死後変化

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死後変化[1]

蒼白(Pallor mortis
死冷Algor mortis
死後硬直Rigor mortis
死斑Livor mortis
細胞分解Putrefaction
腐敗Decomposition
白骨化Skeletonization

  

死後変化(しごへんか、: postmortem changes)は、動物死亡した後に示す現象の総称。死体現象とも呼ばれる。動物では死後、自己融解死後硬直死斑死冷、死後凝血、腐敗乾燥などの変化が生じる。この変化は生前の状態、死因、死後の経過時間、死体周囲の環境により異なる。病理解剖において死後変化と病変の区別が必要である。

  1. 死冷とは体温が外界の温度まで低下する現象。
  2. 死後硬直とは筋肉内のATPの減少によりアクチンミオシンの解離が起こらなくなり、筋肉が硬化、短縮する現象。
  3. 死斑とは血液が重力により下方の静脈や毛細血管に充満し、皮膚が紫赤色ないし暗赤色に着色する現象。
  4. 自己融解とは細胞組織が自身に含まれる酵素によりタンパク質、脂質、糖質などを分解して軟らかくなる現象。

死から3日目辺りを医学的には、「新鮮期」と呼び(後述書 p.150)、体内にガスが発生し、「膨張期」に入る(後述書 p.150)。死後10日以上を過ぎると、体内に充満したガスや水分などが体外に噴出し、その後、本格的な腐乱=「腐乱期」が始まる(後述書 p.150)。本来の体重から2割ぐらい減少し、さらに腐乱が進み、総量1割に減少した状態を「後腐乱期」といい、数ヵ月から数年経つと白骨化する(『大王の棺を運ぶ実験航海 -研究編-』 石棺文化研究会 2007年 第四章 p.150)。

脚注[編集]

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  1. ^ 人間の場合の死体現象。死後経過時間(PMI:Post-mortem Interval)も参照。この他、脳死とされた患者に見られるラザロ徴候英語版、通常は極端な状況や感情の元で死亡した場合に現われる死体硬直英語版 などの現象がある。

参考文献[編集]

  • 日本獣医病理学会編集 『動物病理学総論 第2版』 文永堂出版 2001年 ISBN 4830031832
  • 伊藤 茂 『ご遺体の変化と管理』 照林社 2009年 ISBN 9784796521956  
  • 伊藤 茂 『遺体管理の知識と技術』 中央法規 2013年 ISBN 9784805838075 

関連項目[編集]