除湿剤

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除湿剤

除湿剤(じょしつざい)とは、湿気を取り除くための薬剤および製品。主に住居の収納空間の湿気を取り除くためのもので、食品パッケージ内に使われるものは乾燥剤と呼ばれることが多い。ここでは前者の家庭用除湿剤について述べる(後者については乾燥剤を参照)。

原料と使用法[編集]

原料は固形の塩化カルシウムで、この物質の水分を吸収すると液状になる潮解性を除湿に利用している。主な用途は押し入れやクローゼット、靴箱における除湿で、密閉空間で利用することで効果を発揮する。反面、部屋などの広い空間だと吸収量に限界があり、また空気の入れ替えが多いため効果を発揮できない。この場合は除湿機などを使う方が適切である。特殊な使い道としては暖房器具使用における部分的な結露予防がある。また、設置する個数が多いほど効果を発揮するので、除湿を徹底させたい場合は設置する数を増やせばよい。

形状[編集]

除湿剤で最も一般的なのは、押し入れ・クローゼットなどある程度の容積を持った収納空間に用いられるタンクタイプと呼ばれるもので、白色粒状の固形塩化カルシウムを2層式のプラスチック容器に封入した構造を持つ。使用法は蓋を開けて、除湿が必要な場所に設置しておくだけである。容器1個あたりの容量は350ml~650mlで、使用すると塩化カルシウムが空気中の水分によって溶解していき、徐々に水溶液が溜まっていく。この液が人が触るなどして本体が倒れて漏れるおそれがあるため透湿フィルムが貼られている。

その他に普及しているものにはシートタイプがある。これは塩化カルシウムをゲル化させていくもので、液漏れの心配は少ない。また、場所を取らない利点を生かし、防虫剤(ピレスロイド系)の成分を合わせた商品が多い。

また、棒状フォルムのもので、すきまに差し込むタイプもある。つめかえ式で省ゴミ設計になっている。短いタイプのつめかえパック1個利用で270ml~長いタイプのつめかえパック3個利用の810mlの吸湿量のものがある。

注意点[編集]

除湿剤における最大の注意点は「使用後における水溶液(廃液)の処理」である。

  • この水溶液は塩化物イオンによる腐食性があり[1]、特に衣類に付いた場合は、シミやべたつきがいつまでも残るなどといった著しい損傷が見られる。また、皮膚に付着した場合は、放っておくと火傷するため、速やかに石鹸で洗い流す必要がある。
  • 目に入った場合は15分以上流水で洗い流す。
  • 誤飲の場合、目立った毒性はないが牛乳や水を飲ませ、様子を見るのが正しい対処法で、服用量が多い場合は医師への相談も必要である。
  • 廃液は再使用できない。そのままの濃度の廃液を植物が吸収すると枯死する。金属を腐食させる性質もあるため、下水に流す際は多量の流水と共に流す必要がある。なお、融雪剤と同じ原料であるため融雪に使うことは可能ではある。

主な製品[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 出典: 乾燥剤・除湿剤の特徴と注意点 - 京都府、2014年3月閲覧
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関連項目[編集]