蚕養国神社

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
蠶養國神社
Kogaikuni-jinja keidai.JPG
境内(左に峰張桜、右奥に拝殿)
所在地 福島県会津若松市蚕養町2番1号
位置 北緯37度30分17.02秒
東経139度56分19.73秒
座標: 北緯37度30分17.02秒 東経139度56分19.73秒
主祭神 保食大神
稚産霊大神
天照大御神
社格 式内社(小)
県社
創建 (伝)弘仁2年(811年
本殿の様式 皇子造
別名 蠶養宮
例祭 8月1日
地図
蠶養國神社の位置(福島県内)
蠶養國神社
蠶養國神社
テンプレートを表示
鳥居

蠶養國神社(こがいくにじんじゃ、蚕養国神社)は、福島県会津若松市蚕養町にある神社。式内社で、旧社格県社。別称として「蠶養宮」とも。神紋は「会津三ツ葵」[1]

養蚕に関する神社として知られる。

祭神[編集]

祭神は次の3柱[1]

歴史[編集]

創建[編集]

社伝では、弘仁2年(811年)の創建という[1]

延喜式神名帳では、この蚕養国神社以外に社名を「蚕養国」とする官社はなく、この社名は当社が唯一のものになる[2]。社名に見えるように蚕養国神社の創建には養蚕業が関係すると考えられているが、会津で養蚕が盛んだったことにより祀られたというよりは、会津で養蚕を盛んにしようとする中央政府の政策のために祀られるようになったと見る説が挙げられている[2]。その背景として、『日本後紀延暦15年(796年)11月8日条に見える、伊勢・三河・相模・近江・丹波・但馬等の国の婦女2人ずつを陸奥国に遣わして2年間養蚕技術を教えさせたという記事の存在が指摘される[2]

概史[編集]

延長5年(927年)成立の『延喜式神名帳では陸奥国会津郡に「蚕養国神社」と記載され、式内社に列している[3]。会津郡の式内社は蚕養国神社と伊佐須美神社大沼郡会津美里町)のみであった[3]

この蚕養国神社について国史に記載は見えないが、社伝では承和年間(834年-848年)に陸奥・出羽国按察使兼鎮守府将軍の藤原富士麻呂の奏上により官社に列したというほか、寛弘7年(1011年)には県令の石部少将道秀らによって社殿が創設されたという[1]。その後、兵火により社殿を焼失し衰退するが、会津藩初代藩主の保科正之によって復興され、社殿造営と社領20石の安堵を得た[1]。さらに寛保3年(1743年)には神階が正一位に進み、文化4年(1807年)には火災によって社殿を焼失したが、文政2年(1819年)に8代藩主の松平容敬によって再建されたという[1]

明治維新後、明治9年(1876年)11月に近代社格制度において県社に列した[4]

境内[編集]

本殿は皇子造(王子造/熊野造)[1]。他の社殿として幣殿・拝殿・神饌所・神楽殿等がある[1]

また拝殿前に立つ桜の古木は樹高14メートル、樹齢1,000年以上とされ、特に「峰張桜(みねはりざくら)」と称される[5]。社伝では、寛弘7年(1011年)の石部少将道秀らによる社殿創設の際に植えられた桜になるという[5]。この桜は会津若松市指定天然記念物に指定されている[5]

摂末社[編集]

境内社
  • 五社稲荷神社[6]
  • 鬼渡神社
  • 護忠霊社
  • 宗像神社・瀧直神社
  • 和霊々社

祭事[編集]

  • 月次祭 (毎月1日・15日)[7]
  • 元旦祭 (1月1日)
  • 初午祭 (2月初午日)
  • 桜花祭・春季大祭 (4月19日)
  • 夏越大祓・茅の輪くぐり (6月30日)
  • 例大祭 (8月1日)
  • 神輿渡御 (8月2日)
  • 新穀感謝祭 (11月23日)
  • 歳越大祓 (12月30日)

文化財[編集]

会津若松市指定天然記念物[編集]

  • 峰張ザクラ - 平成9年3月18日指定[5]

現地情報[編集]

所在地

交通アクセス

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ a b c d e f g h 神社由緒書。
  2. ^ a b c 蚕養国神社(神々) & 1984年.
  3. ^ a b 蚕養国神社(平凡社) & 1993年.
  4. ^ 明治神社誌料 & 1912年.
  5. ^ a b c d 境内説明板。
  6. ^ 摂末社の記載は神社由緒書による。
  7. ^ 祭事の記載は神社由緒書による。

参考文献[編集]

  • 神社由緒書
  • 「蠶養國神社」『府県郷社明治神社誌料』明治神社誌料編纂所編、明治神社誌料編纂所、1912年。
  • 「蚕養国神社」『日本歴史地名大系 7 福島県の地名』平凡社、1993年。ISBN 4582490077。
  • 木口勝弘「蚕養国神社」『日本の神々 -神社と聖地- 12 東北・北海道』谷川健一編、白水社、1984年。ISBN 4560022224。

関連項目[編集]