第1回衆議院議員総選挙

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第1回衆議院議員総選挙
日本
1890年(明治23年)7月1日
→ 1892年

内閣 第1次山縣内閣
改選数 300
選挙制度 小選挙区制[注釈 1]
有権者 直接国税15円以上納税の満25歳以上の男性日本国民
有権者数 450,872
Japanese General election, 1890 ja.svg
選挙後の党派別勢力図

投票率 93.73%
  第1党 第2党 第3党
  Taisuke ITAGAKI.jpg Masuda Shigeyuki.jpg Ōkuma Shigenobu.jpg
党首 板垣退助 増田繁幸 大隈重信
政党 立憲自由党 大成会 立憲改進党
党首選挙区 不出馬 宮城1区 不出馬
獲得議席 130 79 41

選挙前内閣総理大臣

山縣有朋
大日本帝国陸軍

選出内閣総理大臣

山縣有朋
大日本帝国陸軍

第1回衆議院議員総選挙(だい1かいしゅうぎいんぎいんそうせんきょ)は、1890年明治23年)7月1日日本で行われた帝国議会衆議院議員総選挙である。

概要[編集]

1889年(明治22年)2月11日に公布された大日本帝国憲法および衆議院議員選挙法に基づいて、日本で初めて行われた民選選挙である[注釈 2]

自由民権運動大同団結運動を経て分裂した旧自由党系の自由党大同倶楽部愛国公党の3党や立憲改進党、九州同志会、自治党保守党などが選挙に臨んだ[1]

選挙データ[編集]

内閣[編集]

投票日[編集]

  • 1890年(明治23年)7月1日

改選数[編集]

  • 300
    • 1人区:214
    • 2人区:043

選挙制度[編集]

投票方法
記名投票(選挙人は氏名と住所の記載、および、印鑑による押印が必要)、単記投票(2人区は連記投票)、1票制
実施地域
45都県(北海道、沖縄、小笠原諸島を除く)
選挙権
直接国税15円以上納税の満25歳以上の日本国民男性
下記の者は権利の適用除外とされた。
  • 華族・軍人の当主
被選挙権
直接国税15円以上納税の満30歳以上の日本国民男性
下記の者は権利の適用除外とされた。
  • 皇族華族の当主
  • 軍人、裁判官、会計検査官、収税官、警察官、管轄内の府県郡役人、担当選挙区の選挙管理担当市町村役人、神官、僧侶、教師
  • 瘋癲白痴、身代限(破産者)、禁錮刑・賭博犯で満期または赦免後3年以内、選挙犯罪による権利停止者、刑事事件で逮捕・拘留された者
有権者数[2]
450,872(全人口39,933,478人の約1.13%)
  • 人口対有権者比が最大の府県:滋賀県【人口:0 671,788人、有権者数:15,456人(人口比 2.30%)】
  • 人口対有権者比が最小の府県:東京府【人口:1,628,551人、有権者数:05,715人(人口比 0.35%)】
  • 有権者数が最大の府県:兵庫県
  • 有権者数が最小の府県:北海道・沖縄県(有権者数:0人)

選挙活動[編集]

  • 立候補者数:1,243
納税資格に満たない者も、資産家の養子になったり、資産家から推されて財産名義の書き換えをしてもらったりして資格を作ることができた。

選挙結果[編集]

党派別獲得議席[編集]

e • d  日本の旗 第1回衆議院議員総選挙 1890年(明治23年)7月1日施行
政党 議席数 得票数 得票率
大同倶楽部 54
立憲改進党 43
愛国公党 36
九州連合同志会 24
自由党 17
無所属(自治派 12
無所属(国権派) 12
無所属(保守中正派) 6
京都府公民会 5
広島政友会 4
宮城政会 4
群馬公議会 3
京都公友会 1
無所属 79
総計 300 100.0%
有効投票数(有効率) -
無効票・白票数(無効率) -
投票者数(投票率) - 422,594 93.73%
棄権者数(棄権率) - 28,278 6.27%
有権者数 - 450,872 100.0%
出典:議会制度百年史 総務省統計局

都道府県別小選挙区獲得議席[編集]

都道府県 定数 大成 国民 吏党計 自由 改進 諸他 民党計 吏党計
- 民党計
02青森県 4 0 0 0 4 0 0 4 -4
03岩手県 5 2 0 1 4 0 0 4 -3
04宮城県 5 4 0 4 1 0 0 1 3
05秋田県 5 2 0 2 3 0 0 3 -1
06山形県 6 0 0 0 4 0 2 6 -6
07福島県 7 5 0 5 2 0 0 2 3
08茨城県 8 1 0 1 2 3 2 7 -6
09栃木県 5 0 0 0 4 1 0 5 -5
10群馬県 5 1 0 1 4 0 0 4 -3
11埼玉県 8 1 0 1 4 2 1 7 -6
12千葉県 9 0 0 0 4 3 2 9 -9
13神奈川県 7 0 0 0 6 1 0 7 -7
14山梨県 3 1 0 1 0 0 2 2 -1
15東京都 12 4 0 4 2 3 3 8 -4
16新潟県 13 0 0 0 9 3 1 13 -13
17富山県 5 0 0 0 1 3 1 5 -5
18石川県 6 0 1 1 2 2 1 5 -4
19福井県 4 0 0 0 4 0 0 4 -4
20長野県 8 2 0 2 5 0 1 6 -4
21岐阜県 7 5 0 5 1 0 1 2 3
22静岡県 8 4 0 4 2 2 0 4 0
23愛知県 11 9 0 9 2 0 0 2 7
24三重県 7 1 0 1 3 2 1 6 -5
25滋賀県 5 4 0 4 1 0 0 1 3
26京都府 7 5 0 5 1 0 1 2 3
27大阪府 10 4 0 4 6 0 0 6 -2
28兵庫県 12 0 0 0 6 5 1 12 -12
29奈良県 4 0 0 0 2 1 1 4 -4
30和歌山県 5 0 0 0 0 0 5 5 -5
31鳥取県 3 2 0 2 0 0 1 1 1
32島根県 6 5 0 5 0 0 1 1 4
33岡山県 8 4 0 4 3 1 0 4 0
34広島県 10 2 0 2 1 2 5 8 -6
35山口県 7 0 0 0 0 0 7 7 -7
36徳島県 5 0 0 0 1 3 1 5 -5
37香川県 5 0 0 0 3 1 1 5 -5
38愛媛県 7 0 0 0 5 2 0 7 -7
39高知県 4 0 0 0 4 0 0 4 -4
40福岡県 9 5 0 5 2 0 2 4 1
41佐賀県 4 0 0 0 1 3 0 4 -4
42長崎県 7 1 0 1 5 0 1 6 -5
43熊本県 8 1 4 5 2 0 1 3 2
44大分県 6 4 0 4 1 1 0 2 2
45宮崎県 3 0 0 0 3 0 0 3 -3
46鹿児島県 7 0 0 0 7 0 0 7 -7
合計 300 79 5 84 130 41 45 216 -132

議員[編集]

当選者[編集]

 大成会   国民自由党   立憲自由党   立憲改進党   無所属  ※ 総選挙後の所属党派

青森県 1区 奈須川光宝 工藤行幹 2区 榊喜洋芽 3区 菊池九郎
岩手県 1区 谷河尚忠 2区 伊東圭介 3区 佐藤昌蔵 4区 下飯坂権三郎 5区 大江卓
宮城県 1区 増田繁幸 2区 武者伝二郎 3区 十文字信介 4区 熱海孫十郎 5区 遠藤温
秋田県 1区 二田是儀 2区 成田直衛 3区 佐藤敏郎 4区 斎藤勘七 武石敬治
山形県 1区 宮城浩蔵 佐藤里治 2区 五十嵐力助 3区 駒林広運 鳥海時雨郎
4区 丸山督
福島県 1区 佐藤忠望 2区 安部井磐根 3区 河野広中 鈴木万次郎
4区 山口千代作 三浦信六 5区 白井遠平
茨城県 1区 渡辺治 松延玹 2区 立川興 大津淳一郎 3区 飯村丈三郎
4区 森隆介 5区 色川三郎兵衛 6区 関口八兵衛
栃木県 1区 横堀三子 2区 新井章吾 岩崎万次郎 3区 田中正造 4区 塩田奥造
群馬県 1区 新井毫 2区 竹井懿貞 3区 高津仲次郎 4区 木暮武太夫 5区 湯浅治郎
埼玉県 1区 天野三郎 2区 高田早苗 清水宗徳 3区 真中忠直 間中進之
4区 堀越寛介 湯本義憲 5区 山中隣之助
千葉県 1区 千葉禎太郎 2区 浜野昇 成島巍一郎 3区 大須賀庸之助 4区 岩崎重次郎
5区 板倉中 6区 板倉胤臣 7区 重城保 8区 安田勲
東京府 1区 楠本正隆 2区 谷元道之 3区 風間信吉 4区 藤田茂吉 5区 太田實
6区 高梨哲四郎 7区 大谷木備一郎 8区 津田真道 9区 芳野世経 10区 森時之助
11区 浅香克孝 12区 高木正年
神奈川県 1区 島田三郎 2区 山田泰造 3区 石坂昌孝 瀬戸岡為一郎 4区 山田東次
5区 中島信行 6区 山口左七郎
新潟県 1区 山際七司 2区 丹後直平 加藤勝弥 3区 高岡忠郷 4区 西潟為蔵
5区 小林雄七郎 長谷川泰 6区 松村文次郎 7区 関矢孫左衛門 本山健治
8区 室孝次郎 鈴木昌司 9区 鵜飼郁次郎
富山県 1区 関野善次郎 磯部四郎 2区 田村惟昌 3区 南磯一郎 4区 島田孝之
石川県 1区 松田吉三郎 遠藤秀景 2区 相川久太郎 3区 浅野順平 神野良
4区 小間粛
福井県 1区 青山庄兵衛 2区 杉田定一 3区 永田定右衛門 4区 藤田孫平
山梨県 1区 八巻九万 2区 田辺有栄 3区 古屋専蔵
長野県 1区 小坂善之助 2区 島津忠貞 3区 堀内賢郎 4区 小里頼永 江橋厚
5区 箕輪鼎 6区 中村弥六 7区 伊藤大八
岐阜県 1区 天野若円 2区 清水粲蔵 3区 吉田耕平 4区 矢野才治郎 5区 長尾四郎右衛門
6区 林小一郎 7区 中村信夫
静岡県 1区 井上彦左衛門 2区 影山秀樹 3区 岡山兼吉 4区 岡田良一郎 5区 西尾伝蔵
6区 近藤準平 7区 依田佐二平 江原素六
愛知県 1区 堀部勝四郎 2区 永井松右衛門 3区 梶田喜左衛門 4区 宮田慎一郎 5区 森東一郎
6区 青樹英二 7区 端山忠左衛門 8区 早川龍介 9区 今井磯一郎 10区 加藤六蔵
11区 美濃部貞亮
三重県 1区 栗原亮一 2区 伊東祐賢 3区 天春文衛 4区 伊藤謙吉
5区 尾崎行雄 北川矩一 6区 立入奇一
滋賀県 1区 杉浦重剛 2区 山崎友親 3区 大東義徹 伊庭貞剛 4区 相馬永胤
京都府 1区 浜岡光哲 2区 中村栄助 3区 松野新九郎 4区 伊東熊夫
5区 田中源太郎 石原半右衛門 6区 神鞭知常
大阪府 1区 粟谷品三 2区 豊田文三郎 3区 浮田桂造 4区 中江篤介 佐々木政行
5区 菊池侃二 6区 俣野景孝 7区 東尾平太郎 8区 横山勝三郎 9区 佐々木政乂
兵庫県 1区 鹿島秀麿 2区 堀善証 3区 法貴発 4区 石田貫之助 5区 魚住逸治
6区 高瀬藤次郎 7区 内藤利八 8区 改野耕三 柴原政太郎
9区 佐藤文兵衛 青木匡 10区 佐野助作
奈良県 1区 今村勤三 2区 堀内忠司 本間直 3区 桜井徳太郎
和歌山県 1区 陸奥宗光 和田誉終 2区 児玉仲児 3区 松本鼎 関直彦
鳥取県 1区 岡崎平内 2区 山瀬幸人 3区 松南宏雅
島根県 1区 岡崎運兵衛 2区 佐々木善右衛門 3区 高橋久次郎 4区 菅了法 5区 佐々田懋
6区 吉岡倭文麿
岡山県 1区 小林樟雄 坪田繁 2区 西毅一 3区 犬養毅 4区 坂田丈平
5区 渡辺磊三 6区 立石岐 7区 加藤平四郎
広島県 1区 豊田実頴 渡辺又三郎 2区 八田謹二郎 3区 金尾稜厳 4区 赤川霊巌
5区 脇栄太郎 6区 田辺三五郎 7区 佐竹義和 8区 倉田準五郎 9区 三浦義建
山口県 1区 吉富簡一 末松三郎 2区 井上正一 3区 大岡育造
4区 堀江芳介 野村恒造 5区 吉川務
徳島県 1区 井上高格 2区 守野為五郎 3区 川真田徳三郎 4区 橋本久太郎 5区 阿部興人
香川県 1区 中野武営 2区 小西甚之助 3区 綾井武夫 4区 三崎亀之助 5区 伊藤一郎
愛媛県 1区 藤野政高 長屋忠明 2区 石原信樹 3区 有友正親 4区 鈴木重遠
5区 牧野純蔵 6区 末広重恭
高知県 1区 竹内綱 2区 林有造 片岡健吉 3区 植木枝盛
福岡県 1区 津田守彦 2区 小野隆助 香月恕経 3区 権藤貫一 4区 佐々木正蔵
5区 十時一郎 6区 岡田孤鹿 7区 堤猷久 8区 末松謙澄
佐賀県 1区 松田正久 武富時敏 2区 天野為之 3区 二位景暢
長崎県 1区 富永隼太 家永芳彦 2区 朝長慎三 3区 牧朴真 4区 立石寛司
5区 宮崎栄治 6区 相良正樹
熊本県 1区 佐々友房 前田案山子 2区 木下助之 3区 古荘嘉門 紫藤寛治
4区 岡次郎太郎 5区 山田武甫 6区 松山守善
大分県 1区 元田肇 2区 箕浦勝人 3区 朝倉親為 4区 宇佐美春三郎 5区 安東九華
6区 是恒真楫
宮崎県 1区 川越進 2区 安田愉逸 3区 三宅正意
鹿児島県 1区 樺山資美 2区 折田兼至 3区 長谷場純孝 4区 宇都宮平一 5区 河島醇
6区 蒲生仙 7区 基俊良
備考
  • 当選300人中191人が平民。最も多い職業は農業
単純平均で人口13万人あたり1人の議員が選出されたことになるが、概ね都市部に有産者(直接国税15円以上を払える富裕層)が少なく、寄生地主製糸業者などが多い農村部に有産者が多かったため、農村部では数百から数千票を得ないと当選に至らなかったが、都市部では数十票程度で議員になることが出来た。

補欠・更正当選[編集]

現職議員が死去あるいは辞職した場合、補欠選挙が実施された。複数の選挙区で当選した人物が辞退した選挙区では再選挙が行われる。当選訴訟によって当選無効となった場合、裁判所の判決にもとづいて当選者が変更される。これを「更正」という。ただし、失格となった当選者も更正までは正当な当選者として議席を有するため選挙時の当選者として扱われる。『議会制度七十年史』、『議会制度百年史』などの文献では、その区分が不明確であり、また誤りが散見されるため注意を要する[3]

月日 選挙区 選出 当選者 所属党派 欠員 所属党派 欠員事由
1890 8 千葉4区 補欠 西村甚右衛門[4] 立憲自由党 岩崎重次郎 立憲改進党 1890.8.5死去
8.25 茨城4区 更正 赤松新右衛門 大成会 森隆介 立憲自由党 1890.8.12当選無効
10.1 埼玉3区 補欠 野口褧 立憲自由党 間中進之 立憲自由党 1890.9.5死去
11.12 広島9区 補欠 井上角五郎 立憲自由党 三浦義建 無所属 1890.10.2死去
1891 1.17 兵庫3区 補欠 田艇吉 無所属 法貴発 立憲自由党 1890.12.23死去
3.18 大阪4区 補欠 村山龍平 無所属 中江篤介 立憲自由党 1891.2.27辞職
3.19 東京10区 補欠 角田真平 立憲改進党 森時之助 無所属 1891.2.27辞職
滋賀4区 補欠 脇坂行三 立憲自由党 相馬永胤 大成会 1891.2.27辞職
3.27 滋賀1区 補欠 川島宇一郎 無所属 杉浦重剛 大成会 1891.3.6辞職
5.4 新潟5区 補欠 波多野伝三郎 立憲改進党 小林雄七郎 立憲自由党 1891.4.4死去
7.12 新潟1区 補欠 小柳卯三郎 立憲自由党 山際七司 立憲自由党 1891.6.9死去
6.25 石川2区 更正 杉村寛正 立憲自由党 相川久太郎 無所属 1891.6.18当選無効
7.10 山口2区 補欠 堅田少輔 大成会 井上正一 無所属 1891.5.11辞職
7.15 三重5区 補欠 角利助 無所属 北川矩一 大成会 1891.3.19辞職
7.16 愛知4区 補欠 松山義根 無所属 宮田慎一郎 大成会 1891.6.18辞職
7.27 熊本6区 更正 小崎義明 国民自由党 松山守善 立憲自由党 1891.7.6当選無効
7.30 滋賀3区 補欠 中小路与平治 無所属 伊庭貞剛 大成会 1891.7.6辞職
8.12 鳥取1区 補欠 木下荘平 無所属 岡崎平内 大成会 1891.7.11辞職
鳥取3区 補欠 門脇重雄 立憲自由党 松南宏雅 大成会 1891.7.11辞職
9.22 山口4区 補欠 矢島作郎 無所属 野村恒造 無所属 1891.8.28辞職
9.24 和歌山1区 補欠選挙 岡崎邦輔 立憲自由党 陸奥宗光 無所属 1891.9.12辞職
11.22 富山1区 補欠選挙 石坂専之介 立憲自由党 磯部四郎 無所属 1890.10.30辞職
12.8 宮城5区 補欠 佐藤運宜 立憲自由党 遠藤温 大成会 1891.11.11辞職[5]

記録的当選者[編集]

  • 最高得票者:松田正久(佐賀1区、九州同志会→九州連合同志会→立憲自由党)4,548票

選挙後[編集]

政党[編集]

総選挙後、九州連合同志会から改称した九州同志会が旧自由党系3党、改進党との合流を目指した。改進党は最終的に合流を断念したものの4党で立憲自由党を結成(院内会派は「弥生倶楽部」)。改進党は単独勢力で会派「議員集会所」を設立。中立派議員を中心に会派「大成会」、大同倶楽部の後藤象二郎系議員が脱党して創設した国民自由党と、衆議院の勢力は3党1会派に再編された[6]

会派・政党 議席数
吏党 84
大成会 79
国民自由党 5
民党 171
弥生倶楽部(立憲自由党 130
議員集会所(立憲改進党 41
無所属 45
総計 300

帝国議会[編集]

第1帝国議会
会期:1890年(明治23年)11月25日
第1回投票(連記投票、投票者数:292、過半数:147)
中島信行(弥生倶楽部):134票
津田真道(大成会)  :111票
河野広中(弥生倶楽部):102票
楠本正隆(無所属)  :084票
芳野世経(大成会)  :081票
松田正久(弥生倶楽部):066票
第1回決選投票(連記投票、投票者数:292、過半数:147)
中島信行(弥生倶楽部):161
津田真道(大成会)  :151
松田正久(弥生倶楽部):141票
楠本正隆(無所属)  :138票
河野広中(弥生倶楽部):123票
芳野世経(大成会)  :101票
第2回決選投票(単記投票、投票者数:187、過半数:144)
松田正久(弥生倶楽部):153
楠本正隆(無所属)  :134票
選出された中島、津田、松田の中から最多得票の中島が議長に勅任された。
  • 衆議院副議長選挙 - 議会で3名候補者を選出し上奏、天皇がうち1名を勅任する[8]
第1回投票(連記投票、投票者数:283、過半数:142)
津田真道(大成会)  :169
芳野世経(大成会)  :135票
楠本正隆(無所属)  :129票
松田正久(弥生倶楽部):117票
河野広中(弥生倶楽部):113票
島田三郎(議員集会所):060票
第1回決選投票(連記投票、投票者数:282、過半数:142)
楠本正隆(無所属)  :174
芳野世経(大成会)  :127票
河野広中(弥生倶楽部):119票
松田正久(弥生倶楽部):118票
第2回決選投票(単記投票、投票者数:280、過半数:141)
芳野世経(大成会)  :141
河野広中(弥生倶楽部):137票
選出された津田、楠本、芳野の中から第1回投票で最多得票の中島が議長に勅任された。

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 一部2人区制
  2. ^ 蝦夷共和国において1868年(明治元年)、公選入札(選挙)で官吏を選出している

出典[編集]

  1. ^ 富田信男「衆議院議員総選挙の史的分析(一) 明治・大正期」『選挙研究』第1巻、日本選挙学会、1986年、 65-93頁、2019年10月15日閲覧。
  2. ^ 都道府県の人口一覧#1888年(明治21年)
  3. ^ 稲田雅洋「愛知県における第一回衆議院議員選挙(下)」『東海近代史研究』第33号、2012年、98-100頁。同『総選挙はこのようにして始まった』有志舎、2018年、207-208頁、219-244頁。
  4. ^ 『総選挙はこのようにして始まった』208頁。
  5. ^ 『官報』第2613号、明治24年11月13日。
  6. ^ 松岡八郎 (1964年). “大同団結運動と議会政党の成立-3(完)-”. 「東洋法学」8巻. 東洋大学法学会. 2019年10月15日閲覧。
  7. ^ 『第1回帝国議会衆議院議事速記録号外』 明治23年11月25日 議長副議長選挙会
  8. ^ a b 議院法第3条

関連項目[編集]

参考文献[編集]

  • 衆議院事務局編『総選挙衆議院議員当選回数調 - 第1回乃至第19回』衆議院事務局、1936年。
  • 衆議院・参議院編『議会制度七十年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1962年。
  • 衆議院・参議院編『議会制度百年史 - 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
  • R・H・P・メイソン『日本の第一回総選挙』法律文化社、1973年。
  • 稲田雅洋『総選挙はこのようにして始まった―第1回衆議院議員選挙の真実―』有志舎、2018年。