臭化チタン(IV)

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臭化チタン(IV)
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識別情報
CAS登録番号 7789-68-6 チェック
PubChem 123263
EINECS 232-185-0
特性
化学式 TiBr4
モル質量 367.483 g/mol
外観 茶色結晶
吸湿性
密度 3.25 g/cm3
融点

39 °C, 312 K, 102 °F

沸点

230 °C, 503 K, 446 °F

への溶解度 溶解ののち加水分解
その他の溶媒への溶解度 クロロカーボン、ベンゼン
構造
結晶構造 立方晶, Pa3, Z = 8
配位構造 四面体
双極子モーメント 0 D
危険性
主な危険性 腐食性
NFPA 704
NFPA 704.svg
0
3
1
Rフレーズ 14-34
Sフレーズ 26-36/37/39-45
引火点 非可燃性
関連する物質
その他の陰イオン TiCl4
TiI4
その他の陽イオン VCl4
関連物質 TiCl3
VBr3
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

臭化チタン(IV)(Titanium tetrabromide)は、化学式TiBr4の化合物である。最も揮発性の高い遷移金属臭化物である。 TiBr4の特性は塩化チタン(IV)(TiCl4)とヨウ化チタン(IV)(TiI4)の平均である。これらの四配位Ti(IV)種の重要な特性は、ルイス酸性度の高さ及び非極性有機溶媒への溶解度の高さである。 TiBr4は金属中心のd0構成を反映し、反磁性である[1]

生成と構造[編集]

四配位の複合体は、四面体構造を取る。(i)元素からの生成、(ii)酸化チタン(IV)炭素及び臭素との反応(クロール法)、(iii)臭化水素による塩化チタン(IV)の処理、等の様々な方法で生成できる。

反応[編集]

臭化チタン(IV)は、TiBr4(THF)2や[TiBr5]-等の付加物を作る[2]2-メチルピリジン(2-MePy)のような嵩高のドナーリガンドの場合は、五配位の付加物を作る。TiBr4(2-MePy)は、赤道平面にピリジンが配する両三角錐の構造を取る[3]

臭化チタン(IV)は、有機合成化学においてルイス酸触媒となる[4]

臭化チタン(IV)と塩化チタン(IV)は反応して、混合四ハロゲン化物TiBr4-xClx (x = 0-4)を作る。この再分配反応のメカニズムはまだ分かっていない。提案されている1つの経路は、二量体の中間体を経るものである[5]

安全性[編集]

臭化チタン(IV)は急速に加水分解して臭化水素を生成するため、危険性がある。

出典[編集]

  1. ^ Holleman, A. F.; Wiberg, E. "Inorganic Chemistry" Academic Press: San Diego, 2001. 0-12-352651-5.
  2. ^ Colin S. Creaser & J. Alan Creighton (1975). “Pentachloro- and pentabromo-titanate(IV) ions”. J. Chem. Soc., Dalton Trans. (14): 1402-1405. doi:10.1039/DT9750001402. 
  3. ^ Hensen, K.; Lemke, A.; Bolte, M. (2000). “Tetrabromo(2-methylpyridine-N)-titanate(IV)”. Acta Crystallographica C56 (12): e565-e566. doi:10.1107/S0108270100015407. 
  4. ^ B. Patterson, S. Marumoto & S. D. Rychnovsky (2003). “Titanium(IV)-Promoted Mukaiyama Aldol-Prins Cyclizations”. Org. Lett. 5 (17): 3163-3166. doi:10.1021/ol035303n. PMID 12917007. 
  5. ^ S. P. Webb & M. S. Gordon (1999). “Intermolecular Self-Interactions of the Titanium Tetrahalides TiX4 (X = F, Cl, Br)”. J. Am. Chem. Soc. 121 (11): 2552-2560. doi:10.1021/ja983339i.