試走

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試走(しそう)とは、オートレースの選手紹介を兼ねた模擬走行(競艇周回展示に相当)である。

オートレースでは前の競走が終了した後(第1競走だけは試走開始時刻が設定されており、何らかの問題が無い限りその時刻から開始される)に、競走に出場する選手が枠順通り走路上に登場。3周回模擬走行を行う。最終の第3周回は各選手全力で走行することが義務付けられており、その周回のゴール線からゴール線までの1周500mに要した時間を5で除した100mあたりの平均時間(小数点以下第2位までの秒数)が試走タイムとして公表される。

観客はこの試走での動きとタイムを見て選手の競走車の調子を判断することになる。しかし、タイムだけでは判断の材料としては不足であるともいわれる。選手の中には試走では若干手を抜き、本走(本番の競走を指す)で本気を出すという者がいたり、試走時と本走時に気候や走路状態が変化することもあるからである。
また、先頭を走る1号車の選手は前に目標が無いため後続の選手より若干タイムが劣る場合がある。

因みに、試走での動きが著しく悪い場合、若しくは、試走時に内線突破・外線突破などの反則をしてしまった場合、再試走が行われることがある。こちらは再試走を命じられた選手のみがピットから再び走路に出てきて、本試走と同様に走行するもので、この場合も前に目標とする選手が走っていないため、タイムが若干劣る場合が多い。

試走は全力走行状態でタイムの計測が開始されるのに対し、本走は停止状態で計測が開始されるため、試走タイムは本走タイムより通常は早いタイムとなる。良走路において本走タイムが試走タイムより早く、かつ3着以内に入った場合は「タイムアップ」の罰則が適用され(ただしタイムアップとなった本走の着は有効)当該選手は当節および次節の出場を規制される。

試走タイムはかねてから公表されていたものと思われがちだが、意外とその歴史は浅く、最初に公表されたのは1987年3月31日の第1回スーパースター王座決定戦で、全国で公表されたのは同年10月7日の第19回日本選手権オートレースが初である[1]。それ以前は試走は前走とも呼ばれ、各予想屋が独自にタイムを計測し発表していた。