群馬県第1区

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日本の旗群馬県第1区
衆議院小選挙区 群馬県.svg
衆議院小選挙区 凡例.svg
行政区域 前橋市沼田市桐生市(旧新里村黒保根村域)、渋川市(旧北橘村赤城村域)、みどり市(旧勢多郡東村域)、利根郡
(2017年7月16日現在)
比例区 北関東ブロック
設置年 1994年
選出議員 尾身朝子
有権者数 381,712人
1.64 倍(一票の格差鳥取1区との比較)
総務省・2020年9月1日)
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群馬県第1区(ぐんまけんだい1く)は、日本衆議院議員総選挙における選挙区1994年平成6年)の公職選挙法改正で設置。

区域[編集]

歴史[編集]

本選挙区の設置以来、自由民主党では尾身幸次清和政策研究会)と佐田玄一郎平成研究会)がコスタリカ方式で交互に当選し続けていた。

2009年第45回衆議院議員総選挙では宮崎岳志民主党への追い風に乗り尾身を下した(選挙後に尾身は引退)が、2012年第46回衆議院議員総選挙では宮崎と前回比例単独で当選した自民佐田、みんなの党から日本維新の会に移った前参議院議員の上野宏史上野公成の娘婿)、日本未来の党候補、共産党候補の5人の争いとなり、佐田が小選挙区を制した。上野は日本維新の会の比例名簿単独1位であったため、佐田に大差をつけられたが比例復活での当選となり、宮崎は比例復活できず落選した。

2014年第47回衆議院議員総選挙も佐田・宮崎・上野と共産党候補の4人の争いとなった。佐田が再び小選挙区を制したものの、得票は前回から3万票減らし、宮崎が比例復活、上野は無所属のため落選した。なお、この選挙で公明党は他の群馬県内の自民党候補に推薦を出す中、佐田陣営が比例北関東ブロック単独33位で出馬した自民党の尾身朝子(尾身幸次の長女)と連携する方針を示したことや、自民党公認をめぐって混乱がみられたことを理由に佐田を推薦しなかった[1]

2017年第48回衆議院議員総選挙では、参議院議員中曽根弘文の長男で元私設秘書の中曽根康隆が当区からの立候補を表明し、いずれも自民党現職の佐田、尾身と自民党支持者層を3分しての争いとなる可能性があることが報道されていたが、尾身朝子が当区で自民党の公認を受け、中曽根は小選挙区出馬を断念し比例北関東ブロックから自民党単独30位で出馬し、佐田は公示日前日に出馬を辞退したことにより自民党候補者の一本化に成功し、尾身は公明党の推薦も受けた。民進党の宮崎は希望の党に移り出馬した。共産党は2016年以降民進党との選挙協力(民共共闘)を進めていたが、希望の党とは安全保障政策が異なるなどとして当選挙区では候補者の取り下げは行わなかった。結果は、尾身が得票率48.8%で群馬1区を制した。48回選挙で群馬の5小選挙区の中で自民候補の得票率が50%を下回ったのは群馬1区だけであった。宮崎は前回よりも得票数を伸ばしたものの比例復活もできず落選。また、比例単独の自民中曽根は当選。前回選挙で次点だった上野は自民党へ入党し選挙期間中は尾身の選対委員長を務める傍ら、比例南関東ブロックから自民比例名簿単独32位で出馬し当選し、当選後は尾身と同じ清和会(細田派)に入会した。

中曽根康隆は当選後、祖父の中曽根康弘が中心となって立ち上げた旧中曽根派の流れを汲む派閥である志帥会[2]に入会した[3]第49回衆議院議員総選挙に向けては、自民党内では尾身・中曽根・上野らの候補者調整が課題となったが、上野は2019年8月に口利き疑惑が報じられたことや、中曽根のポスターに嫌がらせを行うトラブルを起こしたことから党内では1区の公認は難しくなったとの見方が広がった[4]。佐田は前橋市長への転出を図ったが、2020年2月の市長選で落選した[5]2021年6月には細田派出身の安倍晋三総裁が尾身の集会に出席[6]。翌月には志帥会の二階俊博幹事長が康隆後援会の会合で中曽根康隆への支持を呼び掛けるなど、公認争いは激化している[7][8]

一方、立憲民主党群馬県連は2020年11月に次期衆院選群馬1区候補の公募を実施し、2019年参院選群馬県選挙区から立候補して落選し[9]、その後(旧)立憲民主党を離党した[10]斎藤敦子を選んだ[11]。前職の宮崎も群馬県連主催の公募に応募したが選ばれなかった[11]。県連は斎藤を公認候補予定者に相当する群馬1区総支部長に就任させるよう党本部に上申したが、党本部は1区総支部長を空席のままにし、1区の取り扱いについて判断を保留にしている[12][13][注 1]。宮崎は2021年6月25日に記者会見を開き1区からの出馬を正式に表明[16]。立民の1区総支部長(公認候補予定者)が現状では未定であるため同党の公認を目指しているが公認が得られなくても必ず出馬するとの決意を述べた[16]。2021年8月31日、立憲民主党本部の枝野幸男代表は定例記者会見での記者の質問に対して、群馬1区は同党公認候補を擁立しない空白区となる見込みであることを明かした[17][18]

日本共産党は前々回、前回に引き続き元前橋市議の店橋世津子(たなはしせつこ)を擁立する方針[19][20]

小選挙区選出議員[編集]

選挙名 当選者 党派
第41回衆議院議員総選挙 1996年 尾身幸次 自由民主党
第42回衆議院議員総選挙 2000年 佐田玄一郎
第43回衆議院議員総選挙 2003年 尾身幸次
第44回衆議院議員総選挙 2005年 佐田玄一郎
第45回衆議院議員総選挙 2009年 宮崎岳志 民主党
第46回衆議院議員総選挙 2012年 佐田玄一郎 自由民主党
第47回衆議院議員総選挙 2014年
第48回衆議院議員総選挙 2017年 尾身朝子
第49回衆議院議員総選挙 2021年

選挙結果[編集]

解散日:2017年(平成29年)9月28日 投票日:2017年(平成29年)10月22日
当日有権者数:387,276人 最終投票率:51.26%(前回比:+0.55ポイント)

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
尾身朝子56自由民主党92,641票
48.75%
――公明党推薦
宮崎岳志47希望の党71,569票
37.66%
77.25%民進党群馬県総支部推薦
店橋世津子56日本共産党25,818票
13.59%
27.87%
  • 上野は自由民主党に入党し、比例南関東ブロック単独で立候補し当選。
  • 佐田は不出馬。2020年2月、前橋市長選挙に立候補したが落選。

解散日:2014年(平成26年)11月21日 投票日:2014年(平成26年)12月14日
当日有権者数:383,075人 最終投票率:50.71%(前回比:-5.35ポイント)

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
佐田玄一郎61自由民主党61,927票
32.99%
――
上野宏史43無所属54,530票
29.05%
88.06%×
比当宮崎岳志44民主党49,862票
26.56%
80.52%
店橋世津子53日本共産党21,394票
11.40%
34.55%

解散日:2012年(平成24年)11月16日 投票日:2012年(平成24年)12月16日
当日有権者数:385,702人 最終投票率:56.06%

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
佐田玄一郎59自由民主党94,709票
45.01%
――公明党
比当上野宏史41日本維新の会46,835票
22.26%
49.45%みんなの党
宮崎岳志42民主党35,074票
16.67%
37.03%
後藤新52日本未来の党20,663票
9.82%
21.82%新党大地
生方秀男64日本共産党13,152票
6.25%
13.89%

解散日:2009年(平成21年)7月21日 投票日:2009年(平成21年)8月30日
当日有権者数:389,150人 最終投票率:67.20%

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
宮崎岳志39民主党122,711票
48.00%
――
尾身幸次76自由民主党109,846票
42.97%
89.52%
酒井宏明43日本共産党15,783票
6.17%
12.86%
山田晶57無所属5,505票
2.15%
4.49%×
滝崎明彦45幸福実現党1,795票
0.70%
1.46%

解散日:2005年(平成17年)8月8日 投票日:2005年(平成17年)9月11日

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
佐田玄一郎52自由民主党136,920票
55.82%
――
高橋仁40民主党78,544票
32.02%
57.36%
近藤好枝48日本共産党18,578票
7.57%
13.57%
土屋富久68社会民主党11,233票
4.58%
8.20%

解散日:2003年(平成15年)10月10日 投票日:2003年(平成15年)11月9日

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
尾身幸次70自由民主党130,242票
60.49%
――
高橋仁38民主党68,960票
32.03%
52.95%
松浦信夫48日本共産党16,126票
7.49%
12.38%

解散日:2000年(平成12年)6月2日 投票日:2000年(平成12年)6月25日

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
佐田玄一郎47自由民主党134,247票
59.13%
――
熊川次男69民主党61,658票
27.16%
45.93%
山田富美子53日本共産党31,147票
13.72%
23.20%

解散日:1996年(平成8年)9月27日 投票日:1996年(平成8年)10月20日

当落候補者名年齢所属党派新旧得票数得票率惜敗率推薦・支持重複
尾身幸次63自由民主党110,103票
49.89%
――
熊川次男65新進党58,025票
26.29%
52.70%
高橋仁31民主党31,358票
14.21%
28.48%
長谷川薫46日本共産党21,193票
9.60%
19.25%

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 立憲民主党本部の公式ウェブサイト内で公開されている「群馬県議員情報」のページや「次期衆院選公認予定候補」のページでも群馬1区に関する記載は確認できない[14][15]

出典[編集]

  1. ^ 公明、群馬2~5区で自民公認候補推薦 佐田氏は見送りへ 産経新聞 2014年12月2日 2014年12月30日閲覧。
  2. ^ “旧中曽根派が同窓会 山崎、石破氏ら「旧交」温める”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2013年12月4日). https://www.nikkei.com/article/DGXNASFS0403O_U3A201C1PP8000/ 2021年7月27日閲覧。 
  3. ^ “【衆院選】中曽根康弘元首相の孫・康隆氏ら5人が二階派入り 44人に”. 産経ニュース (産業経済新聞社). (2017年10月26日). https://www.sankei.com/article/20171026-LDSYTVR6WRNFRD56TRLQ2J4QH4/ 2021年5月25日閲覧。 
  4. ^ “自民・衆院1区 上野氏公認「難しい」 口利き疑惑、ポスター嫌がらせ 県連から厳しい声も /群馬”. 毎日新聞. (2019年9月14日). https://mainichi.jp/articles/20190914/ddl/k10/010/087000c 2021年7月18日閲覧。 
  5. ^ 2020 前橋市長選 | 地方選挙 | 選挙データベース”. NHK選挙WEB. NHK. 2021年7月18日閲覧。
  6. ^ “衆院群馬1区で火花 宮崎氏出馬表明 尾身氏集会に安倍前首相”. 産経新聞. (2021年6月25日). https://www.sankei.com/article/20210625-NYXZCQSTSJOBLN3XEV37RFBUMU/ 2021年7月18日閲覧。 
  7. ^ “二階氏、中曽根氏支持訴え 群馬1区、公認争い激化”. 産経新聞. (2021年7月17日). https://www.sankei.com/article/20210717-EF4QLDZRGBL2VITWHYDKTNMFRU/ 2021年7月18日閲覧。 
  8. ^ 松田果穂 (2021年7月18日). “幹事長に前首相…お墨付き合戦 群馬1区、公認争い激化”. 朝日新聞 (朝日新聞社). https://www.asahi.com/articles/ASP7K7W7GP7KUHNB01D.html 2021年7月18日閲覧。 
  9. ^ 第25回参議院議員選挙 開票速報”. 時事ドットコム. 時事通信. 2021年3月19日閲覧。
  10. ^ 複数の出典:
  11. ^ a b “衆院選 群馬1区 立民、斎藤氏の擁立決定”. 上毛新聞. (2020年12月1日). https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/258026 2021年7月18日閲覧。 
  12. ^ “衆院選期日や戦略にコロナの影 群馬1区の候補調整に与野党とも急ぐ”. 上毛新聞 (上毛新聞社). (2021年1月3日). https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/265000 2021年3月19日閲覧。 
  13. ^ “《2021衆院選》公認巡る綱引き激化 自民競合 1区波乱含み 群馬県内”. 上毛新聞 (上毛新聞社). (2021年6月17日). https://www.jomo-news.co.jp/news/gunma/politics/303218 2021年6月18日閲覧。 
  14. ^ 議員情報 群馬”. 立憲民主党公式ウェブサイト. 2021年7月18日閲覧。
  15. ^ 次期衆院選公認予定候補(2ページ目)”. 立憲民主党公式ウェブサイト. 2021年7月18日閲覧。
  16. ^ a b 複数の出典:
  17. ^ 複数の出典:
  18. ^ 複数の出典:
  19. ^ 複数の出典:
  20. ^ “【立候補予定者一覧】衆院北関東ブロック(小選挙区・比例区)”. 朝日新聞デジタル (朝日新聞社). (2021年8月10日). https://www.asahi.com/articles/ASP897T8QP7DUTFK00H.html 2021年8月26日閲覧。 

関連項目[編集]