轟天号

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
検索に移動

轟天号(ごうてんごう)は、東宝の各種映像作品に登場する架空の兵器である。

概要[編集]

特撮映画海底軍艦』(1963年)で初登場。同作以降も多くの作品に登場しているが、それぞれに直接のつながりはない。しかし、「人類の最後の希望」として扱われ、人類を救う最終兵器的役割を持たされる点は共通している。

戦艦潜水艦を併せたような形状と艦首の巨大なドリルが特徴。『惑星大戦争』の轟天は宇宙船であるが、それ以外では一貫して「飛行可能な潜水艦」として扱われている。

ゴジラシリーズへの登場[編集]

その高い人気からたびたびゴジラシリーズへの登場が検討されており、『ゴジラvsスペースゴジラ』でMOGERAの変形形態とする案[1]や、『ゴジラvsデストロイア』の初期段階でGフォースの新兵器として登場する案[2]もあった。

ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』でも、初期段階で防衛海軍の兵器として登場予定であったが、脚本を担当した横谷昌宏がゴジラの口の中に入って倒すことを提案し、轟天号では大きすぎるためその役割は特殊潜航艇さつまとD-03削岩弾に移行された[3]

その後、『ゴジラ FINAL WARS』にて、ゴジラシリーズへの登場が初めて実現した。

登場作品[編集]

『海底軍艦』[編集]

諸元
轟天号
建造 轟天建武隊
全長 150m[4][5][6]
重量 1万t[4][5][6]
武装

など

第二次世界大戦時に大日本帝国海軍が設計した、陸・海・空のすべてで行動できる万能戦艦。建造される前に終戦を迎えたが、南方の島へ逃げ延びた神宮司八郎大佐率いる「轟天建武隊」によって極秘に建造された。

神宮司らは轟天号による大日本帝国の復建を目指していたものの、その存在を知った地上進出を目指すムウ帝国が開発の停止を政府に要求し、世界中に地震攻撃を加えたうえに神宮司の娘の真琴を拉致したことから、ムウ帝国の野望を阻止して愛娘を救出するために出撃することとなる。

エンジンは4基の海中・空中兼用ターボジェットで、空中では通常のジェットエンジンとして働き、水中では吸入孔(空中でのエアインテーク兼用)から取り込んだ海水を爆発によって高圧水蒸気として噴出し推進する[7]

主兵装はドリル部分から物体を凍結させる光線を放つ冷線砲[5]。他にも4基3連装の電子砲塔[5]マンダを艦体から離す際に使われた帯艦電撃[5]、艦体の前方(ドリル直後部分)に艦体を前方から見て等間隔に3つの回転式カッター[5]を持つなど多数の武器が搭載されている設定であり、小松崎茂による設定画ではさらに魚雷サブロックも有することになっていたが[7]、これらは劇中ではほとんど使用されなかった。空中高速飛行時および地中進行時には、上部にある艦橋や砲塔などが船内に収納される。

最新鋭潜水艦でさえ耐えられない水圧にも耐えるムウ潜水艦を追尾し、ムウ帝国を守るマンダを沈黙させた後、ムウ帝国心臓部へ突入し、これを破壊。さらに地上まで追跡してきたムウ潜水艦をも撃沈し、結果として単艦でムウ帝国を壊滅させている。

  • 検討用台本および準備稿では冷線砲の描写はなく、決定稿で追加された[5]
造形
デザイン担当は小松崎茂[4][8]。小松崎は「潜水艦とロケットとでは根本的に構造が違うので、轟天号のようなものを実際には作れないのは分かっているが、映画の画面ではそれなりに観客を納得させられるようにデザインした」との趣旨の発言をしている[9]
造形物は、16・6尺・1尺の3種類、またロケット型の3尺ミニチュアが作られた[4]
メインの撮影には6尺タイプと3尺タイプが使われた[4]。先端のドリルはアルミの削りだしや木材などで作られ[4][注釈 1]、電動で回転する際に衝角が前後に動く凝った仕掛けがなされている。下部にはフロンガスを噴出するギミックも内蔵されている[8]
3尺ミニチュアは、ロケット型への変形描写のため、艦橋部が胴部に収納・上昇するよう作られた[要出典]
轟天号が湖面に初めて姿を現すシーンでは16尺タイプのミニチュアを用い、ミニチュアの下から圧縮空気を一気に開放する手法で、重量感のある浮上を描いている[要出典]
ドックのセットは水槽状になっており、実際に水を流し込んでいる[8]
未使用設定
設定ではキャタピラを出して地上を走る陸上型の変形もあったが、劇中では描かれなかった[4][5]
劇中で3連装電子砲を使用することは結局なかったが、東京湾内でムウの潜航艇と対峙して砲撃を交わす合成素材用の特撮フィルムは現存している。カットされた特撮フィルムは、VHS『特撮未使用フィルム大全集』(1986年発売)、または『ゴジラ DVDコレクションII』(2008年発売)に収録された特典映像で確認することができる。

『惑星大戦争』[編集]

諸元
宇宙防衛艦・轟天
所属 国連宇宙局
全長 157m[11][12][13]
全幅 31 - 53m[11][13]
巡航速度 時速18万km[11][13]
最大速度 光速の90%
(秒速28万km[11][12][13]
航続距離 無限
武装
  • ダイヤモンド・ファイバー製超高速ドリル[注釈 2]
  • メイン・レーザービーム砲×1門
  • 前部レーザー砲×6門
  • 艦橋レーザー砲×2門
  • サイド・レーザー砲×2門
  • リボルバービーム×2門
  • アクティブ・レーダー・ミサイル×34発
  • 多目標レーザー爆雷×57発

など

かつて国連宇宙局が南海のバンナン島秘密基地で異星人の地球攻撃に対抗する手段として建造していた宇宙戦艦。正式名称は「宇宙防衛艦・轟天(うちゅうぼうえいかん ごうてん、UNSF Gohten)」。

惑星をも破壊してしまうという「エーテル破壊爆弾」を搭載しているものの、本艦の設計者であり艦長でもある滝川正人がその秘密が漏れることを恐れたため、建造が中止されていた。後に地球侵略を企むメシエ13球状星団(恒星ヨミ第3惑星)に対抗するために、国連の要請によって建造が再開され、メシエ13球状星団(恒星ヨミ第3惑星)が差し向けたヘル・ファイターの攻撃で世界中の都市が壊滅状態になる中でついに完成する。

複数のエンジンを併用しており、うち機体後上部の3基が宇宙航行用のラム・ジェット、機体後下部のうち両端2基が大気圏ロケット、中央2基が核パルス・ロケットである[14]。戦闘機「スペースファイター」21機と、惑星探検車「ランドローバー」を搭載しており、ランドローバーは下部ハッチから、スペースファイターは側面のリボルバー式カタパルト射出口から発進する。このカタパルトは「リボルバービーム」と呼ばれる大口径のビーム連射砲も兼ねる。艦首メインドリルは有人操縦で本体から離脱・独立航行する機能もあり、その内部には前述のエーテル破壊爆弾を内蔵している。舷側煙突状の垂直上昇ノズル、傾斜煙突状の爆雷発射機、前部へ集中的に配備された連装式の副砲塔という旧日本海軍水上艦艇を彷彿とさせる外観をしている。

完成直後に地球上のヘル・ファイターを集め、航空爆雷攻撃で全滅させた後、宇宙へ出撃し、金星上空でメシエ13球状星団(恒星ヨミ第3惑星)の宇宙戦艦大魔艦と決戦を迎える。一進一退の攻防の末、大魔艦の切り札である重力砲によって大破するものの、メインドリルに乗った滝川の特攻で大魔艦を葬ることに成功。最後は金星が爆発する前に離脱し、地球に帰還する。

造形
デザイン・造形は井上泰幸アルファ企画[11][15]リボルバー状の戦闘機発射口の発想の原点は、井上の父親が日露戦争出征で持ち帰った拳銃を子供の頃に撃った思い出からと語っている[10]。また、特技監督の中野昭慶は、「西部劇と海賊物」が作品全体のコンセプトであったと述べており、大魔艦との対決シーンは西部劇の決闘をイメージしている[15][注釈 3]。助監督として発進シーンの撮影を担当した川北紘一は、このシーンは『スター・ウォーズ』と差別化しようという意図の現れであったと述懐している[16]
木・FRPを素材に作られた6尺ほどのサイズのミニチュアがメインに使われた。艦首のドリルはFRP製。

『ゴジラ FINAL WARS』[編集]

轟天号、新・轟天号とデザインは異なるがどちらも「轟天号」と呼ばれている。また、轟天号と新・轟天号が競演するシーンはない。

轟天号[編集]

諸元
轟天号
所属 地球防衛軍
全高 38m[17][18][19][20]
全長 150m[17][18][19][20]
重量 1万t[17][18][19][20]
武装
  • 艦首鋼鉄ドリル[17]
  • 轟天砲(主砲、副砲、エネルギー弾)×11門[17]
  • 上部甲板ミサイル砲×12門[17]
  • 三連機銃×18[17]
  • 絶対零度冷線砲[17]

など

地球防衛軍所属の万能戦艦。現在も防衛軍の資料の中にその存在が記載されている。

劇中冒頭で、南極にてゴジラと対決。南極の氷中を掘り進み、ゴジラの眼前から飛び出す奇襲作戦を敢行するも、放射熱線を浴びて大破。行動不能となるが、ゴジラが戦闘中に起こった大地震によってよろめき、生じた亀裂に落ち込んだ隙を突き、クルーとして乗り込んでいた若き日のダグラス・ゴードンが発射したミサイルで氷山を崩し、大量の氷塊で押し潰す形でゴジラを封じることに成功する。

  • 外観は初代轟天号に似ており、『海底軍艦』時のミニチュアやスチールを元に新造された[21]。艦橋と砲塔部は、イージス艦のイメージを取り入れている[21]。主翼部の形状も『海底軍艦』版と若干異なる。回転盤は、ギザがないものと差し替えることで回転状態を表現している[21]。甲板には木材を使用し、実際の木目を活かしている[21]。噴射口はスペースシャトルのバーニアを参考としている[21]。主砲は真鍮製で、旧作と同様に火薬を仕込むことが可能である[21]

新・轟天号[編集]

諸元
新・轟天号
所属 地球防衛軍
全高 45m[22][18][23][24]
全長 150m[22][18][23][24]
全幅 25m[22][23][24]
重量 1万t[22][18][23]
武装
  • 艦首鋼鉄ドリル
  • メーサー砲
  • 冷凍メーサー砲[22]
  • ドリルスパイラル・メーサー砲[22]
  • G粒子メーサー砲[25](Gメーサー[22]
  • 小型プラズマメーサービーム砲[22]
  • プロトンミサイル[22]

など

数十年前に南極でゴジラを封印し、大破した先代轟天号の後継艦として建造された万能戦艦。艦長はダグラス・ゴードン大佐[22]。先代同様に空・海・地中での活動も可能で、最高潜水深度は6700メートル[23]。艦載機としてドッグファイターを搭載している。

マンダ戦で船体の72%を損傷し、修理ドック入りしていたためにX星人の攻撃を免れていた[22]。その後、人類の存亡を賭けた最終作戦「オペレーション・ファイナルウォーズ」を決行、南極へと向かい、ガイガンの攻撃に遭いながらもゴジラを復活させ、各地で怪獣たちと戦わせつつゴジラを東京へ誘導。東京では風間の犠牲を払ってX星人の母船へ突入し、殲滅せんめつを図るが、統制官の企みにより妨害される。

だが、統制官との戦いの中で覚醒した尾崎が統制官を倒したことで敗北したX星人の母船は自爆を始め、新・轟天号は母船爆発の寸前で退避に成功。カイザーギドラによってエネルギーを吸収されたゴジラに対し、尾崎のカイザーエネルギーを利用したG粒子メーサー砲(発射の際、機体両側から回転する小型機械が射出されるがこれの詳細は不明)を照射してエネルギーを補給、援護する。

カイザーギドラが倒された後、人類に怒りの矛先を向けたゴジラの放射熱線で墜落し機能を停止するが、間に割って入ったミニラがゴジラの怒りを鎮め、それ以上の破壊を免れた。

デザイン
デザイン担当は新川洋司[26]。製作監修は梶政幸[21]
旧来の戦艦と潜水艦を組み合わせたようなデザインではなく、『惑星大戦争』の轟天をベースによりSF的なデザインになっている[26]。エンジンポッド部が轟天と逆に下部分に付いているのが特徴。初期脚本では、『惑星大戦争』の轟天と同様に側面リボルバーから艦載機を発射する描写も存在した[26]。側面から赤い光を発しており、光の当たる部分はシルバーにして赤を目立たせている[21]
ドリルはブレードがついたデザインとなっていたが、回転時の見栄えや安定性の問題から造形に時間が費やされた[21]。ミサイル発射口は手動で開閉され、CGでミサイルを合成している[21]

『超星艦隊セイザーX』[編集]

諸元
迎撃戦艦轟天
全長 150m[27][28]
重量 1万t[27][28]
武装

劇場版『超星艦隊セイザーX 戦え!星の戦士たち』にて国防省の主力兵器迎撃戦艦・轟天(げいげきせんかん ごうてん)として登場。艦長は国防省の総司令官でもある神宮司翼[28]

地・海・空中での活動が可能で[28]、ニューボスキートが化けた偽幻星神と戦い、機能を停止。再起動後、マンモスボスキートを氷漬けにして、超星神チームの勝利に貢献する。

  • ミニチュアは『ゴジラ FINAL WARS』の旧轟天号を改修し、艦橋をイージス艦型のものからアンティークなタイプに戻すことで初代轟天号により近いものになっている[29][30]
  • 牽引車は『ゴジラvsデストロイア』の冷凍メーサー車の色を塗り直したもの[31]
  • 登場時の音楽は『海底軍艦』のサウンドトラックが用いられている[29][32]
  • 同テレビ作品登場のドリルアングラーも、艦首部に大型ドリルを備え、轟天号に類似している。書籍『平成ゴジラパーフェクション』では、具体的なモデルは明言していないが「どこかで見たキャラクター」の一つに挙げている[29]

『GODZILLA』 (アニメ映画)[編集]

映画作品の前日譚にあたる小説『怪獣黙示録』『プロジェクト・メカゴジラ』にて「轟天型潜水艦」の名称で登場。

オペレーション・エターナルライトのため、異星人のビルサルドやエクシフからの技術提供を経て日本で全3隻が建造された。技術提供の結果、特殊合金が可能とした潜航深度、キャタピラードライヴによる人類の潜水艦を上回る水中速力と静粛性、最新鋭のパッシブソナーとハイドロフォンに加えてエクシフのゲマトロン演算が可能とした索敵能力を備える。主な武装は、無人水中戦闘機とも呼ぶべき機動性を備えた専用の魚雷[33]

轟天
轟天型潜水艦1番艦。2039年5月進水。艦長はジングウジ一佐。オペレーション・エターナルライトの前哨戦として同年7月にドーバー海峡にてマンダの駆除に成功し[33]、2046年2月ごろを最後にインド洋で消息を絶っていた[34]が、2048年6月ごろに世界各地で核爆発を起こさせていた「総攻撃派」の本拠地フォークランド諸島を陸戦隊と共に襲撃し、敵を道連れにして沈没した[35]
震天
轟天型潜水艦2番艦。戦術核魚雷が搭載される。2046年の遠州灘においてゴジラと交戦する[34]
驚天
轟天型潜水艦3番艦。2042年に北極海の調査に向かい、ゴジラの復活を目撃する[36]

ゲーム[編集]

ファミリーコンピュータ用ゲームソフト『ゴジラ』(1988年12月9日発売)では、初代轟天号と轟天がゴジラの敵役(前者はザコキャラクター、後者は巨大キャラクター)として登場する。

スーパーファミコン用ゲームソフト『ゴジラ 怪獣大決戦』(1994年12月9日発売)では、難易度をエキスパートに設定したうえでNOMAL GAMEで一定条件を達成すると最後の対戦相手がスーパーメカゴジラに変更され、続けて隠しキャラクターとして初代轟天号が登場する。これらを倒してクリアするとVS GAMEにおいて両者の使用を解禁する隠しコマンドが表示される。2D対戦格闘ゲームゆえに二次元的な移動しかできないものの、艦の向きを水平方向(通常形態)と直角方向(戦闘形態)に変えられ、キャラクター性能も大きく変化する事が特徴。通常形態は艦首ドリルを主体とした格闘戦が可能だが、戦闘形態は通常攻撃がミサイルに変更されて射撃戦が強化され、当たり判定が極端に小さくなる。更に戦闘形態は必殺技として斜め上四方向に弾幕をばら撒く「拡散電子砲」、無敵状態になって周囲の敵を攻撃する「高圧電流」を使用できるなど反則的な性能を持つ。

『新海底軍艦』[編集]

「轟天」の名は登場せず、「ラ號(らごう、羅號)」と呼ばれている。アメリカ軍の海底軍艦であるリバティも登場する。デザインは小林誠による。

諸元
ラ號
武装
  • 艦首ドリル
  • 主砲(50サンチ四連装×3基)
  • 副砲(熱線砲、絶対零度砲)
  • 対空機銃多数

など

海底軍艦「ラ號」(初代)
劇中冒頭に登場。1932年に奉天北方に現れた謎の巨大円柱内で建造された大和型戦艦4番艦。大戦末期に出撃し、リバティーに向けて特攻、刺し違えて沈没した。この円柱は地空人(地空レムリア人)が人類に対して贈ったもので、地上人類が平和のために使うか戦争のために使うかを見極めていた。リボルバー式艦載機発艦システムを搭載している。
諸元
リバティ
所属 アメリカ海軍
全長 約400m
武装
  • 艦首ドリル×3基
  • 主砲

など

海底軍艦「リバティ」
劇中冒頭に登場。地空人の技術提供を受けてアメリカ海軍が建造した海底軍艦。大戦末期に初代ラ號に特攻され撃沈した。3連装の主砲がすべて艦首側に集中装備されており、アメリカの戦艦よりもイギリスのネルソン級戦艦に似たシルエットである。
諸元
ラ號
武装
  • 艦首ドリル
  • 4連装主砲×3基(プラズマ弾ほか)
  • アンチ魚雷
  • 百式魚雷

など

新海底軍艦「ラ號」(二代目)
本作の主役艦。初代ラ號撃沈の50年後、地上への侵攻を始めた地空人と戦うため、初代ラ號の生き残りであり初代ラ號副長であった影山貢が中心となって再建造した新造艦。動力源は零式重力炉。磁気シールドを装備し、完全防御形態では艦橋や砲塔などの部分が艦内に収納される。
艦長は日向真鉄。

『新海底軍艦 巨鋼のドラゴンフォース』[編集]

漫画版はOVA版とはストーリーや設定が大きく異なり、ラ號はレムリア人の技術により建造された大和型戦艦の4番艦で、同様の戦艦を主要各国も建造していた。レムリア人の動きに呼応して各国の艦は表舞台に登場し、第二次世界大戦で行われるはずだった戦いが再現されることになる。

ドレッドノートと同規模の艦が「ド級戦艦」と呼ばれるように、ラ號と同性能の艦は「ラ級戦艦」と呼ばれる。ラ級戦艦の条件として、「重力制御により超音速で空中を飛行可能であること」「自らの主砲に耐えうる[注釈 4]装甲を持つこと」「艦首(ガスコーニュのみ艦尾)にドリルを持つこと」などが挙げられる。

諸元
ラ號
艦級 ラ級戦艦
所属 旧日本海軍
全長 390m
全幅 67m
基準排水量 21万8千t
武装

など

旧日本海軍ラ級戦艦「ラ號」
旧日本海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。大和型戦艦の4番艦として建造された。動力源は零式重力炉。他のラ級戦艦と違って武装面にもSF的要素が盛り込まれているのが特徴。
第二次世界大戦から50年後、1万2千年前に地底に沈んだレムリア国の復活に呼応して活動を始めた各国のラ級戦艦の動きを止めるために戦うこととなる。本来は51センチ砲を搭載する予定だったが戦局の都合で開発が間に合わず、信濃が空母に改装されたことで余った46センチ砲を流用した。艦首の構造上、真正面が主砲の死角になっている。
諸元
モンタナ(BB-67)
艦級 ラ級戦艦
所属 アメリカ海軍
全長 250m
全幅 72m
重量 18万5千t
武装
  • 艦首ドリル×2基
  • 主砲(50口径40センチ砲×9門)
  • 対空砲(54口径12.7センチ砲×16門)

など

アメリカ海軍ラ級戦艦「モンタナ(BB-67)」
アメリカ海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。モンタナ級戦艦の1番艦として建造された。設計に問題があったのか装甲(特に船底部分)が弱く、ラ號の主砲が直撃して撃沈される。
諸元
インビィンシブル
艦級 ラ級戦艦
所属 イギリス海軍
全長 320m
全幅 45m
重量 13万5千t
武装
  • 艦首ドリル
  • 主砲(50口径36センチ砲×12門)

など

イギリス海軍ラ級戦艦「インビィンシブル」
イギリス海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。G3級巡洋戦艦の1番艦として建造された。艦首ドリルの形状が他のラ級艦と違い、シールドマシンに近い形になっているが故に前面装甲はラ級戦艦で最も堅牢である。
ガスコーニュと協力してラ號と戦う。ラ號に加勢したアメリカとロシアの原子力潜水艦を沈めるも、最後は世界各国の名曲のテープをセットしてから発射したダミー魚雷でソナーを攪乱し身を隠すというラ號の奇策に翻弄され、ドリルで氷山ごと串刺しにされ撃沈される。
諸元
ガスコーニュ
艦級 ラ級戦艦
所属 フランス海軍
全長 340m
全幅 52m
重量 17万7千t
武装
  • 艦尾ドリル
  • 主砲(50口径40センチ砲×10門)

など

フランス海軍ラ級戦艦「ガスコーニュ」
フランス海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。リシュリュー級戦艦の4番艦として建造された。艦尾にドリルを持つほか、砲塔数の少なさを補う工夫として、砲を二段重ねに装備することで連装数を増やすのと同時に砲弾の収束率を上げている。
インビィンシブルと協力してラ號と戦う。砲塔の形状とインビィンシブルの助力を最大限に活かしてラ號を追い詰めるも、原子熱線砲で装甲を切り裂かれ撤退。本編でラ號と対戦したラ級戦艦の中で唯一、撃沈を免れる。
諸元
ソビエツキー・ソユーズ
艦級 ラ級戦艦
所属 旧ソビエト海軍
全長 360m
全幅 62m
重量 20万7千t
武装
  • 艦首ドリル
  • 主砲(50口径40センチ砲×10門)

など

旧ソビエト海軍ラ級戦艦「ソビエツキー・ソユーズ」
ソビエト海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。ソビエツキー・ソユーズ級戦艦の1番艦として建造された。モンタナよりも堅牢な装甲と高い攻撃能力を備え、アメリカ海軍第七艦隊をほんの数十分で壊滅させた。ロケットエンジンを搭載しており、空中では超音速で飛行可能。
ラ號相手に善戦するも、フランス大統領が発射させた核ミサイルの直撃で戦闘不能に(損傷したのは武装と装甲の表面のみであり、内部はほとんど無傷であったが、艦内温度の上昇によって乗組員のほぼすべてが死に絶えた)。最後は自動操縦でかつての本国(ロシア)に帰還する途中、ラ號の尽力によってその身に浴びた放射能もろとも深海に消える。
諸元
フリードリヒ・デア・グロッセ
艦級 ラ級戦艦
所属 ドイツ海軍
全長 370m(建造当時)
現在は約800m
全幅 62m
重量 19万5千t(建造当時)
現在は100万t以上
武装
  • 艦首ドリル
  • 主砲(50口径51センチ砲×8門)

など

ドイツ海軍ラ級戦艦「フリードリヒ・デア・グロッセ」
ドイツ海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。H級戦艦の1番艦として建造された。その主砲は1発でモンタナの一斉射撃に相当する。
資材さえあれば自分で自分を改良できるという自己進化プログラムが搭載されており、建造された50年前の3倍にまで「成長」している(ただし、進化と言っても単純に艦の質量のみが増加するだけであり、加えてレムリア人は技術力があっても工業力は皆無に等しいため、主砲などは50年前のものをそのまま使っている)。ラ號側は入手した50年前のデータからフリードリヒ・デア・グロッセの全長を370メートル程度と推測していたが、実際には約800メートルもある超大型艦であった。そのため機動性は他のラ級戦艦に劣る。
ラ號が最後に戦った艦であり、序盤は火力と装甲に物を言わせてラ號を圧倒するも、すぐに弱点を見破られ、原子熱線砲と冷線砲の併用で装甲の一部を損傷。最後はその部分から内部に突入したラ號の十字砲火で吹き飛ばされ、真っ二つにへし折られる。
諸元
イタリア海軍ラ級戦艦
艦級 ラ級戦艦
所属 イタリア海軍
武装
  • 艦首ドリル
  • 主砲

など

イタリア海軍ラ級戦艦
イタリア海軍が第二次世界大戦において秘密裏に建造したラ級戦艦。本編には登場せず、単行本3巻の口絵にのみ描かれた。名称は不明。ラ級艦にもかかわらずイタリア艦らしく弱い(口絵注釈より)。

脚注[編集]

[脚注の使い方]

注釈[編集]

  1. ^ 電飾を担当した高木明法は、飯島周治郎によるベルト掛け旋盤での造型は他人には真似のできない精度であったことを証言している[10]
  2. ^ エーテル破壊爆弾を内蔵。
  3. ^ 同様の演出は、映画『ゴジラ』でのゴジラとスーパーXの対決シーンでも見られる[15]
  4. ^ 他のラ級戦艦の主砲や核兵器の直撃を受けない限りは損傷しない。

出典[編集]

  1. ^ 平成ゴジラパーフェクション 2012, p. 79, 「ゴジラVSスペースゴジラアートワークス」
  2. ^ 平成ゴジラパーフェクション 2012, p. 96, 「ゴジラVSデストロイアアートワークス」
  3. ^ 「ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃完全攻略 金子修介監督インタビュー」『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃超全集』構成 間宮“TAKI”尚彦、小学館てれびくんデラックス愛蔵版〉、2002年1月10日、35,38。ISBN 978-4-09-101481-8。
  4. ^ a b c d e f g h i j 東宝特撮メカニック大全 2003, pp. 72-79, 「1960s 海底軍艦 轟天号」
  5. ^ a b c d e f g h 東宝特撮映画大全集 2012, p. 76, 「『海底軍艦』兵器図録/資料館」
  6. ^ a b オール東宝メカニック大図鑑 2018, pp. 76-77, 「『海底軍艦』轟天号」
  7. ^ a b 東宝特撮超兵器画報 1993, p. 12
  8. ^ a b c 東宝特撮映画大全集 2012, p. 77, 「『海底軍艦』撮影秘話/川北監督に訊く」
  9. ^ 2006年「ぼくらの小松崎茂展」目録[要文献特定詳細情報]
  10. ^ a b 東宝特撮メカニック大全 2003, pp. 319-321, 「INTERVIEW 井上泰幸 髙木明法
  11. ^ a b c d e 東宝特撮メカニック大全 2003, pp. 152-159, 「1970s 轟天」
  12. ^ a b 東宝特撮映画大全集 2012, p. 198, 「『惑星大戦争』兵器図録/資料館」
  13. ^ a b c d オール東宝メカニック大図鑑 2018, pp. 160-161, 「『惑星大戦争』轟天」
  14. ^ 東宝特撮超兵器画報 1993, p. 37
  15. ^ a b c 東宝特撮映画大全集 2012, p. 199, 「『惑星大戦争』撮影秘話/川北監督に訊く」
  16. ^ 東宝特撮メカニック大全 2003, p. 315, 「INTERVIEW 川北紘一
  17. ^ a b c d e f g h GFW超全集 2005, pp. 36-37, 「ゴジラファイナルウォーズキャラクター図鑑 轟天号」
  18. ^ a b c d e f 東宝特撮映画大全集 2012, p. 286, 「『ゴジラ FINAL WARS』兵器図録」
  19. ^ a b c 大辞典 2014, p. 386, 「ゴジラ大辞典 追補篇 し 初代・轟天号」
  20. ^ a b c オール東宝メカニック大図鑑 2018, p. 270, 「『ゴジラ FINAL WARS』轟天号」
  21. ^ a b c d e f g h i j GFW超全集 2005, pp. 98-99, 「MAKING OF ゴジラファイナルウォーズ 撮影」
  22. ^ a b c d e f g h i j k GFW超全集 2005, pp. 34-35, 「ゴジラファイナルウォーズキャラクター図鑑 新・轟天号」
  23. ^ a b c d e 大辞典 2014, pp. 387-288, 「ゴジラ大辞典 追補篇 し 新・轟天号」
  24. ^ a b c オール東宝メカニック大図鑑 2018, p. 271, 「『ゴジラ FINAL WARS』新・轟天号/ドッグファイター」
  25. ^ GFW超全集 2005, pp. 72-73, 「人類最後の希望となった、海底軍艦 新・轟天号」
  26. ^ a b c GFW超全集 2005, p. 82, 「MAKING OF ゴジラファイナルウォーズ デザイン」
  27. ^ a b 宇宙船YB 2006, p. 32
  28. ^ a b c d e f 東宝特撮全怪獣図鑑 2014, p. 198, 「column 迎撃戦艦 轟天」
  29. ^ a b c 平成ゴジラパーフェクション 2012, pp. 160 - 161, 「平成ゴジラバーニング・コラム」
  30. ^ コンプリーション 2021, p. 113, 「再録 川北紘一 超星神シリーズを語る」
  31. ^ コンプリーション 2021, p. 116, 「特撮川北組座談会」
  32. ^ コンプリーション 2021, p. 143, 「オールスタッフ&放送リスト」
  33. ^ a b 怪獣黙示録 2017, pp. 186-212, 第4章『反撃』
  34. ^ a b プロジェクト・メカゴジラ 2018, pp. 112-139, 第8章『決戦』
  35. ^ プロジェクト・メカゴジラ 2018, pp. 164-180, 断章(2048年)(3)
  36. ^ プロジェクト・メカゴジラ 2018, pp. 14-52, 第5章『妖星』

参考文献[編集]

  • 『東宝特撮超兵器画報』監修 川北紘一、大日本絵画、1993年。ISBN 978-4-499-20598-6。
  • 『東宝特撮メカニック大全1954-2003』監修 川北紘一新紀元社、2003年4月10日。ISBN 978-4-7753-0142-5。
  • 『ゴジラ ファイナルウォーズ超全集』構成 間宮“TAKI”尚彦、小学館てれびくんデラックス愛蔵版〉、2005年1月20日。ISBN 4-09-101498-4。
  • 『宇宙船YEAR BOOK 2006』朝日ソノラマ〈ソノラマMOOK〉、2006年4月20日。ISBN 4-257-13086-5。
  • 『東宝特撮映画大全集』執筆:元山掌 松野本和弘 浅井和康 鈴木宣孝 加藤まさし、ヴィレッジブックス、2012年9月28日。ISBN 978-4-86491-013-2。
  • 『平成ゴジラパーフェクション』川北紘一監修、アスキー・メディアワークス〈DENGEKI HOBBY BOOKS〉、2012年。ISBN 978-4-04-886119-9。
  • 『東宝特撮全怪獣図鑑』東宝 協力、小学館、2014年7月28日。ISBN 978-4-09-682090-2。
  • 『ゴジラ大辞典【新装版】』野村宏平 編著、笠倉出版社、2014年8月7日(原著2004年12月5日)。ISBN 978-4-7730-8725-3。
  • 『オール東宝メカニック大図鑑』洋泉社〈洋泉社MOOK 別冊映画秘宝〉、2018年6月14日。ISBN 978-4-8003-1461-1。
  • 『超星神シリーズコンプリーション』ホビージャパン、2021年3月22日。ISBN 978-4-7986-2337-5。
  • 小説