荻原雲来

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

荻原 雲来(おぎわら うんらい、明治2年2月10日1869年3月22日) - 昭和12年(1937年12月20日)は、和歌山県生まれの浄土宗僧侶仏教学者サンスクリット学者。日本のサンスクリット語研究、サンスクリット文献に基づいた仏教研究の先駆者であり、大成者である。

略歴[編集]

1869年(明治2年)和歌山県に生まれ、当時浄土宗の重鎮であった荻原雲台の養子となる。1896年(明治29年)浄土宗学本校(のち真言宗豊山・智山派、天台宗と合同し宗教大学を経て現・大正大学)を優秀な成績で卒業し、1898年(明治31年)ドイツのカイザー・ヴィルヘルム二世大学に留学、サンスクリット語研究の泰斗エルンスト・ロイマンに師事する。1904年(明治37年)ケンブリッジ大学図書館所蔵の貝葉本『瑜伽師地論菩薩地品』の校訂・研究し、ストラスブール大学より学位を授け、そのケンブリッジ大学図書館所蔵貝葉本『瑜伽師地論菩薩地品』の公刊にあたって、師であるエルンスト・ロイマンが書評をとり、荻原の名声は日本内外に轟いた。帰国後は宗教大学教授・芝中学校校長・東京大学講師・大正大学教授を歴任した。

著書[編集]

訳書[編集]

辞典[編集]

  • 梵漢対訳仏教辞典-翻訳名義大集(丙午出版社、1915年) 
  • 漢訳対照梵和大辞典1-16(鈴木学術財団、1940年 - 復刊1964年ほか)
日本唯一の学術的な梵和辞書

文集[編集]

  • 荻原雲来文集(荻原博士記念会、1938年 → 山喜房仏書林、1972年)

評伝[編集]

  • 荻原博士記念会編『独有雲来師余影 伝記・荻原雲来』(復刻版)伝記叢書・大空社(1993年)
  • 西村実則『荻原雲来と渡辺海旭 ドイツ・インド学と近代日本』(大法輪閣、2012年)

サンスクリット文[編集]

  • Abhisamayālaṃkār'ālokā Prajñāpāramitāvyākhyā : the work of Haribhadra(『梵文現観荘厳論に見えたる般若波羅蜜多釈』、東洋文庫、1932年)
    • 『現観荘厳論光明般若波羅蜜多釈 梵語総索引』山喜房仏書林、1998年。計良竜成・上田昇校訂
  • Bodhisattvabhūmi : a statement of whole course of the Bodhisattva(『梵文菩薩地経』、東洋文庫、1936年)
  • Sphuṭārthā abhidharmakoçavyākhyā : the work of Yaçomitra 1-7(『梵文称友造具舎論疏』、梵文倶舎論疏刊行會、1937年) 
  • Bodhisattvabhūmi : a statement of whole course of the Bodhisattva(『梵文瑜迦師地論』、1930年)
  • Saddharmapuṇḍarīka-sūtram(『改訂梵文法華経』、土田知雄共著、聖語研究会、1934年)

論文[編集]