関西電力学園

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関西電力学園(かんさいでんりょくがくえん)は、関西電力がかつて運営していた社員教育施設大阪府茨木市清水2丁目にあった。

関西電力の技術系社員を育成する学校で、中学校卒・高校卒・高等専門学校卒の社員の育成にあたっていたが、1965年に開校し、2002年3月末をもって閉鎖された。

技術系社員として、工業高校を卒業して入社すると、関西電力学園専門部に入学して、1年間、勉強、実習期間となる。勉強は数学、社内の専門学科(電気工学・設計・保守・電気設備技術基準・配電規定・送電規定・内線規程等)があり、また訓練として野外訓練(淡路島でのカッター訓練、長距離マラソン)、京都万福寺の座禅修行も存在した。卒業後は、各支店に存在する、営業所、電力所、保線所、発電所、変電所等に配属され、現場で実務について学んだ後、12月に各職場に配属された。予定配属先の職種により、専門的なコースに分かれ、配電コース・送電コース・地中線コース・水力変電コース・火力原子力コース・制御通信コース・土木建築コースなどが存在した。

中学を卒業して入社すると、関西電力学園高等部に入学して、3年間、勉強、実習を受け、卒業後は、各支店の営業所、電力所に配属された。予定配属先の職種により、専門部と同様に専門的なコースに分かれていたが、1970年ごろより、高等部は、配電コース・送電コースの2コースのみとなった。1~2年生は、関西電力学園にて工業高等電気科と同等の教育と社内専門学科(電気工学・設計・保守・電気設備技術基準・配電規定・送電規定・内線規程等)、現場作業に必要な基礎訓練、基本動作を学び、3年生は、大阪北支店、大阪南支店、京都支店、神戸支店に存在した、各支店労務課各実習所に配属され、実習所構内の訓練設備での訓練の他、各支店営業所における現場実線路での配電線工事、送電線工事に従事し、卒業後の配属に備え、技能を習得した。高等部は、科学技術学園高等学校と連携し、通信制4年間の課程を修了すると高校卒業となった。実務に必要な資格取得も必須であった。技能と学科の他に、集団行動訓練、野外訓練(訓練登山、長距離マラソンなど)、海上自衛隊体験入隊、座禅修行、募金活動や清掃活動などのボランティア活動も授業の一環として実施された。卒業後は、各支店に存在する、営業所、電力所に配属された。

また、専門部・高等部(1~2年生)共に、全寮制となっており、関西電力学園内部の寮で生活をしていた。起床時刻になると運動場へ集合し、点呼、体操、ランニング、清掃活動を実施していた。その後、学園へ登校し、夕刻まで、専門学科、実技訓練の授業を受けた。授業を終えると19~20時ごろまでクラブ活動があった。寮に戻り、自由時間となるが、夜は点呼があり、その後消灯、就寝となっていた。私用外出や外泊は休日のみ認められ、外出、外泊は舎監の許可が必要であった。高等部3年生は、大阪北、大阪南、京都、神戸の各支店に存在する独身寮に入居し、各支店の実習所まで通学していた。関西電力学園と同様に、私用外出や外泊は休日のみ認められ、外出、外泊は実習所指導員の許可が必要であった。 関西電力学園内部にある寮の管理人は舎監と呼ばれ、関西電力社員であり当学園の卒業生でもある現場第一線の管理監督者が約3~5年の任期で舎監として勤務した。舎監の厳しい指導で中学、高校から社会人となった社員を鍛えた。 実習は、「体力づくり」として、過酷なトレーニングを課して、体力面や精神面を鍛えることから始まり、「体力づくり」が終わると、本来習得すべき実習にて専門技能(各部門の設備建設工事や保守業務)を学んだ。 関西電力学園ならびに実習所で技能指導に当たる職員(指導員)は、関西電力社員であり、当学園の卒業生でもある現場第一線の技術者で、作業責任者クラスの技術技能を保有する社員が、約3~5年の任期で学園指導員として勤務した。指導員として着任すれば、職業訓練指導員免許を習得することが必須であった。

なお、社員教育施設として、能力開発センターは現在も存在しており、新入社員研修や社員教育の役割を担っている。


関連項目[編集]