駐屯地警衛隊

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駐屯地警衛隊(ちゅうとんちけいえいたい)とは、陸上自衛隊駐屯地において警戒及び営門出入者の監視に当たる特別勤務の1つである。

概要[編集]

駐屯地における入出門者の警戒監視と駐屯地内の規律の維持を目的に設けられており、主に駐屯部隊が持ち回りでその任務に就く[注 1]

部隊規模は数名から十数名で各部隊に割り振られており、その警備に関しては駐屯地だけでなく駐屯地に隷属する分屯地やそれに準ずる施設等多岐に渉る。上番する隊員は、銃剣または警棒を装備して駐屯地内を巡回し、要所に設置してあるタイムカード等を使って巡回したことを証明する。彼らは、万一の際は自衛隊格闘術を駆使して対処しなければならない。ただし、駐屯地内に設置されている弾薬庫の警備に上番する隊員に関しては、自衛隊法95条に基づく武器弾薬の防護のため、平素より実弾を込めた弾倉と銃剣を身につけ、小銃を装備することが認められている[注 2]。基本的に駐屯部隊がその任に就くものの、小規模駐屯地に関しては近隣の部隊からの支援[注 3]を受ける場合の他に外部[注 4]に委託し警備幹部や警衛司令等管理する者のみ自衛官という場合も存在する。

編成の基準[編集]

陸上自衛隊服務規則第55条に定めがあるものの、細部は各駐屯地司令(実際は警備幹部が立案)が定めており、必ずしもこの編成・階級通りとは限らない。

  • 警衛司令:原則2等陸曹以上の陸曹または准尉・陸尉
  • 営舎係(分哨長):2等陸曹または3等陸曹[注 5]
  • 歩哨係:2等陸曹若しくは3等陸曹
  • 歩哨:2曹~陸士[注 6]
  • らつぱ手:3曹若しくは陸士[注 7]
  • 操縦手:3曹若しくは陸士長(通常歩哨との兼務)

上記の他に、駐屯地所在部隊には増加警衛用の待機人員が指定されており、平時は課業終了時から約2時間と起床時から1時間程度の時間において登退庁時における営門の開門・入出門者の警戒等の任務が付与される場合がある[注 8]

なお中央即応連隊空挺団対馬警備隊に関しては88式鉄帽、防弾チョッキ、小銃等を装備した状態で正門の警備をしていることが確認できる。

注釈[編集]

  1. ^ 但し、1個中隊規模の駐屯地であるが警備会社への委託が行われていない駐屯地においては防衛事務官による警備が行われており、役職に関してもその指定級により定められている場合もある。
  2. ^ 陸上自衛隊服務規則56条3項は「弾薬庫の歩哨には弾薬を携行させるものとする。」と定めている。
  3. ^ 近隣の中規模駐屯地より人員の派遣を受けて編成されている。例としては普通科連隊や特科連隊や施設大隊等から数名から10名程度の人員派遣を受けて、交代で警衛勤務に就く場合もある
  4. ^ この場合の外部とは民間の警備会社や警備担当として採用された防衛事務官である。
  5. ^ 常時開放の営門を複数有する駐屯地においては警衛司令の指揮を受けを歩哨を直接指揮するほか、営門が一つの場合は警衛司令と同地に位置し、警衛司令不在時における司令業務を担任。(朝霞駐屯地は総監部庁舎側(通称大泉門)が正門で警衛司令、広報センター側(通称朝霞門)が副門で分哨長がそれぞれ指揮を執る)
  6. ^ 駐屯地内に弾薬庫を備えている場合、弾薬庫歩哨は陸士長以上の階級を付けた隊員が任に就く
  7. ^ 通常は歩哨との兼務であり、将官が所在、または日課号音を生ラッパで吹奏する駐・分屯地の警衛において編成される(送迎ラッパは原則として将官車が営門を通過する際に吹奏される)
  8. ^ 万が一不測の事態発生時は警衛司令の指揮下に入り巡察や営門での複哨対応として運用される

出典[編集]

関連項目[編集]

  • 檜町警備隊 - 本部業務のみ専門の自衛官で、実際の警備を行う部隊は全国で選抜された普通科部隊からなる警備中隊が臨時編成されていた。
  • 基地警備隊 - 航空自衛隊において同様の任務を担う部隊。
  • 陸警隊・航空基地隊警衛隊(班) - 海上自衛隊において同様の任務を担う部隊。
  • 守衛
  • 朝霞自衛官殺害事件