第一宇高丸

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第一宇高丸(だいいちうこうまる)は、鉄道省(後の日本国有鉄道宇高航路に在籍した自航式の貨車航送船。同型船に第二宇高丸がある。

宇高航路で最初の自航式貨車航送船であり、最初のディーゼル船である。

概略[編集]

宇高航路で貨車航送が始まったのは、1921年(大正10年)10月のことである。第一次世界大戦後、貨物輸送需要が急激に増大したためである。橋立丸、松風丸、厳島丸、光喜丸の4隻の親船がはしけに貨車を搭載し、曳航した。

その後、貨物輸送需要がさらに増大したことと、はしけでは貨車が転落してしまうこともあったことから、自航式貨車航送船の導入が決まり、第一宇高丸、第二宇高丸が就航となる。

第一宇高丸は、川崎造船所で製造され、1929年(昭和4年)11月23日就航。ワム型15t積貨車で10両を搭載可能である。同型船の第二宇高丸との違いは、ブリッジの形状である。

就航当時は港湾施設の整備が間に合わなかったこともあり、貨車はしけの親船として、はしけを曳航していた。自航式貨車航送を開始したのは、1930年(昭和5年)4月1日からである。

1937年(昭和12年)8月12日、中の瀬浮標北西で川崎汽船紐育航路貨物船聖川丸と衝突し、第一宇高丸は沈没する。その後引き揚げられ復帰。

太平洋戦争後の1945年~1948年にかけて、引揚者増大による乗客増加に対応するため、甲板に乗客を乗せて客船として運航される。

1961年(昭和36年)2月11日、運航を終了する。

プロフィール[編集]

  • 総トン数:312.7t
  • 全長:157.7ft
  • 全幅:32ft
  • 貨車:ワム型15t積貨車 10両
  • 航海速力:8.7kt

※1ft=0.3048m