矢倉3五歩早仕掛け

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将棋 > 将棋の戦法 > 居飛車 > 矢倉 > 矢倉3五歩早仕掛け
△持ち駒 なし
Shogi zhor 22.png
91 81 71 61 51 41 31 21 11
92 82 72 62 52 42 32 22 12
93 83 73 63 53 43 33 23 13
94 84 74 64 54 44 34 24 14
95 85 75 65 55 45 35 25 15
96 86 76 66 56 46 36 26 16
97 87 77 67 57 47 37 27 17
98 88 78 68 58 48 38 28 18
99 89 79 69 59 49 39 29 19
Shogi zver 22.png
▲持ち駒 なし
矢倉3五歩早仕掛け基本図(25手目▲3五歩まで)[1]

矢倉3五歩早仕掛け(やぐらさんごふはやじかけ)は将棋戦法の1つ。相矢倉に於いて24手組から先手が25手目に▲3五歩と突く積極的な作戦で、力戦調の将棋になりやすい。

概要[編集]

先手の▲3五歩には①3筋の歩を手持ちにし②7九の角を捌いて玉の入場ルートを開き③好位置の3六に銀を据えられるようにする狙いがあり[2]、かなり欲張った手であると言える。▲3五歩に対し△同歩と応じれば▲同角として、先手の主張が通った形になる。以下、△6四角にも▲4六角として問題はなく、先にある3条件を満たす素地が整い、先手が作戦勝ちを望める展開になる[3]

後手としては▲3五歩とした瞬間に△6四角とするのが良く指される指し方で[4]、先手はこれに対し▲1八飛と応じる一手である(▲3七銀なら△3五歩▲同角△3六歩▲4六銀△4五歩、▲4六歩なら△3五歩で後手よし)。先手は飛車が使い辛くなるのは損だが、3筋の歩を手持ちに出来るのは得であり、この損と得のどちらが大きいかを焦点とした難解な将棋となる。

有力な作戦ながら実戦例は多くなく、2006年度から2010年度まで30局中(類似形▲4七金△7四歩の交換をいれないもの)、先手の7勝23敗(先手勝率23.3%)と殆ど勝っていない[5]。また、雀刺しが後手の有力な対策の1つである[6]

脚注[編集]

  1. ^ 『これが最前線だ!』p.95より引用。
  2. ^ 『これが最前線だ!』p.96を参照。
  3. ^ 『これが最前線だ!』p.96を参照。
  4. ^ 『これが最前線だ!』p.96を参照。
  5. ^ 『NHK将棋講座2011年4月号』p.50を参照。
  6. ^ 類似形の棋譜。第60回NHK杯戦準々決勝第1局深浦康市渡辺明を参照。

参考文献[編集]

  • 『NHK将棋テキスト2011年4月号』 NHK出版 2011年
  • 深浦康市 『これが最前線だ!』 河出書房新社 1999年

関連項目[編集]