紳士同盟 (1986年の映画)

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紳士同盟』(しんしどうめい)は、小林信彦が1980年に発表した小説『紳士同盟』を原作とした1986年12月13日公開の日本映画である。ただし、原作のモチーフと一部のキャラクターを借用した映画オリジナル・ストーリー。併映は小泉今日子主演の『ボクの女に手を出すな』。

紳士同盟
監督 那須博之
脚本 丸山昇一
原作 小林信彦
製作 黒澤満
坂上順
青木勝彦
出演者 薬師丸ひろ子
時任三郎
伊武雅刀
音楽 梅林茂
主題歌 薬師丸ひろ子紳士同盟
撮影 森勝
編集 鈴木晄
配給 東映
公開 日本の旗 1986年12月13日
上映時間 102分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 9億5000万円[1]
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ストーリー[編集]

ジャーナリスト志望でアルバイトを掛け持ちして学費を稼ぎながら大学に通う女子大生・樹里野悦子(薬師丸ひろ子)は、大学の友人たちとともに海外ツアー旅行を計画し、その多額の旅行費用を出し合って近藤(三宅裕司)という旅行業者に前払いする。旅行に出発のため空港に集う中、そのツアー自体が存在せず詐欺だったことが発覚、大丈夫な業者だと太鼓判を押し集めた費用を直接支払った樹里野は友人たちに一人責められる。 空港にて怒り心頭でパニックに陥っていた樹里野はそこで、執事の大木(財津一郎)を伴って現れた田園調布に住む若き主・春日民夫(時任三郎)に出くわし、その春日の荷物に衝突する。その春日民夫のユニークで異様な風体と樹里野に対する頓珍漢な応対に、樹里野は呆れて毛嫌いするが、いっぽうの春日のほうは樹里野に一方的に一目惚れする。

その後、樹里野はだまし取られた金を友人たちに返すためさらに数多くのアルバイトをこなしながら日々を送るが、そんなとき樹里野が通う大学の近隣にある新聞社に勤めるという中年の田丸(石橋蓮司)と名乗るジャーナリストが大学に取材に来ていた折に、かねてから樹里野の目標であったジャーナリストとしての就職話を田丸から受ける。田丸は「コネの就職になるから人事部長への袖の下が必要だ」と言い、有頂天になった樹里野は言われるがままに、サラ金から多額の現金を借りてそれを田丸に渡す。しかしそれもまた詐欺だとわかり、八方塞がりで自暴自棄となった樹里野は土砂降りの雨の中、跨線橋から身を投げようとずぶ濡れになりながらフェンスによじ登る。そこへ春日民夫が後部座席に座る古めかしく巨大なロールス・ロイス・シルヴァークラウドがあらわれ、樹里野は跨線橋から追われて投身を断念するが、その最悪の状況の中で樹里野はロールスを運転してきた春日家の執事の大木を通じて、民夫から愛の告白と金銭的困窮に対する援助の申し出をされる。だが潔癖な樹里野はそんな民夫をさらに毛嫌いし、見るだけで腹が立つと罵ってその場を立ち去る。

そんな樹里野悦子の周りには、妻に多額の借金をされて店の売り上げまですべて持っていかれた挙句、若い男を連れて逃げられて首を括ろうとした家具屋の主人の高品(尾藤イサオ)、美人局に遭いヤクザ者にナイフで脅され大金の支払を強要されたバーのオーナーの小田(伊武雅刀)、樹里野の大学の先輩で彼女が尊敬するジャーナリストだが、闇金の取り立て屋に追いかけまわされる日々を送る平井(内藤剛志)など、金銭的に窮地に陥った知り合いばかり。そこで彼らは平井の手引きによって、村山(小林桂樹)という初老で紳士風の天才詐欺師と組み、チームで例の春日民夫を狙って詐欺を行なおうと樹里野に持ち掛ける。村山は樹里野悦子の身辺を事前に調べ、樹里野にその資質があることを見込んで誘うが、樹里野は「私のことを勝手に調べまわった挙句、春日のおぼっちゃまを狙えだなんて、不純です」とそれを拒絶する。それを仲間たちは必死で説得し、平井からは「人生は不純でなきゃ生きられない時があるんだ」と諭され、村山には「私が行う仕事は、樹里野君が遭ったような卑劣な詐欺行為とは似て非なるもので、相手に詐欺に遭っているとは最後まで気づかせてならない、私は幸せ者だ果報者だと相手に心底思わせ、相手が気持ち良くなった分の報酬をいただく、これは芸術なのだ」と主張され、当初拒んでいた樹里野は徐々にその気になってゆく。そしてその仲間たちと詐欺チームの一員となって春日民夫をカモに壮大な計画を実行に移すのだが・・・

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)460頁