風張蓮
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横浜DeNAベイスターズ #64 | |
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![]() ヤクルト時代 (2018年7月4日 マツダスタジアムにて) | |
基本情報 | |
国籍 |
![]() |
出身地 | 岩手県九戸郡九戸村 |
生年月日 | 1993年2月26日(27歳) |
身長 体重 |
182 cm 88 kg |
選手情報 | |
投球・打席 | 右投右打 |
ポジション | 投手 |
プロ入り | 2014年 ドラフト2位 |
初出場 | 2015年5月3日 |
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度) | |
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この表について
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風張 蓮(かざはり れん、1993年2月26日 - )は、岩手県九戸郡九戸村出身のプロ野球選手(投手)。右投右打。横浜DeNAベイスターズ所属。妻は女優の松岡亜由美[1]。
経歴[編集]
プロ入り前[編集]
小学3年の時に地元の野球クラブで野球を始めた[2]。岩手県立伊保内高校への在学中には、春夏ともに甲子園球場での全国大会へ出場できなかった[2]が、3年時にはNPB球団のスカウトから注目されていた。この時にはプロ志望届を提出せず、北海道網走市にキャンパスを擁する東京農業大学生物産業学部へ進学した[2]。
大学では1年春から、北海道学生野球リーグの公式戦に登板。リーグ戦通算16勝3敗、防御率1.69という成績を残し、2・3年時には大学日本代表候補へ選ばれた。2014年のドラフトで、ヤクルトスワローズから指名され、契約金7,000万円、年俸1,200万円(金額は推定)という条件で入団した。背番号は32で、九戸村出身者としては初めてのプロ野球選手になった。
プロ入り後[編集]
2015年には、3月29日にイースタン・リーグの対北海道日本ハムファイターズ戦(ヤクルト戸田球場)で、先発投手として公式戦デビュー。初回に1死を取ったが、11球目に危険球宣告され退場。5月3日の対広島東洋カープ戦(明治神宮野球場)で、先発投手として一軍の公式戦にもデビュー。先頭打者の田中広輔を凡退させたものの、8球目が2番打者菊池涼介の頭部への死球になり危険球宣告され退場[3]。一軍公式戦への登板機会はこの試合だけだったが、6月29日に神宮球場で催された「侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜」には、NPB選抜の8番手投手として登板[4]。イースタン・リーグ公式戦では、通算12試合の登板で、1勝6敗、防御率5.02という成績を残した。
2016年には、オール救援で一軍公式戦8試合に登板。勝敗は付かず、防御率は8.10だった。イースタン・リーグ公式戦では、通算41試合の登板で、3勝4敗3セーブ、防御率3.42を記録。その一方で、シーズン中の8月8日に、自身と同じ岩手県出身の女優・松岡亜由美と結婚した[1]。
2018年は、4月3日に一軍に昇格。4月7日に先発の石川雅規が崩れ4回から登板した後チームが逆転した結果、2回無失点でプロ初勝利をあげた。ここで結果を残したことからシーズンでも登板機会が増加。シーズン中盤に1度抹消されるが、再昇格後はホールドが着く機会での登板もあり、最終的に53試合に登板するなど飛躍のシーズンとなった。
2019年、2020年はいずれもイースタン・リーグでは防御率1点台と結果を残しながら、一軍に上がると打ち込まれる試合が続き、2年続けて10試合あまりの登板で防御率7点台に終わった。
2020年11月2日、球団から戦力外通告を受けたことが発表された[5]。これにより2014年のドラフト会議でスワローズから指名された8選手(うち育成指名1選手)全員が、わずか6シーズンの間に退団することとなった。12月7日には神宮球場で行われた12球団合同トライアウトに参加。12月の屋外球場という条件の中、参加全投手の中で最速となる149km/hを記録するとともに打者3人を三振・一邪飛・三振に抑える好結果を残した[6]。12月10日、横浜DeNAベイスターズとの契約に合意したことが発表された[7]。背番号はヤクルト時代と同じ64に決まった。
選手としての特徴[編集]
最速151km/hのストレートを持つ。
詳細情報[編集]
年度別投手成績[編集]
年 度 |
球 団 |
登 板 |
先 発 |
完 投 |
完 封 |
無 四 球 |
勝 利 |
敗 戦 |
セ 丨 ブ |
ホ 丨 ル ド |
勝 率 |
打 者 |
投 球 回 |
被 安 打 |
被 本 塁 打 |
与 四 球 |
敬 遠 |
与 死 球 |
奪 三 振 |
暴 投 |
ボ 丨 ク |
失 点 |
自 責 点 |
防 御 率 |
W H I P |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
2015 | ヤクルト | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 2 | 0.1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0.00 | 0.00 |
2016 | 6 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 53 | 10.0 | 18 | 2 | 5 | 0 | 0 | 10 | 0 | 0 | 9 | 9 | 8.10 | 2.30 | |
2017 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 16 | 4.0 | 3 | 1 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 3 | 3 | 6.75 | 1.00 | |
2018 | 53 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 4 | .333 | 241 | 57.2 | 48 | 11 | 22 | 0 | 1 | 61 | 4 | 0 | 30 | 28 | 4.37 | 1.21 | |
2019 | 14 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | ---- | 95 | 19.0 | 23 | 5 | 15 | 0 | 2 | 17 | 1 | 0 | 15 | 15 | 7.11 | 2.00 | |
2020 | 11 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- | 75 | 14.2 | 22 | 2 | 9 | 0 | 1 | 11 | 2 | 0 | 13 | 13 | 7.98 | 2.11 | |
NPB:6年 | 88 | 2 | 0 | 0 | 0 | 2 | 4 | 0 | 5 | .333 | 482 | 105.2 | 114 | 21 | 52 | 0 | 5 | 102 | 7 | 0 | 70 | 68 | 5.79 | 1.57 |
- 2020年度シーズン終了時
年度別守備成績[編集]
年 度 |
球 団 |
投手 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
試 合 |
刺 殺 |
補 殺 |
失 策 |
併 殺 |
守 備 率 | ||
2015 | ヤクルト | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | ---- |
2016 | 6 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1.000 | |
2017 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1.000 | |
2018 | 53 | 2 | 11 | 0 | 0 | 1.000 | |
2019 | 14 | 3 | 3 | 0 | 0 | 1.000 | |
2020 | 11 | 0 | 5 | 0 | 0 | 1.000 | |
通算 | 88 | 6 | 20 | 0 | 0 | 1.000 |
- 2020年度シーズン終了時
記録[編集]
- 投手記録
- 初記録
- 初登板・初先発登板:2015年5月3日、対広島東洋カープ7回戦(明治神宮野球場)、1/3回無失点 [8]
- 初奪三振:2016年4月19日、対阪神タイガース4回戦(阪神甲子園球場)、8回裏に江越大賀から空振り三振
- 初勝利:2018年4月7日、対読売ジャイアンツ2回戦(明治神宮野球場)、4回表に2番手で救援登板、2回無失点
- 初ホールド:2018年6月16日、対北海道日本ハムファイターズ2回戦(札幌ドーム)、6回裏に2番手で救援登板、1回無失点
- その他の記録
- プロ初登板での危険球退場:同上、1回表に5球目を菊池涼介へ頭部死球 ※史上3人目
背番号[編集]
- 32 (2015年 - 2017年)
- 64 (2018年 - )
登場曲[編集]
- 「Calling All Hearts」DJ Cassidy(2015年 - 2018年)
- 「The Wizard’s Last Rhymes」Rhapsody of Fire(2019年 - )
代表歴[編集]
脚注[編集]
- ^ a b “ヤクルト風張、結婚していた…「花子とアン」女優・松岡亜由美と”. スポーツニッポン. (2016年11月27日) 2016年11月27日閲覧。
- ^ a b c “東農大北海道・風張17K3安打完封”. 日刊スポーツ. (2014年8月31日) 2015年5月3日閲覧。
- ^ NPB一軍公式戦への初登板で危険球による退場を宣告された投手は史上3人目だが、先発登板での宣告および、二軍公式戦への初登板でも宣告された事例は初めてである。ヤクドラ2風張、初登板8球退場も「先は長いから」指揮官かばう スポーツニッポン 2015年5月4日閲覧。また、対戦打者数としては最速の2人目で退場となった。“巨人・畠 最速タイ打者2人目、最速4球目での危険球退場”. スポーツニッポン (スポーツニッポン新聞社). (2017年10月1日) 2018年2月27日閲覧。
- ^ 2015年度 侍ジャパン大学日本代表 対 NPB選抜 試合結果 日本野球機構公式サイト (2015年6月29日) 2016年11月27日閲覧
- ^ "来季の契約について". 公式サイト. 東京ヤクルトスワローズ. 2 November 2020. 2020年11月2日閲覧。
- ^ “新庄氏は3打数1安打1打点/合同トライアウト詳細 - プロ野球 : 日刊スポーツ” (日本語). nikkansports.com. 2020年12月7日閲覧。
- ^ "2021年シーズン 選手契約について". 公式サイト. 横浜DeNAベイスターズ. 10 December 2020. 2020年12月10日閲覧。
- ^ ヤ2位風張が危険球退場 広島菊池に頭部死球 日刊スポーツ 2015年5月3日
関連項目[編集]
外部リンク[編集]
- 個人年度別成績 風張蓮 - NPB.jp 日本野球機構
- 風張 蓮 - 東京ヤクルトスワローズ公式サイト
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