神戸淡路鳴門自動車道

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本州四国連絡道路
神戸淡路鳴門自動車道
国道28号標識
E28 神戸淡路鳴門自動車道
地図
路線図(関西地区)
路線延長 89.0 km
開通年 1985年 - 1998年
起点 神戸市西区神戸西IC
主な
経由都市
淡路市洲本市南あわじ市
終点 鳴門市鳴門IC
接続する
主な道路
(記法)
E2 山陽自動車道 木見支線
Hanshin Urban Expwy Sign 0007.svg 阪神高速7号北神戸線
E94 第二神明道路(北線)(神戸西バイパス
Hanshin Urban Expwy Sign 0005.svg 阪神高速5号湾岸線
E11 高松自動車道
■テンプレート(■ノート ■使い方) PJ道路

神戸淡路鳴門自動車道(こうべあわじなるとじどうしゃどう、英語: KOBE-AWAJI-NARUTO EXPWY)は、本州四国連絡道路 神戸・鳴門ルートであり、兵庫県神戸市山陽自動車道 神戸西インターチェンジ (IC) を起点とし、徳島県鳴門市高松自動車道 鳴門ICに至る、延長89.0キロメートル (km) の高規格幹線道路国道28号自動車専用道路)である。略称は神戸淡路鳴門道、神淡鳴道(しんたんめいどう)。

高速道路ナンバリングによる路線番号は、「E28」が割り振られている[1]

本州の神戸市から、明石海峡を渡り淡路島を縦断、さらに鳴門海峡を渡り四国の鳴門市に至る、本州四国連絡道路の3ルートのうちの1つ。

概要[編集]

神戸西IC - 垂水ジャンクション (JCT) 間は建設省国土交通省)の阪神国道工事事務所直轄事業として開通した。正式には西神自動車道である。

神戸淡路鳴門自動車道の道路名は1998年の明石海峡大橋開通以降につけられた。沿道自治体間での意見の対立から命名作業が難航したため、現在の長い道路名に至った。それまでは特に道路名はなく、道路標識では本四道路英語: HONSHI ROAD)、地図では本州四国連絡道路淡路縦貫道本州四国連絡橋公団本州四国連絡高速道路会社)の案内パンフレットでは大鳴門橋関連道路(後に神戸・鳴門ルート)と表記されていた。また、川之江東JCTの案内標識(川之江JCTから徳島自動車道方面)には、2007年まで「神淡鳴道」(英語: SHINTANMEI EXPWY)という表示があった。この略称を使用していたのは川之江東JCTのみであった。現在は「神戸」に書き改められ、加えて案内標識右側に「神戸淡路鳴門道」と縦書きの補助標識が新設されている。

当該道路は、太平洋新国土軸構想関西4環状ネットワークの要となっている。大阪湾環状道路として、大阪湾岸道路紀淡連絡道路とともに、一周約200 kmの環状道路を形成する。関西中央環状道路として、近畿自動車道中国自動車道山陽自動車道、紀淡連絡道路とともに、物流拠点を連携する、一周約240 kmの環状道路を形成する。関西大環状道路として、京奈和自動車道新名神高速道路、山陽自動車道、紀淡連絡道路とともに、連携・交流を強化する、一周約300 kmの環状道路を形成する。

Akashi-Kaikyō Bridge.jpg
神戸 - 淡路に架かる明石海峡大橋
Big Naruto Bridge04n3872.jpg
淡路 - 鳴門に架かる大鳴門橋
Kobe-Awaji-Naruto Expressway01n3200.jpg
鳴門公園付近

建設費は約1兆3500億円で、明石海峡大橋が大工事になったこと、淡路島に高速道路を通す必要があったことから非常に高額である。瀬戸中央自動車道の10橋と西瀬戸自動車道(しまなみ海道)の11橋、その島内道路、さらにしまなみ海道の弟分の安芸灘諸島連絡架橋(とびしま海道)の7橋を加えた合計建設費が約1兆3800億円であるから、非常に大規模な事業となったことがわかる。

淡路島南IC鳴門北IC間の大鳴門橋を走る7.1 km区間は、1987年(昭和62年)8月10日の道の日に、旧建設省と「道の日」実行委員会により制定された「日本の道100選」に選定されている[2]

インターチェンジなど[編集]

IC
番号
施設名 接続路線名 起点
から
(km)
BS 備考 所在地
E2 山陽自動車道 木見支線
- 神戸西TB - 0.0 - 山陽道 三木JCT方面のみ 兵庫県 神戸市 西区
1 神戸西IC 県道22号神戸三木線
県道52号小部明石線
2 布施畑JCT・IC Hanshin Urban Expwy Sign 0007.svg 阪神高速7号北神戸線
県道65号神戸加古川姫路線
5.0 -
3 垂水JCT E94 第二神明北線(神戸西バイパス
Hanshin Urban Expwy Sign 0005.svg 阪神高速5号湾岸線
8.8 - 垂水区
垂水IC 県道488号長坂垂水線 淡路島・鳴門方面出入口
- 舞子BS - 13.2
4 淡路IC/淡路SA 県道157号佐野仁井岩屋線
県道31号福良江井岩屋線
国道28号
20.1 淡路市
- 高速淡路花博BS - 22.2 × 下り線のみ
ジャパンフローラ2000開催中のみ供用
5 東浦IC 県道460号野島浦線 25.5
- 仁井BS - 28.8
6 北淡IC 県道123号生穂育波線 34.3
- 室津PA - 35.5
- 遠田BS - 42.0
7 津名一宮IC 県道66号大谷鮎原神代線 44.4
- 安乎BS - 48.3 洲本市
7-1 淡路島中央SIC
中川原BS
県道46号洲本五色線(市道経由) 52.4
8 洲本IC 国道28号(洲本バイパス
県道472号鳥飼浦洲本線
56.3
- 緑PA - 59.4 南あわじ市
- 榎列BS - 64.1
9 西淡三原IC 県道126号松帆八木線
県道31号福良江井岩屋線
65.8
- 志知BS - 67.4
- 西淡仮出入口 県道477号阿那賀市線うずしおライン 71.8 1987年10月7日廃止
10 淡路島南IC/PA 県道25号阿万福良湊線(うずしおライン) 74.6
- 鳴門公園口BS - 79.8 下り線のみ 徳島県 鳴門市
11 鳴門北IC 県道11号鳴門公園線 81.7
- 大毛島BS - 82.9
BSは上段 下り線、下段 上り線
- 高速鳴門BS - 85.9
- 鳴門TB - 89.0 - 高松道 鳴門JCT方面のみ
12 鳴門IC 国道11号吉野川バイパス
E11 高松自動車道

歴史[編集]

淡路島本州および四国海峡に橋を架ける構想は第二次世界大戦前から存在し、1914年(大正3年)に地元出身の政治家によって衆議院に架橋建設議案が提出されたこともあったが、当時の日本の架橋技術は未熟であったため、到底実現できるものではなかった[3]。戦後になって、日本の高度経済成長の基盤ともなった国土総合開発の気運の高まりと地元の強力な要請に加え、架橋技術の進歩によって、このルートが具現化された[3]。当時の最先端の架橋技術が駆使され、1985年(昭和60年)に海上交通の難所であった鳴門海峡大鳴門橋が開通。さらに13 年後の、1998年平成10年)に世界最大の吊橋でもある明石海峡大橋が開通し、それまでに3時間以上かかった神戸 - 徳島間の交通所要時間が、約半分の約1時間40分に短縮された[2]。本州と四国が淡路島経由で一本の道路で初めて結ばれたことにより、人々の移動や物資輸送はもとより、文化交流や観光、生活にも大きな役割を果たした[2]

年表[編集]

東浦IC北側に設置された東経135度(子午線)のモニュメント
(高速バス車内より撮影)

路線状況[編集]

車線・最高速度[編集]

区間 車線
上下線=上り線+下り線
最低速度 最高速度
大型貨物
三輪牽引
左記を除く車両
神戸西IC - 垂水JCT・IC 4=2+2 50 km/h 80 km/h 100 km/h
垂水JCT・IC - 淡路IC/SA 6=3+3 80 km/h
淡路IC/SA - 津名一宮IC 4=2+2
(暫定4車線/完成6車線)
80 km/h 100 km/h
津名一宮IC - 西淡三原IC
西淡三原IC - 淡路島南IC/PA - 80 km/h
淡路島南IC/PA - 鳴門北IC 70 km/h
鳴門北IC - 鳴門IC 4=2+2 80 km/h

最高速度の100 km/hは高速自動車国道での法定最高速度に準ずる(車種により最高速度が80 km/hとなる)。異常気象時(大雨や強風など)や道路工事等の場合には最高速度が規制される(淡路島南IC/PA - 鳴門北ICでは最高速度が40 km/hとなる。それ以外の区間では状況により最高速度が50 - 80 km/hとなる)。

神戸淡路鳴門自動車道は自動車専用道路である(高速自動車国道ではない)が、高速自動車国道に準じて最低速度を規制している区間がある。最低速度規制のある区間では小型特殊自動車や故障車を牽引している自動車など、50 km/h以上の速度を出せない自動車は通行できない。

強風による二輪車(バイク)通行止を知らせる表示
(洲本IC情報板)

また極端に風速が高い場合や積雪の場合は、バイクのみを通行止め(自動車は速度やチェーン着装などの規制の上で通行可能)となる場合もある。

1990年頃(本州四国連絡道路時代)の車線・最高速度[編集]

区間 車線
上下線=上り線+下り線
最高速度
津名一宮IC - 洲本IC 2=1+1
(暫定2車線)
60 km/h
洲本IC - 淡路島南IC/PA 4=2+2
(暫定4車線)
80 km/h
淡路島南IC/PA - 鳴門北IC 60 km/h
鳴門北IC - 鳴門IC 2=1+1
(暫定2車線)

道路施設[編集]

サービスエリア・パーキングエリア[編集]

淡路サービスエリア
淡路島南パーキングエリア

主なトンネルと橋[編集]

舞子トンネル

海峡部の橋梁として明石海峡大橋、大鳴門橋、撫養橋の3つの橋を有する。大鳴門橋は鉄道道路併用橋として建設されており、下部に新幹線用の空間が存在し、紀淡海峡を渡る四国新幹線のルートとして位置づけられている。しかし、着工の目処が立たないため、現在のところ鳴門側の新幹線用空間を遊歩道「徳島県立渦の道」として利用している。

区間 構造物名 長さ
上り線 下り線
神戸西IC - 布施畑JCT・IC 布施畑トンネル 848 m 854 m
布施畑JCT・IC - 垂水JCT・IC 高塚山トンネル 1,210 m 1,181 m
垂水JCT・IC - 淡路IC/SA 舞子トンネル 3,290 m 3,250 m
明石海峡大橋 3,911 m 3,911 m
淡路島南IC - 鳴門北IC 大鳴門橋 1,629 m 1,629 m
鳴門北IC - 鳴門IC 撫養橋 [注釈 3]942 m [注釈 3]996 m
撫養トンネル 770 m 616 m

道路管理者[編集]

神戸淡路鳴門自動車道の全線を本州四国連絡高速道路株式会社が管理している。

ハイウェイラジオ[編集]

  • 布施畑(神戸西IC - 垂水JCT 鳴門方面)
  • 垂水(垂水JCT - 舞子トンネル 神戸方面)

放送最後に「本四路側○○(局名)よりお送りしました」と読み上げられる。

交通量[編集]

24時間交通量(台) 道路交通センサス

区間 平成17(2005)年度 平成22(2010)年度 平成27(2015)年度
神戸西IC - 布施畑JCT/IC 08,662 10,104 11,837
布施畑JCT/IC - 垂水JCT/IC 09,130 22,313 11,297
垂水JCT/IC - 淡路IC 19,947 22,313 29,591
淡路IC - 東浦IC 15,619 19,065 23,469
東浦IC - 北淡IC 15,159 18,687 22,604
北淡IC - 津名一宮IC 14,993 18,586 22,188
津名一宮IC - 淡路島中央SIC 14,781 17,887 21,288
淡路島中央SIC - 洲本IC
洲本IC - 西淡三原IC 13,501 15,917 18,817
西淡三原IC - 淡路島南IC 14,352 15,894 19,110
淡路島南IC - 鳴門北IC 16,372 17,250 20,689
鳴門北IC - 鳴門IC 12,332 14,524 17,635

(出典:「平成22年度道路交通センサス」・「平成27年度全国道路・街路交通情勢調査」(国土交通省ホームページ)より一部データを抜粋して作成)

本州四国連絡道路3ルートの中で当路線は最も交通量が多く、四国よりも特に本州から淡路島への流入が多い。昼間12時間における平均旅行速度は全線を通して速く、最高速度を超えている区間が多い。

地理[編集]

神戸から明石海峡を明石海峡大橋で渡り、淡路島を縦貫する。淡路島を抜けると視界は開け、鳴門海峡を大鳴門橋で渡る。自動車専用道路のため路上駐車は不可であるが、鳴門海峡付近には、徳島県立渦の道をはじめとする展望台もあり、ここから鳴門の渦潮を観望することができる[2]。鳴門北ICを下りた沿道に、大塚国際美術館大鳴門橋架橋記念館エディ鳴門市ドイツ館など観光施設が多く集まる[2]

通過する自治体[編集]

接続する高速道路[編集]

関連項目[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ モニュメントはリング状の形状をしており、内側が朱色に塗装されている。通常、夜間にはモニュメントがライトアップされているが、2012年現在、モニュメントはライトアップされておらず、夜間にモニュメントを見るのは難しい。
  2. ^ 「E135°子午線 東浦町」と表記されていた(現在は東浦町の表記は現在消去されている)。この看板の縦線部分(中央分離帯側)は下り線が朱色(モニュメント内側と同色)、上り線の看板は黒に塗られている。
  3. ^ a b 撫養橋自体は536 mで、前後の高架橋を含む長さ

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 国土交通省 道路局 監修、「日本の道100選」研究会 編著『日本の道100選 (新版)』ぎょうせい、2002年6月20日。ISBN 4-324-06810-0。