海馬島 (猿払村)

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海馬島
所在地 北海道宗谷郡猿払村
所在海域 オホーツク海
座標 北緯45度21分36.8秒 東経142度9分58.2秒 / 北緯45.360222度 東経142.166167度 / 45.360222; 142.166167座標: 北緯45度21分36.8秒 東経142度9分58.2秒 / 北緯45.360222度 東経142.166167度 / 45.360222; 142.166167
面積 0.00008[1] km²
最高標高 2.7 m
海馬島 (猿払村)の位置(北海道内)
海馬島 (猿払村)
海馬島 (猿払村)の位置(日本内)
海馬島 (猿払村)
     
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海馬島(とどじま、とどしま)は、北海道宗谷郡猿払村に属する。2つの岩礁によって構成された無人島であり、浜鬼志別漁港の北方に位置し、海岸から約2キロメートル沖に存在する。トド岩とも呼ばれる。

島周辺はトド回遊や上陸場として重要な沿岸域であることから「生物多様性の観点から重要度の高い海域」に選定されている[2]1980年代に行われた調査によると、当時の島は道内で最も多くのトドが上陸する場所であり、多い時には150頭のトドが確認されていた[3]。昔は400頭から500頭ものトドが島に集まっていたとの証言もある[4]。しかし2006年の時点ではほとんど見られなくなっているとされ[5]2014年刊行の『猿払村史』においても、「このごろは余りトドの姿も見られなく」なったため「今では懐かしい」という村民の言葉が記録されている[4]

海馬島の近海は船の遭難が多く「魔の暗礁」とされており[6]1939年にはソビエト連邦の船舶インディギルカ号座礁し沈没している[7]。浜鬼志別に建設された浜鬼志別灯台には、海難を防ぐために海馬島照射灯が併設されている[6][8]

歴史[編集]

安政5年(1848年)の調査記録である松浦武四郎の「手控」では、「ヲニシベツ」という地名について沖に島があり「是に朝早くにても必ずよりものが有ると云わけのよし」という語源説を記している[9]。著書『西蝦夷日誌』においても、沖に岩島があって「是へ朝々より物が有を早く見る義より号し」との語源説を載せている[10]。ただしこれが海馬島を指しているのかは判然としない。

1896年発行の『北海道地形図』では、海馬島が名称とともに記載されている[11]1898年刊行の『日本水路誌』には「海馬トヾ島」について、2つの「低岩」によって構成され「南岩」の最高標高は9フィートとしている[12]1909年刊行の『大日本地名辞書 続編』では、「鬼主オヌシュ」から1海里の距離に「海馬トド島」があるとしている[13]1930年発行の海図では"Todo Sima"と英字表記されている[14]1937年刊行の『北海道宗谷郡猿払村勢要覧』では、海馬島として3つの島を描き大きい島の南に小さな島を2つ記載している[15]

日本の排他的経済水域の外縁を決める島の一つであるが[16]、無主の国境離島であったため2016年国有財産台帳への登載が行われた[17]

脚注[編集]

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  1. ^ 『島嶼大事典』日外アソシエーツ、1991年、214頁。ISBN 978-4-8169-1113-2
  2. ^ 沿岸域 10104 海驢島周辺(原文ママ) 環境省自然環境局 自然環境計画課
  3. ^ 平成27年度国際漁業資源の現況57 トド 北太平洋沿岸・オホーツク海・ベーリング海 水産庁水産総合研究センター
  4. ^ a b 猿払村史編さん発行委員会 編『猿払村史』第2巻、猿払村、2014年、747-748頁。
  5. ^ 和田昭彦「宗谷岬弁天島におけるトド調査始まる」マリンネット北海道
  6. ^ a b 猿払村史編纂発行委員会 編『猿払村史』猿払村、1976年、479頁。
  7. ^ オホーツクに消えた囚人船の謎 リアルライブ 2016年7月13日
  8. ^ 平成28年度 稚内海上保安部 航路標識保守業務 仕様書 第一管区海上保安本部交通部
  9. ^ 秋葉実 翻刻編『松浦武四郎選集 五』北海道出版企画センター、2007年、394頁。ISBN 978-4-8328-0712-9
  10. ^ 秋葉実 解読『武四郎蝦夷地紀行』北海道出版企画センター、1988年、235頁。
  11. ^ 北海道地形図 地図資料 札幌市中央図書館デジタルライブラリー
  12. ^ 『日本水路誌』第5巻(北洲全部及北島諸島)、海軍省水路部、1898年、91頁。NDLJP:847181
  13. ^ 『大日本地名辞書 続編』195頁。
  14. ^ 海図33号 外邦図デジタルアーカイブ
  15. ^ 北海道宗谷郡猿払村勢要覧 昭和11年 北方資料デジタル・ライブラリー
  16. ^ 木場弘子『今後の国境離島の保全、管理及び進行のあり方』懇談会 〜国境離島の理解促進に向けた広報活動〜」2013年10月7日
  17. ^ 平成28年度に国有財産台帳への登載を行った離島(273島)一覧 内閣府ホームページ

関連項目[編集]