長部 (パーリ)

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長部(ちょうぶ、: Dīgha Nikāya, DN, ディーガ・ニカーヤ)とは、仏教パーリ語経典経蔵を構成する「五部」(: Pañca Nikāya, パンチャ・ニカーヤ)の内の、第1番目(最初)の「部」(nikāya, ニカーヤ)のこと。長編の経典を集めた領域である。

漢訳仏典における『阿含経』の内の『長阿含経』(じょうあごんぎょう)に相当する。

構成[編集]

以下の34経で構成される[1]

  • 1. 戒蘊篇(かいうんへん、Sīlakkhandha-vagga, シーラッカンダ・ヴァッガ
    • 1. 『梵網経』(ぼんもうきょう、Brahmajāla-sutta, ブラフマジャーラ・スッタ
    • 2. 『沙門果経』(しゃもんがきょう、Sāmaññaphala-sutta, サーマンニャパラ・スッタ
    • 3. 『阿摩昼経』(あまちゅうきょう、Ambaṭṭha-sutta, アンバッタ・スッタ
    • 4. 『種徳経』(しゅとくきょう、Soṇadaṇḍa-sutta, ソーナダンダ・スッタ
    • 5. 『究羅檀頭経』(くらだんずきょう、Kūṭadanta-sutta, クータダンタ・スッタ
    • 6. 『摩訶梨経』(まかりきょう、Mahāli-sutta, マハーリ・スッタ
    • 7. 『闍利経』(じゃりきょう、Jāliya-sutta, ジャーリヤ・スッタ
    • 8. 『大師子吼経』(だいししくきょう、Mahāsīhanāda-sutta, マハーシーハナーダ・スッタ
      (or『迦葉師子吼経』(かしょうししくきょう、Kassapa-sīhanāda-sutta, カッサパシーハナーダ・スッタ))
    • 9. 『布吒婆楼経』(ふたばろうきょう、Poṭṭhapāda-sutta, ポッタパーダ・スッタ
    • 10. 『須婆経』(すばきょう、Subha-sutta, スバ・スッタ
    • 11. 『堅固経』(けんごきょう、Kevaṭṭa-sutta, ケーヴァッタ・スッタ
    • 12. 『露遮経』(ろしゃきょう、Lohicca-sutta, ローヒッチャ・スッタ
    • 13. 『三明経』(さんみょうきょう、Tevijja-sutta, テーヴィッジャ・スッタ
  • 2. 大篇(だいへん、Mahā-vagga, マハー・ヴァッガ
    • 14. 『大本経』(だいほんきょう、Mahāpadāna-sutta, マハーパダーナ・スッタ
    • 15. 『大縁経』(だいえんきょう、Mahānidāna-sutta, マハーニダーナ・スッタ
    • 16. 『大般涅槃経』(だいはつねはんぎょう、 Mahāparinibbāna-sutta, マハーパリニッバーナ・スッタ
    • 17. 『大善見王経』(だいぜんけんおうきょう、Mahāsudassana-sutta, マハースダッサナ・スッタ
    • 18. 『闍尼沙経』(じゃにしゃきょう、Janavasabha-sutta, ジャナヴァサバ・スッタ
    • 19. 『大典尊経』(だいてんそんきょう、Mahāgovinda-sutta, マハーゴーヴィンダ・スッタ
    • 20. 『大会経』(だいえきょう、Mahāsamaya-sutta, マハーサマヤ・スッタ
    • 21. 『帝釈所問経』(たいしゃくしょもんきょう、Sakkapañha-sutta, サッカパンハ・スッタ
    • 22. 『大念処経』(だいねんじょきょう、Mahāsatipaṭṭhāna-sutta, マハーサティパッターナ・スッタ
    • 23. 『弊宿経』(へいしゅくきょう、Pāyāsi-sutta, パーヤーシ・スッタ
  • 3. 波梨篇(はりへん、Pāthika-vagga, パーティカ・ヴァッガ
    • 24. 『波梨経』(はりきょう、Pāthika-sutta, パーティカ・スッタ
    • 25. 『優曇婆邏経』(うどんばらきょう、Udumbarika-sutta, ウドゥンバリカ・スッタ
       (or『優曇婆邏師子吼経』(うどんばらししくきょう、Udumbarika-sīhanāda-sutta, ウドゥンバリカ・シーハナーダ・スッタ))
    • 26. 『転輪王経』(てんりんおうきょう、Cakkavatti-sutta, チャッカヴァッティ・スッタ
       (or『転輪聖王師子吼』(てんりんじょうおうししくきょう、Udumbarika-sīhanāda-sutta, チャッカヴァッティ・シーハナーダ・スッタ))
    • 27. 『起世因本経』(きせいんほんきょう、Aggañña-sutta, アッガンニャ・スッタ
    • 28. 『自歓喜経』(じかんぎきょう、Sampasādanīya-sutta, サンパサーダニーヤ・スッタ
    • 29. 『清浄経』(しょうじょうきょう、Pāsādika-sutta, パーサーディカ・スッタ
    • 30. 『三十二相経』(さんじゅうにそうきょう、Lakkhaṇa-sutta, ラッカナ・スッタ
    • 31. 『教授尸伽羅越経』(きょうじゅしからえつきょう、Sigalovada-sutta, シガローヴァダ・スッタ
    • 32. 『阿吒曩胝経』(あたくのうていきょう、Āṭānāṭiya-sutta, アーターナーティヤ・スッタ
    • 33. 『等誦経』(とうじゅきょう、Saṅgīti-sutta, サンギーティ・スッタ
    • 34. 『十上経』(じゅうじょうきょう、Dasuttara-sutta, ダスッタラ・スッタ

日本語訳[編集]

全訳[編集]

  • 『南伝大蔵経・経蔵・長部経典1-3』(6-8巻) 大蔵出版
  • 『パーリ仏典 長部(ディーガニカーヤ)』(全6巻)片山一良訳 大蔵出版
  • 『原始仏典 長部経典1-3』(第1-3巻)中村元監修 春秋社

部分訳[編集]

サーマンニャパラ経(沙門果経) [DN2]

マハーパリニッバーナ経(大般涅槃経) [DN16]

  • 『ブッダ最後の旅―大パリニッバーナ経』中村元訳 岩波文庫

脚注[編集]

関連項目[編集]