水色時代

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水色時代
ジャンル 恋愛学園漫画
漫画
作者 やぶうち優
出版社 小学館
掲載誌 ちゃお小学六年生
レーベル フラワーコミックス
発表期間 1991年 - 1994年
(『新水色時代』・『水色時代 -12歳の季節-』は
1996年 - 1997年
巻数 全10巻(『水色時代』+『新水色時代』の合計)
その他 各編の発表号・話数については#漫画を参照
アニメ
監督 ときたひろこ
シリーズ構成 武上純希
キャラクターデザイン 山岡信一
アニメーション制作 スタジオコメット
製作 テレビ東京日本アドシステムズ(NAS)
放送局 テレビ東京系列
放送期間 1996年4月4日 - 1997年2月27日
話数 全47話(本編39話+番外編8話)
テンプレート - ノート
プロジェクト 漫画アニメ
ポータル 漫画・アニメ

水色時代』(みずいろじだい)は、やぶうち優による日本漫画作品。また、それを原作とした日本のテレビアニメ小学館発行の少女漫画雑誌ちゃお』に連載された。ミュージカル化もされている。

等身大の思春期模様と主人公たちの成長を優しいタッチで描き、男女問わず人気を博した。

本項では、続編である『新水色時代』『水色時代 -12歳の季節-』、およびスピンオフ作品『水色時代を過ぎても』についても記述する。

概要[編集]

普通の女の子河合優子の思春期模様を仲間達との友情を絡ませて描いた作品。『ちゃおデラックス』1991年冬の増刊号に小学校編が掲載されたところ、評判を呼び、『ちゃお』にて中学校に舞台を変えて、長期にわたって連載された。

1996年テレビ東京系にてテレビアニメ化された。それに合わせて、主人公・優子が書いた小説、という設定で設定と一部の登場人物の性格を一新した『新水色時代』が『ちゃお』、小学校編の続編『水色時代 -12歳の季節-』が『小学六年生』にそれぞれ連載された。

『ちゃお』連載時の『水色時代』ならびに『新水色時代』では、漫画版『中学生日記』を目指していたため、先輩や先生等の上下関係・部活動等といった中学校生活に関わる様々な事が多く描写されている。

『水色時代 -12歳の季節-』の扉絵は毎号カラーで、扉絵の裏面にはP&Gの生理用品の広告が掲載されていた。

後年発売された「やぶうち優ファンBOOK やぶうち優の♀♂(おんなのこおとこのこ)なお話」では、やぶうち優が執筆した性教育マンガの一つとして扱われている。

あらすじ[編集]

優子の真っ白な「子供時代」と青春の「青」の中間の「水色の時」の物語。

水色時代 小学校編
河合優子は12歳になったばかりの小学6年生の女の子。小学校では一番大人だけど、中学生とかと比べると、まだまだ子供。最近、優子のクラスでは、女子の間でブラジャー生理が「まだ」か「もう」かの噂がうるさくて…。
優子が小学6年生のを迎えた時に起きた3つの出来事がオムニバス形式で描かれる。
水色時代 中学校編・第一部
中学生になった優子は、ひょんな事から友人になった高幡多可子と共に吹奏楽部へ入部。部活は厳しいし先輩たちは怖いのに、多可子は今日も勝手に部活を抜けて、どこかへ行っている。実は、多可子は大好きなヒロシくんこと長沼博士の部活姿をこっそり見に行っていた。しかし、幼馴染みのヒロシくんは実は優子のことが好きで…。
水色時代 中学校編・第二部
紆余曲折あったものの、優子とヒロシくんは両思いになった。、友達やクラスメイトもみんなその事を知っていて、中学2年に進級し、学校でからかわれたり冷やかされたりの毎日。
そのかたわらで優子は生理が来たり、部活が大変だったりと毎日を忙しく過ごす日々を送っていた。優子と多可子の友情に亀裂が入る事があるもののすぐに修復し、少しずつ深まっていった。中学3年の春に通い始めた塾で友人になった北野深雪も優子と多可子の友情の輪に加わっていく。
年が明け、高校受験で博士はサッカーの強豪校への進学を決める。優子と博士が違う道へ歩み出す、卒業式の日が迫る。
新水色時代
中学校入学後、多可子に誘われて吹奏楽部に入部した優子。優子は明るくて格好いい吹奏楽部部長のハンちゃん先輩こと狭間英紀を好きになる。多可子には「趣味が悪い」といわれる優子。だけどその多可子は優子の幼馴染のヒロシくんが好き。そしてヒロシくんが好きなのは…。
水色時代 -12歳の季節-
優子のクラスは最近雰囲気が悪い。男子が「生理」のことでしょっちゅう女子をからかうから。まだ生理が来ていない優子は不安でいっぱい。親友のトンちゃんに相談したところ、「念のため」と生理用ナプキンをもらう。しかし、その現場を男子に見られ…。
小学校編では描かれなかった、優子と仲間たちが過ごす小学6年生の1年間がここでは描かれる。

登場人物[編集]

河合優子(かわい ゆうこ)
声 - 鈴木真仁
主人公。髪型はストレートの茶褐色(原作)、黒髪(アニメ)のロングヘアで後ろか横にリボンをつけている。明るく気さくで友達想いの心優しい性格。博士に対しては、少々わがまま。勉強はあまり得意ではないが、絵画が得意である。中学校編・第二部の5話で初潮を迎える。
ブラスバンド部所属。
博士が遠方の高校へ進学した後も連絡などを入れていたが、音信不通となったため二人の仲は一旦自然解消した。高校卒業後の同窓会で再会し、再び付き合い始める。
12月1日生まれのいて座で、O型。小6時点での身長は博士より上。中1の夏休み時点での身長は150cm。中学卒業時点での身長は154cm、体重は45kg。
モデルは作者本人である。
長沼博士(ながぬま ひろし)
声 - 秋山純
優子の幼馴染→彼氏。私立中学の受験に失敗し、優子と一緒の中学へ通う。成績優秀・スポーツ万能な美少年で、女子に人気がある。優子に対してやや厳しい。サッカー部に所属し、サッカー選手になるのが夢。小学生の時はメガネをかけており、名前にあやかって学友たちから「ハカセ」とあだ名されていたが、中学に入ってコンタクトにした。中学校編・第二部の14話時点では、すでに精通を迎えている。
サッカーが強い高校の寮に入るため、中学卒業後は優子と離ればなれとなる。サッカーに明け暮れる日々を過ごしたため、優子からの連絡を絶ち切り、疎遠状態となったが高校卒業後の同窓会で優子と再会する。
8月22日生まれのしし座で、A型。中1の夏休み時点での身長は155cmで小6の時点より7cm伸び、優子の身長を超している。中学卒業時点での身長は171cm、体重は55kg。
高幡多可子(たかはた たかこ)
声 - 樋口智恵子
優子の親友。髪型は天然パーマで黄褐色(原作)、茶髪(アニメ)。気が強いうえ、思ったことをすぐ口に出す馬鹿正直な人柄だが、実は友達想いでものすごく精神的にもろいツンデレ。小学校編の1話で初潮を迎え、中学校編・第二部の5話で「おねーさん」として、優子に生理用ナプキンの使い方を教えたり、優子が休んでいる保健室へ行き、励ましている。
優子と同じくブラスバンド部所属。愛称は「タカちゃん」。
5月31日生まれのふたご座で、血液型はB型。中学卒業時点での身長は158cm、体重は本人如く秘密。
北野深雪(きたの みゆき)
声 - 宮島依里
優子が学習塾で出会った友達で、学校きっての秀才。髪型は栗毛のショートカット。人付き合いが苦手でおとなしい性格の反面、頑固。多可子とよく言い合いになるが、似た者同士で仲はいい。愛称は「北野さん」。兄弟は、おらず一人っ子。
父親が不動産屋を経営し、それを助けるために、将来は弁護士税理士を目指している。食品アレルギーがあり、魚介類の一部と卵が受け付けられない。新水色時代では私立中学から転校生として登場する。
2月18日生まれのみずがめ座で、AB型。中学卒業時点での身長は155cm、体重は42kg。
橋本識人
声 - 伊勢谷哲哉
博士の友人で、愛称は「ハシモ」。お調子者で悪気はないのだが、女子に対してデリカシーに欠けるとこがあり、優子&多可子によくつっかかる。
縁の濃いメガネをかけている。9月13日生まれのおとめ座で、B型。
久我山夏実(くがやま なつみ)
声 - 坂本真綾
サッカー部のマネージャー。美人で性格とも良く、優子の「不倶戴天の敵」。
仙川万理
声 - 松本美和
愛称は「まりりん」。優子たちの友人で、おしゃべりでミーハー。レンズが丸いメガネをかけている。
4月1日生まれのおひつじ座で、O型。
平山るみ子(ひらやま るみこ)
声 - 松浦有希子
ふんわりヘアがトレードマーク。万理と仲が良く、一緒にいることが多い。
6月4日生まれのふたご座で、A型。
中河原暢子(なかがわら ちょうこ)
声 - 湯浅香織
ショートヘアな子で、愛称は「ぶーこ」。まりりんやるみ子と一緒に居ることが多く、3人合わせて「ぶるまトリオ」。
11月1日のさそり座で、O型。
柴崎春彦(しばさき はるひこ)
声 - 鈴村健一
多可子の彼氏であり、現在彼女と遠距離恋愛中。多可子の「気の強い」部分に惚れ込んだ(※実は彼の誤解)。京都の中学に転校した。
宮内冬紀(みやうち ふゆき)
声 - 岸尾大輔
ヒロシの友人で、愛称は「みやうー」。大人しく、気が優しい。3月7日生まれのうお座で、O型。
飛田智子(とびた ともこ)
声 - 中村美沙
小学校の時の優子の友人。中学に入ってからは疎遠に。三つ編みのお下げで地味な印象だが、成績は優秀。
4月29日生まれのおうし座で、A型。愛称は「トンちゃん」。
井川(いがわ)
声 - 松野太紀
塩見中学校の英語教師であり、優子のクラス担任でもある。厳しい性格でときどき優秀な生徒のテスト点数を見せびらかす。一人娘がいて、娘の前にいたら素直になる。
アニメ版では、本名は井川正三郎
代田橋(だいだばし)
声 - 赤土眞弓
生徒から「代ばば」と恐れられている体育教師。口うるさく厳しいが、一番の生徒思いである。
中学校編第二部では、授業をさぼった優子たちをどつきまわしたことが「体罰」と取られ、辞職に追い込まれた。
笹塚(ささづか)
声 - 加瀬康之
音楽教師でブラスバンド部の顧問。部員に厳しく指導する。いつも同じシャツを着ているらしく、ルックスを特に気にしない様子。
片倉良子
声 - 並木のり子
八王子(はちおうじ)
声 - 柏倉つとむ
あゆみ先輩
声 - 仲尾あづさ
河合靖雄(かわい やすお)
声 - 田山涼成
優子の父親。かなり厳格で、娘が博士と付き合うことも快く思っていない様子。
河合厚子(かわい あつこ)
声 - 保月千恵子
優子の母親。穏やかで心優しい性格。娘の成長を暖かく見守っている。
河合敏子(かわい としこ)
声 - 中尾友紀
優子の姉。中学校編では終盤直前の1コマしか出番がない。1月11日生まれのやぎ座で、O型。
山田(やまだ)
声 - 竹本英史
北野同様に学習塾で出会う。とにかく軽く、お調子者で、誤解を受けやすい。
狭間英紀(はざま ひでのり)
「新水色時代」にのみ登場。ブラスバンドの先輩で、愛称は「ハンちゃん」(後輩からは「ハンちゃん先輩」と呼ばれる)。新水色時代での優子の憧れの的。
2月11日生まれのみずがめ座で、B型。
武蔵野くん
「-12歳の季節-」にのみ登場。サッカークラブに所属している。
永福麻菜美
「-12歳の季節-」にのみ登場。長沼に想いを寄せている。

ほとんどの登場人物の苗字は、京王電鉄の各路線に存在する駅から取られている。また、作中の街の風景も、調布駅近辺がモデルとみられる個所が見受けられる。

水色時代を過ぎても[編集]

水色時代を過ぎても 「十九歳の地図」』(みずいろじだいをすぎても「19さいのちず」)は「プチコミック2002年10月号に読み切り掲載された『水色時代』最終回の後日談。

短大に進学し、一人暮らしを始めた河合優子の物語。掲載誌に合わせてそれなりの性描写があり、作者の連載作品(ちゃおChuChu学年誌)とは明らかに対象年齢が異なる事もあって、長らく単行本未収録になっていたが、2009年に刊行された小学館文庫版『水色時代』第4巻に加筆修正の上で初収録された。加筆修正の過程で性描写の削除や変更を行っている。

当初は三部作として、『水色時代』の登場人物、高幡多可子と北野深雪を主人公にした同じ時間設定の物語が2作描かれる予定があった事が、作者の公式サイトにて明かされた[1]

あらすじ[編集]

東京近郊の短大に進学した優子は、学業の傍らハイティーン向けのノベル雑誌で作家として『実体験モノの恋愛小説』を執筆していた。しかし父親が作家活動に反対し続けたため、編集者の永山和弘が保証人となり、アパートを借りての一人暮らしとなった。

引越は友達の高幡多可子と北野深雪が手伝い、作業が終った後の雑談で、二人は優子に長沼博士との“経験”について訊ねる。まだ処女Bより進んでいない事を打ち明ける[注 1]。多可子は博士を「ガキ」、深雪は「不能」呼ばわりする。

その後、優子は一人でアパートの挨拶巡りに出かけると、他人の詮索をしてきたり、居留守を使い挨拶をしないなど独特の性格をもった住民に戸惑ってしまう。晩に博士が来訪して引越を手伝えなかった事を詫びる一方、優子は一晩泊まるか尋ねると、博士は冷たくあしらい帰宅してしまい、前途多難な新生活で嫌悪感に包まれる。

あくる日、キャンパスでは、クラスメイトが優子の小説の相思相愛な展開に期待を寄せるが、エッチ未経験の優子は口をつぐんでしまう。帰宅後、執筆作業をするにもアイディアが浮かばずにいる中、左の隣室の壁から喘ぎ声とベッドが軋む音が漏れる。優子は「取材」として聞き入ってしまい、博士を興奮させてその気にするべく呼び寄せようと電話をすると、大学のサークル合宿で八丈島に居ると言う。優子は再度電話して一方的に博士を侮蔑しつつ非難するが一方的に切られてしまい、孤独な状況に陥る。

その次の日、右隣の住民から“うるさい”と苦情を寄せる手紙がドアポストに入れられる。詫びに行こうとベランダを伺うと突然無言で水を全身に掛けられてしまい、ショックで風邪気味になり寝込んでしまう。その後、新聞販売員からの押し売り的な勧誘に困惑した所で、締め切りが迫っているとして来訪した永山が止めに入り、難を逃れる。ベッドに腰掛ける優子は、“経験”の事でトラウマになり原稿が進んでいないと告白すると、永山は「彼とは別れて欲しい」と告げ、自分は優子に気がある事を打ち明ける。キスを交わすと優子は脱力し、永山に抱き寄せられてしまう。そこで博士からの携帯電話の着信音が鳴り響く。優子は永山に詫び、「大人になった気でいる、甘ったれな子供だった」と泣いてしまい、永山はそんな優子を慰めて家を出る。

優子は博士に電話すると、合宿を早退して国内線で羽田空港へ降り立ち、優子の家に向かう所であった。優子の家に着くと、博士は作家稼業で自活している優子に対して、“自分は将来がわからず優子と過ごして行く自信が無かった”と告白して、二人は縒りを戻した。

優子と博士が縒りを戻した翌朝、優子は下の階の住人に燃えないゴミにコンドームを捨てた事を指摘され、顔を赤らめてその場を去っていった。

掲載版と文庫版の差違[編集]

文庫版掲載にあたり、以下のネーム(絵柄・モノグラム)が加筆・修正されている。

  • 表紙は掲載版(カラー)と文庫版(書き下ろし)で絵柄が異なるが、どちらも優子が自身の著者名の入った「水色時代」の本を手に触れている。
  • 永山が優子にキスをした後のシーン
    • 掲載版ではでの愛撫前戯)となっているが、文庫版ではワイシャツブラウスを着用しており、ハグのような状態となっている。
    • 47ページの永山が優子の胸をペッティングするコマ(3カ所全て)が背景トーンに差し替えられている。
    • 47ページ1コマ目のモノローグ「やさしくて なれた手つき」が「厚くて 熱い唇」に変更
    • 47ページ3コマ目のモノローグ「リードしてくれる」が「リードしてくれて…」に変更
    • 48ページ1コマ目冒頭のモノローグ「『計算高い女』だと自分でも思うけど…」と、文末の「永山さんのほうが “きっと…”」の語句が削除
    • 48ページ目3コマ目のモノローグ「着メロは“博士くん…!”」語句が削除
  • 永山に慰められ、帰宅するシーン
    • 52ページ目1コマ目のモノローグ「現実は 本当に大事なものがなんなのかも見極められない」が「本当は まだ誰かがそばにいないと不安でしょうがない」に変更
    • 53ページ2コマ目のモノローグ「あの告白も きっとその場限りのウソ」が「そう 永山さんの優しさはビジネス」等へ変更