田淵電機

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田淵電機株式会社
TABUCHI ELECTRIC CO., LTD.
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種類 株式会社
市場情報
略称 田淵電機
本社所在地 日本の旗 日本
532-0003
大阪府大阪市淀川区宮原3丁目4番30号 ニッセイ新大阪ビル10階
設立 1939年昭和14年)12月
業種 電気機器
法人番号 3120001102037
事業内容 パワーコンディショナー、電子機器用変成器、電子機器用電源機器、各種電子機器・部品の製造・ 販売
代表者 代表取締役社長 小野有理
資本金 51億1181万円
(2019年1月22日現在)
発行済株式総数 104,332,436株
(2019年1月22日現在)
売上高 連結:264億1700万円
単独:133億5200万円
(2018年3月期)
営業利益 連結:△43億6100万円
単独:△29億2400万円
(2018年3月期)
純利益 連結:△88億3000万円
単独:△56億2400万円
(2018年3月期)
純資産 連結:12億7700万円
単独:△8億2200万円
(2018年3月31日現在)
総資産 連結:226億9800万円
単独:144億9800万円
(2018年3月31日現在)
従業員数 連結:3364名(2018年3月31日現在)
決算期 3月31日
主要株主 ダイヤモンド電機(株) 66.90%
(2019年1月22日現在)
主要子会社 田淵電子工業株式会社、タイ国田淵電機、上海田淵変圧器有限公司、香港田淵電機有限公司、東莞田淵電機有限公司、ベトナム田淵電機、アメリカ田淵電機
外部リンク http://www.zbr.co.jp/
特記事項:創業 1925年大正14年)
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田淵電機株式会社(たぶちでんき、: TABUCHI ELECTRIC CO., LTD.)は、大阪市にある電気機器メーカー。ダイヤモンドエレクトリックホールディングス株式会社のグループ会社で、ダイヤモンド電機株式会社の子会社。

概要[編集]

電源ユニットトランスインバータ等の電機部品を開発・製造している。2011年にはワイヤレス給電向けコイル[1]2013年にはメガソーラー向け発電システムを開発した[2][3]。 ソーラーアワード2013を受賞した[4]

事業再生ADRによる再建へ[編集]

田淵電機は、2011年に制定された再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法(再生可能エネルギー特別措置法)を受け、太陽光発電事業を拡大してきた。しかしその後、同法に基づく買取価格の低下や規制強化等の政策の変更もあり経営が悪化し、2018年3月期までの2期連続で赤字決算となった。また、金融機関からの借入金の返済計画が計画通りに進んでいなかったことから、田淵電機は2018年6月25日に、事業再生実務家協会に対し田淵電子工業とテクノ電気工業の関連会社2社とともに、事業再生ADRを申請し、即日受理された[5][6][7]

2018年9月25日に、ダイヤモンド電機株式会社との間でスポンサー支援に関する合意書を締結し[8][9][10]、同年10月16日に、ダイヤモンド電機に対して第三者割当増資を実施することと、ダイヤモンド電機が田淵電機の支援スポンサーとなる契約を締結した[11][12]

ダイヤモンド電機は、支援策の条件として、田淵暉久取締役会長など役員が保有している田淵電機全株式を払込期日である2019年1月25日までに田淵電機へ無償譲渡すること、ダイヤモンド電機が第三者割当増資の払込を行うを主たる実行前提条件として、TDK株式会社が保有している株式を2019年1月25日までに田淵電機へ無償譲渡する契約を締結していること、臨時株主総会を実施し、ダイヤモンド電機が指名する取締役及び監査役の選任議案を提出し、現在の役員を退任させることなどが盛り込まれた[11][12]

2018年11月6日にはテクノ電気工業全株式を経営者へ譲渡することを発表したと同時に、テクノ電気工業の事業再生ADRが終了[13]。翌11月7日にはダイヤモンド電機との契約に基づき、TDKとの資本業務提携が終了した[14]

田淵電機は2018年12月7日に、『「事業再生計画案」策定、事業再生ADR手続に基づく債権者会議』を開催し、事業再生ADR手続が成立した[15]。同時に、東京証券取引所に「事業再生計画」を提出[16]。東京証券取引所は田淵電機株式に対する株式上場時価総額審査を開始[17][18]。田淵暉久取締役会長は2018年12月18日付で退任[19]。2019年1月8日に東京証券取引所による審査の結果が発表され、田淵電機株式は上場が維持されることになった。

田淵暉久元取締役会長など元役員やTDKが保有していた田淵電機全株式の無償譲渡などが完了したことから、田淵電機は、2019年1月22日付で第三者割当増資によりダイヤモンド電機の子会社となった[20][21][22][23]。新社長にはダイヤモンド電機代表取締役社長CEOである小野有理が就任した他、ダイヤモンド電機取締役専務執行役員COOである前田真澄、ダイヤモンド電機取締役常務執行役員CCOである長谷川純も取締役に就任した[24][25][26]。貝方士利浩取締役社長はダイヤモンド電機の子会社化と同時に退任した。

田淵電機は事業見直しを実施し、海外市場向け及び国内の高圧用産業用パワーコンディショナー事業事業からの撤退、パワーデバイス部門においても一部の不採算製品からの撤退を行うなど、経営再建を図る[27]

沿革[編集]

  • 1925年(大正14年)5月 大阪市福島区大開町2丁目において創業者、田淵繁が美登里商会を創業し、珪素鋼板の販売およびラジオ用鉄芯の製作を開始
  • 1939年(昭和14年)12月 美登里商会の工場部門を分離して株式会社美登里製作所を設立
  • 1940年(昭和15年)9月 株式会社美登里製作所を田淵電機株式会社と商号変更、電気部門を新設し、変成器の製造開始
  • 1949年(昭和24年)11月 ゼブラトランス(市販トランス)の製造開始
  • 1958年(昭和33年)10月 機器メーカー向けテレビ用トランスの製造開始
  • 1960年(昭和35年)1月 大阪市西淀川区御幣島東一丁目(現・御幣島一丁目)に本社移転
  • 1966年(昭和41年)11月 日本工業規格表示許可工場となる
  • 1967年(昭和42年)12月 栃木県大田原市に田淵電子工業(株)を設立
  • 1969年(昭和44年)9月 埼玉県鳩ヶ谷市に東京営業所を移転
  • 1972年(昭和47年)11月 韓国ソウル市)に韓国田淵電機(株)(現韓国トランス(株))を設立
  • 1976年(昭和51年)4月 電源機器の製造開始
  • 1979年(昭和54年)1月 米国テネシー州)に米国田淵電機を設立
  • 1985年(昭和60年)2月 英国(グリーンランド州)に英国田淵電機を設立
  • 1985年(昭和60年)11月 大阪証券取引所市場第二部に上場
  • 1986年(昭和61年)11月 メキシコティファナ市)にメキシコ田淵電機を設立
  • 1987年(昭和62年)12月 タイチャチャンサオ県)にタイ国田淵電機を設立
  • 1991年(平成3年)4月 兵庫県三田市に三田工場を開設し、生産を開始(2002年6月閉鎖)
  • 1994年(平成6年)6月 兵庫県三田市に本社を移転
  • 1995年(平成7年)4月 中国上海市)に上海田淵変圧器有限公司を設立
  • 1997年(平成9年)6月 太陽光発電用パワーコンディショナーの生産を開始
  • 2000年(平成12年)4月 香港(九龍)に香港田淵電機有限公司を設立、東莞田淵電機廠を開設
  • 2001年(平成13年)3月 マグネットワイヤーの製造開始
  • 2002年(平成14年)6月 大阪市西淀川区御幣島一丁目に本社移転
  • 2005年(平成17年)3月 英国田淵電機を解散
  • 2006年(平成18年)8月 大阪市淀川区宮原四丁目に本社移転
  • 2007年(平成19年)9月 ベトナム(バクニン省)にベトナム田淵電機を設立
  • 2009年(平成21年)4月 メキシコ田淵電機を解散
  • 2012年(平成24年)
    • 2月 中国に江西碧彩田淵変圧器有限公司を設立
    • 9月 中国に東莞田淵電機有限公司を設立
    • 10月 東京都千代田区神田に東京支社を移転
  • 2013年(平成25年)
  • 2014年(平成26年)5月 大阪市淀川区宮原三丁目に本社移転
  • 2015年(平成27年)
    • 1月 東京証券取引所第一部に指定替え
    • 10月 テクノ電気工業株式会社(神奈川県秦野市)とMarschner GmbH&Co.KG(ドイツ)を子会社化
  • 2018年(平成30年)
    • 6月25日 事業再生実務家協会に対し田淵電子工業とテクノ電気工業の2社とともに、事業再生ADRを申請。即日受理された[5][6][7]
    • 9月25日 ダイヤモンド電機との間で、スポンサー支援に関する合意書を締結[8][10]
    • 10月16日 ダイヤモンド電機との間で、ダイヤモンド電機が支援スポンサーに就任並びにダイヤモンド電機に対し第三者割当増資を行う契約を締結[11][12]
    • 11月7日 TDK株式会社との資本業務提携を解消[14]。テクノ電気工業の事業再生ADRが終了[13]
    • 12月7日 事業再生ADRが成立[15]。東京証券取引所に「事業再生計画」を提出[16]
  • 2019年(平成31年)
    • 1月1日 Marschner GmbH&Co.KG(ドイツ)の保有全株式をPlatin 1713. GmbHへ譲渡[28]
    • 1月8日 東京証券取引所が実施する時価総額審査により、田淵電機株式の上場維持が決定[18]
    • 1月10日 テクノ電気工業株式会社全株式を経営陣へ譲渡[29].
    • 1月22日 ダイヤモンド電機を割当先とする第三者割当増資を実施し、ダイヤモンド電機の子会社となる[27][23]

国内関係会社[編集]

  • 田淵電子工業株式会社

脚注[編集]

  1. ^ 【CEATEC】田淵電機、Alを使ったワイヤレス給電向けコイルを開発(Tech on)
  2. ^ 田淵電機、メガソーラー向け分散型パワコンを発売(Tech on)
  3. ^ 田淵電機がメガソーラー向け分散型発電システム(SankeiBiz)
  4. ^ ソーラーアワード2013
  5. ^ a b 事業再生 ADR 手続の正式申込及び受理に関するお知らせ田淵電機 2018年6月25日
  6. ^ a b データを読む 東証1部の田淵電機、事業再生ADRを申請東京商工リサーチ 2018年6月26日
  7. ^ a b データを読む 田淵電機、事業再生ADRの対象金融機関は11行東京商工リサーチ 2018年7月5日
  8. ^ a b スポンサー支援に関する合意書締結のお知らせ田淵電機 2018年9月25日
  9. ^ スポンサー支援に関する合意書締結のお知らせダイヤモンド電機 2018年9月25日
  10. ^ a b データを読む 事業再生ADR申請の田淵電機、スポンサー支援の合意書を締結東京商工リサーチ 2018年9月28日
  11. ^ a b c 第三者割当増資に係るスポンサー支援に関する契約の締結及び第三者割当増資による新株式発行に係る発行登録に関するお知らせ田淵電機 2018年10月16日
  12. ^ a b c 当社連結子会社によるスポンサー契約締結のお知らせダイヤモンドエレクトリックホールディングス 2018年10月16日
  13. ^ a b 「事業再生計画案」策定、事業再生ADR手続に基づく債権者会議(第2回債権者会議(続会))の開催並びに今後の予定に関するお知らせ田淵電機 2018年11月7日
  14. ^ a b TDK株式会社及び田淵電機株式会社の資本業務提携の解消及び主要株主である筆頭株主の異動に関するお知らせ田淵電機 2018年11月7日
  15. ^ a b 事業再生ADR手続に基づく債権者会議(第3回債権者会議(続会))の開催並びに事業再生ADR手続の成立及び債務免除等の金融支援に関するお知らせ田淵電機 2018年12月7日
  16. ^ a b 「事業再生計画」の株式会社東京証券取引所への提出に関するお知らせ田淵電機 2018年12月7日
  17. ^ 株式会社東京証券取引所による当社の再建計画の認定及び当社株式上場時価総額審査の開始に関するお知らせ田淵電機 2018年12月7日
  18. ^ a b 債務免除に係る再建計画の認定及び時価総額審査の開始:田淵電機(株)東京証券取引所 2018年12月7日
  19. ^ 人事、田淵電機日本経済新聞 2018年11月20日
  20. ^ 当社連結子会社による田淵電機の第三者割当増資の引受(孫会社の異動)に関するお知らせダイヤモンドエレクトリックホールディングス 2018年11月19日
  21. ^ 第三者割当による新株式発行並びに主要株主、主要株主である筆頭株主及び親会社の異動に関するお知らせ田淵電機 2018年11月19日
  22. ^ 第三者割当による新株式の発行に係る払込完了に関するお知らせ 田淵電機 2019年1月22日
  23. ^ a b 当社連結子会社による田淵電機株式会社の第三者割当増資の引受(孫会社の異動)の完了に関するお知らせダイヤモンドエレクトリックホールディングス 2019年1月22日
  24. ^ 臨時株主総会の議案の承認に関するお知らせ田淵電機 2018年12月18日
  25. ^ 【人事】田淵電機産経ニュース 2018年11月20日
  26. ^ 2019年3月期第三四半期報告書田淵電機 2019年2月14日
  27. ^ a b 「事業再生計画案」策定、事業再生ADR手続に基づく債権者会議(第2回債権者会議(続会))の開催並びに今後の予定に関するお知らせ田淵電機 2018年11月7日
  28. ^ 連結子会社の異動(持分譲渡)及び特別損失の計上に関するお知らせ田淵電機 2018年12月14日
  29. ^ 連結子会社の異動(株式譲渡)に関するお知らせ 田淵電機 2018年11月6日