柘植の飛猿

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

柘植の飛猿(つげのとびざる)は、TBS系列の時代劇水戸黄門』に登場する架空の忍者佐々木助三郎渥美格之進と異なり、特定のモデルは存在しない。

配役は全シリーズを通して野村将希第17部第28部および、1000回記念スペシャル(2003年12月15日放映)、最終回スペシャル(2011年12月19日放映)、2015年6月29日放映のスペシャルにも登場している。また、スピンオフ作品『水戸黄門外伝 かげろう忍法帖』にも準レギュラーで登場している。

水戸光圀一行に加わった経緯[編集]

  • 第17部で起こった鳥羽藩のお家騒動に際して登場している。伊賀から一族の者(飛猿一族)とともに鳥羽領内に入り、鳥羽藩城代家老本多左京(演:中丸忠雄)に領民同様世話になり、大恩を受けていた。その恩義に報いて水戸光圀の力になろうと、光圀一行の命を狙う黒谷の道鬼(演:内田勝正)一味に潜入していた。騒動解決後、水戸老公一行に加わる。
  • 同部の初回でかげろうお銀の相棒であった煙の又平(演:せんだみつお)が、道鬼一味に殺された時のいきさつ[1]から、当初はお銀に又平の敵と誤解されて狙われていた。[2]道鬼はお銀に討たれる敵討ちの場まで飛猿の意図に気づかなかった。

横顔[編集]

  • 屈強の強力(ごうりき)で、基本的には肉弾戦を得意としており、最後の殺陣などではその屈強の強力で壁をぶち壊して登場することが多い。
  • 登場初期の第17部~第18部ではお銀と同様に忍者刀を使用することも頻繁にあったが、この後の舞台および第19部以後は素手で戦うようになる(ただし、その後も刀を使用することはまれにあった。[3])。第17部で鉄砲を使用した際は、かなりの腕前であった。また、乗馬の腕前も同様である。
  • 牢屋に入れられた人を助ける際には、牢屋の鍵や格子を力ずくで破壊して助けることが多い。
  • 第17部では茶色の衣装に身を包んで行動する場合もしばしば見られた。第18部までは猿面を着用することもあった。
  • 第18部第15話から、独自の猿面型の小道具を使用するようになる。弥七の風車同様、武器や投げ文の手段となった。
  • 第25部第10話と第26話では、お銀と飛猿は出演しなかった。
  • 飛猿が弥七と同形の風車(飛猿本人の物か、弥七から借りた物かは劇中では語られていない)を使い、水戸老公に手紙を届けたり、敵を追い払ったこともあった。
  • 普段は越中富山の薬売りの姿をしており、自らも医薬の心得があり毒や劇薬を見抜く術も持つ。ただし、本場である越中富山では本物の薬売り達に怪しまれるエピソードがある。うっかり八兵衛に腹の薬を出したり、手当てをすることもある。基本的には一行とは離れて行動している。弥七またはお銀と一緒のときがある。
  • お銀が芸妓などに変装して諜報活動を行う際、そのサポート役にまわることが多い。代表的な役割として、芸妓に変装したお銀が悪人の注意を逸らしている間に天井裏に潜んでいる飛猿が酒の徳利の中に眠り薬を入れ、お銀が悪人にその酒を飲ませ、眠りこんだ悪人の懐から悪事の証書を取り出し、天井裏にいる飛猿に渡すというパターンがある。
  • お銀とは違い、飛猿が変装して任務を行うということはほとんどなかった[4]。なお、スピンオフ作品の『水戸黄門外伝 かげろう忍法帖』では、第14話で呑気な村人、第16話で屈強な髭面の炭鉱夫にそれぞれ扮しており、飛猿にしては珍しく、変装して任務を行っているところを見ることができる。
  • お銀と組んで任務をすることが多いので、お銀がピンチや捕まった際には飛猿が助けることが多い。
  • お銀とは対等な関係だが、八兵衛にはなぜか敬語で話す[5]
  • 光圀一行が水戸・西山荘へ帰り着くと、自らも柘植の里に帰る。
  • 第17部から第28部まで出演した中で、一人二役を演じている物語は一度もない。また、ゲスト出演したこともない。

その他[編集]

  • 鳥羽藩騒動落着の第9話までは出演者クレジットでは、刺客仲間のくれないお蓮(演:MIE)とともにトメになっていたが、第10話からレギュラーにクレジットされた。
  • 前作である第16部から登場したかげろうお銀とともに、風車の弥七を演じる中谷一郎の負担を軽減するために加わった。それまで一行が窮地に陥った時の最後の切り札といえば大抵は弥七であったのが、飛猿の登場で、飛猿が切り札になることが多くなった。弥七が出演している回でもそうした場面があり、弥七までも助けられるケースもあった。
  • 第17部第2話ではくれないお蓮と戦ってたお銀を羽交い締めにした。
  • 第17部第9話では一行に加入後は一族の忍者たちを従えて立ち回りに参戦した。
  • 第18部第3話では、お銀と共に玄竜(演:川合伸旺)一味に捕まり、激しい拷問を受けた。
  • 衣装と無口さはリー・ヴァン・クリーフ主演の米映画「西部悪人伝」に登場する”野良犬”を彷彿させる。
  • 第26部第1話では自らの柘植の里が舞台となり、かつて恋仲だったくの一(演:藤田佳子)が登場した。
  • 長期登場のキャラクターとしては「うっかり八兵衛」「かげろうお銀」および疾風のお娟とともに、同一俳優が演じきった(2代目以後がいない)数少ないキャラクターである。
  • 2015年のスペシャルの時点では、上記の八兵衛やお銀(お娟)も登場しなかったため、登場しているキャラクターのうちで唯一、初代俳優の演じるキャラクターであると同時に、同一役で登場する俳優としては最古参キャラクターとなっていて、重鎮のような登場になっていた(異なる役での登場を含めた場合の最古参は、当初は助三郎役で、後に光圀を演じた里見浩太朗である)。

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 煙の又平が今わの際に駆け付けた助三郎に「飛猿」と話している。
  2. ^ 逆に飛猿は戦闘中にお銀が道鬼一味に狙われているの邪魔したりして、お銀を影ながら守っていた。
  3. ^ 第26部でお銀が敵の罠にかかり逆さ吊りにされた際には、短刀で縄を切ってお銀を助けている。
  4. ^ ただし普段の薬売りの姿自体があまり人目につかず正体を見破られにくいためか、そのままで奉行所に身代わり自首したりする任務を務めることはあった。
  5. ^ 飛猿にとって上忍的な立場の弥七にとって唯一正式な子分が八兵衛であり、その付き合いも飛猿より長い点で、八兵衛に敬意を表しているとも考えられる。
    ただし呼び方は「八っつぁん」であり、時にはタメ口で話している描写もある。