秋田公立美術工芸短期大学
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秋田公立美術工芸短期大学 | |
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大学設置 | 1995年 |
創立 | 1952年 |
廃止 | 2015年 |
学校種別 | 公立 |
設置者 | 公立大学法人秋田公立美術大学 |
本部所在地 | 秋田県 秋田市新屋大川町12-3 |
学部 |
工芸美術学科 産業デザイン学科 |
研究科 |
工芸美術専攻 産業デザイン専攻 |
秋田公立美術工芸短期大学(あきたこうりつびじゅつこうげいたんきだいがく、英語: Akita Municipal Junior College Of Arts and Crafts)は、秋田県 秋田市新屋大川町12-3に本部を置いていた日本の公立大学である。1995年に設置され、2015年に廃止された。大学の略称は美短。
概観[編集]
大学全体[編集]
秋田公立美術工芸短期大学は、秋田県秋田市内にあった日本の公立短期大学。芸術系2学科からなる。
法人化以前の設置者は、秋田市であった[1]。前身の秋田市立美術工芸専門学校が短期大学へ移行した際に、男鹿市・潟上市および南秋田郡に属する全町村で構成される組合立となり、その後秋田市単独の設置となった。
2013年に、当短期大学を母体として4年制の秋田公立美術大学を開学、これにともなう経過措置として公立大学法人秋田公立美術大学が短期大学の設置者、運営者も兼ねた。当短期大学は秋田公立美術大学開学に先立つ2012年度をもって学生の募集を停止しており、在籍する学生が卒業するまでの期間存置され、2015年10月30日をもって閉学した。
教育および研究[編集]
秋田公立美術工芸短期大学は、秋田という伝統工芸が盛んな土地の特色を生かした教育、2年という短期間ながら広く密度の濃いカリキュラムが特徴とされていた。工芸美術学科では木材工芸、漆工芸、金属工芸(彫金・鋳金)、染織(織・染色)、窯芸(ガラス・陶芸)、絵画の9コースによって構成されている。産業デザイン学科では、コマースメディアデザイン領域、デザインサイエンス領域の2コースにより構成。2006年に現在のコースに改変、それ以前は視覚伝達デザイン、生産デザイン、環境デザインの3コース構成。
学風および特色[編集]
- セメスター制度を採用している。
- 少人数教育を実施している。
- 自己点検・評価システムを採用している。
沿革[編集]
- 1952年 - 秋田市立工芸学校を設置[2]。
- 1975年 - 秋田市立美術工芸専門学校と改称。
- 1995年 - 秋田市立美術工芸専門学校の専門課程[3]を改組発展して秋田公立美術工芸短期大学開学。以下の2学科を置く。石原英雄が初代学長に就任。
- 1997年 - 専攻科を設置。
- 2001年 - 石川好が2代目学長に就任。
- 2007年 - 樋田豊次郎が3代目学長に就任。
- 2012年 - 学生募集が最終となる。
- 2015年10月30日 - 閉学。
基礎データ[編集]
所在地[編集]
- 秋田県秋田市新屋大川町12-3
交通アクセス[編集]
教育および研究[編集]
組織[編集]
学科[編集]
- 工芸美術学科
- 木材工芸コース
- 漆工芸コース
- 金属工芸コース・彫金
- 金属工芸コース・鋳金
- 染織コース・織
- 染織コース・染色
- 窯芸コース・ガラス
- 窯芸コース・陶芸
- 絵画コース
- 産業デザイン学科
- グラフィックデザイン分野
- 映像デザイン分野
- パッケージデザイン分野
- イラストレーション分野
- 平面構成分野
- ウェブデザイン分野
- 建築・インテリアデザイン分野
- 建築史・意匠分野
- デザイン計画分野
- プロダクトデザイン分野
- 公共デザイン分野
専攻科[編集]
学科課程卒業後に、さらに1年間専門的な教育を受けることが出来る。入学試験あり。大学評価・学位授与機構による認定専攻科では無い。
- 工芸美術専攻
- 産業デザイン専攻
別科[編集]
- なし
附属機関[編集]
- 大学開放センター「アトリエももさだ」:1997年「第13回市民が選ぶ都市景観賞」を受賞している。
- 秋田公立美術工芸短期大学附属図書館
- 秋田市立新屋図書館:本短大に隣接。
学生生活[編集]
部活動・クラブ活動・サークル活動[編集]
秋田公立美術工芸短期大学のクラブ活動は、文化系のサークル団体が多いのが特徴で、一部紹介すると以下のものがある。
学園祭[編集]
秋田公立美術工芸短期大学の学園祭は「ももさだ祭」と呼ばれている。
大学関係者と組織[編集]
大学関係者一覧[編集]
- 石原英雄:初代学長
- 石川好
- 樋田豊次郎
- ガラスコースにTVチャンピオン、ガラスアート王選手権にて2004年、2005年、2006年の3連覇チャンピオン小牟禮尊人教授がいる。他にもその道の専門家が名を連ねた。
施設[編集]
キャンパス[編集]
本短大のキャンパスは、通商産業省より「平成9年度グッド・デザイン施設認定証」、社団法人建築業協会より「第39回建築業協会賞」、社団法人公共建築協会より第7回公共建築賞優秀賞をそれぞれ受賞している。使用施設は以下の通りとなっている。
- 実習棟
- 講義棟
- レストハウス
- コンピューター室
- 体育館ほか
対外関係[編集]
他大学との協定[編集]
- 大学コンソーシアムあきた
- 秋田県における大学・短期大学および高等専門学校間の単位互換に関する協定書および覚書の締結を行っている。
社会との関わり[編集]
- 公開講座や高大連携授業が実施されている。
卒業後の進路について[編集]
就職について[編集]
- 工芸美術学科:地元一般企業が大半で、建設業や製造業が多い。また、芸術家を目指す人もいる。
- 産業デザイン学科:地元一般企業が大半で、建設業や製造業、地元テレビ局、印刷屋、デザイン事務所が多い傾向にある。
編入学・進学実績[編集]
附属学校[編集]
- 秋田公立美術工芸短期大学附属高等学院…2013年4月より、秋田公立美術大学附属高等学院に改称。
四年制大学設置申請について[編集]
短大を設置する自治体の一つである秋田市では、平成25年4月を目標に(仮称)「秋田公立美術大学」への移行を計画[6]、文部科学省に設置申請を行い、大学設置・学校法人審議会により2013年4月の認可答申が出されていたが、田中眞紀子文部科学大臣は大学新設を認めない意向を示した[7]。しかし11月8日には、田中眞紀子文部科学大臣が決裁し、文部科学省から翌春の開設を正式に認可した旨の連絡が電話で伝えられた[8]。
参考文献[編集]
- 『全国学校総覧』
- 『短大蛍雪』(全国短大&専修・各種学校受験年鑑シリーズ。旺文社)
- 『全国短期大学受験要覧』(廣潤社)
- 『全国短期大学案内』(教学社)
- 『全国短期大学受験案内』(晶文社)
- 『全国短期大学案内』(梧桐書院)
- 『短大蛍雪』(2000年5月臨時増刊。旺文社)
- 『秋田公立美術工芸短期大学』:入学案内小冊子
関連項目[編集]
脚注[編集]
- ^ http://www.amcac.ac.jp/amcac/4dai.html
- ^ 秋田公立美術工芸短期大学附属高等学院 沿革。2012年9月17日閲覧。
- ^ 高等課程は秋田公立美術工芸短期大学附属高等学院として存続。
- ^ a b 出典:『全国学校総覧』
- ^ a b 1996年度版56頁より。
- ^ 「(仮称)秋田公立美術大学設置基本構想(案)(秋田市HP)」
- ^ 読売新聞 2012年11月2日夕刊19面
- ^ 「3大学を正式認可=来春開校へ-文科省」時事通信時事ドットコム2012/11/08-12:08
外部リンク[編集]
- 秋田公立美術工芸短期大学 - ウェイバックマシン(2015年10月15日アーカイブ分)
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座標: 北緯39度41分10.9秒 東経140度5分27.1秒 / 北緯39.686361度 東経140.090861度