香川まさひと
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香川 まさひと(かがわ まさひと、1960年5月12日 - )は、日本の脚本家、漫画原作者。神奈川県横浜市出身。
経歴・人物[編集]
神奈川県立厚木高等学校に在学中、同級生の木原実、八巻和弘、加藤秀和と8ミリ映画を制作。和光大学人文学部人間関係学科では漫画研究会に所属。同学年の部員に、岩明均、篠原烏童、近石まさしらがいた。1983年にぴあフィルムフェスティバルで『青春』が大森一樹賞、1984年に『バスクリンナイト』が大島渚賞をそれぞれ受賞。東京都町田市の古書店高原書店に勤務[1]。
1988年にCBS・ソニーレコード(現・ソニー・ミュージックエンタテインメント)サウンドギャグコンテストで「これはなんですか」が伊武雅刀賞を受賞。同年、NHK演芸台本コンテストで「いらいら」が最優秀賞を受賞。NHK演芸班に勤務[2]。1991年、自主製作監督作品『下らない人生』がぴあフィルムフェスティバル、イメージフォーラムコンテストでそれぞれ入選。
1990年にオリジナルビデオ『ねっけつ放課後クラブ』(全3巻、原作・宮村優子/山本おさむ、監督・池田敏春ほか)で脚本家としてデビュー。講談社『少年マガジン』・コミックプランナー大賞で『死んだ耳』が大賞を受賞し、漫画原作者としてもデビュー。以後、映像作品の脚本家と漫画の原作者としての二足わらじを履く。2018年、『下らない人生』から27年ぶりの自主映画監督作品『セグウェイ』を制作。同作には吉田大八、木原実、井手陽子(『羊の木』のプロデューサー)が出演し、吉田大八プレゼンツ・香川まさひとの世界」(ぴあフィルムフェスティバル)で上映された[3]。
趣味はSNSで「磯遊び」「ビーチコーミング」を検索して「いいね」を押すこと[4]、古本市や骨董市での買い物 [5][6]、スクラップブック作り[7]など。
主な作品[編集]
映画・オリジナルビデオ作品(脚本)[編集]
- あさってDANCE(1991年、原作・山本直樹、監督・磯村一路)
- MISTY(1991年、監督・池田敏春)
- お墓と離婚(1993年、監督・岩松了)
- 魔王街(1993年、原作半村良、監督・廣木隆一)
- 鍵(1997年、原作・谷崎潤一郎、監督・池田敏春)
- 健康師ダン(1998年、原作・高橋のぼる、監督・常本琢招)
- ハサミ男(1991年、原作・殊能将之、監督・池田敏春)
- ミツワ(2003年、ネット配信ドラマ、監督・吉田大八)
- クヒオ大佐(2009年、原作・吉田和正、監督・吉田大八)
- 羊の木(2018年、原作・山上たつひこ/いがらしみきお、監督・吉田大八)
テレビドラマ(脚本)[編集]
- 私がお見合いした野郎ども(1990年、関西テレビ、監督・池田敏春)
- 世にも奇妙な物語「言うことを聞く子」(1991年、フジテレビジョン)
- LOVE 17本のネクタイ(1991年、フジテレビジョン)
- 機動装甲おじいちゃん(1991年、関西テレビ、原作・ひさうちみちお)
- 胸騒ぎの15歳(1992年、関西テレビ)
- 木曜の怪談(1995年、フジテレビジョン)
- リョーコ(1997年、WOWOW、1話目(監督・利重剛)、4話目(監督・緒方明))
- Y氏の隣人「僕の神様」(1998年、TBS、原作・吉田ひろゆき、監督・渡邊孝好)
- 女弁護士水島由里子の危険な事件ファイル「№2」(1998年、フジテレビジョン、原作・中嶋博行)
- シチリア 空と石の祝祭(2001年、NHKBS、監督・緒方明)
- 学校の怪談 春の物の怪スペシャル「花子さん」(2001年、関西テレビ、監督・黒沢清)
- TOYD(2002年、WOWOW、監督・森淳一)[8]
- 青の女(2004年、テレビ東京、監督・緒方明)
漫画原作[編集]
- まんぽんパワーむくむ(1999年、作画・樋口ポンチ、集英社)
- 臨床心理士・聖徳太一(2001〜2002年、作画・松村陽子、全5巻、集英社)
- 101・102(2004年、作画・たなかしえ、集英社)
- 島根の弁護士(2004〜2006年、作画・あおきてつお、全13巻[9]、集英社)[10]
- 監察医 朝顔(2006〜2012年、作画・木村直巳、全30巻、実業之日本社)[11]
- 朧 -OBORO-(2007年、作画・木村直巳、全1巻、デジマ)
- 逃亡花(2008年〜2009年、作画和気一作、全6巻、日本文芸社)[12]
- ごくつま刑事(2010年、作画・和気一作、日本文芸社)[13]
- 新おみやさん(2010年、原作・石ノ森章太郎、作画・木村直巳、全2巻、小学館)[14]
- 放課後の拳銃(2012年、作画・木村直巳)
- すばらしきかな人生 まさみ(2015年、全3巻、作画・若狭星、小学館)
- ましろ日(2017〜2019年、全7巻、作画・若狭星、小学館)
- 前科者(2018年〜、既刊6巻、作画・月島冬二、小学館)
- 夫婦めし(既刊1巻、作画・木村直巳、 少年画報社)
演劇脚本[編集]
- ホテルメトロポリタン・ミステリーナイト そして哀しい朝が来る(1993年)
- ホテルメトロポリタン・ミステリーナイト 青い迷宮(1994年)
- Wボイン(1998年、劇団木原実)
脚注[編集]
- ^ 2019年5月9日のツイート。
- ^ 2019年8月30日のツイート。
- ^ “吉田大八監督が衝撃を受けた幻の映画に、あの巨匠の特集も!「PFF」ラインナップが発表”. Movie Walker. (2018年8月8日) 2019年9月3日閲覧。
- ^ 2019年9月2日のツイート
- ^ 2019年6月29日のツイート
- ^ 2019年8月24日のツイート
- ^ 「死後、なんらかの理由で古本屋に流れたとき、古本屋が喜んで値段をつけるべく、取材で知りえた表に出せないことも書くし、貼りこみや、取材先の風景印なども、レイアウトよろしく頑張る」。2019年6月14日のツイート。
- ^ 第39回ギャラクシー賞大賞受賞
- ^ 9巻までの原作を担当。
- ^ 2007年、仲間由紀恵主演で、フジテレビジョンで「土曜プレミアム」としてドラマ化。
- ^ 2019年、上野樹里主演で、フジテレビジョンで連続ドラマ化。
- ^ 2018年、蒼井そら主演でテレビ東京で連続ドラマ化。
- ^ 2010年、松本莉緒主演で映画化。
- ^ 連続ドラマ『おみやさん』の放映に対応したリメイク。