細江英公

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
旭日重光章
細江 英公
Toshihiro Hosoe cropped 1 Toshihiro Hosoe 201011.jpg
文化功労者顕彰に際して
公表された肖像写真
原語名 細江 英公(ほそえ えいこう)
生誕 細江 敏廣(ほそえ としひろ)
(1933-03-18) 1933年3月18日(86歳)
日本の旗 山形県米沢市
国籍 日本の旗 日本
出身校 東京写真短期大学卒業
著名な実績 写真
代表作 『おとこと女』(1961年
薔薇刑』(1963年
『鎌鼬』(1969年
運動・動向 VIVO
受賞 富士フォトコンテスト
学生の部最高賞(1951年
日本写真批評家協会
新人賞(1960年
日本写真批評家協会
作家賞(1963年)
芸術選奨文部大臣賞1970年
毎日芸術賞2008年
公式サイト 細江英公写真芸術研究日誌
民族 大和民族
活動期間 1954年 -

細江 英公(ほそえ えいこう、1933年3月18日 - )は、日本写真家勲等旭日重光章。清里フォトアートミュージアム館長(初代)、東京工芸大学名誉教授、鎌鼬美術館名誉館長文化功労者本名細江 敏廣(ほそえ としひろ)[1]

東京写真専門学校講師東京写真大学短期大学部教授社団法人日本写真家協会副会長、東京工芸大学芸術学部教授などを歴任した。

来歴[編集]

生い立ち[編集]

山形県米沢市に生れ、東京で育つ。

1951年富士フイルム主催の「富士フォトコンテスト」学生の部で最高賞を受賞する。翌年、19歳で東京写真短期大学(現 東京工芸大学)に入学。評論家の福島辰夫は、土門拳らのリアリズム派にない彼の人間味に注目。美術家瑛九と交流を深め、既成概念に挑む作家の精神を受け継ぐ。1954年同大卒業。

写真家として[編集]

1957年から、福島の主宰する「十人の眼」展に参加。その後、1959年に写真家集団「VIVO」をともに立ち上げる。三島由紀夫の裸体写真集「薔薇刑」や秋田の農村を舞台に舞踊家の土方巽をモデルにした「鎌鼬」を発表。

2003年9月18日英国王立写真協会の記念式典で「生涯にわたり写真芸術に多大な貢献をした写真家」として特別勲章を授与された。2010年10月には文化功労者に選出された。

息子の細江賢治も同じく写真家。

略歴[編集]

1989年、自身のスタジオにて
2005年、フォトアートフェスティバルにて
  • 1933年 - 父米次郎、母みつのの次男として生まれ、生後3ヶ月で東京に戻る。
  • 1947年 - 戦後、新しい時代に備え、新しい名前をつけるよう従兄弟から勧められ、以後「英公」と名乗る。
  • 1951年 - 「富士フォトコンテスト」学生の部で『ポーディちゃん』が最高賞を受賞。
  • 1952年 - 東京都立墨田川高等学校卒業、東京写真短期大学写真技術科に入学。
  • 1952年 - 「写真サロン」11月号、月例コンテストで『銀座の乞食の子供』が特選。
  • 1954年 - 東京写真短期大学を卒業し、フリーに。以後、写真雑誌、女性雑誌の仕事を始める。
  • 1956年 - 最初の個展「フォトストーリー・東京のアメリカ娘」を行い、ラジオドラマの原作ともなる[2]
  • 1960年 - 個展「おとこと女」により日本写真批評家協会新人賞を受賞。
  • 1961年 - 森山大道が参加する直前に「VIVO」を解散する。前年の個展の写真集『おとこと女』(カメラアート社刊)を発表。
  • 1963年 - 三島由紀夫をモデルに撮った写真集『薔薇刑』(集英社刊)により日本写真批評家協会作家賞を受賞。
  • 1967年 - 東京写真専門学校で教鞭をとる(1969年まで)。
  • 1970年 - 東北を舞台に、舞踏家の土方巽を撮った『鎌鼬』で芸術選奨文部大臣賞を受賞。
  • 1974年 - 若手写真家による寺子屋形式の学校「WORKSHOP写真学校」(文京区後楽)の設立に参加。
  • 1975年 - 東京写真大学短期大学部教授となる。
  • 1981年 - 日本写真家協会副会長となる。
  • 1994年 - 東京工芸大学芸術学部教授に就任。
  • 1995年 - 清里フォトアートミュージアムの初代館長となる。
  • 1998年 - 東京工芸大学芸術学部及び大学院芸術学研究科(修士)課程教授となる。
  • 2000年 - 写真集『細江英公の写真絵本[妖精物語]ルナ・ロッサ』(新潮社刊)を発表。

栄典[編集]

著書[編集]

  • 『35ミリ・スナップ』光画荘 1955年
  • 『おとこと女』カメラアート社 1961年
  • 『薔薇刑 細江英公写真集』集英社 1963年
  • 『薔薇刑 細江英公写真作品』集英社 1971年
  • 『抱擁』写真評論社 1971年
  • 『筑摩フォト・ギャラリー <8> 細江英公集』筑摩書房 1972年
  • 『抱擁』朝日ソノラマ 1977年 (ソノラマ写真選書 ; 4)
  • 『Human Body 細江英公作品集』日本芸術出版社 1982年
  • 『ガウディの宇宙』集英社 1984年
  • 『薔薇刑 細江英公写真集』集英社 1984年
  • 『ガウディへの讃歌』PPS通信社 1986年
  • 『写真の見方』(共著 沢本徳美)(とんぼの本) 新潮社 1986年
  • 『ガウディの宇宙 2 (グエル公園)』集英社 1992年
  • 『ガウディの宇宙 1 (サグラダ・ファミリア) 』集英社 1992年
  • 『たかちゃんとぼく』(原著 ベティ・ジーン リフトン、写真 細江英公)小学館 1997年
  • 『細江英公』岩波書店 1998年 (日本の写真家 ; 32)
  • 『ルナ・ロッサ―細江英公の写真絵本「妖精物語」』新潮社 2000年
  • 『細江英公の写真』共同通信社 2000年
  • 『花のある風景』(共著 市川健夫、町田和信)郷土出版社 2001年 (写真探訪信州の原風景 : 自然編 ; 3)
  • 『家のある風景』(共著 市川健夫、倉石忠彦)郷土出版社 2001年 (写真探訪信州の原風景 : 民俗編 ; 6)
  • 『祭のある風景』(共著 市川健夫、倉石忠彦)郷土出版社 2001年 (写真探訪信州の原風景 : 民俗編 ; 4)
  • 『暮のある風景』(共著 市川健夫、倉石忠彦)郷土出版社 2001年 (写真探訪信州の原風景 : 民俗編 ; 5)
  • 『山のある風景』(共著 市川健夫、町田和信)郷土出版社 2001年 (写真探訪信州の原風景 : 自然編 ; 1)
  • 『水のある風景』(共著 市川健夫、町田和信)郷土出版社 2001年 (写真探訪信州の原風景 : 自然編 ; 2)
  • 『祈のある風景』(共著 市川健夫、黒坂周平)郷土出版社 2002年 (写真探訪信州の原風景 : 歴史編 ; 9)
  • 『道のある風景』(共著 市川健夫、黒坂周平)郷土出版社 2002年 (写真探訪信州の原風景 : 歴史編 ; 7)
  • 『宝のある風景』(共著 市川健夫、黒坂周平)郷土出版社 2002年 (写真探訪信州の原風景 : 歴史編 ; 8)
  • 『おかあさんのばか―細江英公人間写真集』(被写体・詩 古田幸) 窓社 2004年
  • 『「撮る」だけで心と身体が若返る―カメラは最高のビタミン』(著 佐藤富雄、監修 細江英公)ベストセラーズ 2004年
  • 『ざっくばらんに話そう』私の写真観 窓社 2005年
  • 『なんでもやってみよう』私の写真史 窓社 2005年
  • 『鎌鼬』(舞踏 土方巽) 青幻舎 2005年**
  • 『胡蝶の夢 細江英公人間写真集 舞踏家・大野一雄』青幻舎 2006年
  • 『球体写真二元論―私の写真哲学』窓社 2006年
  • 『写真家・細江英公の世界―球体写真二元論』青幻舎 2006年
  • 『死の灰―細江英公人間写真集』窓社 2007年
  • 『原罪の行方 最後の無頼派 ヨシダ・ヨシエ―細江英公人間写真集』窓社 2008年
  • 『キューバと日本―細江英公&マリオ・ディアス作品展』(共著 マリオ・ディアス) JCII Photo Salon 2009年
  • 『日本の自画像―写真が描く戦後 1945-1964』(共著 石元泰博、川田喜久治、木村伊兵衛、田沼武能、東松照明、土門拳、長野重一、奈良原一高、濱谷浩、林忠彦)クレヴィス 2009年
  • 『花泥棒―細江英公写真絵本』(共著 鴨居羊子、早坂類)冬青社 2009年
  • 『鎌鼬(普及版) 』(舞踏 土方巽) 青幻舎 2009年
  • 『気骨 われらが父、われらが祖父。―細江英公人間写真集』 博進堂 2011年
  • 『創世記―若き日の芸術家たち 』国書刊行会 2012年
  • 『日本の自画像―写真が描く戦後 1945-1964』 (共著 石元泰博、川田喜久治、木村伊兵衛、田沼武能、東松照明、土門拳、長野重一、奈良原一高、濱谷浩、林忠彦)クレヴィス 2013年
  • 『もうひとつの言葉 = Another language : 8 Japanese photographers 猪瀬光, 深瀬昌久, 内藤正敏, 森山大道, 細江英公, 野村佐紀子, 須田一政, 横田大輔 [撮影] アマナ 2015年 (Ima photobooks)
  • 『薔薇刑』YMP 2015年新版
  • 『透明迷宮』(舞踏・文 笠井叡)平凡社 2016年
  • 『鎌鼬―田代の土方巽』慶應義塾大学出版会 2016年

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b 平成22年度 文化功労者”. 文部科学省 (2010年11月3日). 2016年2月3日閲覧。
  2. ^ 江國滋『人間山脈』(芸術生活社)P.134

関連項目[編集]