福田敬太郎

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福田 敬太郎(ふくだ けいたろう、1896年 - 1980年1月15日)は、大阪府出身の日本の商学者経済学者である。商学博士神戸大学名誉教授神戸大学学長(第3代、在任:1959年12月16日 - 1963年12月15日)、教授名古屋学院大学初代学長。商学を体系化した。弟子は荒川祐吉

略歴[編集]

1896年大阪府大阪市東区で生まれた。大阪府立茨木中学校(現大阪府立茨木高等学校)、神戸高等商業学校1918年卒)、東京高等商業学校(のちの旧制東京商科大学、現一橋大学)専攻部に進学し、1920年に卒業。同期に平井泰太郎神戸大学名誉教授がいる。

神戸高等商業学校では田崎慎治ゼミナールに所属し、卒業論文のテーマは「海上保険における再保険の研究」であった。

東京高等商業学校では福田徳三の指導を受け、卒業論文のテーマは「Sir William PettyからDavid Ricardに至る英国貨幣学説」であった。

母校の神戸高等商業学校の教員となった後、経済通論の外書購読、商業学、取引所論を教えていたが、1925年にアメリカのハーバード・ビジネス・スクールに2年間留学し、MBA論文としてMelvin Thomas Copeland教授に、「穀物取引における現物取引と先物取引に関する研究」を提出した。この論文は後に改良され、1929年に処女作『取引所職能論』として刊行された。

1949年の新制神戸大学設立の際には、商学部の設立を主張し、経営学部設立を主張する同僚の平井泰太郎教授と論争を行った[1]

日本商業学会の結成に参画し、1951年の結成後に常任理事に、1957年に副会長に、1965年から亡くなるまで会長の職に就いた。

market distributionおよびmarketingの訳語として、「市場配給」という言葉をあてた。

福田商学[編集]

福田は、『商学総論』(1955年)において商学研究の体系化を行った。『商学総論』の中から『商業総論』(1965年)と『商学原理』(1966年)という姉妹書に分割した。 『商学総論』のうち、「商の意義」、「商業の概念」、「商業の発展傾向」、「商学の任務」を抽出して『商学原理』(1966年)を刊行した。『商業総論』は、現代の市場経済社会の実相に必要な基礎知識や、商業現象の全般を客観的に論述している。

専攻[編集]

  • 商学体系
  • 市場論
  • 取引企業説
  • 商倫理

著書[編集]

単著[編集]

  • 『取引所職能論』(宝文館、1929年
  • 『市場論』(商学全集;第12巻)千倉書房1930年
  • 『商業概論』(商学全集;第39巻)千倉書房、1931年
  • 『市場政策原理』春陽堂1932年
  • 『市場研究 第1巻』室文館、1934年
  • 『證券取引所論』(現代金融経済全集;第24巻)改造社1936年
  • 『市場配給論』千倉書房、1937年
  • 『配給論』同文舘出版、1948年
  • 『證券取引論』ダイヤモンド社1949年
  • 『市場論』(現代商学全集;第3巻)春秋社
  • 『商学入門』(入門経済学叢書)広文社、1951年
  • 『商学総論』千倉書房、1955年
  • 『市場論〔新版〕』(現代商学全集;第3巻)春秋社、1957年
  • 『商業総論』千倉書房、1965年
  • 『商学原理』千倉書房、1966年
  • 『証券資本主義』(証券学体系;1)千倉書房、1971年
  • 『証券取引所』(証券学体系;7)千倉書房、1972年
  • 『証券投機』(証券学体系;8)千倉書房、1972年
  • 『証券金融』(証券学体系;9)千倉書房、1973年
  • 『証券分析』(証券学体系;5)千倉書房、1973年

その他[編集]

  • 佐野善作・福田敬太郎・杉野喜精序、加藤福太郎編輯著述(1936)『取引所史料:元老院会議筆記抄』財政経済学会。
  • 荒木光太郎編(1938)『インフレーション』日本評論社
  • 福田敬太郎・本田実共著(1940)『生鮮食料品配給統制』千倉書房。
  • 日本商業学会編(1940)『小売商業の形態と経営』春秋社。
  • 福田敬太郎編(1953)『現代会計学の課題』森山書店。
  • 福田敬太郎編(1953)『現代経営学の課題』森山書店。
  • 日本商業学会編(1955)『小売商業と近代社会』誠文堂新光社。
  • 日本商業学会編(1956)『証券市場と商品市場』(現代商業論;第4集)誠文堂新光社。
  • 向井鹿松・福田敬太郎編(1958)『体系商業学』千倉書房。
  • 福田敬太郎編(1961)『商学概論』(普及版)青林書院

脚注[編集]

  1. ^ [1]神戸大学

関連項目[編集]