清麗戦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
清麗戦
棋戦の分類 女流タイトル戦
正式名称 ヒューリック杯清麗戦
開催概要
開催時期 予選:1月 - 7月
タイトル戦:8月 - 9月
初回開催 2019年度
持ち時間 予選:2時間
本戦:3時間
タイトル戦:4時間
番勝負 五番勝負
優勝賞金 700万円
主催 ヒューリック日本将棋連盟
記録

ヒューリック杯清麗戦(ヒューリックはいせいれいせん)は、ヒューリック日本将棋連盟が主催する将棋の棋戦女流タイトル戦)。五番勝負の勝者は清麗のタイトル称号を得る[1]2019年度から開催される[1]

概要[編集]

優勝賞金は700万円と従来の最高額であったマイナビ女子オープンリコー杯女流王座戦の500万円を抜いて最高額となり[2]、清麗戦の女流タイトル戦としての序列は単独1位となる[3]。女流タイトル戦の新設は2011年度に創設された女流王座戦以来、8年ぶりである[2]

ヒューリックは2018年度より棋聖戦に特別協賛しているが、本棋戦の創設に伴う記者会見(2018年12月12日)において、ヒューリック会長の西浦三郎は、本棋戦を創設した理由について「タイトル戦は男性棋戦が8つ、女流棋戦が6つ。女流棋戦を活性化させていく必要がある」と述べた[4]

本棋戦の名称について、同じく本棋戦の創設に伴う記者会見において、日本将棋連盟常務理事(女流六段)の清水市代は「清く麗しい、という女性らしい華やかさが現れた棋戦名を選んで頂いた」という旨を述べた[3]

方式[編集]

予選・本戦トーナメントを行い、挑戦者を決定する。清麗と挑戦者が五番勝負を行い、勝者が新たな清麗となる。ただし、第1期は本戦の決勝戦を五番勝負として、勝者が第1期清麗となる。

予選[編集]

予選への参加資格は女流棋士のみにあり、女性奨励会員[注釈 1]やアマチュアには参加資格がない[3]。予選は全員が参加するリーグ戦形式となり[3]、成績が同じ勝敗数同士が対戦して6勝で予選通過、2敗で敗退となる[2]。持ち時間は2時間(チェスクロック方式)で争われ[1]、第1期の本戦には4人が進出する予定である[2]

従来、女流棋戦の予選は1敗すれば終わりの勝ち抜きトーナメントが多かったが、本棋戦は1敗してもまだチャンスがあり[2]、日本将棋連盟会長の佐藤康光も「対局機会を増やすまたとないチャンス」と位置づけている[2]

予選の仕組み[編集]

成績が同じ勝敗数同士で対戦を行う(例:第1期、総数62名)。

総数62名 ⇒ A 32名[30名+不戦2名]/B 30名
1回戦 (A)1勝0敗 : 32名 ⇒ C/D 各16名 (B)0勝1敗 : 30名
D 16名[14名+不戦2名]/敗退 14名
2回戦 (C)2勝0敗 : 16名 ⇒ E/F 各8名 (D)1勝1敗 : 32名
F 16名/敗退 16名
0勝2敗
14名 敗退

(2回戦敗退者)
02,07,09,16,
18,24,28,36,
40,44,48,52,
56,58
(空き番:32,64)
3回戦 (E)3勝0敗 : 8名 (03,13 / 22,31 / 39,41 / 54,63)
G/H 各4名
(F)2勝1敗 : 24名
H 12名/敗退 12名
1勝2敗
16名 敗退

(3回戦敗退者)
01,04,14,15,
17,20,25,27,
37,38,45,46,
53,55,60,62
4回戦 (G)4勝0敗 : 4名 (13,22 / 39,54)
I/J 各2名
(H)3勝1敗 : 16名
(3,31/5,19/8,30/11,29/13,22/

/33,57/35,49/41,63)

J 8名/敗退 8名
2勝2敗
012名 敗退0


(4回戦敗退者)
06,10,12,21,
23,26,34,43,
47,51,59,61

5回戦 (I)5勝0敗 : 2名 (22,39)
K/L 各1名
(J)4勝1敗 : 10名
(5,49/13,54/29,42/30,57/31,63)
L 5名/敗退 5名
3勝2敗
08名 敗退0


(5回戦敗退者)
03,08,11,19,
33,35,41,50

6回戦
(K)6勝0敗
1名 本戦へ
(本選進出)
22
(L)5勝1敗 : 6名
(30,54 / 39,42 / 49,63)

M 3名/敗退 3名
4勝2敗
05名 敗退0

(6回戦敗退者)
5,13,29,
31,57
7回戦 -
(M)6勝1敗
3名 本戦へ
(本選進出)
42,54,63
5勝2敗
03名 敗退0
(7回戦敗退者)
30,39,49
- 本選出場(6勝) 敗退(2敗)

出場女流棋士62名に1-64の番号が割り与えられ(32、64は空き番)、勝敗とその番号に基づいて各回戦の組み合わせが決められる。

1回戦から5回戦は、若い番号から順にそれぞれグループ分けされる。グループ分けは、1回戦では2名ずつ、2回戦では4名ずつ、3回戦では8名ずつ、4回戦では16名ずつ、5回戦では32名ずつとなる(空き番の32番、64番も1名としてカウント)。各回戦の各グループにおいては全勝同士、1敗の同回戦敗者同士でそれぞれ対局が組まれる。1回戦、2回戦では、対局相手が空き番(32、64)になる者は不戦勝として1勝がカウントされる(1回戦では第1シードとして当時のタイトル保持者である渡部愛(31番)と里見香奈(63番)が該当)。6回戦はグループ分けをせずに同様に対局が組まれる。7回戦は5勝1敗の6名が3組に分かれて対局する(組み合わせ確定方法は不明)。

本戦[編集]

第1期では本戦を勝ち抜いた4人で本戦を行うが、決勝戦は五番勝負として行われるので、本戦進出者が1対1で対局し、勝者が五番勝負に進むこととなる[2]。持ち時間は3時間(チェスクロック方式)[1]

五番勝負[編集]

第1期では本戦の勝者2人が五番勝負を行い、勝者が第1期清麗となる[2]。持ち時間は4時間(チェスクロック方式)[1]

クイーン清麗[編集]

清麗を通算5期獲得した女流棋士には「クイーン清麗」の称号が与えられる[2]

歴代結果[編集]

  • ◎は予選全勝通過者、赤色は番勝負の勝者。
  • 番勝負の勝敗欄の○●は優勝者・前期清麗側から見た勝敗。千は千日手、持は持将棋。千日手局と指し直し局にはアンダーラインを表記。
開催年 清麗戦五番勝負 本選出場者
決勝進出者 勝敗 決勝進出者 - ベスト4
1 2019 里見香奈
甲斐智美
0-0 頼本奈菜/里見香奈 甲斐智美/◎中村真梨花
開催年 清麗戦五番勝負 本選出場者
清麗 勝敗 挑戦者 挑決敗者 ベスト4
2 2020



脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 女流タイトルに在位中の女性奨励会員であっても、本棋戦には出場できない[4]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 女流新棋戦「ヒューリック杯清麗戦」が誕生” (日本語). 日本将棋連盟 (2018年12月12日). 2018年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月13日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i 7個目の女流棋戦を新設、過去最高の賞金700万円” (日本語). 日刊スポーツ (2018年12月12日). 2018年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月13日閲覧。
  3. ^ a b c d 女流将棋界に新タイトル戦「清麗戦」誕生 7大タイトル戦に” (日本語). スポーツ報知 (2018年12月12日). 2018年12月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年12月13日閲覧。
  4. ^ a b 産経新聞』(東京本社)2018年12月13日付朝刊、14版、24面「社会」。