運動性エロモナス敗血症

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運動性エロモナス敗血症(うんどうせいエロモナスはいけつしょう、英:motile aeromonad disease)とはエロモナス・ハイドロフィラAeromonas hydrophila)感染を原因とする魚類感染症ウナギの鰭赤病、コイキンギョの立鱗病(松かさ病)、赤斑病などが含まれる。

Aeromonas hydrophilaの菌の発育可能条件は5〜40℃、pHは6〜11、塩分濃度は0〜4%と、淡水においては極めて適応力の強い菌である。選択培地としてリムラーショット培地が存在する。

原因[編集]

  1. エロモナスに感染
  2. 肝機能障害
  3. 浸透圧異常

環境変化(水質・水温)、有機物汚染、他種病原微生物の感染が発病誘因。

飼育魚に対する対策[編集]

予防[編集]

生物濾過を機能させて、水をアンモニア亜硝酸塩の少ない、良い水質に保つ事が重要である。また、イカリムシウオジラミが発生した水槽では感染する可能性が高くなるため、トリクロルホンの殺虫剤や甲殻脱皮抑制剤のデミリンを使い、速やかに除去したうえで抗菌剤の塗布や薬浴をすると良い。梅雨時期や夏から秋にかけてが特になりやすいので注意が必要である。

治療[編集]

アメリカでは、1989年までテトラサイクリンを使っていたが、その年に耐性菌が出現し使われなくなった。現在では合成抗菌剤のオキソリン酸での薬浴が推奨されている。薬浴は少しの塩を同時に入れて行うと良い。部分的な症状での局所治療ではメチレンブルーマラカイトグリーン過酸化水素マーキュロクロムなどでの薬浴も効果が認められている。

症状[編集]

鰭赤病[編集]

の発赤、体表各所や肛門の発赤、肝臓うっ血腎臓の腫脹、腸管の発赤と強い剥離性カタルが認められる。

立鱗病[編集]

別名は、松かさ病。その名の通り、鱗が松かさのように逆立つことが大きな特徴。

このほかにも体表各所の内出血眼球突出、腹水貯留、腸管の炎症が認められることもある。

赤斑病[編集]

体表や鰭の皮下出血が認められる。

参考文献[編集]

  • 畑井喜司雄ほか 『魚病学』学窓社:1998年 ISBN 4873620775