種市篤暉

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種市 篤暉
千葉ロッテマリーンズ #16
千葉ロッテマリーンズ種市篤暉投手.jpg
2018年5月27日 ロッテ浦和球場にて
基本情報
国籍 日本の旗 日本
出身地 青森県三沢市
生年月日 (1998-09-07) 1998年9月7日(23歳)
身長
体重
183 cm
88 kg
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 投手
プロ入り 2016年 ドラフト6位
初出場 2018年8月12日
年俸 2,700万円(2021年)[1]
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)
派遣歴

種市 篤暉(たねいち あつき、1998年9月7日 - )は、青森県三沢市出身[2][3]プロ野球選手投手)。右投右打。千葉ロッテマリーンズ所属。愛称は「たね[4]、「たねちー[5]

経歴[編集]

プロ入り前[編集]

小学校3年生から野球を始め、三沢市立第二中学校では同校の野球部に所属した[2]

高校は八戸工大第一高校に進学した。2年生の秋には背番号1を付け、エースとなる[2]。甲子園出場経験は無いが、2年生の秋季青森大会では決勝に進出する[6]。3年生の夏の第98回全国高等学校野球選手権青森大会において、2回戦の対八戸高校戦では、8奪三振を記録[7]、準々決勝では3番・右翼手で出場し、1安打を打つも大湊高校に4対3で敗れる[8]

2016年10月20日に行われたプロ野球ドラフト会議にて、千葉ロッテマリーンズから六巡目指名され、11月25日に八戸市内で入団交渉を行い、契約金3,000万円、年俸480万円(金額は推定)で契約合意に達し[2]、12月13日にロッテ本社で新入団選手発表が行われた[9]。背番号は63

ロッテ時代[編集]

2017年は、一軍での登板は無く、二軍公式戦でも1試合の登板にとどまった[10]。10月19日に、11月25日から台湾で開催されるアジアウィンターベースボールリーグにおいて、NPBイースタン選抜に選出されたことが発表された。ウィンターリーグでは、5試合に登板し6イニングを無失点に抑えた[11]

2018年は、8月12日に初めて一軍登録され、同日のオリックス・バファローズ戦(京セラドーム大阪)にプロ初先発。6回2失点・被安打5・被本塁打1・無四死球と、初の一軍マウンドで好投するも勝敗つかず。9月2日の日本ハムファイターズ戦(ZOZOマリンスタジアム)では5回を被安打2・無失点と勝ち投手の権利を持ってマウンドを譲ったが、後続の投手が失点し、チームも逆転負けを喫した(種市には勝敗はつかなかった)。10月2日の福岡ソフトバンクホークス戦(福岡ヤフオク!ドーム)では柳田悠岐へ死球を与えたり、暴投したりするなどして調子は良くなかったが、8回4失点10奪三振で、敗戦投手となったものの、プロ初完投、2桁奪三振を記録し粘投した。同年は7試合に登板・先発し0勝4敗・防御率6.10でシーズンを終えた。11月22日から12月24日まで、オーストラリアン・ベースボールリーグ(ABL)に参加。5試合に先発し、0勝3敗で防御率は4.56だったが、チームトップの29奪三振を記録した[12]。オフに、200万円増となる推定年俸680万円で契約を更改した[13]

2019年は、1月に石川歩の紹介を受けて千賀滉大に弟子入りを志願し、「コウノエスポーツアカデミー」のトレーニングキャンプに参加。投球フォームを修正し、千賀からは直球の威力を「貫通力がすごい」と絶賛された[14]。オープン戦で結果を残し続け、ロングリリーフとして自身初の開幕一軍入りを果たす。4月5日のソフトバンク戦(ヤフオクドーム)では4回からマウンドに上がり、自己最速タイの153km/hを計測した[15]。4月14日の日本ハム戦(札幌ドーム)では、6回表に登板し、プロ初ホールドを記録した[16]。ロングリリーフで8試合に登板し、2ホールド、防御率0.90と結果を残すと[15]、4月29日の東北楽天ゴールデンイーグルス戦(楽天生命パーク宮城)からは先発に転向。5回2失点と好投しプロ初勝利を挙げた[17]。細菌性胃腸炎で7月5日に一軍登録を抹消されたこともあったが、前半戦で4勝1敗、防御率3.96の成績を残した[15]。8月4日の対楽天戦(楽天生命パーク)では、6回に先頭の辰己涼介から奪った三振によって江夏豊木田勇と並ぶ日本人最多の23イニング連続奪三振を記録した[18][注 1]。同年は規定投球回には到達しなかったものの26試合に登板、目標としていた100イニングをクリアし、防御率3.24、石川歩と並びチーム最多の8勝(2敗)でシーズンを終えた。リーグ4位となる135個の三振を奪い、奪三振率は10.41で、投球回100回超の投手の中では千賀に次ぐ奪三振率を記録した。シーズンオフに、2,320万増となる推定年俸3,000万円で契約を更改し[20]、翌年から背番号を16に変更することが発表された[21]

2020年は、開幕から先発ローテーション入りし、7月25日の埼玉西武ライオンズ戦(メットライフドーム)でプロ入り後初の完封勝利を記録した[22]。ここまで6試合に登板し、3勝1敗、防御率2.20の成績を残していたが、8月1日の楽天戦(ZOZOマリン)では5回2/3を自己ワーストタイとなる8失点で降板[23]。翌日に右肘の違和感のため抹消された[24]。当初は最短の10日で復帰する予定だったが[24]、肘に腫れがあり、病院で診察した結果、手術が必要と発覚[25]。9月14日に横浜市内の病院で右肘の内側側副靭帯再建手術(トミー・ジョン手術)を受けたことが球団から発表された[26][27]。シーズンとしては、7試合登板で3勝2敗、防御率3.47を記録。オフに、300万円減となる推定年俸2,700万円で契約を更改した[28]

選手としての特徴[編集]

高校時代に最速148km/h(プロ入り後の最速は153km/h[29])のストレートに加え、変化球は縦と横に曲がる2種類のスライダー、落差が大きく、お化け的な予測のつかないフォークボールが武器[30]。横に曲がるスライダーはチームメイトの有吉優樹から教えてもらい習得した[31]

腕を振り、唸るようなストレートを投げ込み、共に自主トレを行った千賀から「後に投げると僕の球がショボく見える」と絶賛された[32]

人物・逸話[編集]

実家の隣が海という環境で育ったので、釣りが好きである。プロ入団後、ロッテの球団施設から比較的近い外房などによく釣りに出かけるとのことである。同時期、フグが釣れることが多いのでふぐ調理師免許の取得も考えているという。海産物は全て好きで、嫌いな海産物は一切無い[33]

2019年4月29日の楽天戦で種市はプロ入り初勝利を挙げたが、その試合がパシフィック・リーグとして「平成」最後の公式戦であり、当日開催のリーグ公式戦3試合のウイニングボールが野球殿堂博物館に寄贈されることがあらかじめ決まっていた[34]。そのため、種市はプロ初勝利のウイニングボールを記念に手にすることが出来ず、その代わりに交代前の5回の三死目を取った際の試合球がプロ初勝利の記念として種市へと贈呈された[17]

ロッテでチームメイトの鈴木昭汰は、生年月日が同じ。

詳細情報[編集]

年度別投手成績[編集]





















































W
H
I
P
2018 ロッテ 7 7 1 0 0 0 4 0 0 .000 169 38.1 42 5 13 0 1 28 4 0 28 26 6.10 1.43
2019 26 17 0 0 0 8 2 0 2 .800 506 116.2 114 11 51 1 2 135 5 0 47 42 3.24 1.41
2020 7 7 1 1 0 3 2 0 0 .600 198 46.2 43 7 15 0 5 41 0 0 18 18 3.47 1.24
NPB:3年 40 31 2 1 0 11 8 0 2 .579 873 201.2 199 23 79 1 8 204 9 0 93 86 3.84 1.38
  • 2020年度シーズン終了時
  • 各年度の太字はリーグ最高

年度別守備成績[編集]



投手












2018 ロッテ 7 2 4 0 0 1.000
2019 26 1 11 1 1 .923
2020 7 3 6 0 1 1.000
通算 40 6 21 1 2 .964
  • 2020年度シーズン終了時

記録[編集]

投手記録
その他の記録
  • 23イニング連続奪三振:2019年6月13日 - 同年8月4日 ※日本人2位タイ、球団記録[19][35]

背番号[編集]

  • 63(2017年 - 2019年)
  • 16(2020年 - )

登場曲[編集]

代表歴[編集]

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 2020年に山本由伸が25イニング連続奪三振を達成し、更新された[19]

出典[編集]

  1. ^ ロッテ - 契約更改 - プロ野球”. 日刊スポーツ. 2020年12月3日閲覧。
  2. ^ a b c d 【ロッテ】ドラ6種市、契約金3000万円仮契約…ドラ3島と“共闘””. スポーツ報知 (2016年11月20日). 2017年10月20日閲覧。[リンク切れ]
  3. ^ ロッテ6位種市 お化けフォークで「三沢市の顔」に”. 日刊スポーツ (2016年10月28日). 2021年7月25日閲覧。
  4. ^ 16 種市 篤暉 選手名鑑2020|千葉ロッテマリーンズ” (日本語). 千葉ロッテマリーンズ オフィシャルサイト. 2021年8月25日閲覧。
  5. ^ 16 種市 篤暉 選手名鑑2021|千葉ロッテマリーンズ” (日本語). 千葉ロッテマリーンズ オフィシャルサイト. 2021年8月25日閲覧。
  6. ^ 秋季青森大会 八戸学院光星―八戸工大一(決勝)”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球 (2015年9月24日). 2017年10月20日閲覧。
  7. ^ 八戸工大一のプロ注目・種市145キロ復活/青森”. 日刊スポーツ (2016年7月10日). 2017年10月20日閲覧。
  8. ^ 全国高校野球選手権青森大会 大湊―八戸工大一(準々決勝)”. 朝日新聞デジタル バーチャル高校野球 (2016年7月18日). 2017年10月20日閲覧。
  9. ^ ロッテ6位種市「ロッテのお菓子どれも好き」”. 日刊スポーツ (2016年12月13日). 2017年10月20日閲覧。
  10. ^ 2017年度 千葉ロッテマリーンズ 個人投手成績(イースタン・リーグ)”. NPB.jp. 2017年10月20日閲覧。
  11. ^ a b 2017アジアウインターベースボールリーグ(AWB)NPBメンバー一覧”. NPB.jp (2017年10月19日). 2017年10月20日閲覧。
  12. ^ ロッテ・平沢、豪州リーグで日本との環境の違いを実感「新鮮な部分もあった」” (日本語). SANSPO.COM(サンスポ) (2018年12月24日). 2019年2月21日閲覧。
  13. ^ ロッテ種市200万増、自分にご褒美20万リュック”. 日刊スポーツ (2018年11月21日). 2021年7月25日閲覧。
  14. ^ ロッテ種市剛球にソフトバンク千賀「貫通力エグイ」”. 日刊スポーツ (2019年1月19日). 2021年7月25日閲覧。
  15. ^ a b c “大きく飛躍を遂げたロッテ・種市篤暉の1年”. BASEBALL KING. (2019年11月5日). https://baseballking.jp/ns/208039 2020年11月16日閲覧。 
  16. ^ “ロッテ・種市 プロ初ホールド「いい経験になりました」”. スポーツニッポン. (2019年4月14日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/04/14/kiji/20190414s00001173417000c.html 2020年11月16日閲覧。 
  17. ^ a b “ロッテ・種市「平成で勝ててよかった」8度目先発でプロ初勝利 でもウイニングボールは…”. Sponichi Annex. スポーツニッポン新聞社. (2019年4月29日). https://www.sponichi.co.jp/baseball/news/2019/04/29/kiji/20190429s00001173279000c.html 2019年4月30日閲覧。 
  18. ^ ロッテ種市23回連続Kで江夏ら並ぶ日本人最長記録” (日本語). 日刊スポーツ (2019年8月4日). 2019年8月26日閲覧。
  19. ^ a b “25イニング連続Kも山本由伸黒星 記録上位では初”. 日刊スポーツ. (2020年8月26日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202008250000858.html 2020年11月16日閲覧。 
  20. ^ ロッテ種市2320万円増「想像より上」背番16に”. 日刊スポーツ (2019年12月11日). 2021年7月25日閲覧。
  21. ^ ロッテ種市、涌井が背負った背番号「16」に変更 「素晴らしい番号、責任を感じます」”. Full-Count (2019年12月11日). 2021年7月25日閲覧。
  22. ^ ロッテ種市篤暉プロ初完封は今季パリーグ一番乗り” (日本語). 日刊スポーツ (2020年7月25日). 2020年7月27日閲覧。
  23. ^ “安定ロッテ種市がワーストタイ8失点「申し訳ない」”. 日刊スポーツ. (2020年8月1日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202008010001175.html 2020年11月16日閲覧。 
  24. ^ a b “ロッテ種市を抹消「1回飛ばそうと思います」監督”. 日刊スポーツ. (2020年8月2日). https://www.nikkansports.com/baseball/news/202008020001021.html 2020年11月16日閲覧。 
  25. ^ “【千葉魂】種市「けがの功名」信じて 手術日、タオル持つファンに涙”. 千葉日報. (2020年9月25日). https://www.chibanippo.co.jp/sports/lotte/726918 2020年11月16日閲覧。 
  26. ^ "種市投手の手術について". 球団公式サイト. 千葉ロッテマリーンズ. 14 September 2020. 2020年9月14日閲覧
  27. ^ "【ロッテ】種市篤暉がトミージョン手術 スローイング開始は4ヶ月後". スポーツ報知. 報知新聞社. 14 September 2020. 2020年9月14日閲覧
  28. ^ ロッテ・種市が300万円減の年俸2700万円で契約更改”. スポニチ Sponichi Annex (2020年12月3日). 2021年7月25日閲覧。
  29. ^ フレッシュ球宴で自己最速153キロ 高卒2年目・ロッテ種市が見せる急成長”. Full-Count (2018年7月20日). 2021年7月25日閲覧。
  30. ^ ロッテ6位種市 お化けフォークで「三沢市の顔」に”. 日刊スポーツ (2016年10月28日). 2017年10月20日閲覧。
  31. ^ 探究心に溢れるロッテ・種市篤暉”. BASEBALL KING (2019年4月12日). 2020年4月25日閲覧。
  32. ^ 「僕の球がショボく見える」鷹・千賀も絶賛、ロッテ20歳右腕に"大化け"の気配”. Full-Count (2019年1月19日). 2021年5月23日閲覧。
  33. ^ ベースボール・マガジン社『週刊ベースボール』2018年10月1日号 p.47.
  34. ^ 平成、令和 関連資料収集について”. 公益財団法人野球殿堂博物館 (2019年4月2日). 2019年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年5月1日閲覧。
  35. ^ ロッテ種市が記録した日本人投手タイの記録とは? 最多はソフトバンクの守護神”. Full-Count (2020年9月25日). 2021年7月25日閲覧。

関連項目[編集]