無印スタンド

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無印スタンドの例

無印スタンド(むじるしスタンド)とは、石油元売り会社の系列に属さない独立系のガソリンスタンドの通称である。1970年代の呼称で、最近では[いつ?]「プライベート・ブランド」 (PB) と総称される。「ノンブランド」と記載している(ノーブランドでない)ものもある。

業者[編集]

独立系の事業者、業態は多岐にわたる。大手ではJA全農、流通系のイオングループが全国展開している。流通系では、関東限定だがホームセンターのジョイフル本田が有名。昔の無印スタンド時代から継続する業者は少ない。多くは石油メーカー系列であったが、仕入れ価格の不透明、ディーラーヘルプの曖昧さなどから、独自ブランドに代わったもの。総合商社ブランド(伊藤忠三菱商事丸紅)を掲げるものも少なくない。

利点[編集]

業転玉と呼ばれる業者間転売品を取り扱っていることが多く、元売りの系列スタンドより数円/L程度安いことが多い。

品質の安全性確保[編集]

1996年にガソリンスタンドの法律(揮発油販売業法)が「品質確保法」に改称されて、石油元売系列に属しないスタンドは「10日に1回の分析」が義務付けられた。経産省から指定された分析業者がスタンドでサンプルを回収して、やはり指定機関で詳細分析している。石油元売系では「元売が保証」しているという理由で「1年に1回」の分析であるため、最近の品質問題は元売系列スタンドで発生しがちである。[要出典]

リスク[編集]

劣化[編集]

ガソリン軽油灯油は湿度の多い日本では劣化しやすく、ノッキング等の異常燃焼や、プラグかぶり、バルブ汚れ、燃料ポンプやインジェクターの腐食に繋がりやすい。業転玉は複数の元売業者の出荷拠点を転々とした後に転売されることが多いことから劣化している場合もあり[要出典]、そうしたものを使用すれば前述のような不具合が生じる可能性がある。ただし、元売り会社の看板を掲げながら業転玉を扱うスタンドも実在するので、注意が必要である。しかしながら、無印スタンド全部が全部業転玉だけを扱っていることは無く、誤解を生じ易い。なぜなら、業転玉がそうしょっちゅう入手できる訳ではなく、無印ローリーを使って元売から調達することが多々ある[要出典]。ただ、後述の不正ガソリン取締り強化により無印スタンドのイメージが悪化したため、元々元売とコネクションを持っていたスタンドは、正式に元売系のスタンドに看板を変えてしまうケースが多い[要出典]

日常的に行くスタンドには、搬入に元売り会社のロゴが入ったタンクローリーが来ているかどうか観察しておくと良いとする指摘もあるが[誰によって?]その元売会社のロゴは、ゴム磁石を切り抜いて印刷したものなどであり、手で剥がして他の石油元売会社のロゴに簡単に変更し、また戻す事ができるようになっている[要出典]ため、タンクローリーのロゴを観察することはあまり意味を持たない。ただ少なくとも、「無印ローリー」と呼ばれるロゴが入っていないタンクローリーが頻繁に出入りしているところは業転玉の可能性が高いと言える[独自研究?]

灯油も劣化したものを使用すれば、煤が発生したり、異常燃焼を起こして故障することがあるので注意したい。[1]

混入ガソリン[編集]

「安ければ良い」という技術的知識の無いユーザーに対し、ハイオクガソリンとしてレギュラーガソリンを混ぜたり、レギュラーをハイオクと称して販売したりする等、悪質なケースが近年でも見られる[2]が、こうした行為は一概に違法行為とは言い切れない。これはJIS規格では無鉛レギュラーガソリンはオクタン価85以上、無鉛プレミアムガソリンはオクタン価95以上と定められているが、現状各社石油元売オクタン価100のハイオクガソリンを供給しているため、95価までなら下げても(レギュラーで薄めても)触法行為と言えないためである(ただし、100価であることを謳っている場合は詐欺罪が成立する)。ただしこのような行為を行っているスタンドのガソリンの質が保たれているとは言い難いため、万一給油時に異臭がしたり、車の調子がおかしくなったりした場合は混入を疑うべきである。国税庁ではこのようなケースに遭遇した場合には最寄りの国税局に通報するよう呼びかけている[3]

しかしガソリンは灯油や軽油にくらべて単価が高く運転資金が必要で、価格変動のリスクもあるため、ガソリンを在庫する事は業者にとってもっとも避けるべきであるため、中間業者は、末端の販売業者(ガソリンスタンド)から注文を受けた時点で、石油元売業者へタンクローリを配車してガソリンを引取り、貯蔵せずにそのまま末端の販売業者へ届けるのが一般的である。末端の販売業者は、納入された時点で、タンクローリーが、どの元売業者のどの拠点で何時何分に積み込んだガソリンであるかを、積み込んだ時で発行された石油元売発行の伝票で確認できる。何かを混入させるためには、ある程度の時間が必要となるので、積み込み時刻である程度推定できる。したがって、末端業者の店頭で販売されたガソリンに品質問題があるとすれば、その原因の多くは中間販売業者によるものではない。ただし、中間業者による不正が全くないとは断言できない。国税庁はスタンドに対しても飛び込みで安いガソリンの売り込みがあった場合は注意するよう呼びかけている。

不正軽油[編集]

灯油や重油からいわゆる「クマ抜き」などをした不正軽油(詳細は該当項目参照)を、販売店に売りつける行為も存在する。これも、元売り直営ではないスタンドに対して多い行為である。ただ、不正軽油はその存在からして違法なため、元売り系フランチャイズスタンドではまず販売していない(もし知れると、元請けからフランチャイズを解除されたり、元請けに対し膨大な損害金を支払うことになったりする)。

灯油、A重油は確かに自動車用軽油に近いが、トヨタ1KZ-TE以降の現在の高性能ディーゼルエンジンに給油し続けた場合、悪影響が強い。セタン価が若干だが異なる他、硫黄分が改定されている(軽油がもっとも少ない)。特に硫黄分は、排ガス浄化装置への悪影響を取り除くためのものなので、不正軽油を給油し続けると、やはり燃料噴射装置の故障、バルブリセッション、排ガス浄化装置の故障につながる可能性が高い。またこれらの故障は、整備士から見ると原因が特定可能な為、不正軽油と見抜かれて通報される。この場合、知らずに使用していた末端ユーザー自身は起訴まではされなくとも、不正軽油取締の為警察や検察から事情聴取を繰り返される可能性は高い。

不均一[編集]

ハイオクガソリンの場合、様々な添加剤が配合されているが、これは石油元売り会社によって異なる。

備考(サービスエリアなど)[編集]

有料道路高速道路を含む)のサービスエリアまたはパーキングエリアに併設されているガソリンスタンドのうち、岡山自動車道高梁サービスエリア下り線のみ無印スタンドとして現在も営業を続けていたが、2018年3月末をもって営業終了(再休止)した。

脚注[編集]

  1. ^ ただしトヨトミの『レーザーバーナー』は、構造上耐性がある。
  2. ^ 偽ハイオク、全国209のGSで…過去5年調査読売新聞2012年4月25日
  3. ^ 不正ガソリンに関する情報をお寄せください「不正ガソリン110番」

関連項目[編集]