淋しい熱帯魚

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淋しい熱帯魚
Winkシングル
初出アルバム『Twin Memories
B面 背中まで500マイル
リリース
規格 8cmCD
シングルレコード
コンパクトカセット
デジタル・ダウンロード
ジャンル 歌謡曲J-EURO
時間
レーベル ポリスター
作詞・作曲 及川眠子尾関昌也
ゴールドディスク
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン、1989年7月17日[1]・24日[2]
  • 年間7位(オリコン、1989年度)[3]
  • 1位(ザ・ベストテン、1989年7月27日・8月3日)[4]
  • 1位(歌のトップテン、1989年7月31日)
  • Wink シングル 年表
    涙をみせないで 〜Boys Don't Cry〜
    1989年
    淋しい熱帯魚
    (1989年)
    One Night In Heaven 〜真夜中のエンジェル〜
    (1989年)
    ミュージックビデオ
    淋しい熱帯魚(M.V.) / Wink
    ライブ映像
    淋しい熱帯魚(Live ver.) / Wink
    テンプレートを表示

    淋しい熱帯魚」(さみしい[注 1]〈さびしい[注 2]〉ねったいぎょ)はWinkの5枚目のシングル1989年7月5日ポリスターより発売された。

    解説[編集]

    1989年4月中旬より放送されたパナソニック・ヘッドホンステレオS-TYPE松下電器産業)のCMにWinkが出演してワンフレーズ歌い[5][6]、そののち、「アマリリス」以来10ヶ月ぶりとなるWinkのオリジナル(非カヴァー)曲として7月5日に発売[注 3]

    シングル化するに当り、マスターテープとして採用されたのは、前記CMで使用された音源ではなく、5月21日にレコーディングされたものであるが、そこでは、1曲目が1993年2月17日にシングル化されることとなる「永遠のレディードール」、2曲目が本曲、3曲目が本曲のB面となる「背中まで500マイル」であり[7]、レコーディング時点ではA面曲が未だ決定していなかったことが窺える[注 4]プロモーション・ビデオ[注 5]は、マスターテープの音源が録られた5日後である、5月26日に撮影された[9]

    発売から間もなく、7月17日付でオリコン初登場1位を獲得し、11月27日付のものまで100位以内に20週連続ランクイン[10]。また1989年のオリコン年間ランキングでは7位にランクインし、Winkのシングルとしてはカイリー・ミノーグの楽曲のカヴァー「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」の62.95万枚に次ぐ54.873万枚の売り上げを記録[3]、それまで殆ど洋楽をカヴァーしてきた彼女たちにとって、オリジナル曲としては最大のヒットソングとなった。

    この年、Winkは同曲によって、12月14日に『第22回全日本有線放送大賞』で年間グランプリ[注 6]、31日に『第31回日本レコード大賞』で日本レコード大賞を受賞[11]。また、この楽曲で『第40回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たしている[12]

    大魔神ポーズ」と呼ばれる印象的な振付[注 7][注 8]を持つこの曲は、無表情で歌われることによって「笑わない、しゃべらない、というWinkのイメージ」を決定づけるものになったとされる[15]

    2018年4月27日には17cmアナログ・シングル(PSKR-9109)が完全限定盤として、ダブル・ジャケット仕様で再リリースされた[16]

    タイトルの読み方 [編集]

    本曲タイトル中の「淋しい」の読みは、JASRACには「さしい」で登録されているが[17]、この曲の作詞者である及川眠子によるものは「さしい」である。及川は自著で、「「さびしい」ではなく「さみしい」が正しいタイトルの読み方。これを濁音にしてしまうと、音に重さが出てしまい、ヒラヒラ、キラキラな Wink のイメージではなくなってしまうので、わざわざ濁らないようにしているんです」と述べている[18]。また、彼女は、「さびしい」を「寂しい」、「さみしい」を「淋しい」として使い分けており[19]、かつ、本曲での「淋」の文字の選択については、「魚」にかけて「氵(さんずい)」の「淋」を使ったともしていて[18][19]、当楽曲の「さみしい」という読みと「淋」の文字との選定理由が複合してもいる。

    なお、1990年1月25日にWink版と同じくポリスターから発売された、YOO YOOによる本曲の英語カヴァーのタイトルは、及川の読み方が踏襲されており、「SAMISHII NETTAIGYO」である。

    エピソード[編集]

    笑わないとされるWinkの鈴木早智子相田翔子が、1989年8月10日(木)放送の『ザ・ベストテン』(TBS系)において笑いを噛み殺しながらこの楽曲を歌ったため、その後もTBS系のテレビ番組で取り上げられることがある。Winkの二人が語る笑った理由のうち、相田のものは、その都度、複数ある理由のうちの一つを話しているのか、以下の通り一定していない。

    ①『思い出のザ・ベストテン』(TBS系、1991年6月30日(日)放送)[注 9]

    • 鈴木早智子:「急に本番前からちょっとなんか可笑しかったんですよ。(中略)意味もなく急に可笑しくて。なんか一人がやっとこう落ち着いた時に一人が笑ってってまた続いちゃって、やっと落ち着いたらまた笑っちゃってって感じで。なんか、どうにか笑わないように頑張ったんですけど、なんか、ちょっと笑っちゃったら笑いが止まらなくなっちゃって。もうすごい大変なことしちゃったなあって。あの、そのあとすごい叱られたんですけれども。」
    • 相田翔子:「歌ってる時に、あの、尚之さんが、チェッカーズの、が、あの、おっきいマスクしてたんですね。それでこうやって座って、あの、ずっとこっち見てて。で、正面だったんですよ。あの、ゲストのみなさんの正面で歌ってたんで。で、その可笑しいのが、アレ?って思って盛り返しちゃって。それでまた可笑しくなっちゃって。」

    ②『ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます!』(TBS系、2017年9月30日(土)放送)[20]

    • 相田翔子:(司会の一人名倉潤より笑った理由について尋ねられ)「ミラー扉の裏で、あの、本番直前に、いつも緊張してる、二人。で、早智子が、本当に、ドアが開く直前に、『胃がかゆい』って言ったんですね。なんかこう、もう、二人で緊張して、『どうしよう、どうしよう』って言って。」「『胃がかゆい』って言って、『ああ、そうなんだ』って思って。歌い始めたら、『胃がかゆい』ってどういうこと?」

    なお、鈴木は、自著で、『思い出のザ・ベストテン』において相田が話したチェッカーズに関する発言を、自身の発言のごとく記し、その内容を「嘘」としつつ、前記番組で自身が語ったものとほぼ同じことを述べており、「あまりの忙しさ」による「疲れすぎ」がその原因だったとしている[21]

    収録曲[編集]

    1. 淋しい熱帯魚
    2. 背中まで500マイル
      • 作詞・作曲: Hedy West英語版、日本語詞: 及川眠子、編曲: 船山基紀
      • 原題は「500 Miles英語版

    収録アルバム[編集]

    カヴァー[編集]

    リリース アーティスト 収録作品 備考
    1990.01.25 YOO YOO シングル「ONE NIGHT IN HEAVEN / SAMISHII NETTAIGYO」(ポリスター
    アルバム『BEST OF WINK』(ポリスター、1991年11月25日)
    アルバム『WINK COLLECTION』(ポリスター、1992年9月26日)
    英語カヴァー
    1990.09.30 小虎隊 アルバム『星星的約會』(飛碟唱片台湾 北京語カヴァー 同言語によるタイトル「星星的約會」
    1991.09.21 ノーランズ シングル「Tidal Wave」(テイチクエンタテインメント
    カヴァーアルバム『想い出の九十九里浜』(テイチクエンタテインメント、1992年6月21日)
    英語カヴァー 同言語によるタイトル「Tidal Wave」
    1991.10.23 ディスコ・ヒット・グラフィティ・バンド アルバム『最新ディスコ・ヒット速報』(テイチクエンタテインメント)
    1994.12.01 ヒッパレオールスターズ シングル「OPENING*ヒッパレ1989」(ファンハウス
    2003.07.16 Vaihi With Friends アルバム『アロハの贈り物-ハワイアンスタイルで聴くJ-POPS』(hachama 英語カヴァー
    2003.10.01 ザ・マイクハナサーズ シングル「セクシー・ゴージャスパーティー~許されない愛~」(ソニー・ミュージックエンタテインメント
    2004.04.21 片瀬那奈 カヴァーアルバム『EXTENDED』(avex trax
    2004.06.02 W(ダブルユー) カヴァーアルバム『デュオU&U』(zetima
    2008.03.26 秋山莉奈 &木口亜矢 シングル「淋しい熱帯魚」(フォーサイド・ドット・コム
    2008.10.08 手塚国光&真田弦一郎 シングル「テニスの王子様 - 淋しい熱帯魚」(ティー ワイ エンタテインメント アニメ『テニスの王子様』キャラクター・ソング
    2008.10.29 こやまきみこ シングル「ロザリオとバンパイアCAPU2 キャラクター・ソング」(キングレコード アニメ『ロザリオとバンパイアCAPU2』キャラクター・ソング
    2008.11.05. テトラプルトラップ シングル「淋しい熱帯魚/NANA」(新熊猫音盤)
    2008.11.05 ハーモニカ・ライナーズ アルバム『ハーモニカで聴く「昭和」の歌~日本レコード大賞受賞曲・昭和編~』(日本クラウン
    2009.03.25 たかはし智秋&今井麻美 ラジオサントラアルバム『THE IDOLM@STER RADIO 歌道場』(コロムビアミュージックエンタテインメント
    2009.12.23 野中藍&堀江由衣 TVサントラアルバム『夏のあらし!~春夏冬中~キャラクターソングアルバム』(キングレコード) アニメ『夏のあらし!~春夏冬中~』挿入歌
    2010.09.08 MAX カヴァーアルバム『BE MAX』(SONIC GROOVE
    2011.07.27 慶應義塾ワグネル・ソサィエティー男声合唱団 アルバム『コーラスやろっ!オトナの部活~男子、女子を唄う編~』(徳間ジャパンコミュニケーションズ
    2011.01.27 早見沙織&皆口裕子 カヴァーアルバム『歌う♪ラブプラス』(コナミスタイル
    2012.05.23 ジャネット・ケイ カヴァーアルバム『アイドルKAY』(ユニバーサルミュージック 英語カヴァー
    2012.11.07 吉川友 カヴァーアルバム『ボカリスト?』(ユニバーサルミュージック)
    2013.04.17 渕上舞宝木久美 アニメオムニバスアルバム『Twinkle Voice 〜声の贈り物〜』(ユニバーサルミュージック)
    2014.08.06 P.IDL シングル「淋しい熱帯魚/燦燦愛慕」(フォーミュラレコーディングス)
    2017.07.12 243と吉崎綾 シングル「青春のダイアリー」(BOLSTAR MUSIC)
    2017.10.25 FEMM カヴァーアルバム『80s/90s J-POP REVIVAL』(cutting edge

    テレビCMにおける使用[編集]

    • パナソニック ヘッドホンステレオS-TYPE(松下電器産業、放送開始:1989年4月中旬[5]、撮影:1989年4月8日[6]、企画制作会社:電通電通プロックス [6]、演出:木村草一 [6]
    Winkがプロモーションビデオ風に、お互いの胸に手をあてて本曲をワンフレーズ歌っている[6]
    相田翔子が新幹線のパーサー役に扮し、同乗していたサラリーマンの独り言に対して相田が「何故かしら…」と言った直後、CMオリジナルの振付で本曲の替え歌を披露している。なお、本来このテレビCMには、同商品のテーマ「止まらない」にちなみ、「愛が止まらない 〜Turn it into love〜」が使用される予定だったが[22][注 10]、諸般の事情により「淋しい熱帯魚」に差し替えられたという経緯がある[23]
    出演者が「大魔神ポーズ」等の振付を踊っている。
    内田裕也が当曲のMVのパロディ的に本曲の振付で踊っている[24]

    脚注[編集]

    [ヘルプ]

    注釈[編集]

    1. ^ 本曲の作詞者・及川眠子による読み方。「タイトルの読み方」の節参照。
    2. ^ JASRACに登録された読み方。「タイトルの読み方」の節参照。
    3. ^ 初回発売は、CDトレイがピンク色である。
    4. ^ シングルA面を競った、本曲と「永遠のレディードール」の作詞者である及川眠子は、後者が1993年になってリリースされた理由について、「メロディも歌詞も大人っぽいから、ふたりが大人になったこのタイミングまで置いてたんじゃないですかね」と推測している[8]
    5. ^ 「外部リンク」の節参照。
    6. ^ 読売新聞縮刷版』1989年12月14日朝・夕刊テレビ番組表に放送予定あり。年間グランプリ受賞は『スコラ』1990年5月10日号p.174などに言及あり。
    7. ^ この振付を担当した振付師である五十嵐薫子(後の香瑠鼓)は、当初イメージしたものは「70年代ディスコ、サイケ+ニューヨーク、さみしげなウィンク」であったが、「大魔神」と呼ばれたことは予期せぬことだった旨を語っており、「皆が大魔人(原文ママ)なんて言いながらやってくれるのが、実にうれしい」と述べている[13]
    8. ^ 香瑠鼓は、「大魔神ポーズ」の名付け親を山田邦子としている[14]
    9. ^ ザテレビジョン』1990年第26号「音楽」pp.78-79(各地方版共通)に放送予定内容記載あり。
    10. ^ 相田以外には、商品テーマにちなむかたちで、山本リンダ(「どうにもとまらない」)、吉川晃司COMPLEX恋をとめないで」)、笠浩二C-C-BRomanticが止まらない」)が同CMに起用されていた[22]

    出典[編集]

    1. ^ 『オリコン・チャート・データ'89』 1990, p.160。
    2. ^ 『オリコン・チャート・データ'89』 1990, p.161。
    3. ^ a b 『オリコン・チャート・データ'89』 1990, p.26。
    4. ^ 「『ザ・ベストテン』全603回 ベストテンランキング一覧」(山田修爾『ザ・ベストテン』新潮文庫、2012年1月1日;原版2008年12月)pp.360-361。
    5. ^ a b 「大年表つき!これで2人のすべてがわかっちゃう! Winkの青春グラフィティ」(『DUNK』1990年3月号)p.99。
    6. ^ a b c d e 『Twinkle Angels』(ワニブックス、1990年4月10日)p.156。
    7. ^ 「DIRECTOR'S NOTE - #1 はじめまして。今回はマスタリングについて。」(『Wink30周年特設サイト』2018年4月6日)、2018年9月17日閲覧。
    8. ^ 「ALBUM REVIEW - 第3回 及川眠子」(『Wink30周年特設サイト』2018年9月4日)、2018年9月18日閲覧。
    9. ^ 「STAR SCHEDULE」(『ORICON WEEKLY』1989年5月29日号)p.16。
    10. ^ 『オリコン・チャート・データ'89』 1990, pp.160-183。
    11. ^ 「日本レコード大賞31」(『公益社団法人 日本作曲家協会』)、2018年2月21日閲覧。
    12. ^ 「紅白歌合戦ヒストリー 第40回(1989年/平成1年)」(『NHKオンライン』)、2018年2月21日閲覧。
    13. ^ Winkオリジナルカラオケ集CD『Fairy Tone』(ポリスター、1990年4月10日)付属ブックレットpp.34-35。
    14. ^ 「ALBUM REVIEW - 第5回 香瑠鼓(かおるこ)」(『Wink 30周年特設サイト』2018年11月20日)、2018年11月23日閲覧。
    15. ^ 「鈴木早智子「『淋しい熱帯魚』がWinkのイメージを決定づけた!」」(『Smart FLASH』2016年12月16日) 、2018年2月21日閲覧。
    16. ^ 『Wink30周年特設サイト』、2018年9月2日閲覧。
    17. ^ 『作品データベース検索サービス J-WID』、2018年8月31日閲覧。
    18. ^ a b 及川眠子『ネコの手も貸したい 及川眠子流作詞術』(リットーミュージック、2018年7月20日)p.26。
    19. ^ a b 及川眠子による2018年4月10日08:47のツイート
    20. ^ 「ジョブチューン アノ職業のヒミツぶっちゃけます! - 過去の放送内容 - 2017年9月30日の放送内容」、2018年9月2日閲覧。
    21. ^ 鈴木早智子『負けじ魂』(光文社、2010年11月10日)pp.96-98。
    22. ^ a b c 「止まらない新・微糖缶コーヒー「ワンダ ショット&ショット」新TVCM 放映のお知らせ 「止まらない」をテーマにシリーズ展開 第4弾! 「新幹線パーサー」篇 放映 あの名曲とともに、元Winkの相田 翔子さんがご出演!」(『アサヒ飲料(公式サイト)』2005年4月1日)、2019年3月3日閲覧。
    23. ^ a b 「TVCM 内容変更のお知らせ」(『アサヒ飲料(公式サイト)』2005年04月14日)、2019年3月3日閲覧。
    24. ^ a b 「日清焼そばU.F.O.「淋しい熱帯魚 篇」 」(『NISSIN GROUP』公式サイト)、2018年6月29日閲覧。

    参考文献[編集]