石牟礼道子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
石牟礼 道子
(いしむれ みちこ)
Michiko Ishimure.jpg
朝日新聞社『朝日ジャーナル』第9巻54号(1967)より
誕生 (1927-03-11) 1927年3月11日
日本の旗 日本熊本県天草郡河浦町
(現・天草市
死没 (2018-02-10) 2018年2月10日(90歳没)
日本の旗 日本・熊本県熊本市
職業 小説家詩人
言語 日本語
国籍 日本の旗 日本
最終学歴 水俣実務学校(現 熊本県立水俣高等学校)卒業
活動期間 1969年 - 2018年
ジャンル 小説
主題 水俣病
日本の近代
代表作 『苦海浄土』(1969年)
『西南役伝説』(1980年)
『はにかみの国』(2002年)
主な受賞歴 マグサイサイ賞(1973年)
紫式部文学賞(1993年)
朝日賞(2002年)
芸術選奨(2003年)
現代詩花椿賞(2014年)
デビュー作 『苦海浄土』(1969年)
Portal.svg ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

石牟礼 道子(いしむれ みちこ、1927年3月11日 - 2018年2月10日)は、日本作家

来歴・人物[編集]

熊本県天草郡河浦町(現・天草市)出身。水俣実務学校(現 熊本県立水俣高等学校)卒業後、代用教員、主婦を経て1958年谷川雁の「サークル村」に参加、詩歌を中心に文学活動を開始。1956年短歌研究五十首詠(後の短歌研究新人賞)に入選。

代表作『苦海浄土 わが水俣病』は、文明の病としての水俣病を鎮魂の文学として描き出した作品として絶賛された。同作で第1回大宅壮一ノンフィクション賞を与えられたが、受賞を辞退。

1993年週刊金曜日の創刊に参画。編集委員を務めたが「手伝いをしただけ」である事を理由に2年で辞任している。

2002年7月、新作「不知火」を発表。同年東京上演、2003年熊本上演、2004年8月には水俣上演が行われた。

1986年5月には穴井太(俳人・故人)の世話により句集「天」(天籟俳句会)を刊行。

代表句「祈るべき天とおもえど天の病む」「死におくれ死におくれして彼岸花」がある。2018年2月10日午前3時14分、パーキンソン病による急性増悪のため、熊本市の介護施設で死去。90歳だった。[1][2][3][4][5]

著書[編集]

単著[編集]

  • 『苦海浄土 わが水俣病』講談社、1969年1月。
    • 『苦海浄土 わが水俣病』講談社、1970年8月、AJBC版。
    • 『苦海浄土 わが水俣病』講談社〈講談社文庫〉、1972年12月。ISBN 9784061340206。
    • 苦海浄土 わが水俣病』講談社〈講談社文庫〉、2004年7月、新装版。ISBN 9784062748155。
    • 苦海浄土 わが水俣病池澤夏樹編、河出書房新社〈世界文学全集 3-04〉、2011年1月、新装版。ISBN 9784309709680。
  • 『わが死民 水俣病闘争』現代評論社、1972年4月。
  • 『流民の都』大和書房、1973年3月。
    • 『流民の都』大和書房〈新装版〉、1978年4月。
  • 『花帽子 坂本しのぶちゃんのこと』W・ユージン・スミス、アイリーン・M・スミス写真、創樹社、1973年4月。
  • 『天の魚』筑摩書房、1974年10月。
    • 『天の魚 続・苦海浄土』講談社〈講談社文庫〉、1980年4月。ISBN 9784061341166。
  • 『潮の日録 石牟礼道子初期散文』葦書房、1974年12月。
  • 『椿の海の記』朝日新聞社、1976年11月。
  • 『草のことづて』筑摩書房、1977年12月。
  • 『石牟礼道子歳時記』日本エディタースクール出版部、1978年12月。
  • 『西南役伝説』朝日新聞社、1980年9月。
  • みなまた海のこえ丸木俊丸木位里絵、小峰書店〈記録のえほん 2〉、1982年7月。ISBN 9784338022026。
  • 『常世の樹』葦書房、1982年10月。
  • 『樹の中の鬼 対談集』朝日新聞社、1983年2月。
  • 『あやとりの記』福音館書店〈福音館日曜日文庫〉、1983年11月。
    • 『あやとりの記』世織書房、1995年12月。
    • あやとりの記』福音館書店〈福音館文庫〉、2009年3月。ISBN 9784834024159。
  • おえん遊行』筑摩書房、1984年6月。ISBN 9784480802361。
  • 『陽のかなしみ』朝日新聞社、1986年12月。ISBN 9784022556189。
  • 乳の潮』筑摩書房、1988年4月。ISBN 9784480812520。
  • 不知火ひかり凪』筑摩書房、1989年11月。ISBN 9784480812759。
  • 『花をたてまつる』葦書房、1990年3月。ISBN 9784751202258。
  • 『十六夜橋』径書房、1992年5月。
  • 葛のしとね』朝日新聞社、1994年3月。ISBN 9784022567017。
  • 『食べごしらえおままごと』ドメス出版、1994年4月。
  • 『蝉和郎』葦書房、1996年11月。ISBN 9784751206539。
  • 形見の声 母層としての風土』筑摩書房、1996年11月。ISBN 9784480814067。
  • 水はみどろの宮平凡社、1997年11月。ISBN 9784834082517。
  • 『天湖』毎日新聞社、1997年11月。ISBN 9784620105765。
  • アニマの鳥』筑摩書房、1999年11月。ISBN 9784480803498。
  • 潮の呼ぶ声毎日新聞社、2000年8月。ISBN 9784620314587。
  • 石牟礼道子対談集 魂の言葉を紡ぐ』河出書房新社、2000年12月。ISBN 9784309013695。
  • 煤の中のマリア 島原・椎葉・不知火紀行』平凡社、2001年2月。ISBN 9784582829471。
  • 不知火 石牟礼道子のコスモロジー藤原書店、2004年2月。ISBN 9784894343580。
  • 花いちもんめ弦書房、2005年10月。ISBN 9784902116458。
  • 『苦海浄土 第二部 神々の村』藤原書店、2006年10月。ISBN 9784894345393。
  • 最後の人 詩人高群逸枝』藤原書店、2012年10月。ISBN 9784894348776。
  • 蘇生した魂をのせて』河出書房新社、2013年4月。ISBN 9784309021775。
  • 葭の渚 石牟礼道子自伝』藤原書店、2014年1月。ISBN 9784894349407。
  • 花の億土へ』藤原書店、2014年3月。ISBN 9784894349605。
  • 祖さまの草の邑思潮社、2014年7月。ISBN 9784783734239。
  • ここすぎて水の径』弦書房、2015年10月。ISBN 9784863291263。
  • 苦海浄土 全三部』藤原書店、2016年9月。ISBN 9784865780833。
  • 無常の使い』藤原書店、2017年3月。ISBN 9784865781151。
  • 完本 春の城』藤原書店、2017年7月。ISBN 9784865781281。
  • 花びら供養』平凡社、2017年8月。ISBN 9784582837643。
  • 魂の秘境から』朝日新聞出版、2018年4月。ISBN 9784022515506。
  • 綾蝶の記』平凡社、2018年6月。ISBN 9784582837780。

編著[編集]

共著[編集]

作品集[編集]

石牟礼道子全集 不知火[編集]

石牟礼道子詩文コレクション[編集]

  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 1〉、2009年4月。ISBN 9784894346741。
  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 2〉、2009年4月。ISBN 9784894346758。
  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 3〉、2009年9月。ISBN 9784894347007。
  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 4〉、2010年1月。ISBN 9784894347243。
  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 5〉、2009年11月。ISBN 9784894347144。
  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 6〉、2010年3月。ISBN 9784894347373。
  • 』藤原書店〈石牟礼道子詩文コレクション 7〉、2009年6月。ISBN 9784894346901。

その他[編集]

受賞歴[編集]

備考[編集]

  • 武田鉄矢は『苦海浄土』の一部を抜粋して、海援隊のライヴやアルバムのレパートリーに取り上げている。
  • 合唱曲の作曲家として知られる荻久保和明は、水俣病の恐ろしさを表現した絵本「みなまた 海のこえ」(石牟礼道子・丸木 俊・丸木位里、小峰書店刊、1982年)を題材にした合唱組曲「しゅうりりえんえん - みなまた海のこえ -」を制作した。
  • 『天湖』は順天堂大学の順天堂大学医学部准教授ブルース・E・アレンにより英訳、出版された。
  • 1973年・1974年に、詩画集『彼岸花』(版画:秀島由己男)が南天子画廊より刊行されている。

関連文献[編集]

  • 河野信子・田部光子編『夢劫の人 石牟礼道子の世界』藤原書店、1992年。
  • 『不知火 - 石牟礼道子のコスモロジー』藤原書店、2004年。
  • 渡辺京二『もうひとつのこの世 石牟礼道子の宇宙』弦書房、2013年。
  • 渡辺京二『預言の哀しみ 石牟礼道子の宇宙Ⅱ』弦書房、2018年。
  • 髙山文彦『ふたり 皇后美智子と石牟礼道子』講談社、2015年/講談社文庫、2018年。
  • 岩岡中正『魂の道行き 石牟礼道子から始まる新しい近代』弦書房、2016年。
  • 米本浩二『評伝 石牟礼道子 渚に立つひと』新潮社、2017年/新潮文庫、2020年。
  • 若松英輔『常世の花 石牟礼道子』亜紀書房、2018年。
  • 『現代思想 総特集石牟礼道子』青土社、2018年5月臨時増刊号。
  • 米本浩二『不知火のほとりで 石牟礼道子終焉記』毎日新聞出版、2019年
  • 『石牟礼道子と芸能』藤原書店編集部編、藤原書店、2019年。
  • 『残夢童女 石牟礼道子追悼文集』平凡社、2020年。
  • 米本浩二『魂の邂逅 石牟礼道子と渡辺京二』新潮社、2020年。

出典[編集]

関連項目[編集]