都ホテルズ&リゾーツ

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株式会社近鉄・都ホテルズ
Kintetsu Miyako Hotels International, Inc.
種類 株式会社
市場情報 非上場
本社所在地 日本の旗 日本
543-0001
大阪府大阪市天王寺区上本町6-1-55
設立 1998年7月
業種 サービス業
法人番号 6120001109467
事業内容 ホテル事業
代表者 二村隆(代表取締役社長)
資本金 1億円
売上高 459億7482万円(2014年3月実績)
従業員数 2,196人(2014年6月30日現在)
決算期 3月
主要株主 近鉄グループホールディングス株式会社 100%
主要子会社 株式会社近鉄旅館システムズ、株式会社箱根高原ホテル、株式会社奥日光高原ホテル
外部リンク http://www.miyakohotels.ne.jp
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都ホテルズ&リゾーツ(みやこホテルズアンドリゾーツ)は、株式会社近鉄・都ホテルズ(きんてつみやこほてるず、英称:Kintetsu Miyako Hotels International, Inc.)が運営する、近畿圏を中心に東京から、米国まで、近鉄グループの「都ホテル」など21ホテルを展開する大手ホテルチェーンである。

概説[編集]

1890年(明治23年)創業、日本を代表する老舗ホテルとして数多くの国公賓を迎えてきた都ホテル近鉄グループが買収したものがルーツ。宮内庁御用達(1954年に制度廃止、従来からの指定業者の使用のみ黙認)の志摩観光ホテル奈良ホテル[注釈 1]などの名門を多数有している。

ホテル間競争が激化する中、1998年以降ホテル事業を再編、宿泊予約センターやセールスオフィスの開設、共同購買、統一会計基準の導入など、チェーンメリットを活かしながら営業力強化を図っている。1998年7月、ホテル事業統括会社として、株式会社近鉄ホテルシステムズを設立。2000年3月には、同社が株式会社都ホテルを吸収合併。本店格の都ホテルを、スターウッド・ホテル&リゾートとの業務提携により、「ウェスティン都ホテル京都」と改称するなど思い切った改革を実施。また、都ホテル東京、都ホテル大阪、新・都ホテル(京都)と併せて大規模なリニューアルも行うなど、大きくブランドイメージを変えている。2007年4月からは、都ホテル大阪と東京もスターウッド・ホテル&リゾートと提携して「シェラトン都ホテル大阪」「シェラトン都ホテル東京」に改称した。

今後、東京・大阪等の都市において宿泊特化型ホテルを展開する計画がある。すでに近鉄京都駅の改装に伴い、同駅の上に宿泊特化型ホテルが建設され、2011年10月1日に「ホテル近鉄京都駅」として開業した。他に近鉄奈良駅前に大型ホテルを展開する計画もある[注釈 2]

さらに、2014年「あべのハルカス」(仮称:阿部野橋ターミナルビルタワー館)には、「都ホテル」と「マリオット」との提携による、「大阪マリオット都ホテル」が開業した。

なお、2005年4月1日に、近鉄グループにおけるホテル施設資産保有の一元化と、コア事業としてのホテル事業の直営化を行うため、会社の再編を行っている。具体的には、株式会社近鉄ホテルシステムズの子会社として、株式会社ケイ・エイチ・エスを設立。株式会社近鉄ホテルシステムズが会社分割を行い、ホテル統括事業を株式会社ケイ・エイチ・エスに吸収させる。そして、近畿日本鉄道株式会社が(旧)株式会社近鉄ホテルシステムズを吸収合併すると同時に、株式会社ケイ・エイチ・エスが(新)株式会社近鉄ホテルシステムズに商号変更している。

2015年4月1日、100%親会社の近畿日本鉄道株式会社が社名を近鉄グループホールディングス(近鉄GHD)株式会社に変更し純粋持株会社に移行したのに伴い、同社のホテル事業を分割継承し社名を株式会社近鉄・都ホテルズに変更した。

2018年8月には、ブランドの再構築を発表。2019年4月1日から大きく分けて3つのブランドカテゴリーに分け、新たなロゴ・ホテル名を使用することになった[4]

  1. 都市型フルサービスホテル…「都ホテル
  2. 宿泊主体の都市型カジュアルホテル…「都シティ
  3. リゾートホテル…「都リゾート

ホテル名称は、外資系提携ホテルをはじめ一部改称しないホテルもあるが、基本は「都ホテル ○○」のようにブランド名+地名の順に統一される[4]

また、国内外で都シティブランドを中心に運営受託やフランチャイズ展開も行い、2018年8月現在の5874室を10年で8000室に増やす計画としている[5]

チェーンホテル一覧[編集]

★は株式会社近鉄・都ホテルズの直営ホテル。

日本国内[編集]

以下、新ブランド構築後のカテゴリー分けとする[4]

都ホテル[編集]

都シティ[編集]

都リゾート[編集]

上記3カテゴリ外[編集]

上記3カテゴリに含まれないホテル・旅館[4]

  • 和風旅館
    • 賢島宝生苑★(三重県志摩市阿児町、近鉄志摩線賢島駅)- 株式会社賢島宝生苑(近鉄レジャーサービス株式会社[注釈 5]の子会社)が経営。
    • 奈良 万葉若草の宿 三笠★(奈良市川上町、近鉄旅館システムズが経営。2015年4月1日から都ホテルズに加盟[6][7]

日本国外[編集]

ともにアメリカ合衆国に所在、運営はアメリカ近鉄興業による。

旅館・他社委託等[編集]

旅館事業[編集]

株式会社近鉄旅館システムズ(旧・近鉄観光および赤目・香落・室生観光開発から継承)
  • 青蓮寺レークホテル(三重県名張市青蓮寺峯の山、1975年開業)
  • 奈良・春日奥山月日亭(奈良市春日野町、1902年開業)
  • 橿原観光ホテル(奈良県橿原市久米町、1948年開業)

外部へ委託[編集]

開業予定・計画[編集]

  • 都シティ 東京高輪(東京都港区高輪、199室) - JR品川新駅近くに建設中の宿泊主体型ホテル。2017年7月着工、2019年2月11日開業予定[9][4][10]
  • 都ホテル 博多(福岡市博多区博多駅前、208室) - 旧・博多都ホテルの跡地に建設される「近鉄博多ビル」(仮称)に開設。2019年ラグビーワールドカップ2019開催前の開業を目指す[11][12]
  • 都シティ 大阪本町(仮称)(大阪市中央区北久宝寺町、約300室) - 堺筋本町駅近くに建設中の宿泊主体型ホテル。2020年春開業予定[9][4]
  • 金沢都ホテル(2代目、仮称) - 2017年に閉鎖した初代・金沢都ホテル(金沢ビル)の跡地に2020年をめどに建設予定[13]

近鉄グループでは今後の新規出店は宿泊に特化したホテルに絞り、2030年度までに上記東阪に加えて札幌や名古屋などの大都市で合計8施設を開業する。ブランド名については、「都ホテル」「ホテル近鉄」以外の新ブランドも導入する考え、と報道されていたが[14]、上記の通り「都ホテル」「都シティ」「都リゾート」の3カテゴリ化されることになった[4]。前述の通り、2020年代に8000室まで増やす予定。

また、近鉄名古屋駅名鉄名古屋駅の大規模再開発に伴うビル内に、ホテルの設置(名古屋都ホテル以来の再進出)を検討しているが、共同開発を行う名鉄グループとの調整が必要とされている[15]

過去に営業していたホテル[編集]

その他事業・関連宿泊施設[編集]

都ホテル列車食堂

新幹線など国鉄JR食堂車、ビュフェ、車内販売で、「都ホテル列車食堂」[注釈 7]帝国ホテルほかとともに営業していたが、JR系列会社が担当する列車の比率が増したことで採算が取れなくなり、JR化後1990年3月改正で撤退[20]・解散した。なお一部の社員は近鉄や都ホテルなどグループ会社へ転属となった。

近鉄グループが経営している都ホテルズ・リゾーツ以外のホテル、旅館
過去に近鉄グループが経営していた都ホテルズ・リゾーツ以外のホテル、旅館(撤退・譲渡等)

文献[編集]

  • 『都ホテル100年史』株式会社都ホテル、1989年
  • 稲葉なおと 著『匠たちの名旅館』集英社インターナショナル、2013年
  • 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」 近畿日本鉄道株式会社 2010年

関連項目[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 歴史的経緯により国鉄JR西日本との共同経営が長らく続いていた。2018年8月末にJR西日本完全子会社となったが、以降も提携関係は続けるとしている[1][2]
  2. ^ 2018年8月に出資していた奈良ホテルの経営から撤退(提携関係は継続)する関係もあり、奈良県から(旅館はあるが)系列ホテルがなくなるため、近鉄独自でのホテル再進出を検討するとしている[3]。なお、後述の通り、奈良ホテル別館がかつて近鉄奈良駅ビル内に存在した。
  3. ^ 開業時は名鉄グループと折半で出資。
  4. ^ 開業時の名称は「ホテルニューアルカイック」。近鉄系になる前はニューオータニと提携していた。
  5. ^ 近畿日本鉄道株式会社100%子会社
  6. ^ 運営法人である株式会社奈良ホテルは近鉄GHDJR西日本が50%ずつ出資していたが、2018年8月末をもってJR西日本完全子会社となった[1][2]
  7. ^ 1973年に都ホテル本体から分社化。もとは在来線での営業も行っていたが、1974年12月から東海道・山陽新幹線での営業を開始[19]
  8. ^ 近鉄バファローズのキャンプ地でもあった。
  9. ^ 奈良 万葉若草の宿 三笠の旧運営会社。

出典[編集]

  1. ^ a b 株式会社奈良ホテルの株式取得に関するお知らせ”. 西日本旅客鉄道株式会社 (2018年8月31日). 2018年8月31日閲覧。
  2. ^ a b “「関西の迎賓館」奈良ホテル、JR西の完全傘下に”. 産経WEST (産経新聞社). (2018年8月31日). https://www.sankei.com/west/news/180831/wst1808310085-n1.html 2018年8月31日閲覧。 
  3. ^ “JR西、奈良ホテルを完全子会社に 訪日客獲得へ”. 日経電子版 (日本経済新聞社). (2018年8月31日). https://www.sankei.com/west/news/180831/wst1808310085-n1.html 2018年9月1日閲覧。 
  4. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 都ホテルズ&リゾーツ ブランドの再編について”. 近鉄グループホールディングス (2018年8月3日). 2018年8月3日閲覧。
  5. ^ “近鉄、ホテル3ブランドに再編 10年後に8000室運営”. 日経電子版 (日本経済新聞社). (2018年8月3日). https://www.nikkei.com/article/DGXMZO33776230T00C18A8LKA000/ 2018年8月5日閲覧。 
  6. ^ 「奈良 万葉若草の宿 三笠」 都ホテルズ&リゾーツ加盟へ チェーンで初めての“旅館” 都ホテルズ&リゾーツ 2017年7月5日
  7. ^ 都ホテルズ&リゾーツ 「奈良 万葉若草の宿 三笠」が新たに加盟 株式会社近 鉄 ホテルシステムズ 2015年3月10日
  8. ^ 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.457
  9. ^ a b 東京・大阪で新たな宿泊主体型ホテルを出店 2018年(東京)、2020年(大阪) 開業予定 (PDF, 株式会社近鉄・都ホテルズ 2017年7月5日)
  10. ^ ~都ホテルズ&リゾーツの新ブランド「都シティ」第一号ホテル~「都シティ 東京高輪」が2019年2月11日に開業します (PDF)”. 近鉄グループホールディングス (2018年8月8日). 2018年8月19日閲覧。
  11. ^ 博多駅筑紫口駅前に、上質な都市型ホテルを中心とした 新たなランドマークとなるビルを建設します「(仮称)近鉄博多ビル」計画概要 (PDF, 近鉄グループホールディングス 2017年4月18日)
  12. ^ a b 2019年秋開業予定「都ホテル 博多」 名称決定について (PDF)”. 近鉄・都ホテルズ (2018年8月3日). 2018年8月3日閲覧。
  13. ^ a b 金沢駅周辺、ホテル競争激しく 都ホテル建替”. 日本経済新聞 (2016年11月3日). 2016年11月8日閲覧。
  14. ^ 近鉄、ホテルで高級路線 宿泊特化型 東京・大阪に 1~2万円台 訪日客向け 日本経済新聞 2017年7月5日
  15. ^ 近鉄、名古屋駅前のホテル復活へ 東側の再開発エリアで検討”. 日本経済新聞 (2016年11月3日). 2017年4月30日閲覧。
  16. ^ 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.453-454
  17. ^ 旧 都ホテルを全面改修。平成30年(2018)9月「ノボテル沖縄那覇」としてリニューアルオープン!newspaper=たびらい”. 株式会社パム (2018年8月19日). 2018年8月19日閲覧。
  18. ^ 都ホテルを全面改修 「ノボテル沖縄那覇」に 8月オープン目指す”. 沖縄タイムス (2018年2月2日). 2018年4月27日閲覧。
  19. ^ 『鉄道ピクトリアル』 2014年10月号 通算895号 P.67
  20. ^ 『鉄道ピクトリアル』 2014年10月号 通算895号 P.69-70
  21. ^ a b c 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.562
  22. ^ a b c 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.450
  23. ^ 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.318、881
  24. ^ 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.318
  25. ^ a b c d 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.511
  26. ^ a b c “ホテル事業の一部撤退に関するお知らせ” (PDF) (プレスリリース), 近畿日本ツーリスト, (2004年9月22日), pp. 1-2, http://www.kntcthd.co.jp/ir/news/pdf/hotel_h16.9.pdf 2017年9月8日閲覧。 
  27. ^ 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」p.406
  28. ^ 「近畿日本鉄道100年のあゆみ」P.781