芝野虎丸

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 芝野虎丸 王座 十段
Shibano Toramaru20190812.jpg
阪急納涼囲碁まつりにて(2019年8月)
名前 芝野虎丸
生年月日 (1999-11-09) 1999年11月9日(21歳)
出身地 神奈川県相模原市
所属 日本棋院東京本院
在位中タイトル 王座 十段
段位 九段
概要
タイトル獲得合計 6
七大タイトル
名人 1期 (2019)
王座 2期 (2019・20)
十段 1期 (2020)
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芝野 虎丸(しばの とらまる、1999年平成11年)11月9日 - )は、日本棋院東京本院所属の囲碁棋士九段神奈川県相模原市出身[1]洪道場出身。兄は同じ囲碁棋士の芝野龍之介。

主な実績に第44期名人位、第67期王座位、第26期竜星戦優勝[2]など。入段から史上最短での全棋士参加棋戦優勝[3]、史上最年少での七大タイトル獲得、名人戦リーグ入り[4]本因坊戦リーグ入り[5]など多数の最短・最年少記録を有する。

相模原市立鶴園小学校、谷口中学校を卒業[6]

一力遼許家元とでの「令和三羽烏」の一人[7][8][9]

経歴[編集]

ヒカルの碁』のファンだった親の影響により、囲碁を始める[10]

小学校3年生のころ、2歳上の兄で、同じプロ棋士芝野龍之介二段が通い始めた洪清泉棋士が主宰する東京都杉並区の道場について行った。プロになれるとは思わず、ただただ熱中していたら、いつしか兄を追い抜いていたという[11]。おなじ道場出身者に一力遼平田智也藤沢里菜などがいる[12]

2014年、対象期間の院生研修成績1位により夏季棋士採用を決め、9月1日入段[13]

2015年10月9日付けで勝ち星対象棋戦通算30勝にて二段に昇段。

2016年10月、第41期棋聖戦Cリーグ4勝1敗でBリーグ昇格[14]。10月21日付けで勝ち星対象棋戦通算40勝にて三段に昇段。

2017年7月31日、第26期竜星戦余正麒七段に中押し勝ちし優勝。入段から2年11か月での全員参加棋戦優勝は井山裕太の3年6か月を更新する史上最短記録[3]、17歳8か月での全員参加棋戦優勝も井山裕太の16歳4か月に次ぐ歴代2位の年少記録[15]。規定により翌8月1日付けで七段に昇段。入段から2年11か月での七段昇段も史上最短記録[3]。第65期王座戦では挑戦者決定戦まで進出したが、8月25日に一力遼七段に敗れた[16]。9月4日、第73期本因坊戦最終予選決勝で許家元四段に勝利しリーグ入り。17歳9か月、入段から3年0か月での本因坊戦リーグ入りはいずれも史上最年少[注 1]・最短記録[5]。10月2日、第42期新人王戦で優勝[17]。11月2日、第43期名人戦最終予選では一力遼七段に勝利し、名人戦でも史上最年少でのリーグ入り(17歳11か月)を果たした[4]

この年、芝野は棋道賞新人賞・最多勝利賞・最多対局賞を受賞。また、66局53勝13敗・16連勝の戦績で連勝賞を受賞した。

2018年4月29日、第4回日中竜星戦で中国ナンバーワン棋士の柯潔九段に中押し勝ちし優勝[18][19]。日中竜星戦での日本代表選手の優勝は初めて。10月6日、第25期阿含・桐山杯決勝で一力遼八段に敗れる。

2019年、第44期名人戦リーグでは6勝2敗で河野臨九段と同率首位となり、その後8月8日に行われたプレーオフで河野九段に黒番半目勝ちし、プロ入りから史上最速の4年11か月、また史上2人目となる10代での名人挑戦を決めた[20]。規定により八段昇段も決めた。挑戦手合七番勝負では張名人に4勝1敗で七大タイトル史上最年少での名人位を獲得(19歳11か月)[21][1][注 2]、さらに10月9日付けで規定により史上最短での九段昇段(5年1か月)[注 3]を決めた。また、第67期王座戦挑戦手合でも、11月29日、井山裕太四冠を相手に3勝1敗で王座を奪取し、2つ目の七大タイトルを獲得[22][23]20歳0か月での七大タイトル二冠も史上最年少記録[23][注 4]である。

2020年3月3日、第58期十段戦五番勝負の第1局が村川大介十段との間で行われ、白番の芝野名人・王座が3目半勝ちをおさめて先勝した。1勝1敗で迎えた第3戦。当初は2020年4月16日に開催される予定であったが、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため延期されていた。緊急事態宣言の解除を受け、第3戦は2020年6月17日に、日本棋院東京本院で実施されることになった[24]

同年6月26日、第58期十段戦五番勝負(産経新聞社主催)の第4局が行われ、挑戦者の芝野虎丸二冠が、村川大介十段(29)に黒番中押し勝ちし、対戦成績3勝1敗で初の十段位を獲得(20歳7か月)した。これは第53期(平成27年)の伊田篤史八段(26)を6か月上回る歴代最年少記録[25]。6月27日付けで十段に就任するが、七大タイトル三冠も史上最年少記録(20歳7か月)[26] [23][注 5]となった。

エピソード[編集]

将棋棋士豊島将之と顔がそっくりと言われることがある。その豊島は、2019年の将棋名人戦(毎日新聞社と朝日新聞社の共催)で名人のタイトルを獲得しており、2020年1月1日発売の朝日新聞で、豊島との紙上対談を行っている[27]

2020年6月26日、最年少で名人、王座、十段の3冠を達成するが、インタビューの中で、将棋棋士の藤井聡太七段(当時)に言及し、「年も近い。藤井さんのダブルタイトル(棋聖王位)挑戦のニュースは励みになった。自分も負けていられない。」と答えていた[28]。そして、同年7月16日、藤井聡太七段が史上最年少で棋聖のタイトルを獲得した際には、ツイッターで「藤井先生、おめでとうございます」と祝意を述べた[29]

棋戦決勝進出結果[編集]

棋戦 期・回 対局日 相手 勝敗
優勝 1 竜星戦 第26期 2017年9月25日 余正麒七段 1-0
優勝 2 新人王戦 第42期 2017年10月2日 孫喆五段 2-0
優勝 3 日中竜星戦 第4回 2018年4月29日 柯潔九段 1-0
準優勝 1 阿含・桐山杯 第25期 2018年10月6日 一力遼八段 0-1

主な成績[編集]

(2020年12月17日現在)

獲得タイトル[編集]

タイトル 番勝負 獲得年 登場 獲得期数 連覇
名人 七番勝負
9-11月
19(44期) 2 1期
本因坊 七番勝負
5-7月
1
王座 五番勝負
10-12月
19(67期)-20 2 2期 2連
十段 五番勝負
3-6月
20(58期) 1 1期
国際棋戦
国内棋戦
  • 竜星戦:1期(2017年第26期)
  • 新人王戦:1期(2017年第42期)

記録[編集]

最年少・最短の記録
  • 入段からタイトル獲得までの年数:2年11か月(第26期竜星戦)
  • 最年少・最短本因坊戦リーグ入り(17歳9か月、3年0か月)
  • 最年少名人戦リーグ入り(17歳11か月)
  • 最年少七大タイトル・名人位(19歳11か月)
棋道賞
  • 勝率第1位賞:1回(2015年[30]
  • 最多勝利賞:2回(2017 - 2018年[31][32]
  • 最多対局賞:2回(2017 - 2018年[31][32]
  • 連勝賞:1回(2017年)
  • 新人賞(2017年)
  • 国際賞:1回(2018年[32]

著書[編集]

  • 芝野龍之介・虎丸(著)『アルファ碁Zeroの衝撃 龍虎vs最強AI』マイナビ出版〈囲碁人ブックス〉、2018年5月16日。ISBN 978-4839965709。
  • 芝野虎丸(監修)『芝野虎丸の双子詰碁200題』成美堂出版、2020年4月23日。ISBN 978-4415328355。
  • 芝野 虎丸『並べるだけで強くなる 虎丸の自選自解好局集 十代名人』講談社、2020年8月27日。ISBN 978-4065205686。


脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ リーグ入りの最短記録は一力遼の第39期棋聖戦リーグ入り(16歳9か月)。
  2. ^ 従来の記録は井山裕太の20歳4か月(名人位)。
  3. ^ 従来の記録は井山の7年6か月。
  4. ^ 従来の記録は井山の21歳11か月。
  5. ^ 従来の記録は井山の23歳1か月。

出典[編集]

  1. ^ a b 史上初「10代の名人」誕生 芝野八段、張栩名人を破る 朝日新聞 2019年10月8日
  2. ^ 第26期 竜星戦
  3. ^ a b c 芝野虎丸三段、最年少優勝!七段昇段! 日本棋院(2017年7月31日)
  4. ^ a b 芝野、名人戦史上最年少リーグ入り 日本棋院(2017年11月2日)
  5. ^ a b 芝野、本因坊戦史上最年少リーグ入り 日本棋院(2017年9月4日)
  6. ^ 南区出身、入段5年で快挙 タウンニュース(2019年10月17日)
  7. ^ (月刊囲碁)待ってろ芝野、白星発進 「令和三羽烏」の一力遼、許家元 第45期名人戦リーグ開幕 朝日新聞”. 2020年5月5日閲覧。
  8. ^ 第75期本因坊戦挑戦者決定リーグ 芝野虎丸名人-許家元八段 第15局の2 毎日新聞”. 2020年5月5日閲覧。
  9. ^ 将来は名門新聞社社長も兼務する!?囲碁トッププロ・一力遼八段は何者? Number Web”. 2020年5月5日閲覧。
  10. ^ “気鋭に迫る:昨年は全棋士中勝率1位 囲碁棋士・芝野虎丸(16) - 毎日新聞” (日本語). 毎日新聞. https://mainichi.jp/articles/20160910/ddm/014/040/018000c 2018年5月25日閲覧。 
  11. ^ 芝野虎丸名人・王座 能あるトラはキバを隠す”. 日刊スポーツ (2020年2月16日). 2020年5月22日閲覧。
  12. ^ 洪道場出身 プロ棋士
  13. ^ 東京本院夏季棋士採用が決定【平成27年度新入段者】 日本棋院(2014年7月4日)
  14. ^ 第41期 棋聖戦 日本棋院
  15. ^ 囲碁竜星戦、17歳芝野三段が優勝 井山六冠に次ぐ若さ 朝日新聞
  16. ^ NIKKEI STYLE 第65期 王座戦 挑戦者決定戦 一力遼七段 - 芝野虎丸七段
  17. ^ 芝野、新人王戦優勝 日本棋院(2017年10月2日)
  18. ^ 芝野、日中竜星戦初優勝 日本棋院(2018年4月30日)
  19. ^ 中国最強囲碁棋士に勝った18歳の「怪物」芝野虎丸七段に聞く”. ダイヤモンドonline (2018年8月14日). 2020年5月22日閲覧。
  20. ^ 囲碁名人戦、芝野七段が張栩名人に挑戦へ プロ入り最速 朝日新聞 2019年8月8日
  21. ^ 芝野虎丸名人「タイトル取っても…」史上初に気負わず”. 朝日新聞 (2019年10月19日). 2020年5月26日閲覧。
  22. ^ 新王座に20歳・芝野名人 井山三冠に後退、囲碁王座戦”. 日本経済新聞 (2019年11月29日). 2020年5月26日閲覧。
  23. ^ a b c 芝野虎丸名人が王座奪取 最年少20歳0か月で2冠”. 日刊スポーツ (2019年11月29日). 2019年11月29日閲覧。
  24. ^ 囲碁・十段戦五番勝負、6月17日に再開します”. 産経新聞 (2020年5月26日). 2020年5月26日閲覧。
  25. ^ 囲碁・芝野が最年少で新十段に、無傷の3冠”. 産経新聞 (2020年6月26日). 2020年6月27日閲覧。
  26. ^ 芝野が史上最年少三冠 十段奪取、20歳7か月―囲碁”. 時事通信社 (2020年6月26日). 2020年6月27日閲覧。
  27. ^ “囲碁と将棋の名人は顔そっくり 初対面してぶつけた哲学。”. 朝日新聞. (2020年1月1日). https://www.asahi.com/articles/ASMDK5K7DMDKUCVL024.html 2020年8月28日閲覧。 
  28. ^ 芝野虎丸二冠、史上最年少3冠「藤井さんに負けていられない」/囲碁”. SANSPO.COM (2020年6月27日). 2020年7月17日閲覧。
  29. ^ 囲碁最年少記録ホルダー・芝野虎丸3冠も祝福「藤井先生、おめでとうございます」”. スポニチアネックス (2020年7月17日). 2020年7月17日閲覧。
  30. ^ 第49回棋道賞の受賞者一覧
  31. ^ a b 第51回棋道賞の受賞者一覧
  32. ^ a b c 第52回棋道賞が決定”. 日本棋院 (2019年2月6日). 2019年11月29日閲覧。