血を吸う薔薇

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動
血を吸うシリーズ > 血を吸う薔薇
血を吸う薔薇
EVIL OF DRACULA[1]
監督 山本迪夫
脚本 小川英
武末勝
製作 田中文雄
出演者 黒沢年男
望月真理子
太田美緒
荒牧啓子
田中邦衛
佐々木勝彦
岸田森
音楽 眞鍋理一郎
撮影 原一民
編集 池田美千子
配給 東宝
公開 日本の旗 1974年7月20日
上映時間 83分[1]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
前作 呪いの館 血を吸う眼
テンプレートを表示

血を吸う薔薇』(ちをすうばら)は、1974年(昭和49年)7月20日に公開された日本特撮恐怖映画。製作は東宝映像、配給は東宝[1]。キャッチコピーは「悪魔が呼ぶ! 霊魂が呼ぶ! 血を 肉体を求めて 今夜もまた蘇る 呪いの檻!」

幽霊屋敷の恐怖 血を吸う人形』(1970年)、『呪いの館 血を吸う眼』(1971年)に続く「血を吸う」シリーズの第3作目[2]。夫婦の吸血鬼が登場し、彼らの夫婦愛が描かれているのが特徴である[3]。 83分、カラー、シネマスコープ作品[1]。同時上映は『急げ!若者 TOMORROW NEVER WAITS』(東宝・ジャックプロ提携作品)[1]

あらすじ[編集]

白木は東京から長野県字魔ヶ里村の聖明女子短期大学に次期学長候補として赴任した。その夜から得体の知れぬ事件が起こる。事件を追ううちに白木は200年前から伝わる吸血鬼伝説に突き当たる。白木の前の学長候補は発狂しており、日記には不死身の魔性は生身の人間に乗り移っていると記されていた。実は現学長夫妻こそ、次々に人間の身体に憑依しては生命を長らえてきた吸血鬼そのものであった。2人は次の標的として白木を選んだのだ。白木をめぐって死闘が始まった。

製作[編集]

シリーズ1作目と2作目の間が約1年しか空いていないのに対し、本作は2作目から約3年後の公開となっている。3作目の製作は『血を吸う眼』の後にオファーがあったが、監督の山本迪夫はこれを渋っていた[4]。さらにプロデューサーの田中文雄が、東宝の映画製作部門が東宝映像として分離する際に東宝映像へは移籍せず、東宝のテレビ製作部門へ異動して映画製作から離れたため、3作目の企画は立ち消えとなった[4]

その後、1974年に田中が東宝映像に移籍して映画製作に復帰し、前年にアメリカで公開された『エクソシスト』などの影響から日本でもオカルト映画がブームになると見込まれていたこともあり、3作目の製作が再始動することとなった[4]。以前は参加を渋っていた山本も、『血を吸う眼』の後にはテレビドラマ『太陽にほえろ!』の監督を務めており、これにやや飽きていたこともあって再度監督となることを引き受けた[4]

主演の黒沢年雄は、『野獣の復活』や『雨は知っていた』などの山本監督作品に出演していた縁で起用された[5]。実は怪奇映画が苦手だった黒沢は、山本の熱心な説得により出演を承諾したが、その際も完成作品を観ないことを条件としていた[5]。黒沢は、出演の際に参考試写された前作『血を吸う眼』も途中で退席したという[5]

岸田森演じる学長が死亡する場面には、彫刻家の松崎二郎が制作した石膏の頭蓋骨に蝋を盛ったダミーの頭部が用いられ、これを熱と塩酸で実際に溶かしている[5]

スタッフ[編集]

キャスト[編集]

映像ソフト[編集]

  • 2005年4月28日に東宝ビデオよりDVDが発売された[7]。オーディオコメンタリーは原一民[7]。血を吸うシリーズ3作品を収録したDVDボックス『血を吸う箱』も同時発売[7]
  • 2014年2月7日、期間限定プライス版として再発売された。
  • 2015年8月19日、東宝DVD名作セレクションとして再発売された。

脚注[編集]

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e 東宝特撮映画大全集 2012, p. 172, 「『血を吸う薔薇』」
  2. ^ 東宝特撮映画大全集 2012, p. 173, 「『血を吸う薔薇』作品解説/俳優名鑑」
  3. ^ 『日本特撮・幻想映画全集』 勁文社、1997年、235頁。ISBN 4766927060。 
  4. ^ a b c d 東宝特撮映画大全集 2012, p. 174, 「『血を吸う薔薇』怪獣図鑑/資料館/撮影秘話-特別編-」
  5. ^ a b c d 東宝特撮映画大全集 2012, p. 175, 「『血を吸う薔薇』撮影秘話/川北監督に訊く」
  6. ^ 太一, 春日. “岸田森が吸血鬼を怪演! ジワジワと迫りくる恐怖!――春日太一の木曜邦画劇場”. 文春オンライン. 2021年4月25日閲覧。
  7. ^ a b c 宇宙船』Vol.118(2005年5月号)、朝日ソノラマ、2005年5月1日、 106頁、 雑誌コード:01843-05。

参考文献[編集]

  • 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。

関連項目[編集]