特定小電力無線

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特定小電力無線機、アイコム製IC-4088(左側)とケンウッド製UBZ-LF11(右側)

特定小電力無線(とくていしょうでんりょくむせん)とは小電力無線の一種であり、免許資格、届出を必要としない無線通信である。関連業界では略して「特小(とくしょう)」と呼ばれる。「特定電力無線」と書かれることもあるがこれは誤記である。通信の内容についての制約は設けられていないため、レジャーなどの連絡用、業務用などに用いられている。一般に、機器は小型の携帯型トランシーバーとして市販されている物が多く、技術基準適合証明のシールが貼付され、また使用者が分解出来ないよう筐体はトルクスネジで止められている。

機器単体での到達距離は見通しで最大200m程度とされているが、まわりに障害物などが無ければそれ以上到達する場合もある。中継装置の使用が認められており、これを使えばさらに到達距離を伸ばすことができる。

音声通信(電話)の他、音声アシストや移動体検知センサーなどへの応用も進められている。 下記には解説されていないが、データ通信の割り当て周波数が多数ある。規制値が厳しくなった微弱電波を利用したシステムの受け皿とも言われる。身近な例としては、レストランの受注用ハンディターミナル、呼び出しスイッチなどがある。医療用テレメーターの専用周波数もある。また、最近では150MHz帯において動物検知通報システム用として専用周波数が設けられている。

過去には映画の劇中で特定小電力トランシーバーが使われたことがあり、これが元で個人用途にて特定小電力トランシーバーが流行したが、現在の連絡手段は主に携帯電話とって代わられている。 しかし業務ユースでは、業務無線と比べ“免許・資格・使用許可申請が不要”の手軽さがあり、現在では個人よりも企業が使用する場合が多い。例としては家電量販店レストランなどでの店員同士の連絡、教育施設では行事の連絡、警察では取り締まりに使われたり、更には自衛隊などでも使われている。


海外の小電力無線

日本の特定小電力を手本として、海外でも同じような小電力無線が生まれた。

  1. FRSFamily Radio Service):アメリカ  出力500mW 14チャンネル
    • FRS機の多くは、アメリカの無線システムであるGMRSGeneral Mobile Radio Service、最大出力50W 7チャンネル、要免許申請)との相互通信も可能となっている。
  2. PMR446:(Personal Mobile Radio, 446 MHz)ヨーロッパ  出力500mW 8チャンネル

そのほかの国でも、10~1000mWの小電力無線の規格がある。

eQSO(アマチュア無線とインターネットを接続した遠距離中継システムの一でその名称)というソフトを用いてインターネットを介してFRS、PMR446を接続し無線機から遠く離れた所から運用する事が出来る。日本の特定小電力でもeQSOの実験をしている人がいる。

関連項目

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