シリーズの劇場版のDVDには、シリーズ以外の作品も含めた当時の予告映像のみが収録されている。
  20. ^ ただしオリジナル版はグレート・Xライダー・フィンガー5・イナズマン・ゲッター1・神崎メグが記載(しかも全て顔だけ)のに対し、今回の特典では、グレート・Z・5大ライダー(1号 - X)・イナズマン・ゲッター1・神崎メグが記載(全ライダーは全身、他は上半身)されており、フィンガー5が省かれた。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 「特集企画 スーパー戦隊その極意 Volume13 スーパー戦隊Vシネマの深化」『スーパー戦隊 Official Mook 21世紀 Vol.13 獣電戦隊キョウリュウジャー講談社〈講談社シリーズMOOK〉、2017年5月10日、30頁。ISBN 978-4-06-509524-9。
  2. ^ とびだす3D東映アニメまつり(2009.10.3ロードショー、東映アニメーション)
  3. ^ 東映まんがまつり:29年ぶり復活 4本立てで19年4月上映 「おしりたんてい」「うちの3姉妹」も,まんたんウェブ,2018年12月1日
  4. ^ 「日本特撮映画アドCOLLECTION」(徳間書店)80 - 85頁 2000年
  5. ^ 東映ビデオ株式会社 公式サイト - DVD「復刻! 東映まんがまつり」特集を参照。
  6. ^ a b 2012年10月21日(日)発売「マジンガーZ」生誕40周年!! 劇場版がHD リマスターで蘇る!!! 東映株式会社 2012年3月16日付

文献情報[編集]