福田周平 (野球)

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福田 周平
オリックス・バファローズ #4
Bs Shuhei Fukuda.jpg
京セラドーム大阪にて(2019年9月21日)
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 大阪府阪南市
生年月日 (1992-08-08) 1992年8月8日(28歳)
身長
体重
167 cm
69 kg
選手情報
投球・打席 右投左打
ポジション 二塁手遊撃手中堅手
プロ入り 2017年 ドラフト3位
初出場 2018年4月8日
年俸 4,500万円(2020年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

福田 周平(ふくだ しゅうへい、1992年8月8日 - )は、オリックス・バファローズに所属する大阪府阪南市出身のプロ野球選手内野手)。右投左打。

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

阪南市立上荘小学校への在学中に、実兄の影響で、7歳から上荘ドラゴンズで軟式野球を始めた[2]。5年時の春に、阪神甲子園球場で観戦した第75回選抜高等学校野球大会決勝で広陵高等学校 (広島県) の優勝を目の当たりにして以来、同校でのプレーを希望するようになった[3]。後に進学した阪南市立鳥取中学校への在学中には、泉南ボーイズに所属[2]。卒業後に広陵高校へ進学した。

広陵高校では、2年時の秋から主将に就任する[4]と、3年時には「1番・二塁手」として春夏を通じて甲子園球場の全国大会へ出場した[5][6]。春の第82回選抜高等学校野球大会ではチームを準決勝進出に導いた[5]が、夏の第92回全国高等学校野球選手権大会では、聖光学院との初戦で、1点差ながら歳内宏明の前に完封負けを喫した[6]。当時の同級生に有原航平、1学年後輩に上原健太がいる[4]

広陵高校から明治大学へ進学すると、2年時の東京六大学野球春季リーグで、二塁手として全試合に出場[3]。打率.321という好成績で、ベストナインに選ばれた[3]遊撃手として臨んだ3年時の秋季リーグでも、打率.362、6盗塁という成績でベストナインを獲得している[3][4]。3年時と4年時には、東京六大学野球での秋季リーグ優勝と明治神宮野球大会での準優勝を経験した[7]。大学での同級生には、糸原健斗[8]山﨑福也がいる。在学中には、リーグ戦で通算76試合に出場。打率.288(264打数76安打)、1本塁打、18打点、22盗塁を記録した。

明治大学からNTT東日本に入社すると、1年目から正遊撃手の座を確保[4]。2年目の2016年には、都市対抗野球大会では11打数6安打7打点という好成績を残した。もっとも、大会後のNPBドラフト会議ではどの球団からも指名されず、NTT東日本に残留[8]。翌2016年の都市対抗大会では、チームを優勝へ導くとともに、20打数11安打という好成績で橋戸賞を受賞した[4][8]。さらに、第28回アジア野球選手権大会にも、日本代表の一員として出場した[2]

2017年のNPBドラフト会議で、オリックス・バファローズから3巡目で指名[9]、契約金6,000万円、年俸1,000万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は4[10]

オリックス時代[編集]

2018年には、春季キャンプを一軍で過ごした。オープン戦の不振[11]で開幕一軍入りを逃したものの、開幕戦からスタメンで起用されていた同期入団の山足達也が故障で戦列を離れたことを受けて、4月8日の対埼玉西武ライオンズ戦(メットライフドーム)で「2番・遊撃手」としてスタメンで一軍公式戦にデビュー。4月24日の対北海道日本ハムファイターズ戦(札幌ドーム)で一軍公式戦初安打を記録[12]。前半戦は二塁手として右打者の大城滉二などと併用されたが、後半戦には「1番(または2番)・二塁手」としてレギュラーに定着した。9月25日の対福岡ソフトバンクホークス戦(京セラドーム大阪)でプロ初本塁打[13]を放つなど、一軍公式戦では113試合の出場で、打率.264、1本塁打、15打点、16盗塁を記録。シーズン終了後の秋季キャンプ中には、ヘッドコーチから一軍監督へ昇格した西村徳文からチームキャプテンに指名された[14]。チームとしては2015年に糸井嘉男が務めて以来4年ぶりのキャプテン制復活だが、入団2年目の選手がキャプテンを務める事例は、オリックスはおろかNPBの球団全体でも異例の早さであった[15]

2019年には、大学生時代から交際していた女性と、オープン戦期間中の3月に結婚[16]。レギュラーシーズンの開幕戦から「1番・二塁手」としてスタメンに起用されると、開幕カードで2試合続けて猛打賞を記録した[17]。しかし、5月には19打席ノーヒットに陥るなど振るわず、セ・パ交流戦の序盤に出場選手登録を抹消された[18]。交流戦中に一軍へ復帰すると、6月23日の対広島東洋カープ戦(MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島)で、0-0で迎えた延長10回表に三塁打を記録。小田裕也安達了一後藤駿太に続いての三塁打であったことから、1950年の2リーグ分立後の一軍公式戦における史上初(分立前を含めれば日本プロ野球史上2度目)の1イニングチーム4三塁打を達成した[19]。6月25日の対東京ヤクルトスワローズ戦(明治神宮野球場)の1回表に、プロ入り後初めて先頭打者本塁打を放った[20]。7月6日の対福岡ソフトバンクホークス戦(ほっともっとフィールド神戸)では、8回裏の打席でリバン・モイネロが投じた150km/hの速球が頭部を直撃(記録は死球)。モイネロは球審からの危険球宣告によって退場処分を受けたが、福田はそのまま一塁へ向かうと、モイネロに代わって登板した加治屋蓮の初球にヘッドスライディングで二塁への盗塁を成功させた[21]詳細後述)。7月16日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(京セラドーム大阪)では、1回裏の第1打席で則本昂大からの内野安打で出塁すると、吉田正尚犠飛で先制のホームを踏んだ。オリックス打線が放った安打はこの1本だったが、投手陣が楽天打線を完封した結果、チームは1対0で勝利。2017年5月3日の対戦から続いていた則本先発試合(通算11試合)での連敗を、9で食い止めた。日本プロ野球の公式戦において、初回に先頭打者が内野安打を1本を放っただけで勝利したチームは、この試合でのオリックスが初めてである[22]。一軍公式戦では、通算で135試合に出場。パシフィック・リーグの最終規定打席へ初めて到達するとともに、リーグ2位タイの30盗塁を記録するなど、主に「1番・二塁手」として活躍した。このような活躍を球団も高く評価したことから、シーズン終了後には推定年俸4,500万円(前年から1,700万円増)という条件で契約を更改。打率はリーグ26位の.250、出塁率が.342であったが、更改後には「出塁率4割」を目標にヒューストンアメリカ)で自主トレーニングに励んだ[23]

2020年には、年初からの新型コロナウイルス感染拡大の影響で、当初3月19日に設定されていたNPBレギュラーシーズンの開幕が6月19日にまで延期。開幕直前の6月7日に広島東洋カープとの練習試合が組まれたものの、試合前の守備練習でノックを受けた際に、左手人差し指の剥離骨折に見舞われた[24]。その影響で一軍への復帰は開幕1か月後の7月下旬まで持ち越されたが、復帰後の公式戦では本職の二塁に加えて、三塁の守備に就くこともあった。さらに、9月3日の対東北楽天ゴールデンイーグルス戦(楽天生命パーク宮城)では、公式戦で初めてスタメンでクリーンアップ(5番打者)を任されている[25]。前述した影響で例年より少ない120試合制で開催された一軍公式戦では、入団後最も少ない76試合の出場で、打率.258ながら出塁率(.366)がシーズン前の目標(4割)に届かなかった。さらに、チームがレギュラーシーズンで最下位に終わったことを背景に、シーズン終了後の契約交渉で球団から初めて減俸を提示[26]。「出塁率を上げるための取り組みについて(入団当初の監督だった)福良淳一ゼネラルマネジャーと会談したい」との理由で、回答をいったん保留した。福田の前に交渉へ臨んだ選手からも保留が相次いだことから、球団では福田との再交渉に際して減俸の幅を若干圧縮したほか、再交渉の席で福田と福良による会談の場を設定。再交渉では、福田が出場機会を増やすべく、二塁以外のポジションにも挑戦することを福良に志願した[27]。その結果、推定年俸3,700万円(前年より800万円減)という条件で契約を更改。更改後には、「一軍のレギュラーシーズン全試合におけるフルイニング出場」を新たな目標に挙げた[28]

2021年には、内野手登録のまま、春季キャンプの序盤から「野球人生で初めて」という中堅の守備練習に取り組んでいた[27]。その一方で、前年シーズンの途中から西村に代わって一軍を指揮していた中嶋聡は、この年から一軍の監督へ正式に就任したことを機に、高卒2年目の紅林弘太郎を遊撃手として一軍で育てる方針を決定。潰瘍性大腸炎による体調面の不安を抱えながら、長年にわたって正遊撃手の座にあった安達了一を、二塁手として福田や大城祐二などと併用させることになった。福田もレギュラーシーズンの開幕を内野手として一軍で迎えたが、実際には西武との開幕カード(メットライフドーム)2試合に代走や三塁手として出場しただけで、3月30日に出場選手登録をいったん抹消。5月上旬に再び登録されてからは、主に「1番・中堅手」としてスタメンに起用されている。同月下旬から始まったセ・パ交流戦で全18試合に出場したところ、交流戦内の最終規定打席に到達したばかりか、NPB全12球団の到達者(70選手)の中でトップの出塁率(.500)と3位の打率(.391)をマーク。さらに、6月12日の対広島戦(京セラドーム大阪)で決勝の三塁打を放ったことによって、チームを2010年以来11年ぶりの交流戦優勝へ導いている[29]

選手としての特徴・人物[編集]

身長167cmと小柄だが、身体能力と走・攻・守の総合力が高い内野手[4][9][10]。オリックスへの入団4年目(2021年)からは、出場機会を増やすべく、それまで未経験だった中堅の守備へ本格的に取り組んでいる。

打撃では、バットを握り拳一つ分だけ短く持ちながら、小ぶりなスイングで左打席から右方向へ打球を放つ。前述したように出塁率を重視している[30][31]一方で、バントの構えで投手を揺さぶったり、セーフティーバントを試みたりすることも多い[32]

手動計測ながら50m走で最速5秒9を記録した[4]ほどの俊足の持ち主で、オリックス1年目の途中までは、ヘッドスライディングを試合でよく披露していた[32]。しかし、ヘッドスライディングが原因で負傷交代を余儀なくされて[33]からは控えるようになった。

心のバランスを保ちながらベストパフォーマンスを発揮できるように、全力の70~80%でのプレーを心掛けている[30][32]、また、疲れを残さないために、十分な量の食事と長時間の睡眠を取るように努めているという[31][32]

野球選手にしては小柄なことに加えて、社会人野球(NTT東日本)の2年目までNPBのドラフト会議で指名されなかったことから、反骨心が強いことを自認している[21]

詳細情報[編集]

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
2018 オリックス 113 345 295 39 78 8 4 1 97 15 16 9 16 0 31 0 3 33 2 .264 .340 .329 .669
2019 135 583 492 65 123 13 5 2 152 38 30 14 19 2 62 0 8 57 7 .250 .342 .309 .651
2020 76 312 260 33 67 12 4 0 87 24 13 5 3 3 43 0 3 44 5 .258 .366 .335 .700
通算:3年 324 1240 1047 137 268 33 13 3 336 77 59 28 38 5 136 0 14 134 14 .256 .348 .321 .669
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高
  • 2020年度シーズンは新型コロナウイルスの影響で120試合制

年度別守備成績[編集]



二塁 三塁 遊撃




































2018 オリックス 102 151 230 4 43 .990 - 4 2 4 0 1 1.000
2019 132 248 370 10 76 .984 - 8 13 18 2 6 .939
2020 56 102 131 5 30 .979 24 11 20 1 3 .969 -
通算 290 501 731 19 149 .985 24 11 20 1 3 .969 12 15 22 2 7 .949
  • 2020年度シーズン終了時

表彰[編集]

記録[編集]

初記録

背番号[編集]

  • 4 (2018年 - )

登場曲[編集]

脚注[編集]

  1. ^ オリックス - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2020年5月31日閲覧。
  2. ^ a b c 全世代侍ジャパン選手リスト 福田周平”. 野球日本代表侍ジャパン公式サイト. 2018年2月2日閲覧。
  3. ^ a b c d 第598回 福田 周平(広陵-明治大-NTT東日本)「名門チームでの生き残り方」【前編】”. 高校野球ドットコム (2017年10月25日). 2018年2月2日閲覧。
  4. ^ a b c d e f g オリックス・バファローズ 福田周平”. 週刊ベースボールONLINE. 2018年2月2日閲覧。
  5. ^ a b 第82回センバツ高校野球大会 試合速報 第10日 ▼準決勝 2010/04/01(木)広陵(広島)-日大三(東京)”. SANSPO.COM (2010年4月1日). 2018年2月2日閲覧。
  6. ^ a b 第92回全国高校野球選手権大会 試合速報 第6日 ▼2回戦 2010/08/12(木)広陵(広島)-聖光学院(福島)”. SANSPO.COM (2010年8月12日). 2018年2月2日閲覧。
  7. ^ 野球部選手・スタッフ紹介 / 福田 周平”. NTT東日本. 2018年2月2日閲覧。
  8. ^ a b c ドラフト最後のチャンスへ。阪神・糸原の同級生が打率5割超の大爆発”. web Sportiva (2017年7月26日). 2018年2月2日閲覧。
  9. ^ a b 2017年度ドラフト会議 契約交渉権獲得選手”. オリックス・バファローズ (2017年10月26日). 2018年2月2日閲覧。
  10. ^ a b 【オリックス】ドラフト」3位・福田周平「勝利に貢献できるように」背番号は「4」”. スポーツ報知 (2017年11月27日). 2018年2月2日閲覧。
  11. ^ オリ福田周平のメンタルは新人離れ。「10がゴールとしたら、まだ2か3」”. Number Web (2018年8月6日). 2018年10月6日閲覧。
  12. ^ オリックスのドラフト3位ルーキー・福田周平選手がプロ初安打!”. パ・リーグインサイト (2018年4月24日). 2018年10月6日閲覧。
  13. ^ オリックスBクラス確定も、“何かを起こす男”ルーキー福田周平がプロ初ホームラン!”. リアルライブ (2018年9月26日). 2018年10月6日閲覧。
  14. ^ オリックス新主将は26歳・福田 2年目は異例「びっくりした」”. スポーツニッポン (2019年1月13日). 2019年2月5日閲覧。
  15. ^ オリックス新主将に2年目福田、異例スピード抜てき”. 日刊スポーツ (2019年1月31日). 2019年2月5日閲覧。
  16. ^ オリックス福田3月に結婚していた「より頑張ろう」”. 日刊スポーツ (2019年11月30日). 2021年6月19日閲覧。
  17. ^ オリックス福田2戦連続猛打賞 主将の働き監督称賛”. 日刊スポーツ (2019年3月30日). 2019年7月18日閲覧。
  18. ^ オリックス“魔の日曜”また勝てず 不振の福田は二軍降格が決定”. スポーツニッポン (2019年5月27日). 2019年7月18日閲覧。
  19. ^ 1イニングに4本の三塁打 オリックスが2リーグ分立後初の記録 延長10回一挙9点”. デイリースポーツ (2019年1月31日). 2019年2月5日閲覧。
  20. ^ オリックス福田プロ初の先頭打者弾「結果気にせず」”. 日刊スポーツ (2019年6月24日). 2019年7月18日閲覧。
  21. ^ a b 【野球】頭部死球後、初球二盗を決めたガッツ オリックス福田周平の反骨心”. デイリースポーツ (2019年7月11日). 2019年7月18日閲覧。
  22. ^ オリックス安打1本で自力V復活 30年前に時戻す”. 日刊スポーツ (2019年7月16日). 2019年2月5日閲覧。
  23. ^ オリックス福田1700万円増、出塁率4割目指す”. 日刊スポーツ (2019年11月30日). 2021年6月19日閲覧。
  24. ^ オリックス福田 右手人さし指はく離骨折 7日練習試合で負傷”. 日刊スポーツ (2020年6月11日). 2021年6月19日閲覧。
  25. ^ オリックス福田周平が3年目で初の5番先発 中前打”. 日刊スポーツ (2020年9月4日). 2021年6月19日閲覧。
  26. ^ オリックス3人目保留 福田50分交渉も「冷静に」”. 日刊スポーツ (2020年12月10日). 2021年6月19日閲覧。
  27. ^ a b オリックス福田800万円減「来年はフルイニング」”. 日刊スポーツ (2019年11月30日). 2021年6月19日閲覧。
  28. ^ オリックス福田800万円減「来年はフルイニング」”. 日刊スポーツ (2019年11月30日). 2021年6月19日閲覧。
  29. ^ 米虫紀子「オリックス打ちまくって11年ぶりの交流戦V…要因は中嶋監督の“我慢”? 出塁率にこだわる1番・福田周平の驚異的な数字とは」” (2021年6月18日). 2021年6月18日閲覧。
  30. ^ a b ルーキーながら1軍定着 福田周平内野手”. 大阪日日新聞 (2018年6月24日). 2018年10月6日閲覧。
  31. ^ a b オリックス・福田周平がバットを短く持つワケ”. 週刊ベースボールONLINE (2018年7月28日). 2018年10月6日閲覧。
  32. ^ a b c d 猛牛ルーキー福田周平の欠かさぬ準備「80%の全力」「出塁率重視」の意味”. Sportsnavi (2018年7月28日). 2018年10月6日閲覧。
  33. ^ オリックス・福田が負傷交代 ヘッドスライディングで左手負傷”. サンケイスポーツ (2018年9月16日). 2018年10月6日閲覧。

関連項目[編集]