第3次安倍内閣 (第3次改造)

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第3次安倍第3次改造内閣
Abe Government 20170803.jpg
2017年(平成29年)8月3日
国務大臣任命式後の記念撮影
内閣総理大臣 第97代 安倍晋三
成立年月日 2017年平成29年)8月3日
与党・支持基盤 自由民主党公明党
自公連立政権
日本のこころ閣外協力
施行した選挙 第48回衆議院議員総選挙
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第3次安倍第3次改造内閣(だいさんじ あべ だいさんじ かいぞうないかく)は、衆議院議員自由民主党総裁安倍晋三が第97代内閣総理大臣に任命され、2017年平成29年)8月3日に成立した日本の内閣である。

自由民主党公明党による自公連立政権を形成する。また、2017年(平成29年)の第193回国会以降、日本のこころ参議院で自民党との統一会派「自由民主党・こころ」を結成している。

内閣の顔ぶれ・人事について[編集]

第3次安倍第2次改造内閣の閣僚19人のうち、5人が留任し、1人(加藤勝信)が横滑りした。初入閣は第2次安倍内閣以降の改造では最少の6人である[1]

2012年に発足した第2次安倍内閣及び第2次安倍改造内閣と比較すると、上川陽子法相と小野寺五典防衛相が同じポストで再登板[1]河野太郎前行革相、林芳正元農相、茂木敏充元経産相も違うポストでの再入閣となった。

派閥別では、岸田派と無派閥の各4人が最多で、細田派麻生派が3人ずつ、額賀派が2人、二階派石破派が1人ずつの順となった[1]。岸田派は改造前の2人からの倍増となったが、派閥会長で第2次安倍内閣以降、長らく外相を務めた岸田文雄は、茂木の後任としての自民党政調会長に転任した[1]谷垣グループ石原派及び民間人の入閣はなかった[1]

最高齢は前改造内閣と同じ麻生太郎の76歳、最年少は小此木八郎の52歳(いずれも発足時)[1]。当選回数は、12回の麻生太郎が最多で、3回の齋藤健が最少だった。

8月3日の記者会見において、安倍晋三は内閣について「結果本位の仕事人内閣だ」と述べる[2]。政策志向としてボストン勢を4人抱えている(法相と経済再生担当相兼人づくり革命担当相がハーバード大学大学院卒、文部科学相がハーバード大学ケネディ行政大学院卒、留任の経産相がボストン大学コミュニケーション学部大学院卒)。

国務大臣[編集]

職名 氏名 所属 特命事項等 備考
内閣総理大臣 Shinzō Abe April 2015.jpg 安倍晋三 衆議院
自由民主党
細田派
自由民主党総裁
財務大臣
内閣府特命担当大臣
(金融担当)
Taro Aso cropped.jpg 麻生太郎 衆議院
自由民主党
麻生派
デフレ脱却担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第1位(副総理
留任
総務大臣
内閣府特命担当大臣
(マイナンバー制度担当)
Seiko Noda 200809.jpg 野田聖子 衆議院
自由民主党
(無派閥)
女性活躍担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第4位
法務大臣 Yoko Kamikawa cropped 2 Taku Otsuka Tim Hitchens and Yoko Kamikawa 20150401.jpg 上川陽子 衆議院
自由民主党
岸田派
外務大臣 Taro Kono 201510.jpg 河野太郎 衆議院
自由民主党
(麻生派)
文部科学大臣 Y. Hayashi.png 林芳正 参議院
自由民主党
(岸田派)
教育再生担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第5位
厚生労働大臣
内閣府特命担当大臣
(拉致問題担当)
Katsunobu Kato cropped 1 Shinzo Abe Mike Penning Katsunobu Kato and Keiichi Hayashi 20130616.jpg 加藤勝信 衆議院
自由民主党
額賀派
働き方改革担当
拉致問題担当
横滑り
農林水産大臣 Saito ken.jpg 齋藤健 衆議院
自由民主党
石破派
初入閣
経済産業大臣
内閣府特命担当大臣
(原子力損害賠償・
廃炉等支援機構担当)
Hiroshige Seko.jpg 世耕弘成 参議院
自由民主党
(細田派)
産業競争力担当
ロシア経済分野協力担当
原子力経済被害担当
留任
国土交通大臣 Keiichi Ishii 201510.jpg 石井啓一 衆議院
公明党
水循環政策担当 留任
環境大臣
内閣府特命担当大臣
(原子力防災担当)
Nakagawa masaharu.jpg 中川雅治 参議院
自由民主党
(細田派)
初入閣
防衛大臣 Defense Minister Onodera.jpg 小野寺五典 衆議院
自由民主党
(岸田派)
内閣官房長官 Yoshihide Suga cropped 2 Joint Press Announcement of the Okinawa Consolidation Plan.jpg 菅義偉 衆議院
自由民主党
(無派閥)
沖縄基地負担軽減担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第2位
留任
復興大臣 Masayoshi Yoshino.png 吉野正芳 衆議院
自由民主党
(細田派)
福島原発事故再生総括担当 留任
国家公安委員会委員長
内閣府特命担当大臣
(防災担当)
Okonogi hachirou.jpg 小此木八郎 衆議院
自由民主党
(無派閥)
国土強靱化担当 初入閣
内閣府特命担当大臣
(沖縄及び北方対策担当)
(消費者及び食品安全担当)
(海洋政策担当)
Tetsumaru Esaki-20061120.jpg 江崎鉄磨 衆議院
自由民主党
二階派
領土問題担当 初入閣
内閣府特命担当大臣
(少子化対策担当)
(男女共同参画担当)
(クールジャパン戦略担当)
(知的財産戦略担当)
(科学技術政策担当)
(宇宙政策担当)
Matsuyama masaji.jpg 松山政司 参議院
自由民主党
(岸田派)
一億総活躍担当
情報通信技術(IT)政策担当
初入閣
内閣府特命担当大臣
(経済財政政策担当)
Toshimitsu Motegi.jpg 茂木敏充 衆議院
自由民主党
(額賀派)
経済再生担当
人づくり革命担当
社会保障・税一体改革担当
内閣総理大臣臨時代理
就任順位第3位
内閣府特命担当大臣
(地方創生担当)
(規制改革担当)
Kajiyama hiroshi.jpg 梶山弘志 衆議院
自由民主党
(無派閥)
まち・ひと・しごと創生担当
行政改革担当
国家公務員制度担当
初入閣
国務大臣 Shunichi Suzuki cropped 2 Shunichi Suzuki and Yukiya Amano 20130701.jpg 鈴木俊一 衆議院
自由民主党
(麻生派)
東京オリンピック・パラリンピック
競技大会担当

内閣官房副長官・内閣法制局長官[編集]

職名 氏名 所属等
内閣官房副長官 西村康稔 衆議院自由民主党細田派
野上浩太郎 参議院/自由民主党(細田派)
杉田和博 内閣人事局長[3]/元内閣危機管理監
内閣法制局長官 横畠裕介 前内閣法制次長

副大臣[編集]

職名 氏名 所属 備考
復興副大臣 土井亨 衆議院自由民主党細田派
復興副大臣 長沢広明 2017年(平成29年)9月27日辞任 参議院公明党 留任
復興副大臣 浜田昌良 2017年(平成29年)9月27日就任 参議院公明党
内閣府副大臣 越智隆雄 衆議院/自由民主党(細田派) 留任
内閣府副大臣 福田峰之 2017年(平成29年)9月25日辞任 衆議院/自由民主党(麻生派
内閣府副大臣 赤間二郎 2017年(平成29年)9月27日就任 衆議院/自由民主党(麻生派)
内閣府副大臣 松本文明 衆議院/自由民主党(細田派)
総務副大臣 奥野信亮 衆議院/自由民主党(細田派)
総務副大臣
兼内閣府副大臣
坂井学 衆議院/自由民主党(無派閥)
法務副大臣
兼内閣府副大臣
葉梨康弘 衆議院/自由民主党(岸田派
外務副大臣 中根一幸 衆議院/自由民主党(細田派)
外務副大臣 佐藤正久 参議院/自由民主党(額賀派
財務副大臣 上野賢一郎 衆議院/自由民主党(石原派
財務副大臣 木原稔 衆議院/自由民主党(額賀派) 留任
文部科学副大臣 丹羽秀樹 衆議院/自由民主党(麻生派)
文部科学副大臣
兼内閣府副大臣
水落敏栄 参議院/自由民主党(岸田派) 留任
厚生労働副大臣 高木美智代 衆議院/公明党
厚生労働副大臣 牧原秀樹 衆議院/自由民主党(谷垣グループ
農林水産副大臣 礒崎陽輔 参議院/自由民主党(細田派) 留任
農林水産副大臣 谷合正明 参議院/公明党
経済産業副大臣 西銘恒三郎 衆議院/自由民主党(額賀派)
経済産業副大臣
兼内閣府副大臣
武藤容治 衆議院/自由民主党(麻生派)
国土交通副大臣 牧野京夫 参議院/自由民主党(額賀派)
国土交通副大臣
兼内閣府副大臣
兼復興副大臣
秋元司 衆議院/自由民主党(二階派
環境副大臣 渡嘉敷奈緒美 衆議院/自由民主党(額賀派)
環境副大臣
兼内閣府副大臣
伊藤忠彦 衆議院/自由民主党(二階派) 留任
防衛副大臣
兼内閣府副大臣
山本朋広 衆議院/自由民主党(二階派)

大臣政務官[編集]

職名 氏名 所属 備考
内閣府大臣政務官 村井英樹 衆議院自由民主党岸田派
内閣府大臣政務官 山下雄平 参議院/自由民主党(額賀派
内閣府大臣政務官
復興大臣政務官
長坂康正 衆議院/自由民主党(麻生派 留任
総務大臣政務官 小倉將信 衆議院/自由民主党(二階派
総務大臣政務官 山田修路 参議院/自由民主党(細田派
総務大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
小林史明 衆議院/自由民主党(岸田派)
法務大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
山下貴司 衆議院/自由民主党(石破派
外務大臣政務官 岡本三成 衆議院/公明党
外務大臣政務官 堀井学 衆議院/自由民主党(細田派)
外務大臣政務官 堀井巌 参議院/自由民主党(細田派)
財務大臣政務官 今枝宗一郎 衆議院/自由民主党(麻生派)
財務大臣政務官 長峯誠 参議院/自由民主党(細田派)
文部科学大臣政務官 宮川典子 衆議院/自由民主党(麻生派)
文部科学大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
兼復興大臣政務官
新妻秀規 参議院/公明党
厚生労働大臣政務官 田畑裕明 衆議院/自由民主党(細田派)
厚生労働大臣政務官 大沼瑞穂 参議院/自由民主党(岸田派)
農林水産大臣政務官 野中厚 衆議院/自由民主党(額賀派)
農林水産大臣政務官 上月良祐 参議院/自由民主党(無派閥)
経済産業大臣政務官 大串正樹 衆議院/自由民主党(無派閥) 留任
経済産業大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
兼復興大臣政務官
平木大作 参議院/公明党
国土交通大臣政務官 秋本真利 衆議院/自由民主党(無派閥)
国土交通大臣政務官 高橋克法 参議院/自由民主党(麻生派)
国土交通大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
簗和生 衆議院/自由民主党(細田派)
環境大臣政務官 笹川博義 衆議院/自由民主党(額賀派)
環境大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
武部新 衆議院/自由民主党(二階派)
防衛大臣政務官 大野敬太郎 衆議院/自由民主党(無派閥)
防衛大臣政務官
兼内閣府大臣政務官
福田達夫 衆議院/自由民主党(細田派)

内閣総理大臣補佐官[編集]

職名 氏名 所属等
内閣総理大臣補佐官
(国家安全保障に関する重要政策担当)
薗浦健太郎 衆議院
自由民主党麻生派
内閣総理大臣補佐官
(ふるさとづくりの推進及び農林水産物の輸出振興担当)
宮腰光寛 衆議院
自由民主党(岸田派
内閣総理大臣補佐官
(教育再生、少子化、その他国政の重要課題担当)
衛藤晟一 参議院
自由民主党(二階派
内閣総理大臣補佐官
(国土強靭化及び復興等の社会資本整備、地方創生、
健康・医療に関する成長戦略並びに科学技術イノベーション政策担当)
和泉洋人 民間
内閣広報官
内閣総理大臣補佐官
(政策企画担当)
長谷川榮一 民間
内閣官房参与

勢力早見表[編集]

  • 2017年(平成29年)8月現在
  • 太字はいわゆる自民党五役
  • 谷垣グループには他派閥との掛け持ちをしている議員が複数名所属
名称 勢力 国務大臣 官房副長官 副大臣 政務官 補佐官 その他
ほそた細田派 96 3 2 6 7 0 参議院議長、参議院議員会長、幹事長代行、選挙対策委員長
無派閥 75 4 0 1 4 0
公明党 60 1 0 3 3 0
あそう麻生派 60 3 0 3 4 1 衆議院議長副総裁
ぬかか額賀派 55 2 0 5 3 0 総務会長
きした岸田派 44 4 0 2 3 1 政務調査会長
にかい二階派 43 1 0 3 2 1 幹事長
たにかき谷垣団 26 0 0 1 2 0
いしは石破派 20 1 0 0 1 0
いしはら石原派 14 0 0 1 0 0 国会対策委員長

内閣の動き[編集]

発足時[編集]

安倍晋三は官邸で記者会見を行い、加計学園問題南スーダンでの平和維持活動の日報隠蔽問題により「国民から大きな不信を招く結果」となったことを詫びた上で、政策課題に結果を出して、信頼回復を目指すと表明した[8]。また、経済最優先の方針を強調し、自身が掲げた、憲法を改正して2020年の施行を目指すという目標について、「スケジュールありきではない」と述べた[8]。この内閣については、「結果重視、仕事第一、実力本位の布陣を整えられた」とし、「結果本位の仕事人内閣」と述べる[8]

内政[編集]

アベノミクス景気[編集]

2017年4-6月のGDPが発表され、年率換算で4.0パーセントの高成長となった[9]。内閣府発表の消費総合指数が4-6月で0.9の改善をみせているように内需の回復が寄与した[10]。正社員の求人倍率が2004年の調査開始来初の1倍超えとなっており[11]、こういった雇用情勢も内需に反映されているとみられている[9]。プラス成長は11年ぶりの6期連続となり[12]、失業率は構造失業率といわれてきた3%台半ば[13]を大きく下回る2.8%となっている[14]

安全保障[編集]

外交[編集]

東京五輪の買収疑惑[編集]

2017年9月13日、ブラジル司法当局が、フランス当局の捜査に基づいて、2016年リオデジャネイロオリンピック2020年東京オリンピックの開催地決定の投票に際して「票を買い、IOCで特定の影響力を持つラミン・ディアクを支持する」という意図での買収があったとの文書をまとめたとガーディアンが報じた[15][16]。元電通の高橋治之がディアクと近い関係にあったため、疑惑が指摘されていた[17]

注釈[編集]


脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f “3次改造内閣、平均年齢61.6歳=経験重視、岸田派最多”. 時事通信. (2017年8月3日). https://www.jiji.com/jc/article?k=2017080300901&g=pol 2017年8月3日閲覧。 
  2. ^ “「仕事人内閣」と命名”. 産経新聞. (2017年8月3日). http://www.sankei.com/politics/news/170803/plt1708030068-n1.html 2017年8月3日閲覧。 
  3. ^ “内閣人事局長に杉田氏 事務副長官で初”. 日本経済新聞. (2017年8月3日). http://www.nikkei.com/article/DGXLASFS03H83_T00C17A8PP8000/ 2017年8月3日閲覧。 
  4. ^ “副大臣25人を決定”. NHK. (2017年8月7日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170807/k10011090951000.html 2017年8月7日閲覧。 [リンク切れ]
  5. ^ 第3次安倍第3次改造内閣 副大臣名簿首相官邸 2017(平成29)年8月7日 2017年8月7日閲覧
  6. ^ “政務官27人を決定 自民から24人 公明は3人”. NHK. (2017年8月7日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170807/k10011090971000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_001 2017年8月7日閲覧。 [リンク切れ]
  7. ^ 第3次安倍第3次改造内閣 大臣政務官名簿首相官邸 2017(平成29)年8月7日 2017年8月7日閲覧
  8. ^ a b c 第3次改造内閣発足 改憲「日程ありきでない」衆院解散時期「白紙」 安倍晋三首相 産経ニュース、2017年8月3日、2017年8月3日のオリジナルからアーカイブ、2017年8月3日閲覧。
  9. ^ a b GDP年率4.0%増 4~6月実質 内需けん引日本経済新聞 2017年8月14日
  10. ^ 消費総合指数
  11. ^ 正社員の求人倍率 初の1倍超え 6月1.01倍 日本経済新聞 2017年7月28日
  12. ^ 4-6月GDP年率4%増、11年ぶり6期連続-市場予想上回るbloomberg 2017年8月14日
  13. ^ QQEの誤算富士通総研 元日銀調査統計局長 早川英男 2014年11月6日
  14. ^ 完全失業率、6月は再び3%割れ 有効求人倍率は43年4カ月ぶり高水準ロイター 2017年7月28日
  15. ^ Fresh claims that Rio 2016 and Tokyo 2020 Olympic bid teams bought votes ガーディアン2017年9月13日
  16. ^ 東京オリンピック招致「買収する意図あった」 ブラジル検察が結論と報道ハフィントンポスト 2017年9月14日
  17. ^ 汚れた東京五輪、裏金疑惑の真相〜渦中の「キーマン」が核心を語った!現代ビジネス 2016年6月17日

関連項目[編集]

政策
出来事