著作権者

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著作権者(ちょさくけんしゃ)とは、著作権を保有する人のこと。

著作権は財産権譲渡することが可能であるため(日本の著作権法61条1項。以下、特に断らない限り、引用法令は日本のもの)、創作を行った者と現在その財産的権利を持つ者とは必ずしも一致しない。このとき、前者を著作者、後者を著作権者と呼んで区別する。

なお、この場合でも人格権としての著作者人格権は著作者に残されるため(59条)、著作権者であるといえども無断で著作物を公表・改変したり、氏名表示を書換えたりすることはできない。

このような使い分けが分かりづらいためか、2005年平成17年)1月に文化審議会著作権分科会から発表された「著作権法に関する今後の検討課題」の中では、用語の整理の検討が必要であると言及されている。

映画の著作権の法定帰属

原始的な著作者と著作権者が一致しない場合として、映画の著作物の著作権の帰属に関する特別の規定(映画の著作権の法定帰属)がある。 映画の著作物の著作者とは「その映画の著作物の全体的形成に創作的に寄与した者」(16条)とされており、映画監督やプロデューサー等がこれにあたるが、29条1項により、「その著作者が映画製作者に対し当該映画の著作物の製作に参加することを約束しているとき」には、著作権は映画製作者に帰属する。

これは監督等の著作者が映画の製作に参加しているのだという意思を持って製作に携わる場合であり、大抵の場合にはこれに該当することになろう。従って、映画の著作物の著作権は原則として映画製作者(映画会社やプロダクション)に帰属するといえる。

映画の著作物に限ってこのような規定が設けられている理由としては、

  • 映画の製作には多くの人が関わっており、その全員に著作権の行使を認めると、映画の著作物の円滑な利用が困難になるから
  • 映画の製作には多大な費用がかかっているため、製作者に著作権を帰属させて権利を行使させ、費用の回収を容易にするべきであるから

などと説明される。

29条1項の規定により著作権が映画製作者に帰属した場合でも、著作者人格権は監督等の著作者に残ることになるが、このとき、映画の公表については同意したものとみなされる(18条2項3号)ため、公表権は働かない。


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